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boku no utsukushii hito
カシオ作品に漂う、少しダークで切ない雰囲気がとても好きなのですが、今作品はカシオさんの魅力がこれでもかと詰まっている素敵な作品でした。
痛い作品や、ダークなストーリーが苦手な方には正直お勧めしづらい。
けれど、この作品の持つ、孤独と、人の闇と、けれどそれを遥かに凌駕する深い愛情に涙が止まりませんでした。カシオ作品はほぼほぼ読んでいますが、ダントツで好きな作品になりました。
ネタバレ含んでいます。ご注意ください。
主人公は高校生の忍。
彼が名門・聖ヨゼフ高等学校に編入してきたところから物語はスタートします。
全寮制のその高校で、忍が同室になったのは吉良。
優秀な生徒が集まるその学校の中で、文武両道で見目麗しい彼は一目置かれる存在。忍は少しずつ彼に心奪われていくが―。
裏表紙にも書いてあるのでネタバレしてしまいますが、
ネタバレ注意!!
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忍はセクサロイド、なんです。
この世界では、人口減少を防ぐために有機的人造人間・バイオロイドが造られています。
見た目は人とそっくり、区別がつかないほどですが、手首にバイオロイドであることを証明するバーコードが印刷されている。
中でも性的な奉仕を目的として作られたバイオロイドはセクサロイドと言われ、性交することも可能。
忍は、そのセクサロイドなんですね。
そして、吉良くんの実家は製薬会社。
バイオロイドに与える薬を作り、巨万の富を得ている。バイオロイドを毛嫌いする人たちも多い中、
バイオロイドも人と同じ。
そう、言い切る吉良くんに、一気に心を奪われてしまう忍ですが、自身がバイオロイドであることを伝える機会を掴めずにいる。が、とあることをきっかけに、吉良くんに忍の秘密がばれてしまい―。
忍がバイオロイドであることを「隠されていた」と勘違いした吉良くんによって、忍は凌辱強姦されます。セクサロイドだから、公言しない代わりに、という条件で。
吉良くんを愛し始めていた忍にとって、それはひどくつらい時間となりますが、吉良くんの兄であり、製薬会社の跡取りとなる正嗣との出会いが、忍の思考も変えていく。
が、そんな中、吉良くんが正嗣氏とともに事故死してしまう。
人によって造られたバイオロイド。
そんなSFな世界観が描かれていますが、この作品が描いているのは紛れもなく「愛情」です。
忍を愛していたからこそ、バイオロイドであることを隠されていたことに傷ついた吉良くん。
バイオロイドだけれど、人と同じように傷つき、そして愛情も知る忍。
そんな二人を取り巻く環境が、二転三転しながら進む展開で最後までページを捲る手が止められませんでした。終盤の「吉良くんの秘密」が、これまた良い…!
「正嗣」の決意も非常に良かった。
バイオロイドを毛嫌いしながらも、息子を憎み切れなかった彼の母親の愛情も。
そして、吉良くんを求めてやまなかった忍の恋心も。
バックボーン。
キャラ。
そしてストーリー。
どこをどう切り取っても文句なく素晴らしく、神評価しか付けられない。
多くの方に手に取っていただきたい、素晴らしい作品でした。
最初から最後まで儚くて美しいお話でした。
ラストの再開時に吉良が涙を流すコマが切なくて印象的です。
「僕の美しいひと」というタイトルに納得の結末でした。
仄暗い雰囲気の中、吉良と忍がお互いの存在に救われている感じが好きです。
全寮制の男子校に編入した忍には、
絶対に人に言えない秘密があった!
舞台は近未来?
バイオロイドと呼ばれるアンドロイドが人間と共に暮らす世界。
ドナー・労働力…そしてセクサロイド…
忍と、同室者の吉良の視点が入れ替わりながら、
物語は進行していきます。
バイオロイドには、自我をコントロールするための、
〝ハーネス〟と呼ばれる薬が必要です。
もちろん、セクサロイドである忍にも…
吉良に秘密を知られた忍は、
薬を貰う代わりに吉良に抱かれるようになります。
吉良が自分を抱くのはセクサロイドだからだと分かっていても、
どうしても期待してしまう…それ程までに吉良に惹かれる忍。
バイオロイドと、その存在を恐れる者…
二人の関係の行方は?
