“この気持ちをなんと呼ぶのだろう" 両片思いのふたりが夜空に織りなす恋と友情

きみと見た ほうき星を探して

kimi to mita houkiboshi wo sagashite

きみと見た ほうき星を探して
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神86
  • 萌×237
  • 萌40
  • 中立9
  • しゅみじゃない3

--

レビュー数
25
得点
707
評価数
175
平均
4.1 / 5
神率
49.1%
著者
三月えみ 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

媒体
漫画(コミック)
出版社
Jパブリッシング(ジュリアンパブリッシング)
レーベル
G-Lish Comics
発売日
価格
¥647(税抜)  
ISBN
9784864572873

あらすじ

高校最後の文化祭で仲良くなった同級生の河合と大原。
たったひとり、廃部の決まった天文部で頑張る河合は、
大原にとって特別な存在だった。

それから2年――
多忙な大学生の河合と、進学を諦め社会人になった大原は
同じアパートに住みながらもすれ違いの生活を送っていた。
ある日、偶然大原の引っ越しを知った河合は、
大原の近くにいたいという気持ちが恋だったことを自覚し…

“息がかかるほど近くにいるのに、絶望的に届かない"
もどかしく切ない想いがすれ違う、ディスタンス・ラブ。

【単行本:各話タイトル 】
第1話「きみを泣かせたのは僕だった」
第2話「彗星が消えた日」
第3話「この感情をなんと呼ぶ」
第4話「すれ違う軌道、ふたり」
第5話「燃え尽きるまで」
第6話「暗い星が照らすもの」
最終話「きみと見る ほうき星」
描き下ろし番外編

表題作きみと見た ほうき星を探して

大学生,ガソリンスタンドでバイト
カーディーラー,高校の同級生

その他の収録作品

  • 描き下ろし番外編(単行本用描き下ろし)
  • カバー下:あとがき

レビュー投稿数25

涙がぶわぁっと・・・

とにかく主人公の2人がよく泣きます。
しかし、そのたびに気持ちに同調して、
涙を抑えることができませんでした。
初読み作家さんということと、
レビューの高さがイマイチということに尻込みしてしまい、
なかなか購入に踏み切れなかったのですが、
今は勇気を出して買って良かったと思っています。

   ◆◆   ◆◆   ◆◆

《CP》
星が好きな大学生・河合 × 感化されて天文に魅せられた社会人・大原

高校の頃、たったひとりで天文学部の文化祭の出し物を作っていた河合。
それを大原が手伝うことになります。
文化祭の本番、一人の見学者もいなかった天文学部。
「こんなに綺麗なものを作ったのに……」と泣く大原。
天井から下がっている星々。それに淡く照らされた暗い室内。
雰囲気満点で、大原の気持ちに同調し、涙が滲みました。

美しい天文学部の出し物。
これを見て、2人はどう思ったのだろう……。
隣で並びあう河合と大原の背中が複雑に…それでも純粋に見えました。


両片想いだった2人。
大学生と社会人になって、やっと両想いであることを知った
河合(攻め)と大原(受け)。
しかし河合がどんどん自分から離れていってしまうことと、
河合がゲイでなく、ストレートだということを気にして、
「付き合わない。お前の事は諦めたんだ」と言う大原。
ここは、河合が「バカヤロウ!!」ですよね。
いくらバイトが忙しかったとはいえ、
どんどん河合に感化されて星を好きになり、天体望遠鏡まで買った
大原の気持ちを考えて欲しかった。
河合は自分の行動を顧みる必要があると感じました。

やっと大原(受け)に対して、出直すことを決めた河合(攻め)。
彗星のように大原への気持ちで
「燃え尽きるって決めたんだ」と言う河合の台詞。
ここでも涙がぶわっときます。
なんてずるくて、格好良いセリフなのだと思いました。

