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saihate no Amrita
めちゃくちゃ苦手だったショタものが読めるようになったきっかけが私にはありまして、その後つくも号さんのコミックス2冊を読むとふつーに読めました。
でこの名作と言われている作品も3冊目読み終えたというわけです。
最初にこちらを1冊目に読んだ方が感動したかもしれないとは思いました。(表題作の感想です)
ピュアで綺麗な思い出話として描かれているけれど現実の世界ではこれは犯罪。
今までの私であれば、気持ち悪い、考えられない、変態犯罪者などと切り捨てています、というか読む気も起こらなかったでしょう。
でも今ならこの平凡なリーマン倉田の気持ちも分からないではない。
子供の肌って瑞々しくてツルツル、小さくて壊しそうなくらい。
今の子は早熟、ませてる、可愛げがないとはいうもののなんだかんだ言っても私たちよりはずっと純真でウソも可愛い。
なによりも一緒にいると、こちらまで同じくらいの年齢にワープしそうな感覚、ここです!
かといって手を出した倉田はマンガの世界に於いても異常者以外の何者でもないです。
片思いのままであれば、ずっと年の離れた友だちであれば美しい思い出になったでしょうに。
成長した少年の方はどうやらカメラマンを目指して本土で一人暮らしを始めます。
確実に影響を受けた結果だと思います。
「またいつかどこかで会えたら、その時は恨み言のひとつもでも聞いてよね、、倉田さん」
振り切って割り切っているようでも未練がありそうですね。
小さな島のおそらく父親がいない少年の未来を変えたかもしれない倉田は描き下ろしですがラストで、「これは僕に対する罰だ
あの島の侵してはいけない甘露を干してしまったぼくへの」と心で呟きます。
ここ、納得いきません。
なにが罰だって?
病気の母に普通に結婚して家庭を持ってと請われその言葉に従うことが罰なのか。
随分と寛大な罰ですね。
偽りの家庭生活ぐらいこの人にはなんて事ないのではないですか。
(家庭の外でまた可愛い恋人を作ることも可能ですよ。)
なんでこんな事が罰になるのか理解出来ないのです。
それを言うなら、性器を切り取られ石を投げられ蔑まれ住む地を追われる、ではないですか。
ラストのラストでは、
「それでも僕は確かにこの島で君と恋をした」
と言ってのけます。
うーん、ちょっとよく分かりません。
相手は普通の子どもです。
「、、、僕は確かにこの島で君を心身ともに弄んだ」じゃないですか。
エロさは良いのですが、ラストで怒りました。
最後の倉田のセリフがなければエロさ満点で終了だったのに。
ショタには耐性があるつもりだったのですが、そんな私でもこれはちょっと読みながら赤面しちゃうような(笑)ドキドキさが半端なかったです。絵がめちゃくちゃ上手い方なので、体のラインが美しすぎるし、なんともいえない表情がたまらなくそそられるし、見ちゃいけないものを覗き見しちゃった感じで、終始そわそわしながら読みました。
ショタが地雷の方はつくも号さんは読まないとは思いますが(笑)ちょっとハードル高めなのでこれから読まれる方はご注意下さい。
表題作を含む3作品で構成されているのですが、なかでも『エンドレス☆エンダーズ』はDT兄さんがショタっ子たちに翻弄される話で私は楽しく読ませて頂きましたが(笑)かなりのエロエロ加減でにやにやしまくりでした。
そんなエロに比重をおいた話がある一方で、表題作の『最果てのアムリタ』は撮影に訪れた最果ての地でまっすぐで純粋な少年の愛情を手にして、やっと自分の本来の姿で生きることができたにも関わらず、結局は自分を縛り付けている家族の愛情や期待を振り払うことができずに、本当の気持ちに蓋をして生きることを選んだズルくて哀しい大人の切ない話でした。ハピエンが絶対条件の私ですが、捨てられ傷つけられた合くんが、その後失恋を糧にたくましく素敵に成長していたのが印象的で、すごく救われたし、とても大好きな話になりました。
