俺 お前に見られるとヤバイから…

男子高校生に憂鬱

danshikoukousei ni yuuutsu

男子高校生に憂鬱
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神70
  • 萌×242
  • 萌19
  • 中立1
  • しゅみじゃない0

--

レビュー数
14
得点
576
評価数
132
平均
4.4 / 5
神率
53%
著者
日乃チハヤ 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

媒体
漫画(コミック)
出版社
KADOKAWA(エンターブレイン)
レーベル
B's‐LOVEY COMICS
発売日
価格
¥679(税抜)  
ISBN
9784047348141

あらすじ

高校教師の桐野は転任先の教え子・早乙女が自分をじっと見ていることに気づく。その視線に恋愛感情が含まれていると感じた桐野だったが、じつはそれは早乙女のただの癖だと知り……。

表題作男子高校生に憂鬱

高校2年
高校教師

同時収録作品水曜日のクロノスタシス

その他の収録作品

  • 年下彼氏の思惑
  • 財前くんのメンドクサガリ

レビュー投稿数14

勘違いからはじまる恋人

イケメンで人生イージーモード感のある教師が男子生徒に好かれて『ついに男にまで好かれるオレ、どうしよ・・・』と思っていたら勘違いだった、という出オチが!最高!

勘違いとわかっても、時すでに遅し。その生徒のことが気になって気になって仕方ない。

このままゆったり進んで行くのか?と思いきや、なかなかの急展開です。表題作は後日談含め116ページ。ボリューム的には全然足りないですが、短い作品の中に萌が詰まってます!

無自覚にグイグイくる年下もイイですが、自覚して“あえて”な年下もまた一興です♡

同時収録は、アパートのお隣さんでコインランドリー仲間な二人の話。距離感がもどかしい、モゾモゾ系(日本語が不自由)。こちらはもう一つ、と言う感じでした。

1

「水曜のクロノスタシス」のスレ違う両片思いのヒリヒリ感がとても良い!

個人的に同時収録作の「水曜のクロノスタシス」がとても印象的でした。

古いアパートに住む、お隣さん同士の財前と岬。
洗濯機は外置きしかできず、二人は毎週水曜日の夜に家から徒歩7分のコインランドリーへ一緒に行く約束をしている。
ゆるっとした雰囲気のショップ店員の岬と、せっかちで怒りっぽい会社員の財前。
二人の性格は正反対なのに毎週水曜日にコインランドリーに行く、只それだけのお隣さん。

前編は岬視点、後編は財前視点で描かれています。
短いお話しながらも二人の心理描写が丁寧で、想いが通じ合うまでのモダモダ感を存分に堪能できました!

前編はとにかく切ない!
財前と二人で過ごせる時間を淡々と数えて、わざと幼稚なやりとりで一緒に過ごす時間を引き伸ばして…という岬の努力や恋心が痛いほど伝わってくる。
また、タイトルにある「クロノスタシス」の意味が回収されるシーンが本当に切なくて、辛い。

アパートからコインランドリーに行く。
只、それだけの日常を切り取ったようなスローペースな物語なのに、二人の何でもないやり取りですら、終盤はヒリヒリとした緊張感が漂っていて胸を締め付けられました。
心理描写が丁寧で且つ、前編・後編・番外編とあるので、短編ですが世界観にどっぷり浸かれますよ!

前編の切ない終わり方でも個人的には神評価でしたが、後編で無事に二人の想いが通じ合って結ばれるのでハピエン好きな方もご安心を!笑

短い物語ながら濃密で、短編映画や深夜ドラマのような良質な世界観でした!