体を繋げながらも、決して河合とは付き合わないと、頑なになる大原。
不安になることはいっぱいあったろう。
でも、少しでも河合の台詞の本気を感じて欲しかった。
気持ちを信じてあげて欲しかったです。
大原(受け)は、その気持ちを信じたかったために、
河合(攻め)に出直して来いと言います。
出直そうと決めた河合は、大原のためにプラネタリウムを
2回作成します。

そして最後、逆の立場となり、大原は改めて河合に対して
「出直そう」と決めます。
そして本格的なプラネタリウムを作ることに。

大原は言います。
「このプラネタリウムが完成したら、なんて言おう。
 付き合ってください、かな。それとも……」
告白の練習をする健気で一途な気持ち。
それを部屋の裏で聞いていた河合は驚きながらも涙していました。

ああ…、ここも河合の気持ちに同調。
ぶわぁっと涙があふれて、ティッシュが必要になっちゃいました。
なんて純粋な2人の気持ち。
それを考えたら、本当に涙が滲んで読み進めることが
できなくなってしまいました。

それから紆余曲折を経て、2人でプラネタリウムを作ることになります。
綺麗なプラネタリウムの完成の中、2人は再び両想いとなります。

最後のエッチシーンは、全てのわだかまりが無くなった
両想いの2人のセックスだったので、
読んでいる私も幸せな気持ちになりながら
ドキドキして、見守りました。

   ◆◆   ◆◆   ◆◆

ラストのハレー彗星の話は良かった!
ハレー彗星が次にくるまで
2人はずっと一緒にいるということの約束だよね?
2061年までずっと……。

ページの途中で泣かされ、「もう泣くシーンはあるまい」と思って
読み進めると、また泣けるシーンがあって…。
本当にこんなコミックは初めてでした。

星空を舞台にした2人の、切なくもロマンチックで、
涙がとまらないストーリー。
画力も好みで、
背景とトーンの使用方法も文句がなく、素晴らしかったです。

読んで損はありません!
ピュアな気持ちに触れたい人には、是非手に取ってもらいたい1冊です。

12

表情の魔術師…!

先日「結んでほどいてキスをして」で三月えみ先生の世界観にドップリハマり、こちらの作品を作家買いさせて頂きました。
もう、あれです、最高…。
最近BL本の読みすぎで何を読んでもフ〜ンヘェ〜ホォ〜みたいな感じになっていたのですが(笑)、三月えみ先生の作品に出会えて、こんなに心が動かされることがあったでしょうか、いやない。
話も登場人物の感情の動き、表情が丁寧に描かれていて、特に表情が素晴らしいです。
例えば、すきだと告白した後の表情、場面は違いますが受攻どちらも見せてくれます。とくに両思いになったあとの抱き合うシーンの表情は本当に受攻どちらも好きが溢れていて相手のことを欲しい欲しいと思う感情がひしひしと感じられ萌えすぎて暴れます。
思い悩む顔、覚悟を決めた顔、相手を想う顔、もうこんなにいろんな顔見せてくれて本当ありがとうございますといった感じです。
もう先生の家の方向に足向けて寝れません。
攻のバイト先の先輩もすごくいいキャラすぎて好きになりました。

8

好きなものに届く努力

天体観測が好きな河合(攻)と宇宙飛行士になりたかった大原(受)が、星を通して互いに夢中になって恋するお話です(^^)

大原の健気で一途な姿や涙に、私もボロボロ泣きました(/ _ ; )河合の"好き"を最初拒んでいた大原の気持ち、すっごく分かった!!なぜ拒んで、彼を諦めたのか、切ない"本気"を感じました。だから、河合が"普通をやめる"って言ったとき、嬉しかったけど、 河合がちゃんと大原を受け止めてくれるか不安になりました。

