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ore de iino mitokun
ほっこり系のタッチ(と勝手に呼んでいる)のこの絵柄が好きで読んでみました。
なんとなく表紙の雰囲気から、不憫なか弱い受けをタフ系攻めが救う話かなと思っていたのですが、受け様不憫ではあるけどもか弱い感じじゃなかった!激しいドラマチックさはないけどじんわり読み入れるお話でとてもよかったです。
一人で生きていけない系の大人の攻め様・唐木さんは、いつも世話を焼かれている後輩の受け様・水戸くんにあるとき恋愛方面で好きですと告白され、ビビり散らかしながらも意識していく……というお話です。
良かったところたーくさんあるんですが、やっぱりこの水戸くんの人柄というか、キャラがいいですよね。
自分がさみしいと思っていることを受け止めたうえで誰かといたいと思っていそうというか……。地に足つけて生きている雰囲気がすごく好きです(思慮深そうなキャラ好きなんですよね笑)。
あと世話焼きで、唐木さんに好いてもらうべく尽くしまくってるところもけなげでいとおしいよ…水戸くんが幸せでいられるように唐木さんにはこれからも頑張っていただきたい。
気持ちが通じた情事の際の、それでも唐木さんが良くなるように自分そっちのけで致そうとするのとか……あぁーーー!(´;ω;`)ってなりましたね
攻めの唐木さんは、人に無頓着そうなのに水戸くんのアプローチでどんどん人間ぽくなっていくのが良かったです。
水戸くんが喜ぶ顔が見たいって行動したり、気にかけたり。
職場の方々も水戸くんの恋心に気付いているようだったし、ハッピーエンドのその先も垣間見えるようで良き読後感でした。(後日談では転職してしまっているようですが)
同時収録作品も、セフレのいざこざかと思いきや思わぬ重たい感情隠してる系のストーリーで面白かったです(すみません表題作が私的にヒットすぎたのでこちらはこのくらいで)
萌2ですが、この作品はきっと何度も読み返すんだろうなと思います。
「俺でいいの、水戸くん」 7割
「右耳と束縛」 3割
【俺でいいの、水戸くん】
ノンケ先輩×一途ゲイ後輩の同じ会社に勤める社会人同士。
攻めが仕事はできるけれど、どこか抜けていてその世話を受けがやいちゃってるうちに好きになって、そんな一途な思いに攻めが絆される攻め視点のお話です。
ノンケにばかり恋してしまう受けはずっと実らない、諦める恋ばかりしていてきた中で出会った、普通に接してくれる攻め。
小さな幸せを噛み締める受けがとても可愛らしかったです。
【右耳と束縛】
学生の頃からセフレ関係の二人が、恋人になるまでのお話。
素直になれない二人が続けていた体の関係ややりとりが切なくて、大人の恋の難しさが上手く描かれていました。
決して派手な絵柄でもストーリーでも無いのですが、水戸くんに唐木がジワジワと絆されて行く過程が何とも言えずに味わい深いです。
唐木は鈍感で水戸くんからの好意に全然気が付いてなかったけど、付き合い始めてからは常に真剣に向き合う態度に良い男だなと感心しました。
同僚の女性からの的外れな忠告から水戸くんの事を更に考えるのも良かったです。
ノンケがゲイを好きになる過程が自然で、とても素敵な作品でした。
そして同級生ものの同時収録作も、長年セフレだった2人がその先を一緒に過ごすと決めた時に関係を変える様子が、リアリティがあって2人の隠してた気持ちにキュンと来ました。
作家さん買いするようになったつきづきよしさんを知るきっかけになった作品です。
SNSで見かけて絵柄が好みだったので購入。
告白されて、気になり始める王道展開です。
枯れてるアラサー男子枯木×自分に自信ないけど割と欲望に素直なゲイ男子水戸くん。
水戸くんからの告白でお話は始まりますが、終始攻め目線で展開します。
水戸くんが見た目可愛いのですが、告白の後攻めにフェラしてきたり、そうかと思えば日中の職場では普通に振る舞い、枯木を翻弄します。
これは気になるよね。ナチュラル魔性なんだよな〜、水戸くん。
過去にはセフレもいたようで、男と歩いてる所を枯木が目撃しちゃったり。それで余計に気になっちゃうんですけどね。
付き合ってみようかってなってからの二人の距離の縮め方がなんか良いんですよね。
劇的じゃないんだけども、だからリアル。
枯木が水戸くんをちゃんと好きって意識してから、空港での手を取っての告白にはキュンとしました。
枯れてた枯木なのに、水戸くんと付き合って良い変化が訪れたんですよね。
お互いに何かしてあげたい、喜ばせたいみたいな感情、恋って素敵♡
つきづきよし先生の絵柄がとても好き!
