美形ヤンデレ×地味男子の表題作ほか、商業未発表作である緒川千世の原点をあつめた短編集。

世界は君で廻ってる

sekai wa kimi de maewatteiru

世界は君で廻ってる
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神57
  • 萌×264
  • 萌43
  • 中立10
  • しゅみじゃない10

--

レビュー数
32
得点
680
評価数
184
平均
3.8 / 5
神率
31%
著者
緒川千世 

作家さんの新作発表
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媒体
漫画(コミック)
出版社
海王社
レーベル
GUSH COMICS
発売日
価格
¥619(税抜)  
ISBN
9784796404365

あらすじ

「牧くんてさあ、すげーかわいいよね」
まごうことなき地味顔の俺に、イケメンのクラスメイト・深町はのたまった。以来、キスしてきたり肌に触れてきたり、深町は俺につきまとう。逃げても泣いても執拗に追われ、ついには淫らな行為まで――。
美形コンプレックスの平凡男子がイケメンに振り回される表題作ほか、幻の商業未発表作をあつめた短編集。描き下ろしも収録。

世界は君で廻ってる/世界は君の腕の中(描き下ろし)/エセ床屋漫画/おろかしくも うつくしく/ヤスイ タマシイ/アカルイミライ(描き下ろし)/極上デザート/あとがき

表題作世界は君で廻ってる

イケメンの同級生 深町
コンプレックスのある高校生 牧総一

同時収録作品極上デザート

加地(高校生)
夏目(高校生)

同時収録作品エセ床屋漫画

理髪店の息子 高田悠士・高校2年
忠近(高校2年生)

同時収録作品おろかしくも うつくしく

亮平(高校生)
晴海(高校生)

同時収録作品ヤスイ タマシイ

森洋介(高校2年生)
里見先輩(高校3年生)

その他の収録作品

  • 世界は君の腕の中
  • アカルイミライ(描き下ろし)
  • あとがき

レビュー投稿数32

男子高校生にとっての100円

掲載にあたって手を加えたとは書いてありますが、これが同人時代の作品なのかと驚きました。
それぞれがちゃんと完結しているし、雰囲気やセリフ、モチーフもとてもいいと思います。

高校の夏のあの空気。強い日差しをさえぎる校舎のコンクリートのひんやりとした静かさ、やわらかい生徒たちを包む無骨な、重くてぶっきらぼうで融通の利かない「学校」というもの。その中で傷つかないように自分を守りながら、器用に生活していく軽やかさ。
そういう、友達との喧騒をふと離れた時の不思議な感覚がここにはあるような気がします。
この感じを出してくれるとは、只者ではないな、と思ってしまいました。

コンクリートの壁で阻まれた狭い視界の中でうつるものが、そこから抜け出すための光のように登場人物たちを照らしていて、そして見事狭い世界から脱出していくんだなぁとそんなことまで考えてしまいました。

自由にできるものなんて限られている中での「100円玉」というモチーフがとてもよかったです。ちっぽけだってわかっていて、でもそのくらいしかまだ気軽に扱えるものもなくて、もてあそぶように、すがるように、100円玉と絡んでいく彼らが物語に奥行きを与えていたと思います。

中村明日美子さん系だけれども、もっと身近でリアル感があると思います。現実の記憶の中に焼きついた「神」を感じる瞬間を再現してくれているのではないでしょうか。

7

美形と平凡率が高いです(*^^*)

緒川千世先生の作品ははじめて読みました!

【世界は君で廻ってる】
表題作です。美形ヤンデレ×地味男子。美形な人にあまり好感を持てない受けと、そんな受けが大好きな攻めのお話。美形×平凡が好きなのでおいしくいただけました。攻めがヤンデレといっても痛々しい表現が無かったところもよかったです。

【エセ床屋物語】
床屋の息子×クセ毛男子。これも美形×平凡でした。受けが前髪を切ってもらおうと目をつぶってる姿に欲情してキスしてしまう攻めが、高校生っぽくてよかったです。表題作よりこちらの作品の方が萌えました。

【おろかしくもうつくしく】
世話焼き×性悪美人。攻めのことが好きだけど素直になれない受けがかわいいです。教室で普通にキスって…(笑)結局は攻めも受けが好きなんですよね。萌えます。この本の中で1番好みでした。

他にも2つのお話がありましたが、特に面白かった3つのお話をレビューさせていただきました。総合的にオススメなので、神評価です!

