”スメルズ ライク グリーン スピリット” スピンオフ開始!

深潭回廊 1

shintan kairou

深潭回廊 1
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神81
  • 萌×214
  • 萌5
  • 中立3
  • しゅみじゃない1

--

レビュー数
13
得点
479
評価数
104
平均
4.6 / 5
神率
77.9%
著者
永井三郎 

作家さんの新作発表
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媒体
漫画(コミック)
出版社
ふゅーじょんぷろだくと
レーベル
POEBACKS Be comic
シリーズ
スメルズライクグリーンスピリット
発売日
電子発売日
価格
¥700(税抜)  
ISBN
9784865896022

あらすじ

教え子が同性愛者であることを知り、身体を求めてしまった教師。
彼は全てから逃げ出し放浪者となった。



人を放棄したくて、モッさんと呼ばれていた。
同性が恋愛対象であることに苦悩してきた柳田(やなぎだ)。
教師だった頃に生徒相手にレイプ未遂事件を起こす。
彼はその場から逃げて、逃げて、いつの間にかモッさんになっていた。
それは自分の過去も名前も捨てたのに、生き続けるしかない悲しい妖怪。
何もかもを失ったかのように思えたが一人の少年が手を差し伸べる。

痛くて愛おしい青春を描いた『スメルズ ライク グリーン スピリット』から7年。
あの時、こぼれ落ちてしまったキャラクターの物語。

表題作深潭回廊 1

山田(柳田先生)
尾崎渚、中学生

その他の収録作品

  • モッさん放浪記
  • あとがき

レビュー投稿数13

あのキャラクターのスピンオフ

レビュー書いてなかったから5巻発売キッカケに
改めて読み返して書いてみます。

スメルズ ライク グリーン スピリットのスピンオフです。
美少年三島くんを拉致、レイプしようとして夢野と桐野に見つかってそのまま失踪した柳田先生が過去に囚われてバケモノになっちゃってるお話。

前作でも頭からモヤモヤが溢れ出てたもんね。パンドラの箱を開けずに自分の秘密を閉じ込めてたら反動がヤバいね。
眼だけギラついた得体の知れない黒いバケモノ【モッさん】と化してしまった柳田。
結局たどり着いた海辺の田舎町で顔が良いもんだからおばさま達のアイドルになるし、謎の美少年 尾崎渚くんと出会ってしまって翻弄されて死にたい気持ちが反転。ウキウキへらへらモードに。
人間って本当にちょっとしたキッカケで落ち込むし気分上がるもんだなー。

しかし、この渚くんただ柳田に好意を持ったって感じではなく、闇深さがあんだよね。
晩御飯作らないと!って毎日言ってるし、中学の友達の父親と肉体関係あるような感じだし。
とっても気になるところで1巻終了。

タイトルが四文字熟語みたいで固い印象あるからかスメルズ〜よりもレビューが少ない。
スピンオフと気づいてない人が多いのかな?
このシリーズも面白いからオススメなんだけどな。

紙本で購入
修正の要らない描写

0

just a few words for this

romanticization of pedophilia in it's finest

1

罪と比例する幸福

本流未読でこちらのみの感想です。内容が分かっていて読む人しかいないにしても、「しゅみじゃない」評価が0はすごいですね。

柳田先生が他の人と同じように憎悪している、自身の“獣”のおぞましい可視化が強烈でした。
ペドフィリアだからといってそれ自体が罪ではない。自分でどうすることもできず、本人すら自身を恐れていることは木原音瀬さんの「ラブセメタリー」にもありました。
彼が自分を理解し抑え付け、普通に見えるよう擬態している時点ではまだ正気があるのですから、読者として辛くとも安心して見られます。
先生の過去の行為(生徒へのレイプ未遂)というのは表紙裏で触れられたのみ。

考えさせられたのは、渚に触れ合うようになってから、柳田先生の足元に花が咲き満開になるところです。思い詰めていた今までとは全く違う満たされたニヘラニヘラする表情は、それだけ見れば普通の人と変わらない。けれどふと気づくと自分が堕ちていると自覚してしまう。
生まれついた(発現してしまった)性癖のせいで幸せが得られないというのは、絶望です。

中学生の渚は先生を慰める救世主でもあり、死神でもあります。目も怖い(汗)
彼は無邪気に少年同士で遊びおちゃらけもするし、大人に何か言われても飄々と交わします。
柳田に興味を惹かれて同衾し、遊ぶように共犯している危うさは、見てはいけないもののようで目が離せません。