もつれ話が大好きな河合のバイト先にいる佐々木先輩の存在は、この作品のキーポイントです!先輩のアドバイスは、こじれた2人の関係を解くためにすごく重要。知らない人だからこそ話せた、河合や大原の本音。"ふりだしに戻る"提案をしてくれた先輩。そこからの大原の"出直し"奮闘と、それを助ける河合…私は大原を泣きながら応援しました。変わりたいと願う大原は、ゲイとかノーマルとかじゃなくて、ただ河合が好きで、だから一緒にいたくて、星を2人で探したくて、Hもしたくて、"同じ気持ち"を持って幸せになりたい、河合のように好きなものに届く努力がしたい…大原の気持ちに共感しました。

2人で作り上げたプラネタリウムで、大原は河合に告白。2人は遂に、"同じ気持ち"で結ばれます。先輩への報告は、ハッピー"エンド"とは言わないみたいです…ここから"始まる"から(^^)

番外編は、2人が高校生の時の文化祭のお話です。短いお話ですが、めちゃめちゃ泣けます。2人で頑張って作った展示、誰も来なかったから、大泣きする大原、でも、"好きなものに後悔したくないから 結果がどうであれ 満足してる"河合の笑顔…これから2人の恋が始まるんだなって思いました(^^)

なりふり構わずに、ガッツリ泣きましょう!大切なモノが自分の中に何か残るはずです。おススメ作品です!!

2

2人で天体観測から始めよう

「大丈夫 オレはお前なんかに もう絶対 期待しないから」
帯に書かれたこの言葉に切なキュンです(;ω;)

両想いでお互い気持ちも伝えあってる、なのに付き合えない・噛み合わない。傷つけて傷つけられてすれ違ってーーーというお話でした。

気持ちの上ではすれ違ってるけど、物理的には近くのままなので、見ていてもどかしかったです。そこまで近づいてるのに、、、どうしてソッチいくの?!という感じで。そのもどかしさが萌えに繋がるのですが。。。

攻めの河合くん。
高校時代は部員たった1人の天文部。文化祭と通じて仲良くなった大原くんと、卒業後も一緒に星を見ようと約束します。
大原くんと"偶然"会える確立を増やしたくて同じアパートに部屋を借りたのですが、生活を始めると大学行ってバイトして家賃代を稼ぐのに精一杯。
偶然会うところか、一緒に星を見る約束すらキャンセルしたり忘れてしまったりと、無自覚に無意識に大原くんの期待を裏切ります。
よく言えば大らか、悪く言えば鈍感な人です。

受けの大原くん。
彼には夢がありました。しかし家庭の事情で進学を断念し夢を諦め就職へ。「偶然」と言いつつ同じアパートに越してきた河合くんの行動の意味に期待を寄せつつ楽しみにしてた天体観測。寒空の下、一人で星を見て、河合くんへの気持ちを諦めると決めます。
ポツンとした小さな後ろ姿は見ていて切ないです。

ある日大原くんの引っ越しを知り、河合くんは告白をします。
大原くんから「俺も 河合のこと好きだった」と返ってきます。
と同時に、河合くんを諦めるという台詞も一緒に。

河合くんは驚き焦り「両想いなんだから付き合おう」と言ってもNO。
大原くんは1人で星を見続けた心の痛み・河合くんはノンケであるという違い・夢を諦め進学出来なかった劣等感。どうしても付き合うコトには「ウン」と言えません。
でも近くにはいたくて、いつしか体の関係だけ持つようになってしまいます。

河合くんは体が繋がっても気持ちが噛み合っていないことが辛く、「好き」という気持ちすら見失いそうになっていてーーーー。


ココまでしてなんで付き合わないの?
お互い好きなのわかっててなんですれ違うの?
と私は思ってしまうのですが、大原くんが求める愛は「好きだから付き合うんでしょ?」という表面的なものじゃなくて、もっと深〜い所にあるのかなぁ?本質の部分で理解し合いたいんだなと。河合くんのことだけでなく、色んなことに傷ついてて痛々しくて切ないです。
河合くんはその意味が分からなくて悩み足掻きつつも、好きで居続けようと、諦めない姿が良かったです。