そして…下の毛が生えてきたって恥ずかしげに見せるシーンは、なんであんなにエロいんだろう…とこの作品で学ばせて頂きました(笑)
つくも号さん、以前読んだ本(最後の三月)の記憶と、この表紙絵の印象から、この本も切ない系かなと思って購入したんですが、えぇっと、結構がっつりなショタエロでした。
最新刊もガッツリエロみたいだし、っていうか、紹介されている新刊(純愛インモラル)がつくも号さんだと認識していなかったというか、、、。
表題作は、ざっくりまとめちゃうと島の少年を弄んで捨てる話なので、描き下ろしも含めて、表紙の印象通りの切ない系ではありました。
ただ、その前に載っている2作品は、男性向けロリエロを少年らしい少年でマイルドにした趣なので、ちょっと面食らったというか、修正薄めのこどもちん○と大人ちんの対比がえぐいというか、
ちゃんと少年のショタエロをお探しなら、とってもおススメできると思います。
シマ物BL(という言葉があるかどうかは知りませんが)は、見かけたら読んでおきたい派です。と言うのも自分自身がシマの生まれで、どうしても自分の心情などを重ねずにはいられないから。
この表題作の主人公は、沖縄の離島らしき島の少年・合。彼と都会から時々やって来るちょっとかっこいいお兄さん・倉田の関係が中心になる話です。こういう話の場合、都会の人にとって「南の島」が、いわゆるパラダイスや夢の国のように映ることは理解できるのですが、どうしても心情的にはシマ側の意識になってしまうんですよね。切なかったり、悔しかったり……。西郷どんの島妻・愛加那と一緒じゃないの!とか思ったりして。(※当時、島で娶った妻は島から帰る時に連れては帰れないという制度があったという……)
都会の人は観光地に「開発されない大自然」を求めるけど、そこで日常の生活をしている人が居ることにはなかなか思いが至らないという感覚がありますが、ああいうモノにもつながる複雑な感情ですね。
この「最果てのアムリタ」の場合、倉田は倉田で心に抱えているものがあったりして、合に癒やしを求めていることも分かるし、その時の気持ち自体が嘘ではないこともわかるのですけど、やっぱり勝手だなぁと。
しかし、このストーリーの場合の救いは、合が「捨てられてただ泣いているだけ」ではなかったこと。チラッとですが、たくましく自立していきそうな感じが描写されていてじーんとしました。きっといい男になるよ。
その他の収録作も面白く読めましたが、やはり表題作のシリーズが良かったです。
飲む者に不死を与えるとされるインド神話に登場する神秘的な飲料【アムリタ】をタイトルに据えた表題作。
一瞬が永遠になるのが恋。
ずっと変わらずに傍にいられたら良かったのに、と読んでいる自分も願うほどの少年の健気さといじらしさ。
切なくて涙が零れてしまいました。
苦手!!と食わず嫌いだったショタ本を読むようになったキッカケとなった作品です。
表題作とその描きおろし以外に2編が収録されています。
‐‐‐‐‐‐‐
離島に住む少年:合(あい)は旅行会社で写真を撮る倉田の来島を楽しみにしています。
一緒に写真を撮りに行ったり、夏祭りに出掛けたり、時間を重ねるふたり。
お祭りの帰りに倉田の指先だけを繋いでいた合の俯いた顔の子どもらしい恥じらいが可愛らしいです。
合には父親がいないようで「お父さんかお兄ちゃんだったらいいのに」と言っていることから最初は同性の年上への思慕のような淡いものだったのかもしれません。
でも、倉田は自分に真っ直ぐな気持ちを向けてくる合にキスをしてしまいます。
熟すにはほど遠いけれど、確実に性が芽生えはじめた体をもつ思春期にさえ達していない少年。
距離をはかるなんてできない、好きだと思ったら全力でぶつかってくる。
身体を繋げたら、それはもう合にとっては永遠で、すべてだったはず。
なのに、倉田が告げた事実は合の小さな世界を終わらせるものでした。
結婚をするからもう島へは来れないと言う倉田に合は「おめでとう、幸せになって」と言います。
自分の未練を語る倉田より全然、大人対応ですよ?
