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yuutsu na asa
作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます
◾️久世暁人×桂木智之
恋に溺れる役は暁人のものかと思いきや、案外と躓くのは桂木の方でした。暁人も溺れてはいたけれど、なんとなし目はしっかりしています。西園寺の言う通り、耐え忍んだ長さが違うからだな。
この巻でまた「憂鬱な朝」の意味が変化します。桂木が隣にいない暁人の憂鬱から、立ち止まってしまった桂木の憂鬱へ。燃え尽き症候群みたいなものでしょうか。あれだけバチバチとやり合っていた2人なのに、この巻、言い方は良くないですけど桂木が女の顔をしがち。色気はたまんないんですけど、腑抜けと言われても仕方がない。でもあの階段下で眉を寄せて目を閉じる桂木の顔は、この腑抜け段階があってこそ見れたと思うと…満足。あとがきで、先生もそう言うものが書きたかったのだと裏打ちされるのもありがたい。
名高い作品に自分もハマりたい一心で読み進めてきましたが、もう心が折れそうです。ここまで来てもほとんど萌えは感じられませんでした。焦れったい展開には耐性ある方なんですけどね…。しかし、時々挟まれる濡れ場にすらあまり萌えられないのでもうどうしようもないです。ついさっきまで冷静だったのに、暁人に迫られるとすんなり受け入れてしまう桂木に、どうしても矛盾を感じます。本人にも自覚はあるんでしょうけれど。自分のストライクゾーンの狭さが嫌になりますね。
今まで物語が大きく転換したのって、桂木にとって暁人が排除すべき対象から外れたところだけで、正直あとは全部同じことを繰り返しているように感じてしまいます。桂木は一体いつになったら成長するんでしょうか。彼のやり方は暁人を恨んでいた時から大して変化していないですよね。そして、相変わらずけっして最後までは自分の考えを明かさない2人。理解の余地がまったくないとは言いませんが、さすがに飽き飽きしてきました。私には2巻辺りから代わり映えしないように思えてしまう。暁人の留学の件や桂木の本当の出自の件、石崎の父の怒りの件など、まだまだ問題は山積みのようです。2人には幸せになって欲しいと心から願ってますから、あと2巻、併走したいと思います。
再読して、私はおそらく初めて気付いたのだと思う。これは、桂木にとって『憂鬱な朝』だったのだと。どうしてこれまで見落としていたのだろうか。
「共に夜を過ごしても、目覚める度に鬱々とした気分になる。いつも昔の夢ばかり見てしまう…。」桂木の台詞の中に、それはさりげなく潜ませていた言葉。
一夜で覆させられた森山邸の夜会の後。暁人さまは兼ねてからの予定通り、療養を装って石崎家が手配した豪奢なホテルに滞在して、時期を見計らっておりました。その間、石崎を連れて牛鍋屋に出入りしたり、活動写真を見に行ったりと、庶民の生活を垣間見たり。身分を隠して、雨宮と旧領地を視察したり。桂木高之と今後の事業について策を練ったりと、精力的に仕事をしておりました。暁人さまは、桂木に教育されて来た様に、久世家の未来を見据えて、今成すべき事をしていたのです。そして、あの夜会の後、桂木が桂木で無くなってしまったかの様に、おとなしくなってしまったことを寂しくも思っていました。
桂木は、自分の脆さ、弱さを。暁人さまへの愛を自覚してしまったので。もう争いたくは無かったので、逃げている。暁人さまを失いたくない。
「暁人さまが好きだ。今の私にはもうそれだけしかわからない。」
二人は別々に動いている様に見えて、その実、同じ行動をしておりました。久世家の後見人に石崎家を立ててはいるが、このままでは石崎総右衛門に全てを奪われかねない。そう危惧したからこそ、旧領地に産業を興そうと奔走する暁人さま。一方で石崎総右衛門の企みに気付く桂木。「この御方は…私の忠義や能力を欲しいというよりも。恐らく“久世家”を従わせたいのかもしれない…。」
時代は産業革命とも言える時期に差し掛かっており。次代の産業として、紡績や縫製工場に目をつける桂木。総右衛門から、買収した工場のリストラを命じられる桂木ですが、出向いた先で桂木はアメリカ帰りの工場長を見込んで、多額の費用をかけ、縫製の向上を務めさせる。総右衛門の命令とは逆のことをやってしまうのです。