そして、吉良の死をもって、
物語はあっと驚く方向へと動き出します!
人として扱われない忍がとても切ないけれど、美しいです。
また、そんな忍に惹かれる自分を肯定できない吉良は、
不器用で強がり、そして寂しい存在です。
もっと素直に愛情を伝えられていれば、
結果は違ったのかもしれません。
それでも描き下ろしでは、
健気に生きる忍が愛らしく、足長おじさんになった吉良は、
とても幸せそうに見えたので嬉しかったです。
非常に練られた設定とキャラクター、
そして、最後に全てがひっくり返るストーリーの素晴らしさが魅力の作品です。
吉良の兄も紳士的で、利発的な存在感のある人物でした。
結末に好き嫌いが分かれそうですが、
私はとても良かったと思います。
ただ、読後には少しの苦味も残りますが…
是非ネタバレを読まないで読んでいただきたいです!
カシオ先生の繊細な美しい作画と男子校寮生活、同室の2人って…否が応でも期待は高まりますね笑。
製薬会社の御曹司であり校内一の有名人吉良と訳あり編入生の小野寺。
学力テストで初めて自分を抑え一位になった小野寺に俄然興味を持つ吉良。
真逆の性格の2人だが徐々に親しくなり互いに心を許していったが…
自分の弱さを曝け出してくれた吉良に忍も本当のことを自らの口で話そうとしたのに叶わず、違う経路で吉良に素性がバレてしまった事で2人の関係は歪んでしまう。
騙されていた事への報復という名目で忍を凌辱する吉良。
どうせお前はこの為に作られたんだろ、とゲスに抱き潰すのですが…
もともと忍に惹かれていたが故に切ないんですよ(泣)
ゲスい行為なのに心が泣いてる感ハンパない。
無理矢理されているのに吉良の気持ちを汲もうとする忍が健気で健気で。
途中の事件で事態は大きく変わります。
それが無くても吉良は素直に忍に恋する気持ちを認められただろうか、とか色々考えてしまいますが…
話の半分くらいはとても重いし辛い展開ですが一応ハピエンだったのでハピエン厨の私も満足できました。
書き下ろしの吉良と忍が幸せそうで可愛くてほっこりしました。
人口減少により作られたバイオロイド。
所有者からある事情により不良品として戻されたセクサドールの忍は、
研究者の先生によって保護され全寮制の高校へ編入させられる。
そこで同室となった吉良は、バイオロイドが定時刻に飲まなければならない薬を
独占製造販売している大企業社長の次男坊。
バイオロイドである事を隠して生活している忍と
会社が薬を製造していることでバイオロイドの事を知りたくないことまで知っている吉良の
お互いの感情やすれ違いがとてつもなく切なく胸が締め付けられました。
吉良の跡取りである長男正嗣が、セクサロイドである忍に興味を持つも
忍が弟の和彦を好きな事や、一彦が忍を好きな事を、
本人たちが戸惑って確信も持てていない状態で察し優しく見守るのは
胸がキューンってなっちゃいました。
まさかそんな兄に胸キュン死た直後に吉良兄弟が事故に遭うなんて(泣)
事故によって亡くなってしまう和彦。
忍は受け入れられないまま卒業まで月日は流れ、
退寮の日、忍の目の前に正嗣が・・・
うわぁぁぁ…もぉ既に尊さで胸がいっぱいなのにダメ押しの切なさ到来。
門の前でのシーンはたまりませんでした。
ラスト約30ページは尊さの嵐。
描き下ろしではキュン死します。
初カシオ先生作品でした。
すごい作品を読んだなというのが読後すぐに出た感想です。
全寮制男子校を舞台に繰り広げられる物語は、どこか70〜80年代の少年愛漫画を思わせるような、儚く、美しく、ほの暗い雰囲気を纏っていました。
ラスト数ページが特に美しい。
労働力を補うため、臓器移植のスペアのため、子供がいない家庭のため、性行為目的のためetc…
さまざまな目的のために、人間の替わりに人間によって作られた有機的人造人間(バイオロイド)が普及しつつある世界。
そんな中、バイオロイドという秘密を抱えながら名門学園へ編入した忍。
忍とルームメイトの吉良の両視点で物語は進んで行くのですが、キャラクター達の感情の描き方が本当に素晴らしいです。
人間と感情を持つ人造人間の違いは?等、忍という「1人の少年」の存在によって、何が本物で何が偽物なのかがわからなくなる…とても深く考えさせられるテーマでした。
近未来的な難しい設定も現実味のあるものに思えてくるのが本当に凄い。
この1冊に、人の心の闇、そして愛情が丁寧に描かれています。
ぜひ、予備知識無し・ネタバレ無しの真っさらな状態で読んで頂きたい作品です。
うまいなあというのが、読後の感想です。
文学的な深みのある趣で、初めてカシオ先生の作品を読んだのですが大ファンになりました。
現実にバイオロイドがいたら、やっぱり少し気味が悪いと思いますよね。
人間そっくりの造りモノなんてねえ・・・。それでも、我が子だけは特別という、母の気持ちもわかります。
和彦君の抱える葛藤はよく考えたらかなり重い。本物の人間として生きるクローン体がバイオロイドの人権のために人間社会で奮闘するという内容でもいい物語が展開しそうですので、続編があると嬉しいです。
とにかく、忍君が幸せに生きていけそうで何よりです。
カシオ先生は本当に神です!
