イエスかノーか半分か

yes ka no ka hanbun ka

イエスかノーか半分か
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神542
  • 萌×2121
  • 萌44
  • 中立13
  • しゅみじゃない38

67

レビュー数
78
得点
3339
評価数
758
平均
4.5 / 5
神率
71.5%
著者
一穂ミチ 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

イラスト
竹美家らら 
媒体
小説
出版社
新書館
レーベル
ディアプラス文庫
シリーズ
イエスかノーか半分か
発売日
価格
¥620(税抜)  
ISBN
9784403523649

あらすじ

人気若手アナウンサーの国江田計は極端な二重人格。王子と称される完璧な外面と、「愚民め」が(心の)口癖の強烈すぎる裏の顔を持っている。もちろん誰にも秘密だ。そんなある日、取材で知り合ったアニメーション作家の都築潮と、オフモードの時に遭遇してしまう。幸い都築は、くたびれたジャージにマスクの男があの国江田計とは気づかない。けれど怪我をした都築の仕事を、計はしばらく手伝う羽目になり…?

表題作イエスかノーか半分か

都築潮,27歳,ストップモーションアニメーター
国江田計,27歳,ニュース(サブ)キャスター

その他の収録作品

  • 両方フォーユー
  • あとがき

レビュー投稿数78

表か裏か 両方か

何とも可愛くて、健気で、楽しい、そして心打つ作品。
コメディタッチでケラケラ笑いながら読み進み、
後半は胸が熱くなって涙が出てしまう。
雑誌で読んだときから、また新しい味わいの一穂先生の傑作!と
文庫化を楽しみにしていた。

          *       *

めちゃめちゃ裏表のある、外面良男のアナウンサー国江田と、
ストップモーションアニメ(クレイアニメ)作家都築。
好感度120%の表の顔で出会った後で、偶然近所で
裏の顔(伊達眼鏡とマスク、ださいジャージ)で出会ってしまう。
都築に怪我をさせてしまった国江田は、
都築の家に通って仕事を手伝うこととなり……。

この国江田、格好だけじゃなくて性格も素は全然違う。
そしてそれを知るものは家族だけ。
母親への電話での態度の悪さったら、面白過ぎる。
母親が「TVを見てたらゾゾっとする」と言う程の二重人格ぶり。
そんな彼を受け入れて結婚してくれる人……
いるわけないと彼自身も思うのだが……。

そんな国江田の、水面下で必死に足を動かす優雅な白鳥ぶりと
抱える孤独が切ない。
そして、その表も裏もどっちも受け止めて好きになっちゃう都築の
おおらかなようで繊細で、そしてクリエーターらしい行動がいい。
うん、半分、じゃなくて二倍、どっちもあっての国江田なんだね。

  ※作者のブログに出ているSS『ねないこだれだ』を読むと、
   またジーンときます。都築視点です。

お仕事ものとしても秀逸なのは、これまた流石の一穂先生。
特に国江田の新番組の初回放送の下りは、
生放送のトライブ感があって惹き付けられる。

書き下ろしの『両方フォーユー』は可愛さ全開、
にまにま笑いながら楽しんで読める。
同年代の男同士のやりとりがいい感じだし、
Hは愛に溢れて充実している(笑)
脇役の竜起は、スピンオフ候補かな?


ベストマッチでコンビを組む竹美家先生の表紙や口絵も素敵だが、
さらに必見は、それぞれの中表紙に描かれた
国江田くん台風中継編と、着ぐるみ汗だく編。
可愛過ぎて悶絶します。

これからはあったまにきたら私も心で「この愚民どもが」と叫ぼうかな。
 (←国江田がいつも心の中で毒づくセリフ)
ああ、でも、これを言うだけの美貌と能力と努力あってのことか!(笑)

32

snowblack

<セルフツッコミ>
続編の発売に際し、自分のレビューを読み返してみたら……
「トライブ感」って何?何なの?
ああ、やんなっちゃうなぁ……いつもながらの誤字脱字。
いや脱じゃあなくて加えちゃってるし。
「ライブ感」でございます。

ポッチ

snowblackさま
こんにちは。ポッチです。
snowblackさまがレビューで書かれていたので一穂さんのブログを覗きに行き、『ねないこだれだ』、読ませていただきました。うんうん、都築の優しさに萌えました~。
いつも素敵情報をありがとうございます!

一粒で二度美味しい

一穂先生、大好きです!
一穂先生の書かれる、シリアスなお話も大好きなんですが、本作のような二人の楽しい掛け合いが見れる作品は、本当におもしろくてカワイイ‼︎そして計がとにかくカワイイ‼︎
裏表のある、まさに腹黒!な受ですが、そのどちらの計も本当に可愛くて、攻の都築が裏表どちらの計にも惚れる気持ちが解ります! これが一粒で二度美味しいなんだなぁ。
実際にこんな人がいたら、ただの嫌な人なんだと思いますが、一穂先生の手にかかると、こんなにカワイイ男になるんだなぁっと、痛感しました。
とにかく、すごくオススメのお話です!
それと、まだ、購入されてない方は、是非とも特典書き下ろしペーパー付きを購入されることをお勧めします。
ショートストーリーですが、本編と絡みのあるお話なので、思わずニンマリしてしまうと思います!

