恋愛前夜

renai zenya

恋愛前夜
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神117
  • 萌×291
  • 萌26
  • 中立14
  • しゅみじゃない28

--

レビュー数
42
得点
1041
評価数
276
平均
3.9 / 5
神率
42.4%
著者
凪良ゆう 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

イラスト
穂波ゆきね 
媒体
小説
出版社
徳間書店
レーベル
キャラ文庫
シリーズ
恋愛前夜
発売日
価格
¥522(税抜)  
ISBN
9784199006432

あらすじ

お隣同士で家族同然の幼なじみ──漫画家を夢みるトキオを応援していたナツメ。飄々として無口だけど、ナツメにだけは心を許すトキオ。お互いがいれば、それで世界は十分だった──。けれど突然、トキオがプロを目指して上京を決意!! 上京前夜「一回きりでいい」と懇願されて、ついに体を重ねて…!? 時を経て再会した二人が幼い恋を成就させ、愛に昇華するまでを綴る煌めく青春の日々!! 

(出版社より)

表題作恋愛前夜

仲村時生/漫画家を目指す高校生/17才~
萩原なつめ/高校生/17才~

その他の収録作品

  • 隣の猫背
  • あとがき

レビュー投稿数42

読み物として楽しめる

え、エモ〜〜〜イ!!

すれ違い系の中でも格段にエモかった!!
渋谷のスクランブルにでもいるのか?めちゃくちゃすれ違いしてんな!!両片想いすぎるし、拗れてて大変だーーー!!好きーー!!
ってなりながら読みました。

凪良先生は登場人物の作り込みが幼少期から家族設定までちゃんと掘り下げて、作品の中で放ってくるので、長いことかわいがってきた近所の子たちを眺めているような気分にさせられて応援したくなっちゃうんですが、これも幼少期から受攻がどう育ってきたか、幼馴染で親友のポジからどうやって恋人にシフトしていくかが綿密に書き込まれてて最高に面白かったです。

幼馴染から一線越えて、一夜限りの思い出せっせせから、上京を経た2人の関係性が一変するところがいい。
たかが上京といえど、そこには1年9ヶ月というお互いが知らない時間が横たわっていて、そこに小嶺ヤコという当て馬を入れたことによってその1年9ヶ月がとんでもない歳月に思わせるのがすごい。
我々が身近で感じてるけど見過ごしてしまいがちな感情やら時間を文章にして物語にしてしまう才能がこの恋愛前夜でも強烈に爆発してます。

これはBLというか、読み物として楽しめました。
小嶺ヤコ先生はこのあと続編が出ていまして、攻めとして強面ギャップ彼氏とお付き合いがスタートします。本編では、当て馬兼重要登場人物でめちゃくちゃ良い人なので、良い人は幸せになっていただきたいです。

0

どれだけ一途でも、1人では恋愛はできないのだ

「愛しのニコール」で凪良先生にハマり、親友や幼馴染ものが好きで2冊目にこちらを選びました。
ニコールとお話の流れは似たところがあるのですが、ニコールはとにかくニコールにギュンギュン感情移入して泣けるのですが、こちらは「ああ、恋愛って1人じゃできないものだよな」と、恋愛のままならなさ、タイミングのすれ違いに切なくなって泣ける感じです。
ナツメ、トキオ、ヤコ先生皆んな誰も悪くない。
ナツメはトキオの想いにビックリして、初めて恋愛としてトキオのこと考え始めて。そんなナツメの心の内に気づくことなくトキオはナツメから卒業する決心をして上京し、ナツメへの気持ちとは違うところで新しい恋を始めて。
ナツメがトキオのこと傷つけてたのも、トキオがヤコ先生のことを大事にしようとしたのも、どちらも悪くない。そのときはそういうステージだったのだから。
トキオの想いをナツメが知った後もお隣さんで同じ高校に通ってたら、よくあるコミックみたいに普通に両思いになって他の誰かを泣かすことはなかったかもしれない。
けど残酷にも恋が始まるタイミングが2人で大きくズレ、向き合う時間も与えずタイムアウトになって。
東京でのトキオとヤコ先生も、ナツメが上京して来なければよくあるコミックみたいに新しい恋として素敵なパートナーになっていただろう。
3人の気持ちを同時に想像して、1人1人の気持ちはそれぞれ真剣で同じ重さなのにと恋愛の残酷さに切なくなる。三角関係もので全員にフラットに感情移入するのは初めてです。
出会った2人が同じように惹かれあって一緒に恋愛を育てていくって、奇跡なんだなと気づく。
トキオは最近流行りのスパダリとは程遠いかもしれない。BLで男女の恋みたいなリアリティは見たくない人もいるかも。
でも私は、トキオも「愛しのニコール」の榮も、愛おしいです。
2巻目の方、普通なら食指の動かない設定なんだけど、ヤコ先生大好きだし、レビューがすごく良いし、読もうかな(笑)

2

キュンキュン♡

幼馴染みでダントツに萌えたお話。二部構成となっています。

地方の市営住宅に住むお隣さんとして小学生の時に出会ったトキオとナツメ。

前半の「隣の猫背」で描かれる彼らの思春期は、少し痛くて切ない青春メモリーです。

小学生の頃はいつも一緒であんなに側にいたのに、高校生になると気持ちが噛み合わなくなってしまった二人。部屋の壁越しに相手の存在を感じるのに、心の距離は遠くなってしまったよう…

二人がまだ小学生の時、ナツメの肩左にある北斗七星にトキオが口付けるワンシーンは、子供同士のものなのに官能的で震えました。穂波ゆきね先生のイラストがバッチリ嵌っていて、思わずうっとりしてしまいます。

後半の「恋愛前夜」では、高校を卒業したナツメが東京にいるトキオを訪ねていくお話になるのですが、前半のセンチメンタルな雰囲気からガラッとトーンが変わります。プロ漫画家として上京したトキオがアシスタントを務める超売れっ子漫画家、ヤコ先生の登場が全てを掻っ攫っていっちゃうので笑

ヤコ先生の強烈なキャラに劣らず、天然ポジティブのナツメも負けてはいません。トキオを巡るラブトライアングルの勝者が決まるまで、終始キュンキュンしまくりで読みました♡

凪良先生が描く、前向きで、タフで、お人好しな受け様が愛しくて大好きです。

幼馴染み好きなら読まれているお話かもしれませんが、両片思いにキュンキュンしたくなったら、オススメ候補に挙げたい作品です!