ペドフィリアは性的マイノリティの中でも特に理解されないものです。もうすぐ2巻発売とのことなので、先生がどうこれから生きるのか、見守りたいと思います。

4

好き

元よりスメルズライクグリーンスピリットが好きでこの度購入しました。
1ミリも明るい要素がない。が、闇深い物好きなのでとても満足しました。
早く次巻が待ち遠しいです。

1

表紙から震撼

大好きな「スメルズライクグリーンスピリット」のスピンオフ。
物語からこぼれ落ちてしまった男、柳田の物語です。

前作でも柳田ターンはひたすら怖かったですが、こちらの1話ずーっと怖かったです。絵が。でも読まずにはいられない。
明るい場所で読む事をオススメします笑

前作で教え子の三島をレイプしようとするも、夢野たちの阻止によって未遂に終わり、姿を消した柳田。
死ぬ場所を求めて彷徨っていたが、死ぬこともできずに港町で暮らしている。
ある日、海で「彼」に似た少年と出会い…という始まりになっています。

この少年、無邪気な普通の中学生かと思いきや、色々裏のありそうな雰囲気です。
わたくし、ショタのエロが地雷なのですが、今回は何故かアラーム発動せず。
多分この渚という少年、柳田を食ってしまうくらいの闇深な背景持ちっぽいからでしょうか…あまりエロが気にならなかったんですよね。
描写も濃くなかったし。

物語はまだ序章といった感じです。
柳田は悪態ついたり、人生捨ててる世捨て人だけど根っこは悪人じゃないと思うから、救済の物語になるといいなぁと思っているのだけど…。

2

カテゴリー分けしたらやっぱりBLじゃないんでしょうね

スピンオフがあると知ったけど、電子がなかったので通販で買おうかなーと思った矢先電子で発売されたのですぐさまポチり。
なんでしょうかね、この読後感は。
人の触れてはいけない部分が晒されまくりというか、実際柳田は前作では犯罪者なので、ホントに事件の追跡をしているような気で読んでいたんだと思います。
重いし。

元々スメルズライクグリーンスピリットも最近まで知らなかったので読んだのも割と最近で、そもそも自分が使っているサイトでは女性マンガのくくりだったので完全に見落としてました。
でもBLとしないことで沢山の人に読んでもらえるのならいいのでしょうね。というかカテゴライズが難しい。
まあ、ちゃんとアンテナ張らないと良作もスルーしちゃうなと反省しました。


前にレビュー書かれてた方がおっしゃってますが、柳田が足を踏み外すきっかけになったのは自身の性癖もですが周りの大人、主に母親のせいというのが大きいですよね。
もちろんそれだけではないでしょうけど、周りとの関係性で、その後どうなってしまうのかが変わってしまうんでしょうね。
前作で桐野が言っていたように、あの目の奥に抱えていたものが柳田は自身ではどうにもできず、屈折しまくってあんな目の大人になってしまったんだろうなと。
最初に南條くんに惹かれていた時は、柳田自身も子供だったのでただ同性に惹かれてただけだったのが、その自分をこれ以上ないくらい否定され、その想いが昇華されずにくすぶり続け、ペドフェリアになってしまったのではないかなと。(実際の年齢的にはペドではないかもしれませんが、柳田の葛藤などからあえてペドと言いたい)
元々、死に場所を探して各地を彷徨ってモっさんになってしまったので、やはりそこまで追いやってしまう原因の一つを作った周囲の大人の責任って大きいですよね。
だからといって柳田の行いが許されるわけではありませんが、彼が抱えて苦しんでいる様を見るとそう思わざるを得ません。

そんなところに現れたのが渚少年ですが、彼が柳田を受け入れてハッピー、とはいかず、渚もどんな事情からはわかりませんが、おそらく周囲の大人と複数関係を持ち、その鬱憤ばらしなのか柳田をペットとして飼う(関係を持つ)というかなり癖の強い少年です。
またそれが悲愴な感じがしないのが怖い。目も怖い。
渚の背景はまだ一巻では見えないのでわかりませんが、私は昔の寺院における稚児を思い出しました。
渚と出会い、初めて自身を受け入れられた柳田はこれ以上ない幸福感を得るのですが、それは幸福とは違っていて…、という感じで一巻は終わりです。
続きが気になります…


画力が圧倒的で、所々笑えますが、テーマがBLに収まりきらず重いので、人を選ぶ作品かなと思います。
でもモっさん放浪記は単純に笑えました。
江戸川先生やタロウの父ちゃんが恋しい…

