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yuutsu na asa
作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます
◾️久世暁人×桂木智之
悩ましい桂木も見ものでしたけど、この桂木こそ我々(何様だ)の求めていたものですよ!カッコいい〜
その行動がまた暁人がどうするか考えてのことだと言うのが尊い。暁人はかつて、桂木に憧れて桂木のようになりたかった。ただ桂木と並ぶためには桂木に憧れを持ち彼を追いかけるだけでは、それを成し得ないと気付いて今があるわけで。その桂木が、暁人ならどうするか考えて、暁人のことを思いながらした振る舞いが石崎紡績買収。これを尊いと言わずして何を尊いと言わんや。
前巻の布団の上では悩ましい桂木を残したままカッコいい桂木になってくれたのは最高ですね。こんなに喘ぎ声書いてくださったことありましたっけ?色気の振り切れ具合が…凄まじ……
5、6巻よりはずっとストーリーがすっきりしたように感じました。というか、テンポが良かったと言うべきでしょうかね。BLはひとまず置いておいて、思わず引き込まれたり、唸らされたりする展開が多かったように思います。桂木の母親らしい芸者の知津の話や、桂木と石崎、石崎父とのやり取りなどなど。終盤まで暁人と桂木が一緒になることはないのですが、別々に暗躍する2人のかっこ良さに惚れ惚れしました。特に、暁人が病床に伏せっている桂木家当主の遜った態度を一蹴したり、桂木が石崎紡績のため石崎父と舌戦を繰り広げたりするシーンがとても良かったです。
ただ、桂木の出自が何をするにあたってそこまで重要になってくるのかは、まだあまり理解しきれていません。誰が桂木の本当の父親なのか、桂木家当主の言質は恐らく取れたはずです。桂木はもういつでも自分の本当の出自を知ることができるでしょう。でも、それを知るだけで桂木は久世家先代の呪縛から解放されるんでしょうか? 彼は自分が久世の血を引いていないことには薄々勘付いていたように思うんですが。はっきりと証明されるまでは彼は永遠に先代から逃れられないということなんですかね。出自に関する一連の桂木の感情は、あまりにも複雑過ぎて解釈するのが非常に難しいです。これは単に私の読解力不足が原因なのですが。8巻ではBLとしての要素はもちろん、桂木が長年揺らぎ続けた自分という存在を確立させられることも期待しています。
再読するまで。5巻以降はややこしい、と勝手に思い込んでいました。そんな事は無い。場面転換や回想などで、時間軸が飛ぶので、少し戸惑っていただけでした。振り返ってみれば、至極単純な事なのだと。6巻で「憂鬱な朝」とは、桂木のその想いだったのだと理解していましたが、桂木と愛し合った夜、朝が来る前に遠くへ逃げて行く桂木を想って、独り寂しく目覚める暁人さまにとって、それはまた「憂鬱な朝」だったのです。
石崎総右衛門の命令を聞かず、紡績工場の経営の立て直しをしていたことを咎められ、桂木は大番頭の任を解かれます。クビです。桂木は見誤っていたのです。総右衛門殿は、感情に流されず時代の機微を見定める人ではありませんでした。ただ、憎らしいと思って生きてきた久世家を、それに仕える桂木を従えたい、優越感に浸りたいだけだったのです。そんなつまらない事に囚われて、工場で働く人々を路頭に迷わせるわけには行かない。そう決意した桂木は石崎紡績を鐘本紡績(これは当時、日本一だった鐘紡、つまりカネボウのことだと思われ。)の傘下に収め、経営権を獲得するために奔走します。桂木が、久世家や暁人さまの為では無く、自分の意思で動いたのは、これが初めての事でした。のみならず、この難題にぶつかった時、桂木が考えていた事はただ一つ。「暁人さまだったら、どうしていただろうか。」これはいつも、暁人さまが「桂木だったらどうするのか。」と、考えて行動してきたことと繋がっています。共に過ごした年月はお互いに影響しているという事がとても良く分かるのです。雨宮も言います。「暁人さまの目指す “新しい久世家” とは、かつてあなたが目指していたものと似ている気がするからです。」
一方、暁人さまは桂木と共にある為に、桂木を畏れて口を閉ざすのをやめて、最初からやり直したいと決意します。その為に全ての元凶である、桂木の出自を知る、最後の生き証人である桂木高正に会いに行きます。暁人さまの調べでは、桂木の母であった芸妓、知津が久世直弥さまの妾だったことは確かだが、後継者となるべき男子を産んだのに関わらず、その赤子を直ぐに桂木家へ出している。つまり桂木は、桂木高正の父の子では無いかという新事実⁈ これを盾に暁人さまは桂木高正から言質を取り、畜生届けの裏付けを取るのでした。