4

完璧ではない2人

読み終わった後、「好き……っ!!」と語彙力を失くして悶えました。

幼い時からずっと2人で過ごし、イジメや虐待から2人で助け合って守りあって生きてきた。トキオは、ある事件をきっかけに、ナツメを好きだと告げて離れていってしまう。ナツメが戸惑って気持ちを整理できないうちに。そして、ようやく気持ちを決めて、トキオを追いかけた時、トキオには既に恋人がいて…。

ナツメも、トキオも、幼くて完璧な人間ではない。優しいけれどその優しさで人を傷つけたり、傷つけられたり。そんな2人が愛おしく感じられました。
幼少期の互いに守りあう2人の関係性も好き。幼なじみって良い。

7

恋愛描写で泣ける作品。

やはり凪良先生は心理描写の神様だなと感じざるを得ません…!
泣きそうになるくらい切ないのですが、
自分は不幸萌えするタチだったのかなあと思ってしまうほど萌えてしまいました。
キャラさんのバースデーフェア小冊子目当てに購入しましたが、
もしフェアがなければ読まなかったのかと思うと恐ろしいです(笑)


・隣の猫背
トキオとナツメのショタ時代のお話。
二人の関係性の基盤をナツメ目線で理解。
確かに小さいころから一緒にいて、あんなに距離が近くていざ告白されても戸惑うよなーと
ナツメの気持ちに無理なく共感できます。
が!トキオが離れていくことを感じてさみしさが募っていくのにお別れは避けられない…。
ページ数がまだ半分もあるので、このまま落ち着くわけじゃないとわかっていながらも
本当にそれでいいの?!とうるうるしました(;_;)

・恋愛前夜
こちらが切なさの真骨頂。
トキオへの気持ちが恋愛感情としての好きだと気付いたナツメですが、トキオにはもう新たな恋人がいて。
その恋人(漫画家ヤコ先生)がトキオとはうまくいっていて見た目に微笑ましいカップルな上に、ヤコ先生本人もすごくいい人で。
2人の関係は愛情表現に過多なヤコ先生にトキオが絆されている形ですが、トキオもちゃんとヤコ先生を想っていることが伝わり、誰しもが恋愛でハッピーな想いをしているわけでないと感じるリアルな失恋シーンです。
ナツメはまだトキオが自分を想っていると信じ込んでいたからこそのショックに私の心も打ちのめされました。゚(゚^∀^゚)゚。

最終的には主人公2人にとってのハッピーエンドですが、ヤコ先生にも感情移入してしまったので、萌えつつもヤコ先生ごめん…!!な気持ちに。
先生のスピンオフがあるそうなのでこちらで幸せになってるところを読みたいと思います!

余談ですが攻めのトキオがかなり好みでそこも○でした♡(o´∀`o)

10

やっぱ、幼なじみには勝てない…ってことか。

初読時の評価は萌2だったけれど
再読したら神評価になったし、すごく泣けた。

トキオとナツメが積み重ねてきた時間の重みと大切さを感じる。
あれだけの時間を、好んで共有してきたのだから
相手の考えていることが分かってしまうときがあるのは、当然だよね。

ナツメは、いつまでもトキオが自分のことを好きでいてくれる、と思い込んでいた。
けれど、上京したトキオの傍らには、恋人であるヤコ先生がいて…。
トキオへの気持ちを押し隠して、ヤコ先生のメシスタントを頑張るナツメに泣けた。

あって当然だと思っていたものを知らない間に失っていて
失ってしまったことに気づいたときに初めて、大切だったと認識することの辛さ。
それが大切であればあるほど、衝撃は大きいと思う。

トキオと一緒にいた時間は長くて、一緒にいることは当たり前だったから
ナツメは自分の本心に気づくことができなかったんだろうな。

ナツメを大切に思い、欲情を抑えて見守っているトキオにも泣けた。
「ナツメが好きだ、死ぬほど好きだ」
色んな気持ちがいっぱい詰まっているこのセリフに泣ける。

ヤコ先生を泣かせることになったトキオとナツメ。
第三者から見たら、2人とも身勝手だと評されるのかも知れない。

でも、人の心って弱くて脆いから
トキオがナツメを忘れるために、ヤコ先生と付き合うことは責められない。
それに、気持ちは理性や理屈で押さえ込めるものじゃないから
目の前に現れたナツメを、ヤコ先生より優先してしまうトキオを責められない。
ヤコ先生を泣かせると分かっているのに、トキオを取り戻すナツメを責められない。

自分が欲しいものを他人に譲ることができない私には
ヤコ先生が、賢くてイイ人で良かった……としか言えないかな。

ともかく。
時間の積み重ねというものは大きいと思った作品です。
幼なじみものの良さはソコにあるんだよね。

6

あれもこれも小さなことの積み重ね。

ふわりとした穏やかなトーンなのに、実際に描かれていることはかなりディープ。
大きな事件や事故とか血塗れになるような派手な展開があるわけじゃないのに、ドキドキしてツラくてしょうがない。
……そんな感じの作品でした。