1

繊細で綺麗なストーリー

日乃先生初読みです。
この繊細な画柄とストーリーがとてもマッチしていて心地良い。
主人公 高校教師の桐野は、
ある一人の男子生徒 隼人から強い視線に気付き戸惑います。
ここら辺の心理描写、目線がリアル、とても上手。

2人の会話は至ってシンプル。
なのに
多分自分の事を好きなんだろうと感じさせる瞳。

困りますよねぇ。女の方が好きなんだもんねぇ。
隼人は至って普通の男子高校生ですから。
本当に困るよねぇ……

ぐはぁ。もう、サイッコーですね。
相手が見ていると言うことは、即ち先生も意識してる。
恋をした瞬間です。

2人の間の目線の先、矢印→が繊細で萌える。


しかし、隼人はただただ前を見ていただけかもしれないですね。
そうじゃなきゃ 「カッコいいんだ」 の台詞は出ませんから。
先を、未来を見ていた訳では無かった。

そして今度は目が合わなくなる。即ち其れは……


水曜のクロノスタシスも想像以上の素晴らしい作品でした。
ページ数少ないのにキュンキュンした。
詩情的な2人の空気が良い。
中々このような作品が描ける作家先生って少ないですよね。作家買い決定です。

1

表紙買いしちゃいました

お目々キラキラの作画はどちらかと言えば好みではないのですが、表紙の男子高校生くんの瞳に惹かれて読みました。

男子高校生に憂鬱1〜3話
高校生×教師のお話です。
たまに意味なくジーッと見つめる癖のある人いますよね?早乙女くんもしかり。
だけど桐野先生、自分の事が好きなんだと誤解しちゃいます。意識しちゃって、変な態度をとってしまう。
早乙女くんも早乙女くんで、先生は自分の事を…と思い始めてて…。

卒業生の憂鬱
早乙女くん目線のお話です。この回めっちゃ好きです!
晴れてお付き合いするようになった二人。
卒業まではHはしなさそうですが、やるときはどちらがどっちをするのかと、早乙女くんから素朴な(?)質問が。
早乙女くん的には攻め希望。
背が先生より高くなったらそれでいいよ、と。
卒業式の日、先生より背が高くなった早乙女くんの姿が…。
第二ボタン、先生のために取っといたとか、ボタンのお返しに先生ちょーだいよとか…キュン♡
先生への気持ちが溢れ出すモノローグがまた良いんですよ泣

年下彼氏の思惑
前からか後ろかどっちが好きか聞いてくる早乙女くん。
キスする時も顔を見たいからわざと目を開けてるとか言うし、無自覚に恥ずかしい事を言わないで欲しい。という先生の心の声。
無自覚?…まさか?

水曜のクロノスタシス 前後編
レビューを見ると、こちらの方が人気が高いようですね。
私は表題作推しですが、こちらも素敵なお話です。
アパートのお隣さん同士が毎週水曜日に一緒にコインランドリーに行って洗濯するって話です。
もっと一緒に居たいから、時間稼ぎをしたい岬くん。
だけどそう思ってるのは自分だけみたい…切ない片想い?

後半は財前くん目線のお話になります。
岬くんに別れ際にキスをされて二週間。
顔をあわせることも連絡もお互いにしない。
なんと岬くん、何も告げずに引越しちゃったんですね…普通ならそのままもう二度と会えずにバドエンパターンですよね。
しかーし、財前くんも引越ししてお隣さんが…岬くんキター。
当たり障りのない、お互い何もなかったかのような会話をして別れようとした時!財前くんが岬くんを追いかけて…。

財前くんの面倒くさがり
毎日部屋にくる財前くんだけど、ホントに来るだけ。
恋人同士みたいなイチャイチャも一切なし。
俺って財前くんのなんなの?俺の事好きなの?
俺は好きだよ?
面倒くさがりというより、照れ屋さん?可愛い♡

1

魔性の瞳

◆男子高校生に憂鬱(表題作)
 予想とはまったく逆方向に進んでいったストーリーなのですが、良い意味で予想を裏切ってくれ、日乃先生の巧みな脚本力に引き込まれた作品でした。タイトルや表紙から、この男の子が健気に誰かを想う話なんだろう、きっと受けかな、と勝手に想像していたのだけど。表紙の生徒・早乙女にじっと見られていると感じていた、教師の桐野。彼はいつの間にかその瞳の魅力に抗えなくなっていく。でも、早乙女のそれは癖のようなもので、桐野に対してだけやっているわけではないんです。