桂木高之もまた、智之の顔はともかく、その辣腕とふてぶてしさは、久世暁直さまよりも尊敬する桂木の祖父に似ている気がする、などと弟に話すシーンがあります。
桂木高之が、自分の妻に養子を取ろうと話して、妻を嬉し泣きさせるシーンがあります。このことから、高之には男の子供、次代の後継者がいないという事が分かります。これ、完全にフラグです。高之もまた、直系の血に囚われない後継者を作ろうと思うのでしょう。高之に妾がいない事も分かります。
桂木が石崎の息子、総一郎の縁談をまとめる為にその恋人、小ふさに金をやって遠くに追いやった事を総一郎が怒って詰るシーンもあります。桂木は、総一郎に言うのです。本妻と妾の間を行き来する様な事は優しいあなたには出来ない、あなたが愛する事が出来るのは一人だけだと。そして家を捨てることも出来ないだろうと。それは桂木の優しさなのです。
英国留学を前に、一夏を過ごす為、療養を装って鎌倉の別邸に暮らす暁人さまを桂木が訪ねます。それは、最も桂木が足を踏み入れたく無かった場所。暁人さまが生まれ、暁直さまが、久世本邸よりも大切にされた場所。その場所に初めて訪れたのです。
暁人さまは、先の紡績工場の件で、桂木が自分の判断で動いたことを嬉しく思い、「“桂木智之”にしか出来ないことを成し遂げて欲しい。お前は僕の指針なんだよ。」と、伝えます。桂木も初めて、素直に答えることが出来たのです。「あなたがいたから、私は進むことが出来たのです。」と。桂木が優しく微笑むのを見てたまらなくなった暁人さまは、二度も先に達してしまいます。どうか、朝になっても何処へも行かないで、と願う暁人さまに「私を朝まで寝かせなければいいでしょう…?」と、煽る桂木。「…ずるい…けど、それでもいいよ。」という切羽詰まった暁人さま。朝まで…頑張っちゃったのでしょうか。
初めて二人で迎えた昼下がり。暁人さまは、桂木と話し合うことになりますが、それは次巻へと。
二人はそれぞれ前へと進み始めました。長かった夜も明けることでしょう。それは次代への輝かしい幕開けとなる、そんな結末への予感がします。
7巻です。
もう完結の運びという事で、1巻から積んでいた本作を一気読みしているわけですが。
う〜〜ん…
美しいですよ。それはもう。
華麗で。
身分制の縛りからくる禁断性や。
家制度の窮屈さや。
若き子爵の一途さや。
はじめは冷酷だった年上の桂木が、やがて甘く彼を受け入れていく様子や。
桂木が抱えている(らしい)出自に関する業や。
この設定や時代考証の重厚さ、絵柄の美しさ、BL的にはメロドラマの側面もあり、確かに「名作」「神作品」としての格は感じます。それは間違いない。
でも私個人にとって「神」かというと…ごめんなさいという感想。誰にごめんなのかよくわかんないけど。
この作品の描き方として採用されている、登場人物たちが思惑をはじめ言わずに動き、後で結局回収がなかったり、という方式、これが回りくどく、物語の進行を複雑にしてしまっていると感じる。
また、ずっと引っ張ってきている桂木の出自について。
なぜ桂木の出自がこの物語にここまで関係する?
久世の先々代の子だろうが、桂木の祖父の子だろうが、確かに桂木本人のアイデンティティに対しては意味があるけれど、暁人との関係性には何ら影響のない話なのではないのか?
この7巻は、時代がいよいよ動いて、労働者たちの立場の向上のような話もあり、家柄などより自分の才覚で実業を動かす者がこれからの勝者であるようなそんな時代の夜明けが背景にあっての、桂木の立場の激変具合、また暁人の隠居姿、が中心です。
そして唐突気味に暁人との甘い夜もあり。
そう、唐突というより暁人と桂木のラブシーンはいつも「浮いている」ように思えてなりません。
はじめの頃の無理やりの時は納得できた。でも甘くなってからは…
それは、桂木がかつて憎んでいた暁人と今は共にいたいとなるその流れが曖昧だからなのだと、私は思う。いつの間にか両想いになって、それでもまだ桂木は厳しくて、なのに夜だけは…っていうのが…。
BL的にはいいですよ。私だって美しい2人が甘く抱き合うのは眼福だと思う。でも物語との整合性はどうなのか。特にこういうエロだけではない大作だと余計そういうの大事だと思うのです。
これは8巻で終わるのかしら?9巻まで行きますか?