登場人物たちには、それぞれ優れたところも欠けたところもあって、みんなやるせない思いや自分自身でも制御できないカラダを持っている。……要するにすごく人間らしい。

凪良さんは、人物造形と心の動きの描写が本当に丁寧でうまいですね。
登場人物たちは、褒められたことばかりしているわけではなくて、「おいおいそれはないだろう?」とかツッコミたくなることもあるのですが、それは架空の物語を読みながらの〝ありえねーよ!〟というものではなくて、彼等の近しい人として助言したくなるような感覚。

彼等の切なさ、辛さを一緒に味わったような気になる一冊でした。

2

愛おしいと苦しいは表裏一体

 三角関係をここまで切なく優しく書ききれるのは、さすが凪良先生だと思います。

 幼かったがためになくしてしまった恋をもう一度追いかけて。既にその人の一番は自分じゃないと知ってからも、自分の気持ちから逃げなかったなつめの一途さが愛おしい。
 死ぬほど好きな人を傷つけても、恩義のあるヤコ先生を傷つけまいとしたトキオの不器用さが愛おしい。
 そして最後まで自分のキャラを貫いたヤコ先生も愛おしいです。

 三人が素直に気持ちをぶつけ合ったら、最後に傷つく人が出てくるのは仕方のないことだと思います。それでも、傷つけまいと二人がもがいた結果がそれなので、ヤコ先生も読者も、最後は受け入れるしかないのです。
 大切な人を傷つけたことを肝に銘じて、歩き出そうとする二人がまた愛おしい。

 愛おしいと苦しいは表裏一体なのだと思った作品でした。

3

地雷が2つ

切なさは他の方のレビューにある通りで、折り紙つき。
でも私にとっての地雷が2つ。

①攻めが受け以外の人を、恋人として大切にしている(しかも肉体関係あり)
②主役二人は、略奪愛の果てのゴールイン

これが私にはダメでした。

①は、攻めのトキオが一途キャラなだけに余計にきつかった気がします。受けのことが「死ぬほど好き」なのに他の人と寝たんだ……という気持ちになってしまって。
寝た理由が理由だし、その後も受けの前で、他の人(ヤコ先生)を恋人として大切にしている描写が長すぎて……。前半でトキオの一途さが好印象だった分、余計に「可愛さ余って憎さ百倍」的に嫌悪感が強くなってしまいました。

まあそれでも主役二人は無事ゴールインするのですが、②略奪愛でゴールイン って何だかなぁ、と思ってしまいました。
胸糞悪い、とまでは言わないのですが、恋人を受けに奪われた形になるヤコ先生に全く非がない(&トキオのことを純粋に好きな)ので、どんなに受けが罪悪感を感じて泣いても、何となく偽善的に感じるというか……。
受けが元々ツンデレ・ヤンデレキャラで、人のもの奪って何が悪い、という性格ならば、恨まれ憎まれて生きる覚悟があってやっているんだろうな、と納得できるのですが、受けはどこまでも「いい人」で、ラストも「いい人」を前面に押し出して和解に持っていく展開なので、余計に身勝手さが強く印象に残り、モヤモヤしました。

お話としては、本当に心理描写が丁寧で、受けが健気で共感できる点が魅力です。また作中に出てくるトキオの漫画などは「それ読んでみたい!!」と思うほど。とても緻密で素敵なお話。
でも前半のその期待が、後半でぺしゃんこに潰れてしまったようなそんな悲しみを覚えました。
最後まで、素敵なお話だなって思いたかった。感動したかった。
そんな遣る瀬無さが募る結果となってしまいました。とても残念です。

17

よかったです。

内容はとても面白かったです。
ラストはヤコ先生がすごくいい人でよかったし、ナツメも人の優しさがわかる人になれてよかった。と思いました。
たぶんヤコ先生が嫌な人でも面白くなかったし、ナツメがヤコ先生の優しさを甘受しているだけだと、ナツメはトキオと離れてから何したのってなっちゃうし。
個人的な好みを言うと、ショタ好きなので小さい頃のシーンが多かったのが嬉しかったです。 北斗七星のほくろとかある人いるのか知りませんが、挿絵もかわいかった。

ただひとつ気になったところがあるとするなら、挿絵の作画ミス(?)です。
ナツメが上京してすぐ、トキオがナツメの頭を撫でるシーンで、手が…
私はかなり挿絵も見ながら読むタイプなので、一瞬物語から注意がそれてしまって残念でした。

2

ザ・三角関係

多角関係ってのは結局誰かあぶれちゃうので読後感よくするのが難しい題材だと思います。
あぶれちゃう人が嫌な奴なら、愛が足りないなら、話は簡単。
ストーリーや感情を盛り上げるための単なる当て馬として使い捨てできます。
でもそうじゃなかったら?
ヤコ先生は嫌な奴でもなくトオルに愛がないわけでもない。
優しくていい奴で素直でプライベートも仕事においてもトオルが大好き。
トオルもナツメのことは大好きだけど、別の意味でヤコ先生が大好き。
愛されてほだされるって十分にあると思います。
自分は一冊の半分使った学生時代が一切なかったことになってトオル×ヤコ先生の話になるんじゃないかとチラッと思いました。
それもおもしろそう、というかそうしないと収まりつかないんじゃないかと。
それくらいしっかり二人の間に愛がありました。
そんな関係性がありながら、主役二人がくっつこうってんだから緻密な設定、心理描写がなきゃ読んでて納得できません。
この作品はどうか。
私は納得できました。
トオルとナツメの気持ちがまっすぐだったから、ヤコ先生がズルくなくて本当にいい大人だったから、二人の恋の物語を気持ちよく読み終えることができました。
それでもナツメトオルが19歳じゃなきゃ無理だったかも。
その辺の設定も絶妙でした。

蛇足
こんな悪趣味なことを思うのは私ぐらいかと思いますが、トオル×ヤコ先生の性描写が読みたかったですね。
二人の関係にもっと性的なものをにおわせて欲しかった。
そうなるとさらにドロドロの三角関係になって納得できる結末なんて相当難しくなるし読後感もかなり変わってきてしまうのはわかっていても、さらに心揺さぶられる話になったんじゃないかなと思いました。

10

じれったさが醍醐味かも!?