 相手が自分を見ているのか? 自分が相手を見ているのか? 相手のことが気になって仕方ないのは一体どちらなのか…。本当は最初から、自分の方が相手の虜になっていただけではないのか。心のそんな繊細な揺らぎが炙り出されていて、共感せずにはいられませんでした。結構あるあるだと思うんですよね。でも、勘違いが本当にもなっていく。桐野の態度に早乙女も感化されて、彼もまた先生が気になって仕方なくなっていくんです。そして、彼は桐野の可愛らしさをどんどん引き出していくんですよ。女慣れしていた桐野が、あんなにも可愛い男性だったとは思いませんでした。己ではコントロールできない本物の恋に落ちたんだなぁと。桐野を困らせることを言いつつも、素直に牛乳を飲んで身長を伸ばそうとする年相応さもある、早乙女のキャラも絶妙でした。

◆水曜日のクロノスタシス
 こちらもモノローグが素敵で、萌えた作品です。詩的過ぎて難解というほどでもなく、あっさりし過ぎて読み流してしまうというほどでもなく、適度に詩的で適度に物語に馴染んでいる。そんなモノローグが好きなんです。クロノスタシス。速い眼球運動を行った直後に最初に見たものが、長く続いて見える現象のこと。たとえば、時計の秒針が止まって見えるとか。あの手この手で2人の時間を止めようとしてきた岬の健気さ、それに気付かぬふりをしてきた財前の狡さ。どちらも必死で可愛くて。いい大人同士の駆け引きって、もどかしいけれど見ていて楽しいですね。

2

同時収録が素敵。表題作が好みじゃなくても買って!(笑)

主人公は高校教師・桐野裕介。
ルックスが良いのは自覚済で女子生徒からの数々の視線もさらっと受け流す桐野ですが、ひときわ熱い視線に気がつきます。
それはまさかの、男子生徒・早乙女隼人でした。

早乙女くんは、視線だけじゃなくて性格も真っ直ぐ。大人しそうな顔してますが、あんまり優しくないところも、DKらしくて好きだなぁ。

第2話まで読み切った時点では、無自覚タラシに振り回される不憫な先生〜...と思っていたので、最終話の展開が良かった。

本編の続きの成長した早乙女くんがさらに眼福です♡
すっかり長身イケメンになっちゃったけど、言ってることは純粋で、年下彼氏みにきゅんとする。
先生が女々しいから、バランスいいカップルですね。
お幸せに。



同時収録の『水曜のクロノスタシス』は、社会人同士の糖度控えめなお話です。
前編と後編で視点が変わり、受け攻め両方の心境を味わえる作品です。
(エロなしなので受け攻め不明)

クロノスタシスとは、ほんの一瞬が、止まったように、長く続いてるみたいに錯覚すること。
片思いする側と、片思いされる側、それぞれにクロノスタシスがあるのが面白かった。

特徴として、モノローグが長め。
「好き」、「恋した」とか「どきっ」とか、露骨な表現は出てこないのですが、モノローグの一言一言が味わい深くて、すごく好きなんだなっていうのがしっかり伝わってきました。
モノローグ好きにはたまらんのではないかな。
わたしももともと小説派なので、言葉選びにかなりぐっと来ました。

あと個人的に、財前くんの猫背かげんが好き(笑)

もしもわたしに拡散能力があったら、真っ先にバズらせたいお話のひとつです。
おすすめ。
神評価は『水曜のクロノスタシス』の分です。

2

同時収録もめっちゃ良い

表紙が「片道映画一本分」の、
お洒落でちょっとサブカルゴコロを刺激するようなものとは全然違ってたので同じ作者さんとは思わず読む機会を逃していました(*´-`)ザンネン面白かったから早く読みたかった。

この表紙私の勝手なあれですが高野ひと深さんの一般作「私の少年」真修くんを勝手に連想して今回は教師とピュア美少年カプなのかななんて思ってたら…全然違った!

女子にモテる自覚のある教師が勘違いから男子高校生を意識するようになるんだけど、予想外の変化球な展開の連続でこれが面白いっ。
教師と生徒のうちは一線を越えないっていうのも良かったし、攻め受けどっちがする?の答えも個人的にはベストアンサーでした。身長が伸びるパターン大好き!