19

読んで損はないです!

一穂先生と竹美家先生がタッグを組んだ作品にハズレはないんじゃないかと改めて思った一作でした。


もう受けが可愛すぎます。
外面は素晴らしく良いけど、その実中身は毒吐きまくり、というテンプレ化されていると言っても良いキャラ設定ですが、とても生き生きとしています。

自信満々、緊張なんて知らないよって性格かと思っていたら、意外と真面目で緊張もして、攻めに助けを求めるところにはきゅんとしました。


一穂先生の持ち味である、ぽんぽんと飛び交う会話が小気味良く、あっという間に読み終わってしまいました。
もっと読みたかった…

書き下ろしに出てきた皆川くんが個人的に好きキャラだったので、スピンオフしてくれないかなと思っています。
最近の作品見てると大いに可能性はありそうなので、期待して待っていたいなー。

T字路は丁字路だって初めて知りました笑

18

シリーズ大人買いしてくるね!

久しぶりに徹夜して読んでしまった…。
普段小説なんて読まないし、なんなら3行で飽きるのに、これは受・計と攻・潮が愛しすぎて全部終わるまで眠れなかった。

長年腐女子やってて、私の中で「当て馬」という存在はだいたいどれも同じに見えるから、当て馬出てきた時点で萎えちゃうんだけど、これは違った。
正直、ワンランク上の世界。
馬のことはよく知らないけど、サラブレッドクラスの当て馬。

シリーズでは現在9巻まで出てて、さすがに全部読まないわ。とか思ったけど、これは買う。大人買いする。

ネタバレしないようにレビュー書いたから何も伝わらないと思うけど、内容は他のレビューを見てもらって、私から言えるのは「活字嫌いでも読んだ方がいい。世界が幸せに染められる」。
現場からは以上です。

18

カモミールおばさん

追伸:このあと、すぐに全部買いました。後悔はしてないというか、むしろこの世の幸せの全てを手に入れた気持ちです。ありがとうございました。

国江田くんの毒は かわいいです。

一穂氏の登場人物は、独特の存在感を感じています。
国江田くんのキャラは「偽王子様」。ほめられたい。いいじゃないですか。
偽善は決して悪じゃないです。それによって救われる人がいるかぎり。
国江田くんの母さまとの会話を聞くと、確かに毒を吐いているけど、
なんとなく、反抗期の2-3歳児のわがままみたいで かわいい。
ひねくれた悪巧みとかネチネチ ドロドロしてない分
身内なら許せる毒。
まあ 27歳児が 社会的な場面で使えば 敵を作りますがね。

都築くんが「オワリ(国江田)」くんに対して、最初こそ毒舌に 腹をたてても、そのあと寛大になれたのは、ネチネチ ドロドロしない毒だから なれれば 逆に愛しく思えたのでしょうね。
そのあとは 完全に 国江田くんは都築くんの掌の上。
会話がなくても、そばにいるだけで安心なんて羨ましいです。

あと ライバルキャラの竜起くん。この子も一癖も二癖もあって魅力的なキャラでした。

17

ねこをかぶったきみがすき❤

受のアナウンサー、国江田計の立派なねこかぶりが超絶可愛い一冊

表の顔は、品行方正みんなにやさしく、かしこいアナウンサー
裏の顔は「自分がいちばん、他人は愚民」のおおきなこども

計の行動はいつも一所懸命なので憎らしい行動もぜんぶ許せてしまう不思議
(しかし、人間より牛丼を優先させてはいけません)
お仕事シーン:ハラハラドキドキ!
恋愛シーン :ドキドキドタバタあまあま❤ 

攻の潮がお仕置きで逆エビ固めをきめる場面は大爆笑
「まいったなー、お似合いだな」
と浮気(未遂)相手がつぶやく言葉に、全力でイエス!!!

16

愛すべきON/OFFアナ

一穂先生の作品は、わんわん泣ける描写やぐわわっと胸を突き刺すように萌え悶えるエピソードよりも、どこかほっとする展開と思わず付箋をつけたくなるような小さな掛け合いが光るので大好きです。

今回一番涙腺にぐっと来たのは前半のアクセント辞書のエピソードだったのですが、ここ以外でも印象的な部分が萌えたり泣けたりする重要なシーンだけではなくて、ちょっとしたやりとりや地の文の中のさりげない一節でとてもぐっとくるのは、改めてすごいなと思いました。
特に攻めが自らのアニメーション作品について語る際に、「自分の作品についてのテーマは特にない。みんなはそういうことばかり気にするけど、ひとつのかたちに決めつけるのはいやだ」と主張するくだりが、なんてことないカジュアルな掛け合いの中での発言なのですがとても心に残っています。