すれ違いがとにかく切なくて、じれったいお話です。
せっかく両思いになれると思い、幼なじみを追って上京したら、すでに恋人がいたって展開。2年か。2年たってしまったら仕方ないのか。
追ってきたナツメに、トキオの『俺は一生おまえを想い続けてなきゃいけないのか』っていう台詞はグサっときましたね。ひ、ひどい!ナツメがかわいそすぎるよ。(涙)

ナツメが女子なら、ここで泣いて自分の気持ちをぶつけて、話しが早いんだろうな。でも、男同士はそうはいかないわけですね。心で泣きながら笑って返しちゃったりして。あー、つらいし、モダモダする。
でも、そこがこのお話の醍醐味ですね。この切ないじれったさが、くっついた時のうれしさを倍増するんです。

トキオがナツメを追って来るシーン。うう!やったー!!ってガッツポーズですよ。その後のエッチシーンは、甘くて甘くて。後半部分は何度も読み返して、幸せな気分に浸ってました。おすすめです。

3

幼なじみ!

定期的に凪良さん作品を読みかえししてますが、こちらはまだじっくり読んでいなかったの今回はじっくり読みました。
凪良さんの作品はけっこうツライ系切ない系が多いですが、今回は私的にはツライ系が少なかった気がします。
あらすじはみなさん書いてますので感想だけ。

前半はなつめとトキオの幼少期時代にニマニマしました。お父さんの虐待シーンは怖かったですね。それが原因でトキオは無表情になったんですかね。あんな子どもはあまりいないなって思いました。そして、トキオがなつめに惚れた理由。
なつめみたいに行動できる人はいないと思います。どんなにイケナイことだとはわかっていても、怖くて止めることはできない。子どもだからできるのかな(なつめの行動が悪いということではありませんが)大人になると、できなくなることが多くなって、なつめのお母さんや近所の人みたいに気づいているのに知らないフリしてしまう。
だから、なつめの行動にスカッとしました。トキオが惚れるのもわかります。私も惚れました笑

後半はなつめとトキオにじれったくなりました。早くくっつけよ!とヤキモキ。トキオに恋人がいたため、それは仕方ないとわかっていても、はやくはやく!!と気持ちが焦ってしまいました。トキオの恋人のヤコ先生は正直最初はイヤだなーくらいだったんですが、最後のシーンでヤコ先生いい人・・・となりました。
今回も楽しく読ませていただきました!

2

ツライ展開

凪良作品を買いだめていたのですが、今回購入した中で最後まで残してました。ちょっと切なめの話が読みたいので、このタイトルでこの表紙、あらすじによると漫画家になりたい攻めと幼馴染の受けのほのぼのっぽい。
まあ、でももう最後の一冊だからいいかと読んだのですが………
つらい!ツライ!!TSURAI!!
何かもう読みながら転がりまわりたいくらい辛かったです。
何処がほのぼのだ!少し前の私よ!(笑)
母子家庭と父子家庭、虐待、いじめ、暴行事件で退学と重苦しい話でした。
凪良さんの小説なんで着地点はハッピーエンドだろうと思いながら読んでいたのにもかかわらず、とてつもなくツライのです、後半が!
後半は前半の二人と売れっ子漫画家の三角関係になるのですが、この話全般、誰も嫌な人がいないのです。あ、いや、前半に嫌な奴はいたか。秋元はどうなってもよし。私ならネームを粗末にした奴は、鼻の骨くらいじゃ済まさずにきっちり向こう岸を見せてやります(怒)
それはさておき、前半は切なくて良かったですがこれは後半で幸せにならなくてはダメ!と思って読んでいったら、本当につらくて。
受けの視点で読んでるので、泣いてしまいそうになりました。あんまりだ!
受けの思われてる側の傲慢も身に覚えがあるのですごくよくわかるんですよ。ずっと自分が好きだって疑わないの。でも向こうだって向こうの人生があるんですよね。「俺は、一生お前を思い続けていかなければならないのか。」って台詞も分かるけれども!けれど、残酷ですよね。
でも誰も悪くないけれど、事態だけは嫌な方向に転げていく。なんともつらい。
でまあ、最後はまとまるところでまとまったのですが、最後のエッチシーンはない方が良かったかも。もしくは二人暮らしを始めてやっとくらいの方が良かったなあ。一人の気持ちを踏みにじったっていう罪悪感があるなら、別れたその日にすぐエッチというのはどうなんだろう。いや、若さ故なのかもですが。

ツライ展開ですが全く面白くない訳ではないので、つい何回も読み返してしまいました。なので神評価で。
あ、いい人だって分かっているけれど、私はヤコ先生はうざかったです(笑)
同業なので、尚更こういう騒ぐタイプはちょっと苦手なのです。
最初の方のヤコ先生は本当駄目で別に恋敵でなくても苦手でしたが、最後はよかったのでまあプラマイゼロですかね。
当て馬だとウザいのですが、もしかしたら主人公ならまた違うのかも?と思うと、続編は読もうかどうしようか迷います。

15

ひたすらもどかしかった

あらすじに「幼い恋を成就させ、愛に昇華するまでを…」とあったので、最後は思いが通じ合うのねと安心しながら読み始めたものの、余りのすれ違いっぷりに、ヤキモキするやら切ないやら…。