桂木が先代の影響を受けていて、シャツ一枚にもこだわりが強く、本物を見る目が養われている事が見て取れます。それは工場で作られた製品を検討するところもそうですが、暁人さまと過ごした朝、暁人さまのシャツを羽織ってみるさまを見て、(彼シャツ‼︎)暁人さまが指摘するのです。「僕が頼む時はそんなに細かくボタンの位置まで指示しないよ。お前は贅沢だ。」細部にまでこだわっていたのは、先代からの教えです、と答える桂木に「父上のことはどうでもいいよ。僕には関係ない!」とヤキモチを妬く暁人さまが可愛いらしいです。(その後、彼シャツを着た桂木の腰を抱いて甘える。ここ、萌えます!)奇しくもこの桂木の先見の明は現代に通ずるところもあって。いい加減なファストファッションにノーを突きつけた日本にとって。全ての人がそうではありませんが、沢山安いものを消費するよりは、確かなものを少しだけ持てればいいという価値観。そういったところにまた洋服産業は価値を見出してもいるのです。桂木のこの時代においては、テーラーから量産品へと向かう過渡期ではありますが、だからと言って、いい加減なものを作っていては競争に負けるという原理に早くも気づいていたのでしょう。現代に繋がる考え方を桂木がしていたという描写に唸らされます。
桂木が西園寺重之さまを訪ねるシーンもとても好きです。かつての情人であったこの優男は、桂木の魅力に翻弄され、利用されただけであったのに。彼の方ではとても桂木を愛していた事が分かる。とても切なくて優しいエピソードです。重之さまは、何もかもを悟った上で、穏やかに、「どうか幸せに。」と桂木の為を想って見送るのです。泣けます。
いつもの様に、暁人さまと桂木の、二人が抱き合うシーンもまた素敵です。桂木が言葉に出来ないだけに…激しく、強く、求めていて。暁人さまはそれに応えるという、切なくも情熱的なシーンです。この時だけは、先の事など何も考えられなくなる様に、と願う桂木。また、最初の方のホテルでのシーンも甘くて良いです。最中に暁人さまが桂木の美しさに見惚れるんですよね。「いや…キレイだなって…。」
この美しい男の身体中に痕を付ける暁人さま。この痕を雨宮に見咎められるという恥ずかしいシーンは次巻へと持ち越されます…。
激動の時代を生き抜く恋人たちの行く末を見守りながら、クライマックスへと進んで行きます。
6巻です。
激動だったはずの5巻ののち、エッという位落ち着いた日々。
暁人は(表向き)病気療養をする、桂木は引き続き石崎の大番頭、森山侯爵は久世家から引く事。
そして桂木は暁人にあれこれ言わなくなった。好きだと言う以外…
何度も言うけど、ここに違和感を感じてしまう私。損してるなぁ〜。
そして両想いなのに独りで留学をしようとしている暁人と、それを知っても聞いてないふりをする桂木。それはお互い言い争いになると決めつけて逃げているから。
はあ〜6巻になってまだそれですか…ほんとに面倒な2人。
心は寄り添うのをわざと拒否しているようで、またぞろ口論になりながらの、その口をふさぐようなキス、そして…
抱かれる時は甘く喘いで、あとはあの冷たい目。正直そこも違和感があります。ツンデレというなら確かにそうなんでしょうけど…
暁人は一貫している。そこは納得。
桂木がね…
本作では自分でも『いつから好きになっていたのだろう』と自問自答していますね。
暁人は久世家をどうするのか。
桂木はどうなるのか。
世の中はどう動くのか。
7巻に続く。
前巻で、桂木が暁人様からしてやられてしまって、6巻ではどうなるんだろうと気を揉んでいましたが、全体的には穏やかな感じでした。二人は家の問題に関しては、終始ぶつかりあっているのに、ベッドシーンになるとすごく甘い雰囲気になり、お互いに相手を強く求め合っているので、そのギャップがキュンとくる部分でもあり、なんで普段はあんなにぎすぎすしてるんだろうとはがゆい部分でもあります。今までは主従関係みたいな感じでしたが、6巻では、暁人様が桂木に隠れていろいろ事を進め、自分で道を切り開いていっているので、もう以前の様な関係ではなくなっていると思います。暁人様がどんどん立派になっていくのをみて、桂木が、置いて行かれているような寂しさを感じるシーンは切ないです。 あとがきで、暁人様と桂木とその周囲の人たちが幸せなラストに向かって進んでいけるように頑張ると書いてあったので、それに期待して、登場人物たちの幸せを祈っていようと思います。
今までの怒濤の展開に比べると少し中弛み気味な6巻です。