そんな精一杯の強がりと涙が雨に溶けた翌日、倉田は島を発ちます。
倉田の乗っている船を見渡せる場所に走らずにはいられなかった合は、倉田と逢えなくなることを悲しんでいるけれど「あの夏に帰りたい」とは思っていない気がします。
それにしても、セリフのないラスト数ページに広がる海に響く「静寂」には震える唇を噛みしめ、嗚咽するしかなかった。
セリフなしが粋な演出ですよね、声にならない慟哭が痛いほど伝わります。
泣きすぎで頭痛いぃ…。
数年後、写真を勉強しに島を出る前日、倉田から送られた写真を海に放ち、別れを終着でなく旅立ちとして昇華する合。
それが苦く切ないラブストーリーをつらさのあとに優しさやあたたかさが残る読後感に仕立てているのだと思います。
バッドエンドとは思いたくないなぁ。
ゆったりした時間が流れ、一瞬一瞬が輝きに満ちている青い空と海に包まれた小さな島に残された透明感溢れる切なさは写真とともに消えたんだと思いたいです。
【夏のおわり】
倉田が自分の「居場所」を合に求めるまでの生い立ち。
合に肩入れしてしまう分、どうしても倉田をちょっと厳しめに見てしまいます(笑)
自分をごまかして生きてきた倉田は、その寂しさをまだなにも知らない合への恋愛にすり替えただけなんじゃないの?とか。
あと書きに描かれているご友人の感想に「確かに!!」と笑ってしまいました。
恋という不適切な潔さの行き着く先は残酷以外のなにものでもなかったけれど、倉田自身も罰を受けていると思います。
別れを告げた方だからといって悲しみが少ないわけではなく、むしろ決して埋まることのない空席が彼の心には残るのでしょうから。
【君、恋しと言はば】
大学生:相田は告白連敗中。
自分の面食いを棚にあげ、自分の内面を見てほしいと凹んでいるところに隣に住む年下の幼馴染みのタイガが遊びに来ます。
密かに相田に恋をしているタイガはヤキモチまじりの心配をしますが、そんな気持ちも知らず、八つ当たりしてしまう相田…大人げない(笑)
なんとか和解して初Hで相田にギュッと抱きつくタイガの体格差が可愛い~。
身長もだけど肉のつき具合が良い!!
タイガのちっちゃなおシリにみっしりした相田が覆い被さる場面がエロい~。
気持ちよさにうっかり早射ちになってバツの悪そうな相田の顔も可愛いです。
ヒトコマだけ描かれた5年後のふたりが幸せそうで嬉しい。
【エンドレス☆エンダーズ】
ヒカルとショウのふたりがマンネリ化したセックスライフに刺激を…と目をつけたのはショウの従兄:サトシ(童貞)
いたずらな表情を浮かべるショタっ子ふたりが年上を巻き込んでコミカルに繰り広げる3Pは流石、つくも号さんという感じ。
画力があるから無理めな体位も納得できるエロさ!体格差が魅せる体位!!
受けてる時のショタっ子たちの表情が一瞬、色っぽく大人びるんですよね~こういうところホントに巧い作家さんです。
サトシはロリで童貞卒業に夢見てるのに結局、流されちゃうし、カバー下ではリバられそうになってるし(笑)
おバカさんで楽しそうでなによりです!
電子で読むのはおすすめしないです。つくも号先生はtnkもリアルに描かれる方なので、電子で修正入ると真っ白で何が何だかんだわからない!しかもエロいシーンが多いのでコマ全体が白くて何が描かれているのかわからないところもあります。修正の仕方によっても変わってくるでしょうが、エロを楽しみたいなら紙でどうぞ。
つくも号先生の作品は男性向けのエロ本みたいな印象があります。エロいシーンの描き方や絵のタッチなど、男くさい独特な雰囲気があるように思います。私はあまり好きではないです(^_^;)
ショタも苦手なので私の好みではなかったですが、ストーリーはちょっぴり切なくキレイでした。
数年前の私はショタが駄目でしたがつくも号さんで克服致しまして…。
収録同人誌も持ってます!
ただ表題作の1だけ買えてなかったので
コミックスの価格で手に入れられるのとまとめて読めるのと、
描きおろしが拝めるのは非常にありがたいですし
やはり同人誌よりコミックスの方がたくさんの方々に
ショタの素晴らしさを知っていただけるかと!!ww
ダメな方もいらっしゃるでしょうけども、
ショタの良さをご存じの方はまた唸らずにいられないんじゃないでしょうか!
『君、恋しと言はば』
「優しいだけ」だと女の子にフラれてばかりの大学生のリュウは
自分も女の子の外見しか見ていない事に気が付いていませんでしたが
年下の幼馴染・タイガに図星をさされ、大人気も無く憤慨します。
「毛も生えていないくせに」と馬鹿にしたものの
ズボンを剥いで確認するとそれなりに生えていて更にソコは勃っていて…。
男を見る目の無い着飾るだけの女より、
内面も好きになってくれる幼馴染の男の子だね!って
言ってしまうとアレですがw
一途な想いを向けられたらたまらないでしょう……!!
5年後のイラストがとても嬉しかったです!