このゆるりとした雰囲気が良いのですが、どこかで感情が発露するようなシーンがあるとさらに好みでした。
◾︎唐木(手のかかる先輩)×水戸くん(ゲイ)
唐木に告白して、徐々に会社の椅子で丸くなっていく水戸くんがリアルだなぁと。絵がお上手じゃないと描けない体勢だと思うので、やっぱ思い通りの表現ができる絵のうまさって大切ですね。
頬を赤らめながら「恋人みたいなことしたい」とのたまう水戸くんは可愛い。唐木が駅まで行くことを、送ってくれたと勘違いしてる水戸くんは可愛い。
水戸くんて割に常に笑顔で、何考えてるんだかイマイチ分かんなかったのが、最初に書いた"感情の発露"を求めてしまった原因かも。でもひょっとしたら彼は本当にそういう人で、唐木の前では常に結構浮かれてたから笑顔のコマが多かったのかなぁ。
描き下ろし部分の「正直めちゃくちゃ嬉しい」水戸くんみたいな複雑なもどかしい表情を、もっと見たかった!
なんというか、分かりやすいはずなのに不思議なキャラ、水戸くん。隣の同僚、水戸くんはゲイで、自分のことが好き(本人気付いてない)。
どうやら周囲には水戸くんの気持ちがダダ漏れのようですが、鈍感な唐木だけが気付いていない模様。
あるとき告白されるも、落とすでもなくぐいぐいくるでもなく、ただただいつも朗らかで控えめでニコニコしている水戸くん。これまでよい恋愛経験がなく、自分なんて、という態度でいる。その辺、人間ってもっとエゴいよね、と思うので、そういう意味で”不思議”なキャラ。Hには躊躇なくセフレもいっぱいいたっぽいところも(いい意味で)意外。
ただ、やっぱり人間ドラマが好みなので、私にはちょっと不思議くんすぎたかなーという感じです。
2作品収録。
「俺でいいの、水戸くん」
記事では「ジミにキラキラ」ってあったけど、キラキラありました?
ひたすらに地味だと思いましたよ。
特に攻めの唐木が地味すぎて、物語全体が地味になってると思う。
でも別に地味が悪いわけではなく、地味ながらも日常に根ざした男x男の恋愛事情を描いているわけなので、突出したカッコよさも、突出した事件も、突出した関係性も、そんなものはいらなくて。
ただ、返事もしてなかった唐木にいきなりフ○ラしたり、夜中の職場でヤりたいという水戸くんには引いてしまう。
だけど好きになるのはノンケばかりで、これまでどうにもならなかった恋愛事情が水戸くんをこういう風にしてしまったのかな、というリアルさは感じられる。
水戸くんは唐木に純粋な恋心を抱くわけだけど、ゲイの生き辛さとして恋愛抜きのセフレと付き合ってる。唐木は驚くけれど、水戸くんの説明を聞いてそれを受け入れる…読者もまた。
水戸くんは複数のセフレがいるけれど、決してビッチではないのです。「ゲイ」という生き方にセフレが必要な事もある…その切なさが垣間見られます。
唐木はそこは問題視せず、仕事面でどれだけ水戸くんに助けられてきたか、そこを恋愛関係に転写していく感覚なのかな?自分には水戸くんが必要だ、というのが恋愛感情にも乗り移っていく感じ。
「右耳と束縛」
なんかわかりづらかった。
受けは、思い込みで勝手に攻めを振り回す。
攻めは、受けの事が好きだけど言葉にも行動にも表せない不器用。
だけど本当はお互い思い合っている。めんどくせえ。
一応ハッピーエンド。これ、もっと練れてからまた描いて欲しい。きっと面白くなるモチーフ。
「後日談」
唐木x水戸くん。どんどん唐木がハマって甘々になってくる。コレはイイ!とニマニマ。ここは萌x2。
SNSで見かけ、気になっていた作品。
多分つきづきよしさん(どこで切るのか…)初読みです。
受けの水戸が職場の先輩・唐木へ告白したところから始まるので、片想い期間はあまり描かれていません。
ノンケ×ゲイということで、あまりサクサクと話が進まない印象だったのですがとりあえず1話目で付き合うことになるんですよ。
ただそれが、性急だとは感じなかったんです。
1話しか読んでないのにぎゅっと詰まっていて、実は2、3話読んでいたと思ってました。
水戸が可愛いビジュアルなのにタバコ吸うのが意外というか、そのシーンが出た時あまり気持ちよく感じなかったのですが、それがまさか物語に絡んでいたとは!