久世家の後継者問題は暁人さまの病気療養と言うことで一旦はうやむやになり、先伸ばしになったものの、もっと先を見据える暁人さまの考えに「ご立派になられて…」と婆やのような気持ちで読んでしまいました。でも、暁人さまのイギリス留学と言うご決断は正直不安でしかないわ。頭がよすぎる二人と言うのも、素直に言葉にできなくて、相手を不安にさせてしまうものですね。
ストーリーとしては盛り上がりにかけるものの、エッチシーンはたっぷりで桂木の感じ方も変わってきているので見ごたえありですね。
でも、ここに来てまた桂木の出生の秘密が怪しくなってきましたね。どんな展開にするつもりなんだろう?続きが気になるー。
紆余曲折あっての中休み的な感じ。
別の場所で仕事はしていても、空気の流れはゆっくりで
ふたりの逢瀬は甘い。
睦ましい二人の姿がすごく愛おしく見える1冊。
ただ、これまでの展開が展開だっただけに
ここから先、何が起こってくれるのかソワソワが止まらないのも正直なところ。
暁人の留学の件もそうですが、
自分の弱さを自覚してからの桂木が少々おかしい。
本当の意味で幸せな二人が近々見られるといいなと思いつつ。
桂木がもっと幸せに生きられたらいいと思いつつ
どうか幸せな顛末を。
時代と家に翻弄されながらもお互いの手を離さないと約束した2人の美男のお話。子供だった暁人ももう18歳。当主の風格も出てきて、そのいで立ちはまさしく王子様のよう。一方、名だたる権力者の間で激しい奪い合いを巻き起こした桂木は、まるでお姫様のよう。大河ドラマ出来るでしょう、これ!!
お互いに「自分にはこの人しかいない」と気付いて、気持ちを確かめ合って尚、平行線をたどり続けている2人がじれったい。生まれ、家柄、先代との約束。大きく変わろうとしている貴族社会、経済、そして世界そのもの。激動の時代に家や従者を守り抜き、いつか身も心も1つになれる日が2人には訪れるのだろうか・・・7巻プリーズ!!
この作品はBLではなく普通のコミックとして読んでるのでエロとか期待してないんですが、さすがに桂木が初めておねだりしたのには私のBLセンサーが反応しましたねww 「もっと強く...」だって♡ ふとBL目線で考えてみると桂木はツンデレ黒髪美人受けっていう一番エロいやつだもんね。こんなに素晴らしいお話で、しかもBL萌えまでさせてもらえるなんて日高ショーコ 先生には頭が上がりません!みんな読むべき!
snowblackさま、はじめまして
コメントありがとうございます^^
これが実話だったら本当に大河になって良いレベルですよね!確かに配役決めは泥沼化しそうですけどww BLをBL好き以外の人に勧めたいと思ったのは「憂鬱な朝」が初めてです。ほんとみんなに読んでもらいたいです♡
pickle様、初めましてこんにちは。
ちるちるを開いて、新着レビューのところに
この「もう大河ドラマにしてしまえっ!」という見出しを拝見し、
「そうだ!そうだ!」と思わず声に出して言ってしまいました。
本当に、NHKでやってもらって、全国の人に知らしめたい!
でも、誰がやる……?というところでは、色々意見が分かれそう(笑)
少なくとも、BL好き、マンガ好きには、みんな読んで頂きたいですね。
5巻の嵐(久世家跡継ぎ問題)が吹いた後、暁人は隠居生活をしつつ留学の準備、桂木は石崎家にしばられ、近況は人づてに聞いてるし、言うべきことを伝えられない、二人の微妙な距離と停滞を感じる6巻でした。
とはいえ、領地の経済発展と桂木奪還のために暁人も動き出したし、石崎当主の意思に反してでも縫製工場を立て直そうとする毅然とした桂木は桂木らしくて、いまの停滞を変える兆しも感じられるので次巻以降に期待です。
描き足されたエッチシーンは、桂木がいままで以上に積極的で、暁人を求めて素が出ちゃってるところがイイです!もっと乱れちゃう桂木が見たいなー。
桂木がなかなか難しい性格の様ですね。
でも、最初の頃からしたらだいぶデレてきましたね!暁人の留学が迫るのに桂木はどうするんですかねー?次巻が待ち遠しいです。花は咲くかに比べたらストーリーが複雑で、両思いとはいえ時代背景や身分などの理由から堂々と周りに恋人です!なんて宣言はできないわけですよ。
とはいえ、暁人はもう女性とは結婚しない気がするのであとは桂木が素直になればなぁ。
6巻では桂木が「もっと…」とおねだりまでしてるのに行為の後は相変わらずお仕事モード…。
早くイチャラブが見たいのです。