『エンドレス☆エンダーズ』
子供なのに色んなHを試し過ぎて刺激が足りないヒカルとショウタは
ショウタの従兄弟(DT)・サトシを交え強引に3Pしますが…。
ちっちゃいのにこんなHでいいんですか!?(いいんです強姦じゃないし!)
幼い顔してあんなことやこんなことを…ああああありがとうございます…!!
クセになってしまうサトシ兄を責められないですww
『最果てのアムリタ』
本土から離れた島で民宿を営む家の子、合(あい)は
毎年来てくれる倉田さんが好きで好きで
いつまでも倉田さんと過ごしていたかったのですが…。
これがなんとも悲しい……。
あとがきでつくも号さんのご友人がおっしゃるとおり、
私も最初は倉田さんって酷い男だと思いました。
合の純粋な気持ちを知っていながら……。
いくら言葉で謝られても二人の未来が無いことがツラくてツラくて…。
合は捨てられたと倉田さんを恨んでもいいのに
島から本土へ移り、また新たな人生を歩めるからなのか
送られてきた写真集から倉田さんの想いを受け取ったからなのか、
清々しい表情が印象に残りました。
やっぱり描きおろしの『夏のおわり』が読めて良かったです。
倉田さんにも事情はあるし、ちゃんと好きだったんだよ!
でもそれは合には知るよしもない事だというのがまた涙を誘います。
カバー裏はくすっと笑わせてくれますので悲壮感に浸らずに済むのですが
読み返すとどうしても泣きが入ります…くそぅ…。
無邪気で明るい笑顔と、見せてくれるいやらしさのギャップが
たまらないおにショタです。
可愛らしいとか女の子っぽいとかじゃなく
ごく普通の男の子が…っていうところに非常に魅力を感じてしまいます!!
あ、個人的にショタおにも大好きなので、
『エンドレス☆エンダーズ』のサトシ兄受けver.を詳しく!!熱望します!!!
(おてぃんもまだ小さいので結構楽勝かと…ww)
つくも号先生のファンの知り合いがいて、同人誌は何冊か読ませてもらったことがあり、その中で一番好きだった作品です。今回コミックス化されると言うことでとても楽しみにしていました。
先生の作品はどれもショタがそれはもう本当に少年らしく描かれていて妙にリアルで、それだけに大人に凌辱されてしまうような作品はBLとして楽しむには、現実の犯罪を想像してしまってまったく楽しめないのですが、この『最果てのアムリタ』のような、ストーリーと心情にも焦点が当たった物語は、絵の上手さというか漫画の上手さが際立って、とても惹きこまれてしまいます。台詞やモノローグがなくても伝わるんじゃないかなと思うぐらいに、喜びとか悲しみとか切なさが表情から読みとれます。
周りに同じ年頃の子供もいない、離島という特殊な環境の中で出会った倉田と合。多分最初は懐いてくる幼い合を弟のように可愛がり、合も倉田を兄のように慕っていたと思います。それがだんだんと恋に変わっていく様子が、美しい島の風景と共に描かれています。夢のように美しい場所で夢のように美しい恋。だけど体を繋ぐ場面は生々しくて、本当に合が子供に描かれているから、なんだか罪悪感でいっぱいになるのですが、多分その罪悪感は倉田自身の気持ちとも重なるのでしょう。
描き下ろしはもしかして合が島を出てからのお話を?と思っていたので、倉田の過去で良かった。アムリタは最果てにあってこそ甘いのです。
倉田はやっぱり駄目な大人なのだと思います。だけど合は私が思っていたよりもずっと逞しくて、いつか一番好きな人とずっと一緒にいられるような恋が出来ると思う。倉田は最果ての島で一度は手にした甘美なアムリタを忘れられずに、これからも何度も何度も切ない涙を流すんじゃないかな。そうだといいな。
同時収録作は年の離れた幼馴染同士のお話と、セフレ関係の少年二人がマンネリなSEXに飽きて年上の従兄弟を交えて3Pするお話。う~ん、なぜ同時収録してしまったんでしょう!?この二つのお話、特に3Pの方はまったくいりません!『最果てのアムリタ』が秀逸なので、まるごと表題作にして欲しかったです。
表題作は同タイトルオリジナル同人誌3冊を再録した上
加筆したもの。そして更に同人誌一冊と電子書籍化された
同人誌一冊を併録作として収録しています。
【※初出情報を訂正しました】
同人誌→電子書籍化再録分は、この作者さんの陽気な部分が