近未来的なストーリーは想像力の限りを挑みながらも、現実感から生み出す切ない雰囲気が最高に心を痛むほど堪能しました。
全体的に話の設定がすごく精緻で、その展開とどんでん返しもちゃんとユニークなキャラーたちに支えられ、素晴らしい作品に仕上げられました。
近未来の生命の定義とそれにまつわるアイデンティティに焦点を当て、かなりシリアスなテーマに見えますが、情の流れもスムーズに織り込んでています。
何から何まで、blの枠を超える秀逸な作品で、自分の今年ベスト3には入られます。
萌2評価は私の中では十分高評価なのだけど、本音を言うとちょっと惜しいかな、という感じ。これだけのストーリー、2巻に展開しても良かったくらいだと思います。とても引き込まれたのですが、結構テンポが速くてキャラクター達の感情についていくのが大変でした。話が転換する場面で余韻に浸る間をしっかり取ってくれれば、この世界観にもっと深く嵌まれたのではないかなと思います。と、テンポに関してはベストとは言い難いのですが、それでもセクサロイドという難しい題材を他にはない切り口で描ききったカシオ先生の挑戦には拍手を送りたいです。
人工的に造られた「人間」は人間なのか? 誰かのDNAをコピーして造られたならば、確かに元の人間の偽物だとは言えるかもしれません。けれど、完璧にコピーしたということは完璧に人間になったということでもある。それが分かっているからあえて欠陥を作る、その矛盾。淡々と描かれていましたが、なかなかヘビーなテーマですよね。今までいくつかアンドロイドものの作品は読んだけれど、初めて突きつけられたテーマでした。本物の人間にだって性犯罪をする奴がごまんといるわけで、だったら薬さえ飲めば確実に理性をコントロールできるアンドロイドの方がよっぽど優秀ですよね。
人間×アンドロイドの関係は、終盤に進むにつれ大きな変化を迎えます。アンドロイドが偽物の人間だというのなら、私たちは偽物と偽物の恋愛を見せられていることになるわけですが、本物の人間だってこんなに人の心を揺さぶるような恋愛をしている人はごく僅かでしょうね。もはや天然の人間かコピーか、なんてことをいちいち考えるのはナンセンス。彼らにはオンリーワンの感情がある、それがすべてです。吉良が自分の役割を果たすことを決めたのは、生まれ変わった新たな人間として忍と1から関係を築きたかったからでしょうか。ラストの解釈はいろいろできると思いますが、私は悲恋ではなかったと感じています。
話を!聞きなよ!!!遮ったの君やで!ってツッコミたくなるんですけど、聞く耳もたないくらいの絶望も、それをぶつけちゃうのもツライ…
アンドロイドを管理する製薬会社の次男×愛玩用アンドロイドの友情からの縺れ。B人とは?惹かれるとは?にも考えされらるところがあり面白かったです。
結構tnk出てくるけど、絵柄の雰囲気のおかげで真っ白抜きもそんなに気にならなかった。(電子:ひかり)根元縛ってるとこは、微塵も分からんくて、ときめき要素だけど全く分からんのが残念すたけど…
カシオ先生は人を憔悴させたらピカイチだな!!と改めて思いました。