6

男前攻め×可愛い受け

短編作品がいくつか収録されたものです。
私は緒川千世先生の作品が本当に好きなので「またとんでもなく可愛い受けと、カッコイイ男前攻めたちが…ありがとうございます…」という感じになりました(笑)
受けは、無自覚な可愛さを持つ子や、執着だったりといろんな子がいますが、全部が全部可愛いです。
攻めは、基本的には男前です。カッコイイ。
また、千世先生の作品はたまにポロッとでるセリフがもう破壊力のある可愛さ、かっこよさなのですが、今回もまた炸裂していました。(ニヤり)
私のように「可愛い受けと、かっこいい男前攻めが好きだ!」という人に強くおすすめしたいです。

5

いろんな高校生が詰まった短編集

緒川先生の作品は、他社さんのも含め全部大好きですが、
その中でも、表紙にもなっている「世界は君で廻ってる」が
特に好みで、何回も読み返しています。
スタイリッシュで、読みやすい絵柄に、独特の空気感。
これは緒川先生ならではの作風だと思います。

美形執着攻めに、自分自身が好きではない受け。
押せ押せで攻めて、それから逃げて、逃げて、でも拒み切れずにつかまってしまう、
そんな二人の関係性が堪らなくいとおしいです。
書き下ろしでのお話も、甘々になりすぎず、殺伐ともしていない
そんな雰囲気がとても素晴らしかったです。
攻めが相変わらず犯罪くさい思考なのがたまりませんw

他にも、たくさんの高校生たちが居るので、
高校生スキーさんには、ぜひとも読んでいただきたいです。

3

寝る前に読む短編集

毎晩寝る前に本を読んでいます。
睡眠導入剤として良い意味であっさりとしたBLが欲しかったので、この短編集はぴったりでした。

特に好きな作品は『ヤスイ タマシイ』
軽い調子の年下攻め×黒髪クール受けは元々好きですが、なぜ好きなのか、どこが好きなのか、が解ったCPでした。
実は純粋な想いを秘めた受け、それを知っているのか優しい攻め、両方可愛いです。

10年後の『アカルイミライ』はじーんときました。
スーツ姿に成長した攻めが、冗談っぽく言った言葉、「ずっと一緒にいたい」とも受け取れる言葉で、受けを泣かせるなんて。
未だに恋人を「先輩」と呼んでるのもすごく良かったです。

他の短編作品も心から萌える設定やセリフが多く、詩集のようなBLコミックに出逢えて嬉しいです。

3

スタイリッシュな短編集

2006~09年に同人誌として発表した作品をまとめたという一冊。
改稿された作品が多いのもあってか、絵柄が古くて見にくい・・・とは特に感じませんでしたし、
描き下ろしも2本収録されていますので、満足感あり☆の本かと思います。


■「世界は君で廻ってる」・「世界は君の腕の中」(描き下ろし)
先月発売の「誤算のハート」に挟まっていた初回限定小冊子のその後。
(小冊子の内容はこちらのコミックでは読むことができません)
それはそれは格好いいお兄ちゃんがいる、高校生の牧くんは、
その兄とは違って地味な顔と華奢な体の持ち主で、すごく外見にコンプレックスを持っている。
そんな牧くんに恋をしてしまった、同級生のイケメン深町。
「深町と一緒にいたくない・・・かっこいいから」と、そっけない態度を取る牧くんに、
深町は唐突にキスをして、繰り返し甘い言葉を囁いて・・・
単に強引なようでいて実は・・・という深町の描き方が、キレイな絵にとても合っていて素敵。

■「エセ床屋漫画」
緒川さんの初めてのBL漫画だそう。
ある高校の化学実験室は、休み時間や放課後になると床屋の息子・悠士が営む簡易理髪店になる。
そこにちょくちょく通ういつもヒドイ寝癖の忠近は、
前髪を切ってもらうのに目をつぶったら悠士にキスをされ、その後もセット代100円の代りにキスを・・・
短い話を重ねて、お互いが心を乱されつつハマっていく様が描かれている。
理容室の狭い椅子の上でのエッチがエロくていいな。