前面に出た作風ですので割合に軽く読めるだろうと拝察します。
併録もう一作の同人誌再録分も…まあまあライトと言える
部類ですので、心当たりさえなければそれなりに軽く
読めようかと。
曲者なのは表題作です。
帯の惹句は相当に苦心されたでしょうね。
物語をどの立場に寄り添って読むかによって相当味わいは
変わるでしょう。
評者は…敢えて帯の言葉に寄り添いたいかなと。
同人誌の『最果てのアムリタ』は1から3までの3冊ありますが、3巻目しかゲットできなかったので発売を楽しみに待っていました。
内容をざっくりと。
表題作『最果てのアムリタ』を含む3つのお話が収録されています。
つくもさん作品なので。
ええ、思いっきりショタってます。3作品とも、です。苦手な方はご注意を。
『君、恋しと言はば』
大学生の相田くん。
いっつも女の子に振られてばかりの彼。見た目とか、お金を持ってるとかじゃなくて、本当の自分を見てほしいと思いつつも、惨敗中。
そんな相田くんには年の離れた幼馴染のタイガ(年齢の記載はありませんが、おそらく中学生になるかならないかくらいの年ごろかと思います)がいます。
いつも勝手に窓から相田くんの部屋に入り込んでくるタイガですが、女の子に振られた日に、タイガに振られたことを慰められて。
でも、相田くんも女の子の見た目とかで好きになっちゃうのはよくないよ、と言われ、子どものくせに生意気な、とカッとしてしまった相田くんはタイガをからかう意味を込めてズボンを脱がせてしまいます。
真っ赤な顔で泣き、かつ勃起までしているタイガを見て、もしかしてタイガは自分に惚れてる…?と気づき…。
というお話。
子どものころから相田くんのことが好きで好きで仕方なかったタイガ。
内面を見て自分を好きになってくれたタイガに心ひかれた相田くん。
身体の関係を持つようになっても、相変わらず「幼馴染」の関係も崩れない二人にほっこりしました。
『エンドレス☆エンダーズ』
セフレ関係のヒカルくんとショウタくん。
最近マンネリ気味の二人。どうする?ってことで二人が考え付いたのがショウタくんの従兄弟のサトシと3Pをすることで…。
というお話。
ヒカルくんとショウタくんの年齢は記載がありませんが、見た目が思いっきりショタっぽいです。
ヒカルくんとショウタくんの二人がかりでサトシのtnkをなめるとか、片方が挿れられたままフェラするとか、AVですか?っていう…。
ひたすらヤルだけのお話で、個人的にはちょっと萎え萎えでした。
表題作『最果てのアムリタ』
離島に住む合くんが主人公。彼視点で話は進みます。年齢はいくつくらいなのかな。この子も中学生になるかならないか、くらいだと思うのですが。
合くんの家族が営む民宿に、仕事で訪れた倉田さん。
何度か訪れるたびに、二人の距離が近づき、恋人になるけれど。
狭い世界で生きてきた合くんが、倉田さんと出会い今まで知らなかった世界を知り。
そして恋を知り、恋に破れるまでのお話。
あとがきでつくもさんのお友達が言ったセリフで「倉田さんてひどいですよね」という感想が書かれていますが、うん、倉田さんて最低だと思う(爆)。
子どもに手を出したあげく、結婚する、と別れを告げるとか。ひどい奴だ。
対して、その別れを自分なりに消化し、前を向いた合くんの男らしさが素敵でした。
終盤に描きおろし『夏のおわり』が収録されています。
倉田さんの、過去のお話。
母親に溺愛されて育った相田さん。
お母さんの愛情に応えようと、「いい子」でいたいと努力した彼。
けれど同性しか愛せない自分の性癖を認識し、葛藤し絶望した学生時代。
そんな虚無感の中、美しい離島で出会った、無垢で純粋な少年。
合くんと恋をして、でも別れを決意して。
たった数ページで、これだけの回想を描き込めるつくもさんて、やっぱりすごいなあ、としみじみ思ったりしました。
最後の「確かにこの島で 君と恋をした」のセリフと、『夏のおわり』というタイトル。
思わずウルっとしました。
正直『エンドレス☆エンダーズ』は「趣味じゃない」評価なのですが(いや、ごめんなさい)、『最果てのアムリタ』が神すぎてか神評価しかつけられませんでした。
最後の合くんの選択が男前すぎでした。
いつか二人が笑顔で会えることを願って。