そして!何と言っても!!
2人が修復して上手くいくキッカケを与えた救世主!メシア様ー!
本当に"救世主"という名以外の何物でもないw
最初登場した時は、ここまで重要人物になると思わなかったヾ(*´∀`*)ノ

この人が居なかったらダメになってた恋なのではなかろうか…メシア様のアシストっぷりがスゴイです。彼にも幸せになって欲しいなー+゚。*(*´∀`*)*。゚+

7

2人で観る次のほうき星は2061年

高校の同級生だったけど、グループが違うため接点がなかった河合くんと大原くん。
今回は予備校系の名前シリーズです。
苗字には駿台や東進は使いにくいですよね~。みすず学苑もありますが。

1人で天文部に所属している河合くんと本当は宇宙飛行士になりたかったけど家庭の事情で進学を諦めた大原くんが、ひょんなことから文化祭の天文学部の展示を共同作業することから始まります。
河合くんは文化祭で自分のために泣いてくれた大原くんを好きになってしまいます。

高校卒業後、社会人になった大原くんと同じアパートに引っ越した大学生の河合くん。
なんとか「きっかけ」を作りたかったのですが、アパートの家賃が高くてバイト漬けの日々。
気が付けば、ほとんど接点がないまま数年が経ちます。
やっと大原くんを月食の天体観測に誘えたと思いきや、なんと大原くんは週末に引っ越すことになっていました。
結局、月食は観れなかったけれど、大原くんが好きだと告白できた河合くん。
じつは、大原くんも河合くんが好きだったと告白します。
が、しかし、大原くんに「でももう (河合くんを)諦めたんだ」と言われます。
大原くんは河合くんが自分を好きなことを知っていました。
でも、何回誘ってもその度に断られてしまい、河合くんへの想いを諦めることにしたのです。
同じアパートにまで引越ししたのに、いったい河合くんは今まで何をして来たのだろう…と、読まれた方は思われたはず。
大学3年生の3月に就活のエントリーが開始されること2人の服装などを考慮すると、大学3年生の夏ぐらいまで放置していたことになります。
まさか、2年以上放置していたんですか?!
そりゃ、誰だって諦めますよ…。
忙しくても一ヵ月に一回ぐらい会えるでしょう(怒)

おまけに、大原くんはゲイで河合くんはストレート。
大原くんは自分の「好き」と河合くんの「好き」とは異なるものだと言います。
ストレートの河合くんの「好き」は軽い気持ちだと思ってしまったようです。
ゲイの大原くんの気持ちを考えたら、仕方ないのかも知れません。
同性との恋愛に対する「覚悟」が違うのでしょう。
「別れたくないから付き合いたくないんです…」
大原くんの気持ちがせつなくて涙が出ます。
でも、河合くんも頑張って「普通をやめる」「燃え尽きるって決めたんだ」って伝えたのですが…。

諦めると決めたのに諦められない大原くんと気持ちをわかって欲しいため「出直す」河合くん。
想いはすれ違うばかりで、このままでは終わってしまう。
河合くんのバイト先の代々木先輩の協力で、大原くんも「出直し」を始めます。
大原くんの「出直し」は1人でプラネタリウムを作って、河合くんを誘い、点灯が成功したら、告白をする…。
結果的には、2人でプラネタリウムを作るのですが。

拗れてしまった気持ちを天体観測を通じて紡ぎあう2人の時間。
最後はHAPPYENDではなく、「ここから」始まる2人の物語。

「オレが作った望遠鏡で次のハレー彗星を観る」と河合くんが大原くんに提案した約束は2061年。
つまり、河合くんはずっと大原くんと一緒に生きていく「覚悟」をしているのです。