性急に感じないとかこういったところとか、ストーリー展開がすごいうまい。
そして周囲がとても優しくて、嫌な気分にならない作品でした。
周りも分かるほどの好意を向けられているのに気が付かない、恋愛や自身にすら興味がない唐木さん(攻)。ノンケばかり好きになり、セフレ多めだけど、物腰が柔らかくて謙虚な水戸くん(受)。そんな会社の同僚だっただけの2人が、水戸くんの告白でお付き合いを始め、"水戸くんの片思い"から"両思い"へ変化していく様子を描いた作品です。
何でこんな自分が好きなんだろう…男性からの好意よりも、自分への興味の理由に疑問を持つ唐木さんは、本当に普通の人の良いお兄ちゃんって感じでした。頼られると嬉しくて、自然に唐木さんを好きになっていった水戸くん…自分を必要としてくれて、嬉しかったんですよね(^^)穏やかで温厚そうな水戸くんですが、実際は少し闇を抱え、セフレもたくさんいたみたいだし、ビックリ笑!闇というか、"好きになってごめんなさい"系な気がしました。多分"ノンケ"や"ゲイ"であることを人一倍意識してるのかな。ある意味誰よりも偏見を持ってるのかなーとか。普通のデートとかもあまりしたことなさそうですし。まぁデートについては、恋愛に興味がなかった唐木さんも同じくデートを知らない人でしたが笑。やる事やってるのに笑、不器用に"恋愛"をする2人がすっごく可愛いです(^^)
ある日水戸くんの母親が倒れて、急に会社を休むことに。そこで唐木さんは気がつきます…いかに自分は水戸くんに頼っていたか、水戸くんがいるのが当たり前だと思っていたか、水戸くんに救われていたか、水戸くんが必要がか、を。自然に支えて助けていてくれた水戸くんへ、唐木さんは伝えます…水戸くんが好きだと。水戸くんがいないとつまらないと。"俺(水戸くん)が好きだから付き合ってくれている"と思っていた水戸くん、その遠慮がちな感情はもう感じないくらいに優しい笑顔でした!!
"愛されるべき人"と水戸くんを表現していた唐木さん。強制的な感じがして、"べき"が心に引っかかってしまいました。でも最後、いかに自分が水戸くんを好きかって気持ちを水戸くんに必死に伝える唐木さんを見て、その引っかかりが私の中でスーッとなくなっていきました(^^)他人から"愛されるべき人"は、俺の"愛する人"に変わってる様子が、凄く素敵ですよ。
表題作以外に、"右耳と束縛"が読めます。両片思いの、カラダだけの関係の2人が、結ばれるお話です(^^)高校でお互いに開けあった右耳のピアスが、互いへの一途さを表していてよかったです!
1回読み終わった時は、正直「萌」でした。
でも少し時間をおいて読み返すと、じわじわ好きになってきました。
まず私が勝手に想像してたのは↓
水戸くんが初心で唐木さんに一途な想いを注いでる、一方通行の恋。
なんでこの人?というくらい唐木さんはダメ人間。
違いました!!
他の方も触れてますが、水戸くんには何人もセフレがいました(今はしていないとのこと)。
素敵な恋愛をしてこなかったので、好き好き!というよりかなり控えめ。
そして唐木さん!仕事では水戸くんを頼るけど、かなり良い人です。
水戸くんのことを考え、幸せな恋愛をしてほしいと心から思っている優しい人です。
俺なんかのどこがいいの…とは言いますが、やめとけとは言わず、色々考えて頑張ってくれます。
描き下ろし、職場そうなったのか…と個人的にはテンションは上がりませんでした。唐木さんは可愛い!
お互いがすごくステキに見える、これからもっと幸せになっていって欲しい二人でした。
少しモヤモヤしたのが、競馬に関して。
本編では動物が好きで小さい頃よく来てたと言ってますが、カバー下には元カレの影響とあります。
いや、いいんですけど。できれば知りたくなかったです。
読切作品「右耳と束縛」
良かったです!!体の関係、でもあくまで恋人ではない二人。
お互いに開け合ったピアスの穴がキーワードです。
もっと長く読みたいです!その後のお話とかいつか描いて頂きたいです。
両作品とも叶うなら少しでもいいので、受目線が読みたいです。