そして同時収録がまた非常に良い。
アパートの隣人同士のお話。
これは男女関係なく片思いしたことある人には響くのでは?と思いました。
繰り返しのモノローグがとても効果的で沁みました。

1

先生の純情

表紙がとてもお気に入りです。
大きな瞳が印象的な男の子の頬に、大人の男性であろう手が当てられて、ちょっと不純な雰囲気も感じられますが、全然そんなことなく、とてもピュアなお話です。

先生が受ける側なのも個人的にアタリでした!
年下の男の子に翻弄される先生が可愛いです。
一つ注意なのは、先生は普通に女性とも付き合える人です。作中に女性が登場しますが、さっぱりした性格の方なので、2人の関係を邪魔するような役回りはしません。こういったキャラクターの配置も上手だなと思いました。

あともう一つ収録された作品がありますが、こちらも展開に無理がなくゆっくりめなお話で、読みやすかったです。他の方もレビューしていますが、モノローグの使い方がとてもセンスのある作者さんだなと思います。

2

その視線 気付いた時には もう虜

表題作と、他1作の計2作品が楽しめます!!

☆男子高校生に憂鬱
教師 桐野裕介(受)と生徒 早乙女隼人(攻)が、互いの視線に勘違いする駆け引きのような恋です(^^)てっきり早乙女が受けかと思いきや、最後まで読めば分かりますが、成長してカッコイイ攻め様に(〃ω〃)!若さは心も体も成長が早い笑!!

じっと見てくる生徒がいる…しかも男。気になりだした視線から、目が離せなくなって、気がついたら自分の方が見ていた。目が合って視線をそらしたら、"俺が嫌いなの?"って言われた。お前が、見るから…。

視線一つで、恋は生まれます(^^)

"男が好きなのかと思ってた"セフレといた桐野にそう伝えた早乙女は、以降桐野を避けます。問いただす桐野に早乙女は"俺を好きなのかと思っていた"と話します。勘違いしていたことが恥ずかしくて桐野を避けていた早乙女…"勘違いじゃなかったら?"そう話す桐野を引き寄せてキスした早乙女は意外にも落ち着いていて、顔を真っ赤にして恥ずかしがっていたのは桐野でした。Hしたい早乙女に桐野は"俺より大きくなったらヤらせる(突っ込ませてやる)"と…小柄めだった早乙女はめでたく卒業時にデカくなり、桐野を無事抱いたのでした(^^)/

目は口ほどに物を言う、と言いますが、"視線"に振り回され、勘違いし、恋をする。駆け引きみたいに、見たら見返して、また見られたら逸らす。逸らした意味をグルグル考える。お話の内容がすごく面白い!卒業式ですっかりデカくなった早乙女はモテモテなのですが、第二ボタンを桐野のためにとっておいた早乙女が可愛くて、ボタンを貰って照れる桐野はもっと可愛かったです(〃ω〃)貰ったボタンのお返しに何が欲しいか早乙女に聞くと"先生ちょーだい?"といって初Hするところが萌えました!!

☆水曜のクロノスタシス
毎週水曜日の夜、同じアパートから一緒にコインランドリーに出かけ、一緒に洗濯して、一緒に帰宅する財前と岬。せっかちな財前とマイペースな岬(自称グズ)の、素直になれない隣人さん両片思いラブです!!攻め受けは分かりません。

一分一秒でも長く一緒にいたい…だから出来るだけ長く、ゆっくり、遠回りをして、時間を伸ばしたい…岬はグズなふりをして、一緒にいようとします。あぁ、財前が好きなんだなぁって分かりますよね(^^)"好き"と言わなくても、伝わります!
毎週水曜日がめんどくさいから、いっそ洗濯機買おうかな、もしくは引っ越そうかな…そう話す財前の真意は何だったんですかね。岬の気持ちに薄々気がついていたら、意地悪かなとも取れます。岬の気持ちを知っていたから、財前なりの照れ隠しや、これが岬の態度に対する告白の答えなのかなとも取れます。何も考えずに発言したのかも。もしくは、自分も同じ気持ちだから、自身に歯止めをきかせたくてか。読み手によって考え方は変わってくるかなと思います。