個人的には、「代々木先輩グッジョブですね!」と言いたいです。
代々木先輩がいなかったら、2人の恋はだめになっていたかも知れません。
河合くんも大原くんも代々木先輩にごちそうしてあげてください(笑)
河合くんの放置期間や理由に疑問を感じたり、大原くんの意地が頑な過ぎる部分もありますが、恋って一度拗れると悪化するものだと思います。
軌道修正が出来て良かった。

作品の中では、大原くんの葛藤はもちろんですが、高校時代の恋や諦めた夢にも触れていて、大原くんの深い部分に涙が出ます。
この作品はぜひともたくさんの方に読んでいただきたいです。
読み終わった後にやさしい気持ちになれると思います。

3

いい具合に盛り上がってきた気持ちが…

トーンダウン…。
なぜ…、なぜそういう方向へ…!?

「彗星も流星群も、これから一緒に見よう」
そう約束して高校を卒業した大原と博人。
それから2年。
あの日の約束を果たすべく、大原の部屋のドアを叩いた博人だったが…。

ひとは往々にして「いつでも出来る」と思っていることは後回しにしてしまいますね。
大学からも実家からも遠い、だけど大原と同じアパートを選んだ博人もまた、高い家賃を払うためのバイトに追われて、自分がそのアパートを選んだ理由を忘れてしまいます。
果たされない約束を待つことに疲れた大原が引っ越すところから物語が動き始めます。

途中まですごく良いんです。
近くにいる安心感に甘えていた博人が一歩踏み出したものの、2年の間待ちながら博人のことを考えていた大原は立っている位置が違う。
博人はスタートライン。
でも大原はもう「諦める」というゴールラインを踏み越えようとしていたところで。
ただそばにいるだけで満足していた博人にとっては、わざわざ不便なアパートに入居したことで「いつでも大原に会える」という距離に甘えていたわけだけど、この気持ち、分かるんだなあ。
何度も期待して、その度に叶わなくて、「自分はそこまで大切な存在じゃないんだ」っていう現実を何度も突きつけられた気分になる。そんな大原の気持ちも分かりすぎる。

両方の気持ちが分かるだけに、ものすごい勢いで盛り上がります、読者の心が。
信じてほしいっていう博人の焦りも分かるし、信じられない大原の不安も分かる。
信じるには傷つきすぎちゃったんだよなあとか、「信じてもらう」って日々の積み重ねの結果だけど、時間が限られているから一発逆転みたいなのを望んじゃうんだよね…とか、いちいち共感しまくり。

そんな風にいい具合に熟成された読者の気持ちを、スンっと冷めさせるのが終盤からの展開。
博人のバイト先の先輩に2人がそれぞれ相談する辺りから、わたしの気持ちはひゅーっと落ち着き払ってしまいました。
相談自体はいい。
吐き出せる相手がいるって大事。
でも2人がやっと分かり合える鎹の役目を先輩に担わせるのが…、うーん。
2人だけで向き合って分かり合える方法を期待していただけに、先輩というコマを使って強引に2人を動かす展開が残念に思えました。

「信じる」って口では簡単に言えるけど、実践するのは本当に難しいこと。
そこに重点を置いて、読ませる展開をばんばん繰り広げていただけに、肝心なところで第三者主導で強引に物語を動かすのが本当にもったいなくて。
それでも「萌2」だから、余計にもったいなく感じてしまう作品でした。

1

電子版で読んでます

すごくすごくよかったのですが、最後突然終わります。
あの、白いページやらあとがきやらで余韻があるのが良いのですが、あまりにもザンッと終わるのでびっくりしてしまいました。電子限定作品にたまにある。

◾︎河合×大原
2人が離れそうになるところから始まります。最初はそれぞれの思いというか立ち位置が分かりにくく、なんか読み飛ばしたかな?となりながらうろうろしましたが、三月えみ先生の作品て他にもこんな感じのあったなと思い読み進めると徐々に関係性が明らかになっていきます。