前半は攻め:トキオの片想い
後半は受け:ナツメの片想い

同じ片想いなんですが、後半のナツメの片想いの方が断然切なかったですT_T

前半の展開は、まだ恋を自覚できていないナツメに対するトキオの想いの強さがメインなので、ある程度想定できる切なさなんですが、後半については私の想定を超えてました。

久しぶりに再会したトキオの冷たい態度、恋人ヤコ先生の存在、就職先の倒産…ヘビー過ぎて涙も出ない。。
あれだけ愛されていたのに、2年も経たないうちに恋人ができてるなんて想像もしていないし、上京して喜ばれこそすれ迷惑がられるなんて…。

でも、トキオの気持ちがまだナツメにあることは様々な状況から見受けられるし、ヤコ先生のことは大事にしたいとは言っても愛してると決して言わないし、恋人というより世話係にしか見えないし、そんな展開が本当にしんどくて読むのが辛くなりました。

だって、トキオのことを一番理解してるのはナツメだもの!
ヤコ先生は尊敬できる存在であっても愛すべき存在ではない。
ヤコ先生がトキオを愛してることはわかるけど、あれだけトキオを振り回して困らせる存在は、私にとっては目障り以外の何物でもなかったです。
ヤコ先生ファンの方には申し訳ないですけど。。

2人が結ばれるためには絶対傷つく人が出てくる。
でも、この2人が結ばれずして何を幸せというのか!!
結ばれるまでの展開が私的にしんどかったので萌止まりですが、実は最後泣いたのはここだけの話。

5

すごく好き!

凪良さんの表現がすごく好きで何冊も読んでますが、このお話は大好きな作品の一つです^^
攻の一途さにやられますし、受も可愛い。
というか攻も受も二人とも可愛いw

1

二人の恋の行方にやきもき・・・

凪良先生の作品初読です。
話題になっていたものの、なんとなく手を出さないままでいたのですが、幼なじみ物が急に読んでみたくなり手に取りました。

まず、凪良先生の言葉の使い方がとても素敵だな・・・と。
ちょっとした描写やフレーズがとても心にぐっときて、BLというよりも普通の青春恋愛小説を読んでいるような錯覚に陥りました。

そして、物語の展開もひたすら切なくてもどかしくて・・・。なかなか成就しない二人の関係にやきもきしてしまいました。
ひたすら二人がどうなるの・・・という気持ちで読み進めていたため、「萌」度は低いものの、物語としてはとても良かったです。

まさかのヤコ先生のスピンオフもあるとのことなので、さっそく読んでみようと思います。

2

『恋愛前夜』な幼馴染が恋愛関係になるまでの成長記録

凪良ゆうさんは好きな作家さんですが、この作品はあらすじを読んだときには惹かれませんでした。
でも、ドラマCDを読んでとってもよかったので原作を読みたくなりました。
ドラマの方は原作に忠実に作られ声優さんたちもイメージ通りだとよくわかりました。

『隣の猫背』の高校時代編では、片思いに焦れているトキオと何も知らずに流される性格のナツメが、片親同士の家庭で育った二人がだんだん友情というには濃い関係に育っていく過程が丁寧に描かれていたので惹かれていく感情がよくわかりました。
でも、恋と自覚して長い間隠してきたトキオと、離れるときになってトキオの気持ちを知って二人の関係について考えるようになったナツメには温度差がありすぎてすぐに恋の始まりにも終わりにもできない段階だったんですよね。
なのに、早熟なトキオは夢に向かって上京するし、ナツメは将来のことなど何も考えていない晩熟さんなんです。
まだ子供だったナツメには、もう少年時代に決別していくトキオは早急過ぎました。
トキオは隠し通した感情を爆発させてしまったことへの罪悪感とか将来への不安などいろいろあってナツメの受け止め方を深く考えてあげられなかったのだと思います。ここで、次に会うまでの猶予とか考える時間をあげられたらもっとまっすぐきれいに結論が出せたかもしれませんが、物語としては面白くなかったかもしれませんね。

トキオ上京から1年9か月後のナツメ上京編の『恋愛前夜』
ナツメが上京して登場したヤコ先生が二人を引き裂く邪魔なヤツと思って読むと嫌な感じなんですが、性格が可愛くて憎めない子でした。子って言っても三十路過ぎたいい大人なんですけどね。ツインテールの似合うかわいいお菓子が大好きな甘ったれな困ったちゃんだったりしますが、頑張り屋なのに男運のない人にいい人が現れないかなと思わせる人です。
好きな人をとられちゃっても、取った相手とも仲良くなって傷つかないようにしてくれる心優しい人でした。
というわけでヤコ先生主演の『求愛前夜』に続きます。

結末を知って読んでも再会した二人がちゃんと向き合って心を通わせていくまでの過程にドキドキしました。

5

同級生ものは好物です

暗くはなかったけど、明るくもないお話。
凪良ゆうさんはどちらかにがっつり傾く感じが持ち味だと思うから作者さんに期待していた私はイマイチだったので中立。全く知らない作家の作品としてなら萌×2ていう印象でした。中身だけでいうと、私は同級生とか好物なんで好きかなー?
受が攻にご飯で餌付けてそのうち喰われるとか。『そうなるよねー』ってありがちな展開かな?
受のぐるぐる悩んでるときは何度となく胸きゅんしました。
全プレのCD応募したので、楽しみに待っています。

1

焦れた分だけ読後は幸せ

すれ違いもたいがいにしてほしい!いやいやこれまた焦らさまくりました。
ナツメが上京した後の展開がもうたまらく切ないし、いったいいつになったらこの二人の気持ちは通じ合うんだと、いらいらしましたよまったく。
幼馴染の間に恋愛って、実際のとこ成り立たないと常々思っているので、それを思い出さないように気をつけて幼馴染物を読むのですが、このお話はリアルでした。
成り立つな。思い込み撤回。