また今回の作品では、しっかりと取材をしているのが伝わってきて、一つ一つのエピソードや場面選びがすごく地に足がついていて感心してしまいました。
(本当に些細な部分ですが、VTR内の暗証番号にダメ出しをするくだりなど)
二人の恋愛に関わる部分でも、鼻濁音やアクセント辞書などアナウンサーのお仕事にまつわる小道具やキーワードがうまく伏線として活かされていて素敵です。
本番前の緊張感のあるシーンの描写一つとっても、情景や空気感が自然に浮かんでくるような、読み手が経験の中から選び取れるような描写の仕方でつい手に汗にぎってしまいました。

意地っ張り・ツンデレ・二重人格…な典型的な受けなのですが、受けの性格や可愛さが滲み出るエピソードがどれも素敵だったこともあり、本当に気持ちよく萌えられます。
(客観的に見るとすごく真面目で向上心がある愛すべき見栄っ張りなのですが、自分の激しすぎる二面性への罪悪感に常に苛まれている所もいとしいです)
対しての攻めですが、人間的にまったく出来てはいないけど、エピソードの中で自然に受けのゆがみを受け入れられるようになっていく過程に非常に好感が持てました。
2話目に出てきた当て馬も、感情表現はストレートだけど飄々としててバカではなくて食えない感じで、受けの機微にすごく敏感で…という最高の当て馬だなと…!
こういう当て馬と無骨な攻めをかち合わせるのが至高だなと改めてしみじみ感じました。
お互いを意識する正反対なタイプの攻め同士×意地っ張り受けの三角関係の構図は何度読んでも飽きずにきゅんとしてしまいます。

2度目、3度目と読み返しても一つ一つのエピソードのディティールが愛しくなる、そんな素敵な作品でした。

14

絶対オススメです!

大好きな作家さんなので発売日に買って一気に読みました。
やっぱり一穂作品は最高です‼

この作家さんの話には、よく口は悪いけど芯の通った素敵キャラが出てきます。
そんな愛ある暴言が大好きな私はとても楽しく読めました。

特に今回の計は表裏がある性格ということで、一粒で2度おいしいお得感があります!
表の品行方正さが完璧なほど、素のとき暴言が素直で可愛いく思えてイイです。
竹美家さんのイラストにぴったりでした。

また攻と受の精神的なつながりというか、お互いを信頼している距離感も素敵だなと思えるお話です。

11

共感

作家買いです。

局アナという、芸能人とは違うけどテレビに映るある意味有名人。
そんな計が、外での作った自分と
帰宅後の素の自分半分半分を使い分けるのですが
そういう世界の人って多かれ少なかれ外の顔ってある気がします。
計の場合、かなり極端ですが仕事上の顔と素顔は多少違うもの。
両方の自分を潮に知られてしまったことで
どちらも同じ自分であることを告白するタイミングを逃してしまいますが
潮の方から、なんともオシャレに「わかってるよ」と告げられて・・・
そう、台本に描かれたパラパラ漫画です。
仕事の顔から徐々にいつものボサボサ頭の素顔の計に変わって行く漫画。
潮の計に対する精一杯の気持ち。
どちらの計も好きだ・・・そのままの計でいて欲しいというメッセージが
そのパラパラ漫画に込められているようでドキッとしました。

最初から最後まで、笑えたりドキッとしたりきゅんとしたり
テレビ局の裏側を垣間見たり・・・とにかく飽きないお話でした。
個人的に好きなシーンは、計と潮のテレフォンHですかね・・・
あのツンデレ計がなんだかんだ文句言いながらも
潮の要求に応じてやってしまうんですからここは外せないですね。
そして同性とのセックスなんて絶対有り得ないとすごい剣幕だった計が
結局は潮の腕の中で喘いでしまうんだから
普段はかなりストイックな計も、潮にかかると素の自分になって
可愛く見えて仕方ないです。
そんな計のすべてを受け止めて、大切にしてくれる潮カッコいいです。
喧嘩しても何しても、必ず計のところへ戻ってきてくれる
真っ直ぐ計だけを見てる潮、かなり男前です。
二人が言葉少なに過ごす、何気ない夜の時間・・・
潮は仕事をし、計は同じ空間で好きに過ごす。
ただ同じ部屋の中で、同じことをするわけでもなく
ただ一緒の時間を、お互いを感じながら同じ空間で過ごす。
そんな、会話が無くても通じ合うみたいな空気がとても素敵でした。

そして、当て馬の竜起は次回スピンオフですかね・・・(笑)
しかし計のために一時帰国までする潮、やっぱ愛の力ですね。





9

面白かったー!

品が良くてソツがなくて日々絶え間ぬ努力もしてて、これぞ王子といった感じの素敵なアナウンサーである計の、素の姿の粗暴さが最高。語彙を多様に使える作家さんだからこそ、汚い言い回しもうまいんだなあ。同一人物とは知らず両方の計に会ってる潮が、いつ気づいて破綻になるのかハラハラしながら読んだけど、そうはならないってとこが意外だった。なにをしても許してくれる器の大きい潮が、ついに怒った時のセリフ・・・かっこええでないの。なるほど、それでこのタイトルか。

7

この作品が収納されている本棚

レビューランキング

小説



人気シリーズ

  • 買う