江名
boku no
ちょっと癖のある、でもそれゆえに引き込まれてステキな、
すごく碗さんらしい同人誌だと思いました。
物語の舞台は田舎の村。
そこに、とても仲のよい2人の兄弟が暮らしています。
高校生の兄(受け)と、兄のことが大好きな小学生の弟。
その村へ東京から、
圭吾と史生といういとこ同士の若者がやって来ると、
兄は夜に家をこっそり抜け出して、
そのふたりの家へ行くようになります。
弟がその後を追いかけて、窓から中を覗くと、
そこには圭吾と史生ふたりに体中を弄られ舐められ感じている兄が。
その衝撃的な光景を見て、
弟もまた興奮し、密かに自分の性器に手を伸ばすのです…
そのような夜は繰り返され、
そのうちに兄は弟を避けるようになります。
そして、圭吾と史生が村を出て行くと、
後を追うように兄も進学を理由に村を去ってしまうのです。
それでも兄に特別な想いを持ち続ける弟…
弟が高校生になった時に一度兄は村に帰ってきますが、
またすぐに行ってしまい、弟は見送ることしかできません。
弟の気持ちになると切ないお話でした。
「僕の…」と思っていた兄は、
自らの意志で圭吾と史生の元へ戻ってしまったのですから。
兄は幸せなんだろうか?とちょっと心配になっていると、
最後のページには、
圭吾と史生に縛られたり道具を使われたりしながら、
激しく抱かれている兄の姿が描かれていました。
そして、夜はひどいことをされても、
昼間にはとても優しく大事にされている様子も知れて、ちょっとほっこり。
仄暗さと切なさだけでは終わらず、
ちゃんと甘みがプラスされてるところが、
碗さんのお話のステキなところだと改めて思いました。
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