穂波さんのイラストがマッチしすぎてます。幸せ。

2

幼なじみって・・・

小学生の時から大人になるまでの長い期間の二人を描いた作品。
ただの恋愛ではなく、その中にいろいろなテーマが隠されていて
それは決して綺麗なものだけでなく、離婚、いじめ、虐待など
かなり突っ込んだ内容にもなっていました。

辛い時期を乗り越えてきた二人にとって
気持ちが交わるには少し時間がかかったし
その間には、いろいろな問題も山ほどあって
大好きな人が手の届きそうな場所にいても、どうにもならないことや
過去に戻りたくても、もう一度やりなおしたくてもそうできないことが
人生にはたくさんあって、そんな辛いことや悲しいことをひとつひとつ乗り越えて
そして、ひとつひとつ人生のを決断していきながら生きていくこと。
同性同士の恋愛というひとつのテーマの中から、
幾重にも別れたもう別のテーマがあって奥深いものを感じました。

もちろん主役のナツメとトキオの恋の成就を願うのはもちろんでしたが
ヤコ先生の斬新なキャラにやられました。
この人が目の前にいたらとても扱いにくいだろうな、と思いながらも
見えないところで優しかったり、やっぱり大人だったりすると
どこかほろりとさせられて、嫌いに離れないんですね。
ぜひヤコ先生には幸せになってもらいたい・・・
と思っていたらちゃんとあるんですね、2が。
早速読みたいと思いました。

7

恋の痛みを思い出す

「恋愛前夜」は二年くらい前に読みました。
平凡な男の子と、漫画家を目指す男の子という、お隣で幼馴染みの二人のお話で。

このお話は、表紙を見る限りはほのぼの系なので、親友の成長や巣立ちに戸惑うお話かな?と思って読み始めました。
確かに全体的にほのぼの系ではあり、イラストも穂波ゆきね先生のほのぼのイラスト。
しかし前半だけでも、親の離婚、母子家庭、父子家庭、DV問題、イジメ問題、暴行事件、権力問題などなど、様々なテーマが幅広く出てきます。
明るくヘビーなものが書かれている、結構深~いお話でした。


主人公のナツメは小学校五年生の時に親が離婚、母と田舎の市営住宅に引っ越してきます。
トキオは少し前に同じ理由で父と引っ越してきたばかり。
壁一枚向こうにお互いの部屋があり、いつもお互いの気配を感じながら暮らしています。
夕食は親から二人で食べるように言われていて、ナツメが夕食の料理をはじめます、小五で!
トキオは毎日夕食を食べにきて、漫画をノートに描いたりして。
その横でナツメはテレビゲームをして、毎日当たり前に二人ですごします。
一見平和な二人の日々。
でも実は、トキオは毎日あるツラい思いを隠していて…?


ナツメはごく普通の自分の夢がまだ掴みきれない男の子。
トキオは幼い頃からの漫画家という夢を追いかけて努力する男の子。
二人の絆は深いけれど、微妙な気持ちのズレやすれ違いで、仲は良いのにうまくいかない二人がとても愛おしい。
軽く明るい書き方ですが、テーマは意外と重く深い話でした。
幼馴染みの恋は、近すぎて難しいものなのかな?と思いました。

高校の途中でトキオは上京してしまい。
後半は、ナツメも就職で上京するところからはじまります。
現在発売されている『求愛前夜』は、この後半に出てくる人気漫画家のヤコ先生が主人公。
これを読むために、久しぶりにサラッと『恋愛前夜』をおさらい読みしました。
ヤコ先生は自分にとても正直で我儘な、なんとも憎めないキャラ。
これを読んでいて、正直ナツメのかたをもつべきか、ヤコ先生のかたをもつべきか悩みました。
トキオはなんて罪な男なんだろうなぁ。

恋愛ってやつは、誰も傷つかないなんて事はありえない。
誰かが嫉妬していたり、傷ついていたり、激怒していたり、困惑していたり。
それはとても当たり前の事なんですよね。
そんな恋愛の痛みを、ヤコ先生が思い起こさせてくれました。
ヤコ先生、ありがとう♪

それにしても、幼馴染のいない私には、幼馴染という存在がちっと羨ましいぜぃ!と思いました。

3

スピンオフを先読みして・・・

恋愛前夜(2)求愛前夜 を先読みしてからの
1巻目を読みました。

全体的には苦しくて切ない攻め様と受け様の
すれ違いの片思いが凄くよかったです・・・悲しくて萌えちゃいます

中盤からは受け様の片思いの気持ちが凄い切なくて
ものすごくよかったように思います
この時の攻め様からの突き刺さるような言葉の数々・・・

切ないながらもあての馬ヤコ先生が、混ぜ繰り返してくれてなかなか良かったです

これは2もあるから3もあることでいいんでしょうかww

2

後半に何かが足りない?

不躾なレビュータイトルですいません。
でも、好きなお話なんです。

で、何が足りないか考えたところ、後半のトキオの心の動きの表現が足りないかと・・・。(偉そうにすいません)
他の方が言うように主人公2人は子供から大人へと成長する過程で
傷ついたり、傷つけたりジタバタしているのです。

ナツメのうまくいかない、じれったい感じはわかるんですが、
トキオがわからない。
この際、ヤコ先生だけでなく、ナツメ側にも当て馬いて
トキオにもジタバタして欲しい。
それぐらいドタバタしているほうが
このお話は面白いのではないかと思います。

今度はヤコ先生をメインに続編が出るようなので期待しています!