■「おろかしくも うつくしく」
頭も性格も悪いけれど、見てくれだけは大変いい高校生(緒川さんの十八番!もちろん受け♪)が、
明るく面倒見がよくクラスの兄貴的存在である友達(見た目はメガネのインテリ系)に、
ワガママを言いまくり振り回しつつも、実は密かに片思いをしていて・・・というお話。
ふたりが初めて会った入学式の時の、ネクタイが締めれなくて・・・にキュン♡

■「ヤスイ タマシイ」・「アカルイミライ」(描き下ろし)
「 ・・・先輩さぁ、頼めば誰にでも尻貸すんだって?
100円あげるから、オレと寝てくれません? 一回男とヤってみたかったんです 」
そんな事を言って近づいてきた後輩(攻め)。
誰にでも尻を貸すなんて噂はデマなのに、100円を貰ってセックスをした、好きだったから。
その好きになった何気ないエピソートが素敵。
その後もふたりは100円を貰ってはセックスをするという関係を続けて・・・・・・アカルイミライへ。

■「極上デザート」
イケメン高校生の夏目は愛想を振りまいて、女子からお菓子をゲットする。
夏目はとっても甘いものが大好き。
同じように女子からお菓子を貰いまくっている男に、甘いものに釣られて・・・
展開が大変緒川さんらしい☆


ひとつのタイトルに短い話が数話入っていたりして、
これぞ “短編集” という感じでしたが、
短くひとつの話を区切ることでスタイリッシュに仕上がっている印象を受けました。
個人的には、
中村明日美子さんの漫画に似た雰囲気を感じたのですが・・・・・・共感は得られるでしょうか??

5

BL作家・緒川千世の誕生

大好きでたまらない緒川千世さん、今年に入って3冊目のコミックス。
何てハイペース。ファンにとっては嬉しい悲鳴♪
しかもこちら、過去に同人誌として発売した作品を1冊にまとめたもの!
ありがとうございます海王社さん(涙)

一番古いもので2006年。同人誌にする前はサイトで発表していたそうです。
あとがきを読むと、当時を振り返りつつ、殆どの作品を大幅に描き直しているとのこと。
「でも過去の自分を全否定するのは悲しいので、セリフや絵柄、コマ割などは極力当時のままになるようにした」と描かれており、思い入れの強さを感じました。


◆『世界は君で廻ってる』(2007年、全3話)、『世界は君の腕の中』(描き下ろし)
自分の顔も体も好きじゃない地味男子高生・牧が、突然モテ男高校生の深町に好かれるお話。
普通平凡の、という牧の、モテ男に関する考え方に物凄く共感!男前だと分かってるから思い通りに出来ると思ってるんですよねぇ、そうそう〃(笑)
『惚れた方が負け』みたいな姿勢で牧に臨むと彼が優しさを見せる事を知っているなんて、深町はヤラシイ男。
だからいつまで経ってもそんな態度で居たい。
ヤラシイのはヤラシイけど、でも、好きな人には極上に優しくされたいのも事実だ。
だから結局、深町は牧を転がしているように見えて、本当は全てを牧が握っているんでしょう。

ただ、牧が地味顔に見えなかったのが残念。だってどうしても可愛いんですもん。
元々緒川さんの画から色気を感じるのが魅力だと思って居る為、地味とか有り得ないんです、私の中で(笑)


◆『エセ床屋漫画』(2006年、全4話)
ゲージュツ的な大爆発を見せる超クセ髪の高校生・忠近(ただちか)と、朝・昼・放課後に化学実験室でエセ床屋さんをやっている高校生・悠士(ゆうし)のお話。
先生が許可を出しているという設定に「んな訳あるかい!」という感想を持ちつつ、このエセ床屋が徐々にエロ床屋になっていく感じが何とも♡
元から悠士は忠近を好きだったのが、じりじりと体を使ってそれを分からせていく姿がいいです。
お代100円の筈がいつの間にかキス1回になっていて、忠近もそれを拒まず、身体を触られ、髪を切られた事にキレられ、置いて行かれ。
正に『押してダメなら引いてみな』な感じがいい!まっさか忠近がコンドーム持参するなんてっ♡

悠士のお父ちゃんが汗水垂らして頑張る仕事場でサカってヤッちゃうのはイタダケナイけど(笑)、化学準備室でも致しちゃうのはどうなのドラ息子(笑)