ともかく重厚な物語だから、そこを崩さず重厚で気品のあるラストを期待します。
よくランキングとかで見かけていた本作品。
気にはなっていましたが今回初めて1巻から7巻まで一気に読みました。
なので全体通しての感想になります。。
もう読みながらずっと桂木のエロさと美しさに悶えてました。笑
こんなに心揺さぶられる受けキャラはいたかな…?というくらい魅力的なキャラクターです。
眉目秀麗というのか、とにかく本当に美しい。
髪の毛下ろして全身黒のスーツ?燕尾服みたいなのを着ている姿とかほんとにどツボ過ぎてつらかったです。
ストーリーもすごく緻密でお互いを想いあってるのがよくわかる…こんなにも相手のことを想いすぎて逆にうまくいかないこともあるのだな…と。
運命の人というのはこういう相手のことを言うんだろうなと感じました。。
出るキャラみんないい味出してて読み応え抜群です。あと難しい言葉や表現が結構あるので私の場合だいぶ集中して読まないと頭に入ってきません。笑
暁人の成長っぷりも見てて面白いです。
BLでこういう攻めが好き!とか特に自覚はしてなかったのですが、小さな頃から関係がある年の差もの、しかも年下攻めというのもすごくいいな〜と思いました。
ラストはまだどうなるかわからないけど、とにかく2人とも幸せになってほしいと願うばかり。。
前回に引き続き、二人の関係が大きく変わると言うよりも、大半が桂木の石崎家大番頭としての見せ場とか乗っ取りなどのお話でした。でも、そう言う活躍の場があるからこそ、桂木が自分を取り戻していき、暁人さまとのことにも前向きに進んでいけるようになった感じです。
一仕事終えて、鎌倉の別邸へ行かれた時の桂木の穏やかな笑顔と純粋に会いに来てくれたことを喜ぶ暁人さまが幸せそうで、このまま何事もなくハッピーエンドにしてほしいと思いました。
それにしても、ストーリーが壮大でまるで映画かドラマシリーズを見ているかのよう。次が最後なのが惜しいような、早くハッピーエンドを読みたいような複雑な気分です。
初めて読んだ時に既に4巻まで出ていて、まとめて読んだのですが、華族とか時代背景に詳しくなかったので半分くらいしか理解してなかったんです。
日高さんが好きで、新刊も買ってましたが、後になればなるだけ理解できてない事情のしわ寄せが…。
7巻を手にした時にいよいよ話が繋がらず、スマホ片手に1巻から読み直しました!
叙爵とか家令とか書生とか!分からない部分は全部調べて、時間はかかりましたが、その価値がありました。これだけ評価されてる理由も納得です。
恋愛事情と時代故の難しさ、身分の違いや血統が、上手いこと絡み合っていて、素晴らしかったです。゜(´⊃ω⊂`)゜。桂木めっちゃ好き…。
桂木、久世には悪いけど、幸せになるのはもう少し待ってくれないかな(終わって欲しくない)?
本来、くっつくのを楽しみにするはずなのにこんなことを思ってしまいます笑
コミックス派なので、7巻掲載以降の話がわかりませんが、早く8巻出てほしい!でも終わらないで!!
たくさんBLを読んで来た中で、憂鬱な朝がダントツで好きです。家族には内緒なので電子書籍派ですが、憂鬱な朝だけは綺麗な絵がどうしても紙で見たくて書籍を隠し持っています(笑)
そんな読む前から期待度大のファンを充分満足させるどころか萌え死にさせる勢いの7巻でした。
先生の絵が本当に綺麗で、特に肌を見せている訳でもないのに桂木が超絶色っぽいのがすごいです。
良いなと思うシーンはたくさんありましたが、鎌倉に来た桂木が暁人様に優しく微笑むのが特に良かった。
キュン!と萌えた。萌え死にしそうだった。
けど、桂木がここまで穏やかになっちゃったらいよいよ完結が近いのかなと淋しくもなりました‥。
一巻で暁人様が押し倒した時、命令でなければ目も合わせようとしなかった桂木がよくここまで穏やかになったなぁ‥と。
暁人様は名前の通り、桂木の明けることない夜や憂鬱な朝を終わらせてくれる暁ですね。
もう2人の恋愛面では両思いになっちゃってるし、あとは数ある問題を解決して完結でしょうか。
あとがきによると本当は次の8巻で終わる予定だったとのことですが、何巻でもついていくのでずっと2人を見ていきたいな‥。一旦完結してから番外編でも良いから。
前巻では停滞していたように見えた桂木ですが、7巻では「工員を路頭に迷わすわけにはいかない」と、石崎から縫製工場を買い取るため、兄に協力を仰ぎ、兜町で暗躍します。策略を巡らせ、ここぞという機を逃さない桂木は生き生きしていて見惚れます!やっぱり桂木はこうでなくっちゃ。
すべてを終えた桂木は、暁人が待つ鎌倉へ。桂木が家や暁人に囚われずに動いたことを暁人も喜び、「桂木智之にしかできないことを成し遂げてほしい。お前は僕の指針だから…」と思いを語ると、桂木はその言葉を遮って「ずっと あなたならどうするか考えていました」と…
これって桂木にとっての目標が暁人だったってことですよね?桂木にとって暁人は自分が継ぐはずだった爵位を奪い、忌々しいながら跡継ぎとしてすべてを教えなきゃいけなかった頼りない子供だったはず。年月とともに想いも関係も変えて今に至るわけですが、教える側だった桂木が教えられる側だった暁人を目標としていたって、桂木から暁人への最大の賛辞で、最高級の告白じゃないですか!
暁人は、あの桂木に、こんなことを想わせる男になったんだと、二人の関係も最高潮に感じてふるえました!
久しぶりに会った二人は夜を一緒に過ごすのも久しぶり。ここでは、子供のように「朝になってもいなくならないって約束して。約束してくれなきゃ動かない」とダダをこねる暁人に、「朝まで寝かせなければいいでしょう?」と桂木は大人の返し。桂木優位のちょっと前の関係を見てるようです。