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この夏は、不毛な恋からはじまった――
ashita asatte sorekara itsuka
いちかわ先生のお話は、どれも胸が締め付けられ、その後じんわりと温かくなって……
「この作品に出会えて良かった」と思わせてくれる為、大好きです。
「普段 ちょっといい気分になるくらい上手に甘えてくる そのくせここぞって時 俺の一番欲しい言葉をくれる」
帯にもある言葉ですが、駿介くんの人懐っこさと頼もしさを、端的に表現した場面だと感じました。
秋さんが別れ話を切り出したとき、心の声を絞り出すように、苦しく切ない言葉を零す駿介くんの姿に、こちらまで悲しくなってしまいました……
「信じてほしい」駿介くんの精一杯の気持ちを切り捨ててしまったことに、別れてから気付く秋さん。
自分を守る為にしてしまった選択を悔やみ、東京まで駆けつけ「会いたかった」と零します。
冷静に考えれば、秋さんはとてもズルい人です。
別れ話を切り出したときも、駿介くんの話には耳を傾けず、自分の思い込みだけで決断を下してしまうような性格です。
しかし、選択に迷った結果、自分だけを守るような決断をしてしまうことは誰にでもあることだと思います。
秋さんは、人の持つ不器用な部分を凝縮したような人だと感じました。
登場人物たちが皆等身大で、彼らの心情を理解し、共感し易いこと。
自分がいちかわ先生の作品に惹かれ続ける理由を、今一度、思い知ることができました。
…お?いちかわさんの年下攻めは初めて読んだかも。
帯には『人懐っこい大学生×恋に臆病なカフェ店長の、ひと夏限定恋物語』と書かれています。
東京から九州まで夏休みの間だけ遊びにきていた大学生が、
受けのカフェに住み込みバイトにやってきてゆっくりと恋が膨らんでいく。
優しい空気感に切なさを含んだお話でした。
大学生攻めはなぜ九州まで1人で来ていたのか。
なにかワケアリかとおもったけれど特に理由はなかったようですね;
サーフィン目的でやってくる子が多い地域だそうですが…。
なんとなく感じた疑問点はさておき、
個人的に年下攻めが大ッ好きなのでめっちゃ萌えました。
人懐っこくて素直で行動が一直線のワンコ攻めは可愛いですね!
逃げずに向き合う、真っ直ぐ見据える、純真さがのこるキラキラ感。
帯にも書いてあるんですが、
『普段ちょっといい気分になるくらい上手に甘えてくる』
『そのくせここぞって時に俺の一番欲しい言葉をくれる』
↑ここのタイミングが絶妙で…!
子供みたいにゴロゴロ甘えてるのが可愛く、
落ち込んでる受けをグッと引っ張り上げる強さが頼もしく。
個人的に萌えを刺激してくれる年下攻めでした◎
当て馬がひっかき回しにきたときもブレないのが格好いいです。
何を言われてもやんわり受け流すとこがグッときました。
臆病になっている受けが1度ピリオドを打とうとした時に、
痛々しくツライ気持ちを口にする年下攻めに切なキュンキュン(;///;)
傷つき萌え属性持ちには切ないのと萌えがしんどかったです(;///;)
そんな山場を乗り越えたあとの幸せ後日談も良かったです。
年下攻めの明るくて前向きなところは受けに良い影響を与えると思う!
あと1年は遠距離恋愛になってしまうけれど
きっと今度は大丈夫と感じられるラストでとても良かったです。
当て馬は執着するほどには受けが好きだったんだろうな。
でも変に拗れた大人だから捻くれた言葉でしか伝えることができなかった。
2人の仲を引っかき回すときは邪魔に感じたけれど、
自分を選んで欲しいと言えず「もういらねぇ」としか口に出来ない不器用さが憎めなかったです。
いちかわ先生らしい穏やかでじわじわと染み入る作品ですね。
攻めの大学生駿介は爽やか好青年と言う言葉がぴったり!誰からも好かれる人懐っこさと、好きな人にはストレートに気持ちをぶつけてくる男っぽさもあり、ゲイとかノンケとか年上とか年下とか関係なく信頼できるキャラでした。
それに引き換え秋さんは年上なのに、こんなに愛されてるのに何を不安に思うことがあるの?ってくらい心配性で、別れを切り出した時は、なんでーー!?と読みたくなくなるほどでした。自分の方が年上なんだから相手のことを考えなくちゃとか、自分は生まれつきのゲイだから仕方ないとか色々な点で駿介に対して引け目を感じてしまう秋さんは切なくて、でもそう思わざるを得ない経験をして来たんだろうなと気の毒でした。でも、駿介のお陰で自分が思っているほど周りは気にしちゃいないこと、暖かく迎えてくれる人たちもいることに気づけて本当によかった。
この続きも期待できるのかなぁ?