河合が素直に「好きでいる自信ない」って言ったのがよかった…
BL漫画って好きという感情だけは是が非でもなくならないような純愛が描かれることが多い気がしますが、河合は新しい環境に生きるうちに大原と距離ができてしまったり、前述のセリフが出てきたり、しっかり人間じみてます。努力の上に成り立つ人間関係、恋愛関係がしっかり描かれている。

続編があるっぽいのですが、(「きみと見た ほうき星を探して~僕のポーラスター~」)前編が出てから後編が出てない…?完結してない?謎です。

萌2〜神

0

萌えないけどすごく好き

ストーリーがすごく好きです。一つ一つのエピソードが新鮮で。特に洗車中の車内キスがなんかツボでした。

キャラクターは拗らせすぎてて、ちょっとついていけないところがありました。主に大原の方。
この流れで「抱いて欲しい」って提案する?この流れで付き合いを拒む??なんで!?ってなっちゃうんですね~。引っ張って、もったいぶりながらも理由は開示されますが、それでも私の中にすとんと落ちてくることはありませんでしたw
告白されても受け入れないけど、自分からした告白を受け入れてもらうのはいいんだ?っていう難解さ。相手の気持ちを考えてないって言われてたけど、大原は最後まで自分の納得を優先する頑固っぷりを貫いてるように見えました。まさに「ここから」で、心に触れる直前にエンドマークつけられちゃった感じ。

高校時代を描いた番外編はめちゃくちゃ好き!!萌えとかラブとかとは全然違うところでの好きなんだけど。文化祭とか本気で頑張った後の高校生の言葉って、なんでこんなに刺さるのかな。

三月先生の描くキャラは心情を察するのが難しいです。ここまで拗らせるに至った背景が、キャラの生い立ちと上手くリンクさせられなくて。でもキャラのことはよく分からなくても先を読みたい欲は衰えなくてすごいんです。
とても不思議な作風だなあと思いました。

0

今度は、ふたりで

大原と離れたくないからこっそり同じアパートに決めたのに、"近くにいる"ことを維持するために大原との約束は後回し。
お互いの生活が落ち着くまで。時間が経ってもすぐ近くにいるのだから大丈夫という、時間は有限だと知らない河合の浅はかさにモヤモヤ。

大原も妙な意地を張ってみたり無計画にプラネタリウムを作ってみたり…実は似た者同士のぶつかり合いだったのかもしれません。

でもそれがきっかけになってまたふたりの時間が動いていくのが面白かったです

同じ気持ちなのになかなか同じ方向を向けないふたりの微妙なすれ違いに焦れながらも、切なさを感じるシーンが多いのでほんのり仄暗い気持ちにもなったりして。
それでも離れない選択をしたふたりを見守ることができて本当に良かったなと最後にはスッキリ思える、不思議な魅力のあるお話でした。

0

河合と大原と代々木はいるけど東進はいない

第1話が河合目線、第2話と第3話が大原目線、第4話が河合、第5話が大原、第6話が河合…そして、過去と現在を行ったり来たりといった感じで、少し分かりづらかったのが残念です。
ストーリーは良かったし、最後は無事に結ばれてホッとしました。が、大原の気持ちがもどかしい…。
「俺を本気で愛してほしい」って言っておきながら、河合の告白を拒みちゃんとお付き合いすることもなく、身体の関係だけを続けるのです。河合は何度となく好きだと伝えてますし、そもそも大原に会いたいがため彼は近所に引っ越してるわけです。そんだけ愛されて一体何が不満なんだろう…、と思ってしまいました。
もし、代々木の後押しがなかったら、大原が告白することもなくセフレのままで、いつしか河合の気持ちの方が冷めちゃったりなんかしたんですかね。
切ないというより、もどかしい二人です。
何はともあれ代々木、ありがとう!!君は二人にとっての林修だ!(←?)

7

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