財前にキスする岬、時が止まる財前、一瞬が長く感じたかもしれませんね。"クロノスタシス"まさにタイトルが表す2人の出来事!すごくオシャレです(^^)

いなくなって改めて気付かされる、岬との時間…かけがえないものだったと。失ってから気がついたんじゃ遅いんだよって財前に言いたかったけど、失う前でよかったです!引っ越し先でも隣人なんて…そう、岬が言いかけた言葉は、"運命"かなと思いました(^^)

引っ越してからの2人は、毎日岬の部屋で、夕食を取り団欒。まぁ岬がほぼ喋り、財前はめんどくさそうに相槌。熟年夫婦みたいですね(^^)岬は財前に"好き"と伝えますが、真っ赤になる財前はただただ照れるばかり。可愛いぃ財前!!

言葉にしなくても愛情表現はたくさん出来ます!勿論言葉も大切だとは思いますが、接してくれる態度から、相手が自分を思ってくれる気持ちが伝わってくるのって、嬉しいことだなって私は思います。そう思える、素敵な作品ですよ(^^)/

3

早乙女くん成長しますよ〜

人をじっと見るのがクセな早乙女隼人(攻め)と教師、桐野(受け)のお話

早乙女くんにじっとみられ好意をもたれてると勘違いする先生、桐野。意識して早乙女くんに対し態度もおかしくなる。お互いがお互いを自分の事すきなんじゃ!?と勘違いから始まるラブです。

見られてると勘違いして好きになる、てあるかもですね。あの目力ならありですよね。表紙もインパクトありましたから。

勘違いしてる時のお互いの思考や、やりとりも面白かった。

先生が他の女性と楽しげにいるのを見てから早乙女くんは避けるように先生と目を合わせなくなる場面があります。あれは、ギュンとしました。先生の立場に感情移入しても、早乙女くんに感情移入しても切なくなりました。

早乙女くん、やばい。
個人的嗜好ですが、受けと思っていた可愛かった少年が成長して「男」になるのがツボなんです。で、ですね、早乙女くん成長するんですよ!びっくり。まさか早乙女くんが卒業時に身長も伸びて成長する姿があるとは!!

いいものまで見れて嬉しかった(//∇//)


2

勘違い×勘違いの恋

1stコミックスで無自覚×無自覚で恋に向かっていくふたりを
丁寧に描いた日乃チハヤさんの2ndコミックス。

今作は、男子高生と教師、それも勘違い×勘違い(!)のふたりのお話。
絶対に面白いに違いないという確信を抱いて読んだのですが...
はい、やっぱり面白い!

強い視線と共に内に想いを秘めるタイプの男の子と見せかけて、
実はごくごくフツーの男子高生の早乙女くん。
世渡り上手な処世術を身につけているように見せかけて、
実は繊細で傷つきやすい少女のような面を持つ先生。
勘違いからはじまり、その視線に振り回され、いつしか
相手の心に見えていたと思っていたものが、自分の中に芽生えていて―

”視線”という演出と共に進められていくストーリー展開がとにかく秀逸!
ぽつぽつと重ねられる先生のモノローグもとても良い。
又、一歩間違えれば作品の評価をも左右するであろう、
先生と体の関係のある女性キャラの登場も、個人的に好印象でした。

今作はふたりのイチャラブシーンもしっかりと用意されていて、
それがまた萌えの宝石箱で(*´-`*)
確信犯で目を閉じない早乙女くんのあざとさが最高です♡

始めから終わりまで、”視線”を大いに堪能できたお話でした♪
(装丁の”視線”も、すごく印象的ですね)

同時収録の『水曜のクロノスタシス』もとっても好みのお話。
”クロノスタシス”というモチーフが非常に巧く用いられていて、
主役CPの絶妙な距離感に唸らされるばかり。
じれったい錯覚を待つのではなく、一歩踏み出すラストがすごく良かったし、
描き下ろしの財前くんの可愛さにきゅん♡

勘違い×勘違いの恋にどストライクの神評価☆
次回作も楽しみにしています!