5

自分だけが知っている幼なじみ

 引っ越しを機にナツメはトキオと友達になります。トキオはいつもひとりで絵を描いていてどこか気むずかしいところのある無口な男の子なのですが、二人は打ち解けていきます。
 ナツメの背中にあるほくろをつなぎ合わせるとできる北斗七星、トキオが虫が大の苦手だということ、トキオの漫画家になりたいという夢、そして二人だけで笑い合った記憶…。全て幼なじみだから作れた経験も、終わってしまう日がやってくるのです。
 上京する日のよる、トキオの好きなものをたくさん作るナツメです。会えなくなるわけではないのに、やはり寂しいなと思ってしまいました。

 トキオの後を追うようにナツメも上京するのですが、トキオは漫画家のヤコ先生から彼氏と言われているし、本人も否定しないのです。
 トキオとナツメは結ばれるけれど、トキオの感情が最後の最後まで結構じれったかったです(笑)その分たくさんの愛をナツメに与えているのが印象的でした。

1

モヤモヤするかなぁ

凪良さんの作品はキュンキュン切ないので好きですが、今回は微妙。
多くの方がおっしゃってるとおり前半は切ないです。イタい場面もそこそこあるけど攻めが受けを死ぬほど好きになる過程、どれほど好きかを表現するには必要なイタさかなとも思いますし。
ただ後編がちょっとトーンが変わりますね。
死ぬほど好きと言ってたのにあっさり?恋人作っちゃってるし、訪ねてきた受けに冷たいし。忘れたいし忘れようとするし、忘れられると思ってたわけ?その程度なのって感じ。
ヤコ先生も嫌いなキャラではないですが、そんなに100%被害者というわけでもないと思うんですよ。好きで好きで忘れられない人がいる相手を酔わせて食っちゃうわけですし。
攻めも受けのことがそんなに好きなのに弾みで関係持った先生とつきあって、その後も関係を続けてるわけですよね、直接の描写はないけど。
あれだけ好きだと言われたら2年足らずで恋人作るなんて思いもよらないでしょうから、会いに行ったら恋人がいて素っ気なくされた受けの方が圧倒的に可哀想なのに、みんな先生に気を使って、申し訳無がって、なんだかなぁとモヤモヤします。
攻めには、世話になった尊敬している先生を傷つけたことより、自分を追ってきてくれた受けを傷つけたことの方に苦しんで欲しいと思うわけです。
好き好き死ぬほど好きって言ってる割に、なんか攻めは自分の方が大事なのかなぁと。
まあ受けを助けるために望まぬ仕事をしようとしたり…あ、でもその程度かぁ。
もうちょっと再会してから再燃した攻めの想いがどれほど深いかの描写が欲しかったかなぁ。最後結ばれるシーンの余裕のなさは微笑ましかったですけど…。
攻め側視点の番外編やラブラブな続編でも出てくれないとスッキリしないですね。
中立と迷いに迷っての萌評価です。

12

もう一押しがほしかった


主人公のことが好きな攻め・トキオとそんな攻めを一度は拒んだ主人公・ナツメのおはなし。
【隣の猫背】が高校生時代のおはなしで、【恋愛前夜】が高校を中退してプロの漫画家を目指すトキオを追いかけてナツメが上京する、卒業後のおはなしとなっております。

【隣の猫背】は文句なしに素敵なおはなしで、胸がきゅうっと苦しくなりました。
トキオは作中でもナツメへの想いを口にすることが少ないのですが、その分、『……死ぬほど好きだ』と想いを吐露した場面に彼の狂おしいばかりの恋情を感じられました。
ナツメは顔は整っているけれど中身はごく平凡な男子高校生で、トキオは友人以上に思っているけれど、恋愛はできない、そんな風に考えている子でした。
そんな二人の平凡な日常を、ナツメの質の悪い友人の手によって壊され、彼らは離れ離れになってしまいます。
そこでトキオが望んだのは、一度だけナツメを抱かせてほしいという切実な願い――

――翌日、トキオは一度も振り向かずに、ナツメのもとを去りました。

その続きが【恋愛前夜】なのですが…どうにもわたしには合わなかったようです。
意図的に悪役として設定されたキャラクターではなく、おはなしの一部に組み込まれた主要人物を嫌いになることは滅多にないのですが、ヤコ先生が受け付けませんでした。

うーん…前半があまりにも好みだったので少しだけ残念に感じました。

8

前半は好き

前半は高校時代と回想が中心で、後半は高校を卒業して再会した二人と攻の現彼氏が中心となっているお話です。

前半部分に書かれている受が無意識に攻を大切にしていたり、特別扱いしていたり、その感情を恋愛と認められなかったりといった感情の動きはとても丁寧に書かれていて引き込まれました。
また、お互いが理解しあい仲良くなっていく描写や、攻が受を特別だと認識する出来事も不自然ではなくて読みやすかった。

その分、後半は残念だったかなーといった感じです。
受一直線だった攻の気持ちが見えない。
受もぐるぐる悩んでいて、前半は好感をもてたけど後半の悩み方は好きじゃない。
私が特に地雷だったのは攻の現彼氏であるヤコ先生。才能はあるけど追い詰められると周囲を巻き込んで騒ぐ性格。オネエというよりは子どもっぽすぎる。本当にキャラクターが苦手でした。

前半で終わってたら悲恋だけど神評価にしていた作品です

9

幼馴染みの絆

幼馴染みのトキオとナツメ。
トキオはナツメに恋愛感情を持ち、ナツメのトキオへの思いは友情でしかない。
交わらない思い、将来のこと、トキオはナツメと別れて東京へ出ることを決心します。
時が過ぎ、今度はナツメがトキオを追って上京します。
東京で生活するトキオには恋人がいました。
一度は身をひこうとしたナツメでしたがトキオへの思いは人に譲れるものではなく、トキオもそれは同じでした。
二人が結ばれることによって傷ついた人がいる。
それを自覚しながらも二人で歩き出すラストシーンが印象的でした。

1

珍しく苦手キャラが・・・

だーいすきな凪良さん。
これもキュンキュンの嵐でしたッ!