◆『おろかしくも うつくしく』
頭も性格も悪い顔だけ人間男子高生・晴海と、見るからに知的な男前で優しさも兼ね備えている同級生・亮平のお話。
ノートを貸してくれたお礼で晴海から亮平にキス。皆の目の前で。
体育用具倉庫で足を絡めて晴海から亮平にキス。クラスメイトや女子の前で。
冗談なんかじゃない、本気で亮平が好き。だから亮平を狙う邪魔者は排除したい。
けれどね、やっぱりやり方が問題なんだもの、そりゃ亮平も怒るでしょう。
トイレの窓っぷちで流した涙は美しい。
今そこで素直になれるなら、何でもっと素直にならなかったのか?
本当は分かっていた。晴海の本当の本気の気持ち。
だって、亮平も同じだったのだから。


◆『ヤスイタマシイ』(2008年)、『アカルイミライ』(描き下ろし)
男好きで色々噂をされる里見と、その噂を聞きつけ「100円で抱かせて」という後輩・森のお話。
慣れないセックスに応じた理由は簡単。それは里見が森を好きだから――と進んでいきます。
興味本位でそんなにしますか!と思うのだけれど、結局は森も里見をハナッから好きだったということ?
そして描き下ろしの『アカルイミライ』。10年経っても同じ事を続けている二人。
ようやくソレを愛だと呼べる日が来たのかと思うと、里見の零す涙が切なくてたまりません。


◆『極上デザート』(2009年)
甘いモノに目がない夏目と、夏目以上に女子からお菓子を貰い捲る加地のお話。
…何かもう加地が高校生に見えない位大人っぽくてカッコイイんですが(笑)
デザートよりも、お互いの甘い気持ちが欲しくなっちゃって仕方なくなる、というのがいいですね♪
加地が「恋人限定で甘い」というのも良かった♡
味見ーなんて言って、ずっとお互い舐め合ってて下さいな♪


2006年に発表した『エセ床屋漫画』が、緒川さんの初となるBL漫画だったそう。
緒川さん作品が愛されているからこそ発売された1冊だと思います!

4

充実した短編集

大好きな高校生ストーリーがいっぱい☆
緒川千世さんの可愛らしくもスタイリッシュで独特な作風の中に、執着愛や独占欲が見え隠れしていて萌え心を存分に揺さぶられました。
カラーイラストのおしゃれな色使いも好き。
収録作品全て好きですが、「世界は君で廻ってる」「世界は君の腕の中」が個人的にドストライクで大好きです!!
地味顔の牧くんの良さを惚れている深町くんだけがわかっている、好きならば欠点さえも愛おしくに思えてくる…そんな恋愛心理描写が堪らないですね。
牧くんも感情を表にはださないものの、下校途中で深町くんを待っていてエッチになだれこんじゃうところも好きです。
そんな牧くんが可愛いよぉ。
短編集なのに、読み終えた後の充実感。緒川千世さんワールドにずっと浸っていたいと思える一冊でした。

4

執着男に萌えます

毎回作品が出るたびに高い評価を得ている作者の短編集、それでもやはり短編だからか
いつもより評価が低めなのでしょうか。

表題の作品はイケメン男の怖いくらいの執着愛を描いている感じで、自分の容姿が
地味で冴えないとコンプレックスに思っている牧くんがイケメンで全て思い通りに
しないと気が済まないイケメンに惚れられてしまったお話。
ヤンデレ気味のイケメン執着男、意外に好きです!

さらに執着攻めは続く、丸ごと短編1冊執着三昧、いやはや、執着攻めに萌えを感じる
私にはかなりのごちそう作品でした。

3

攻めはみんなガツガツなのに。

表題作からして、だいたい攻め君がガツガツしてます。

でも、緒川千世さんの絵がなんとも言えず、色気があってしっとりとしてて好きなんです。
とにかく、目線が熱さと冷たさを両方兼ね備えていて、読んでる私が囚われそうです。

攻めのハイスペックぶりと溺愛。
受けの折れそうな程の細い体つきと魔性。
キャラはけっこう固定されています。
私は大好きな設定なんですが。

直接的H描写は少ないんです。ただ、想像力を掻き立てられて凄くドキドキしてしまいます。

短編集なので、少し心理描写がもの足り感じがありますが、緒川千世さん雰囲気を楽しむのにはいいかも!

3

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