5

モノローグの使い方とか、素敵!

滅多に神評価付けないのですが、神評価でもいいかなあと思ったくらいとても表現が良かったです。特にモノローグの入れ方や言葉が2人の距離感や感情をうまく表していて、最近の少女漫画よりもモノローグ使えてるんじゃないかと思いました。

目力の強い男子高校生に自分だけがやたら見つめられてる?!と勘違いするところから始まります。そこから少しずつ心が否定しつつも気持ちが高まってゆき…。勘違いとわかったあとのもう引き返せない想いへの心の否定と、否定できなくなっていく想い。なにせ男同士なのでそこまで感情移入はできないですが笑、大変落ち着かない状況で読んでいたにもかかわらず、思わず引き込まれてしまいました。

先生の首まで真っ赤になるピュアな一面とか、覚悟が決まらず逃げ回る大人気なさとか、表情があまりなかったけど凄く先生のこと好き、だけどじつはあざとい早乙女とか、まさかの先生が受けとか、ニヤッとしたり、キュンとしたり、色々な要素があってそれがちゃんと伝わってきて、本当に面白かったです。

これで微妙なライバルとか、ちょっとしたヤキモチとか、2人の距離が縮まる学校イベントとかあったら、完全に少女漫画です。でもきっと日乃先生はそういうのも描くのが上手なんじゃないかなあと思いました。もっと長期連載だったら〜…とくやしいくらいです。



もう一つの短編も、男同士だけどやっぱり少し少女漫画に近くて、両思いになるまでのもだもだでした。

タイプの全然違う2人が、ひょんなことから毎週水曜日にコインランドリーへお洗濯に行く話です。毎週水曜日の、ほんの短い時間だけど、それを引き延ばそうとグダグダしちゃう。そりゃ好きな相手となら少しでも一緒にいる時間長くしたいと思うのは普通ですよね〜。って何となく共感したり。

そして気まずくなって突然引っ越しちゃうとか、あ〜もだもだ。

こちらのそんなところの描写が私好みでした。

2

勘違いから始まる恋

先生と生徒の勘違いから始まる恋。
胸がキューっときました。

日乃チハヤさんはデビュー作もそうでしたが、
近付きつつある2人の微妙な距離感の表現が上手いなーと感じます。
ジワジワと広がる恋心が伝わってきて(萌えで)シンドイ。
2作収録されていますが、どちらも微妙な距離感が楽しめました(﹡´◡`﹡ )

キューっとしたのがいつまでも心に残って後を引き神評価です。


◆男子高校生に憂鬱
pixivコミックで1話の半分が読めます。

目力のある生徒にジッと見つめられ、視線の強さに落ち着かない先生。
視線の理由が気になり、恋心を持たれてると勘違いし生徒を意識してしまいます。
先生が過剰に意識してしまっているのを生徒も気付いてて、こちらもまた勘違いしておりー。

勘違いがジワジワと恋に昇華していくのが萌えます!
間違いを知った時に、
先生は気恥ずかしさで顔を真っ赤にするのが可愛いくて、
生徒は淡々としつつ焦燥感を帯びた表情で切なくて。
表情を見せないよう静かに帰ってくシーンが印象的でした。

そして今作は最後まで致してる!ヾ(*´∀`*)ノ
このシーンまで入ってたのがすごく良かった。
先生はノンケで往生際が悪いというか逃げ腰だったので、
「あ、完全に落ちたな」っていう表情が見られて大満足。
きっともうどんな言い訳しても離れられないだろう…ふふふ。

で、ポジション決めでは生徒がすごく男前!!
大切なのはポジションじゃなくて「好きだから」って良いですよね。
まだ10代なのになんだこの包容力…。

ポジションは思ってたのと逆でビックリしたけど
蓋を開けて見れば納得しかない。。。
これからドンドン愛されて懐にスポッと入れられるんだろうな( ´艸`)

◆水曜のクロノスタシス

アパートの隣人同士、
毎週水曜に揃ってコインランドリーで一緒に洗濯をするお話です。

片方は恋心を隠し持ってて、もう片方は気付いてません。
少しでも一緒にいられる時間を伸ばそう伸ばそうと…。

気付いてない方も、実は気付いてて見て見ないふりしてました。
たわいもない間延びした会話の下にあった駆け引きの結果はー。

【クロノスタシス/時計が止まって見える錯覚】の入れ方が上手いです。
モノローグが詩情的で、1秒が長く感じられ、焦ったさがとても良かったです。

5

恋を自覚する前のモヤモヤ感がお上手!