あとカバー裏なのかな?バスの中の風景がなんなのか気になります。

3

もう1人の物語

スメルズライクグリーンスピリットが大好きだったので購入しました!
まず最初に思ったのは長い先生の絵は「すごい!!」ということです。(語彙力皆無ですみません) 柳田先生や渚はかっこいいより美しいという言葉が似合います。そして、先生の性癖の苦悩の表情からは何かうったえてくるものが感じられます。
私は先生のしたことは許されないことではありますが、先生自身も被害者の様な感じがするし、性癖のせいで一生好きになった人を愛すことも愛されることも世の中では認められない、独りぼっちだと思うと先生を憎むことはできませんでした。
2巻が出たら渚の裏が判明するのかな、と楽しみにしています。スメルズ…で3人はそれぞれの幸せを掴んだと思いますが、次はどうか先生なりの幸せを見つけてほしいと思います。
スメルズ…があんなに人気だったのにあんまり知られてないのが悲しい、、私が使ってる電子には載ってなかったし、、スメルズ…すきだった人は読んでみて欲しいです。

3

こぼれ落ちてしまったキャラクターなら

すくい上げて欲しいなぁ。
母親達から否定された少年時代で成長が止まってしまったような柳田(山田)
やってしまったことも、今現在の生き方も褒められたもんじゃないけど、
そんな自分であることに誰よりも苦しんでるのは柳田自身だと思うから、
もう周りの人たちから糾弾されるような展開にはなって欲しくないなぁ。
渚少年の方がしたたかで生きる力がありそうだから、柳田がこの先渚少年に引き摺り込まれても、そっから一緒に這い上がって欲しいなぁ。

1

まさかの番外編があるとは

「スメルズライクグリーンスピリット」で生徒の三島を襲って捨った後に、捨て台詞を残して行方不明になってた柳田先生のお話です。

あの後の彼の行動が明らかになっています。日本全国をあちこち放浪して辿り着いた小さな島で、山田と名乗って暮らしています。柳田がいつも夢見ていたのは三島では無くて、初恋の南條君なのが業が深いと思いました。SIDE:Bの番外編に彼とのお話が載ってます。
島で出会った渚もまだ謎の多い人物です。柳田の家に押しかけて渚の主導でセックスしたり、友達の父親とも関係があるような表現もありました。夕飯を作らせている親とはどんな人物なのか?

南條君との関係がバレてバケモノにならざるを得なかった柳田に救いはあるのか、これからの展開がとても気になる作品でした。

1

あの時手を差し伸べなかった大人達に、責任はまったくないのだろうか

 『スメルズライクグリーンスピリット』は今でも大好きで、度々読み返す作品です。あの上下巻に溢れそうなほどいろんな要素が詰まっていて、私にとっては最も性について考えさせられた作品の1つ。あちらでは悪役に徹していた柳田ですが、下巻の描き下ろしではそんな彼の幼少期が描かれており、彼にも当然純粋な子供時代があったことを突き付けられましたよね。化け物なんかになりたくてなったわけじゃない。あの時誰か1人でも、端から拒絶するのではなく、話に耳を傾けてくれる人がいれば、彼はもっと違った人格になっていたかもしれない。立場の弱い人への性的搾取はけっして許されることではないけれど、彼の場合は、少なくとも最初に限って言えば合意だったし、彼自身も手を差し伸べられるべき子供だった。これを読んだ大人は、その事実に向き合う必要があるのではないかと思います。

 自分を見失った、他人に呪詛を撒き散らすおぞましい人間・山田。そのおどろおどろしい風貌に、つい飲み込まれそうになってしまうけれど。彼の1つひとつの台詞やモノローグを拾っていくと、あの頃の感情はまだ彼の中に燻っていて、そこから彼が精神的にはほとんど成長していないのではないかという気もしてくる。彼の心は玻璃のように繊細なままなんだと。渚のような中学生にすら簡単に依存してしまえるほど、壊れていたんだなぁと。弱者への性的搾取を楽しんでいるわけではなく、理性と欲求の間でどうしようもなく踠き、身動きの取れなくなった人間の末路。これがサイコパスだったら多少遠い存在にもなるでしょうけれど、彼はけっして私達からそんな遠い存在ではなく、実は誰よりも一般的な感覚を持った人間なのだと思います。前巻のファンとして、いちBL読者として、彼の行く末を是非見届けたいなぁと強く感じました。

3

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