作家買い。
いちかわさんは優しくてほのぼのな作風の作品を描かれる作家さま、のイメージですが、いちかわさんの新刊もそのイメージを覆すことのない、優しいお話でした。
ネタバレ含んでいます。ご注意を。
主人公は秋。
彼は海沿いにある民家カフェの店長。
その店に、バイトとして雇ってくれ、と戸口をたたいたのは大学生の駿介。夏休みを利用して観光にやってきた彼は、人懐っこい性格という事もあってあっという間に馴染むが…。
ゲイであるという性癖からネガティブになりがちな秋。
そんな秋に、「笑う」ことの楽しさを教えてくれる駿介。
少しずつ駿介に惹かれていくが、駿介は夏が終われば都会に帰っていく。
しかもノンケ。不毛な恋に終止符を打ちたいと思っていた時に、駿介から告白されて―。
秋は過去に切ない恋をしていますが、そのこともあって恋には消極的。
しかも、ノンケさんの駿介に対して引け目を感じることもある。
けれど、そんな秋に駿介はひたすら優しい。常に愛を告げ、秋をまるっと包み込んでくれる。
早々に甘々な恋人同士になる二人ですが、そんなある日、秋を捨てたかつての恋人・孝之が戻ってくる。孝之が戻ってきたことで、秋と駿介の間に波風が立つようになるけれど。
なんていうのかな。
優しく温かなストーリーにしたかった、といういちかわさんの思いは理解できるものの、もう一声ほしかったな、と感じました。
秋の元カレの孝之。
確かにちょっと嫌な奴なのですが、秋のネガティブさは孝之によって受け付けられたものではない。
秋自身の問題なんですね。というか、むしろ孝之が秋を捨てた、というよりも秋が孝之をふり切った、という感じ。
さらに秋の周囲の人たちはみんな総じて優しく、秋の性癖についても受け入れてくれている。なのに、秋だけが、自身の性癖に葛藤を感じている。
ゲイだ、という事を、秋自身が受け入れられるか否か、といった点に終始したストーリーで、それがちょっと物足りなかった。
掘り下げればもう少し突っ込んで描けるところもあったと思います。
例えば、駿介はサーファーなのに色白だ、とか。
駿介が折っていた、割りばしの袋で造った折り紙とか。
孝之と秋との別れのシーンとか。
そういうところをもう少し描きこんでくれていたら、もっと萌える作品になったような気がします。
が、ストーリー全編通して優しいお話なので、こういった展開がお好きな方は多いだろうな、と思います。
いちかわさんらしい、優しい雰囲気に満ち溢れた作品でした。
いちかわ先生らしい丁寧な作品だったと思います。
実は駿介が初めから秋の事が気になって店に現れたのは終盤になってからわかりますが、ゲイの秋がノンケの駿介に告白されて戸惑いながらも、駿介の隣が居心地が良くて離れがたい気持ちになるのも分かります。
元カレ登場によって掻き回されますが、結局は秋自身の問題だったんですね。駿介は若いのに良い男でした。秋の両親の心もガッチリと掴んでるし、いつでも入り婿OKな感じがします。田舎の煩わしさは大変そうですが、駿介なら上手く秋をリードしてくれそうでした。
いちかわ先生は家族のお話を描くのがお上手なので、今後の二人の生活も読みたいです。欲を言えばノンケの駿介が可愛いと思った秋の乱れる姿をたくさんお願いします。
秋は九州のとある町の古民家カフェで働くゲイの青年。ゲイであることに罪悪感を持っていて…。
バイト志望で現れた駿介はひとなつこっくてイケメンで愛想もよく働き者で秋はひかれてしまう。
二人はなんとか結ばれるものの秋の罪悪感が影を落としますね。あと夏休みが終わったら、駿介が元の生活に戻ったらと不安要素がいっぱいで。
元カレも秋がゲイだと父親にばらしたり、その日に父親が事故にあったせいで秋は自分を責めて苦しみます。駿介とのことも余計な口を出して。
結局秋は駿介の為にも別れを選んで。
なぜ駿介の愛情を信じてやれなかったのか!
そして元カレがうっとおしい。復縁したいようで傷つけにくるようで。
無事に二人は気持ちを確かめあえました。
しかし長かった。途中で何度も読む手が止まりました。
駿介も会う前から秋のことをいいなと思って色々してたんですね。
それなのに秋はひどいことを…。
いやいや、あの別れがあったからこそ最初からやり直そうとなったわけで。
でも秋の不安もわかるし。まだ出会ってわずかな若者、しかも誰からも好かれそうな男の子の将来を考えてしまうのはしようがないですよね。