表題作【男子高校生に憂鬱】関連が五話と、【水曜のクロノスタシス】の前編後編&描き下ろしという二作品が収録されています。
デビュー作の「片道映画一本分」が側から見ればどう見ても恋人同士なのに、当の本人達は全く恋愛である事を意識していないといった、恋愛無自覚の二人を描いていてとても面白かったのでこちらの新刊も楽しみにしていました。
こちらもやはり男二人が恋愛に至る以前の、自分の気持ちに気づくまでの微妙な雰囲気、モヤモヤ感、そういったものがどちらの作品にも充満していてとても楽しめました。

【男子高校生に憂鬱】
高校教師の桐野はなかなかのイケメンということもあり女子生徒からの多数の視線を浴びる日々。そんななか、男子生徒・早乙女の食い入るような熱のこもった視線に気づき…。
その視線を意味のあるものだと捉えて、視線に自ら絡みとられていく桐野。その翻弄されていく様子と勘違いだったとわかったあとの元に戻れないような微妙な立ち位置の描きかたが上手だなぁと。

【卒業生の憂鬱】【年下彼氏の思惑】
これ萌えました!お付き合いを始めたけど、教師と生徒という立場もあり卒業まではお預けを決めた二人。でもポジションはどうするのか?という話になり、そりゃ俺がヤるほうだろ、チビのお前が俺のこと抱えるとか物理的に無理だろと先生は余裕で一笑。早乙女の「先生よりでかくなったらいいってわけね?」発言もはいはい、と軽くあしらいます。

そしてついに卒業式の日。お約束とでもいうべきか、先生を軽く追い越しちゃった早乙女が登場!成長期男子のおいしさ爆発です。顔つきも男っぽくなっちゃってカッコいい早乙女。第二ボタンのやりとりも萌える!
で、いざっ!という時。何かと逃げ腰な先生に対して、年下彼氏のほうが男前で肝が据わっててカッコいい。そしてそんな攻めの様子に何かと首まですぐに赤くなっちゃう先生もかわいい。この二編は存分にニヤニヤできました。初めてこの作家さんのセックスシーン見れたけど身体の描きかた好きだなぁ。

【水曜のクロノスタシス】
私はこっちの作品が特に好き。
せっかちなリーマン財前とのんびり屋の洋服屋の店員・岬はアパートの隣同士で毎週水曜日の夜、連れ立ってコインランドリーに行く仲。

チンタラゆるゆる男に見えた岬の気持ちが垣間見える瞬間が好きです。乾いた洗濯物をチンタラと畳む様子を見て、職場でもそうなのか?と聞く財前に対し「職場ではもう…光の速さです。」と答える岬。ここのやりとりがとっても好き。

タイトルにあるクロノスタシスとは、素早く眼球を動かした直後に見た最初の映像が長く続いて見える錯覚のことらしく、例えば視線を動かして秒針を見つめると秒針が一瞬停止してしまったかのように見える現象で、この作品にはそんな「ほんの一瞬時間が止まったような 秒針が動き出すのをじれったく待つような」瞬間が効果的に使われています。

前編は洋服屋店員の岬視点で、後編はリーマンの財前視点で進むのですが、なんであいつが隣にいると、息が詰まったような、時が一瞬止まったような感覚を覚えるのか。それは単なる錯覚なんだろうか…と思い悩む様子が描かれているのが後編で、前編後編どちらもおいしいです。

電子版の特典は【男子高校生の挑戦】というタイトルで攻め受けどっちをやるか…の後日談。
本気を出した早乙女は自宅から1リットルの牛乳パックを持参してて、いろんな意味でヤル気だ!と気づく先生が描かれてました。

6

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