なんといってもナツメがヨカッタです♪
ふっつーの男の子で、前向きな頑張り屋さんで応援しちゃいました。
まず幼なじみってトコと、相手から押されてたはずなのに自分が追いかける側になっちゃうトコがツボでした(^O^)

いつもなら凪良さんのキャラって苦手な人はあんまりいないんだケド。。。
ごめんなさい、今回トキオとヤコ先生がダメでした。。。。

なんだろ、無口でマンガ描いてるトコかな?ちょっとオタク臭く感じたというか?
長年の片思いで切ないはずがむっつりっぽく感じてしまって、そのうえなーんかヤコ先生とナツメのことで煮え切らない感じが、攻めとして自分の中であまり魅力的じゃなかった。
ヤコ先生も、いい人だとは思うんだけど、自分的にこういう社会生活に支障が出そうな「こどもっぽい大人」キャラが苦手。イマイチ共感できない。
幸せになってね、とは思うけど。

ストーリーはほんと神レベルでキュンキュンだったケド、苦手キャラが二人もいたので評価は萌にさせてもらいましたm(-_-)m

でも、たっぷり恋愛の切なさが堪能できる良作には間違いありません!おススメです!

5

上手いんでしょうね。

う~ん、凪良さんの作品は結構読んでいて、確かに上手いし読みやすいとは思うんですが、それ以上のものはないんです。すべて平均以上なのは間違いないと思いますし、『面白い』とか『切ない』とかもまるで感じないわけじゃないんですよ。別にキライじゃないし、結局次々読んではいるんですが、あまり相性はよくないな、というのが正直なところですね。

この作品も、『すれ違い』も『じれったい』のも『普通』なのも、私はもともと好きなので、そこはいいんです。よかったんですよ。
でもそれ以外、あまり共感ポイントはなかったですね。なんといってもヤコ先生。この人、単にメインの2人の恋愛の障害役?『当て馬』を使うこと自体はよくあるし、それがイヤなわけではないんです。ただ、ヤコ先生の場合は関わりが深すぎるんですよね。
切なさや可哀想さの演出のためのキャラクターとしか思えませんでしたし、それが安易だと思ったんですよ。

私は別にヤコ先生が好きなわけではありませんが(好みのタイプではないですし、それほどいい人とも思いません)、単に立ち位置が気の毒すぎて印象に残ってしまいました。

あまり後味はよくなかったですね。

13

あっというまに受け様に応援したい

あらすじを読むとき幼馴染ていう話がすごく気に入った
受け様は攻め様の身を無意識に追いかける
幼馴染だからいつも一緒にの状態が当然になった
攻め様は自分の気持ちをよく知ってだから受け様に迷惑をかけないように傍から離れると決める
受け様に対して攻め様はどういう存在もどんどん明けるとき攻め様の傍にもう一人がいた
ここまで読んで心が痛くなった
けどあの第三者は可愛くて天然かな~
嫌いじゃないと思った
でも攻め様はあの人のことが丁寧に世話になるの行為が好きじゃない...
受け様は攻め様のために遠くまで来るのにこんなシーンを見て胸が裂けそう(泣)
どんなに心が強くても好きな人は他人に優しくて気遣って理性が少しずつ消えちゃうよね
実は攻め様は自分の気持ちをずっと抑えて忘れたいけど忘れない
受け様の姿を見て全部崩れた
でも私はね、攻め様と受け様の再会とき、攻め様が冷たくて喜ばさないツラが嫌い(殴)
好きなのにどうしてあんなツラをしてるの~

でも最後は受け様は泣きながら告白して攻め様はようやく正視した
元々好きだから一瞬落ちたかな(笑)

受け様は本当に優しいから読むとき心が小さい「頑張れ受け様」と呟いた
自分も驚いたよ
どころで幼馴染のネタが好き
幼馴染から恋人同士になってこれは最高の恋愛じゃないですか~

1

やさしい三角関係

すごーくせつなく、胸をしぼられながら読みました(;_;)

ナツメはほんとにふつうの男の子で、幼なじみの気持ちを知って動揺しちゃうんですよ。
受け入れることも突き放すこともできない前半のH、萌えました!

自分さえその気になったらいつでも始められる、相手の気持ちが変わるなんて考えていないって、すごくわかる~。
好かれた人間の驕りなんですよね(>_<)
でもあるよナツメくん、わかるわかる!って共感しちゃいました。
凪良さんが上手いなーって思うのはこういうところ。
はたから見ると図々しかったりずるかったりする心情を、あるあるって思わせちゃうの。
またナツメくんが素直でいい子だからもう!
邪魔みたいに言いながらナツメくんにやさしいヤコ先生がかわいくって。

ヤコ先生、ちゃんと幸せになって欲しいな。
やさしい、かわいい人だから。みんながやさしくて、心の奥にジーンとくる、とってもいいおはなしでした♪( ´▽`)

2

泣いた

切なくて切なくて泣きました。すぐに話に引き込まれて何度も読み返しました。BLが苦手な方もこれなら引き込まれると思います。凪良さんの作品を読んでから、BLの小説をよく読むようになりました。素敵な作品です。

5

シャレにならんぐらい切なかった

前半、切なかった。
でも後半の切なさは、痛くて痛くて半端なくてシャレにならんかった…

前半は幼馴染みものの王道というか、予定調和の中の切なさなんだよね。
攻めがずっと主人公の受けに片想いしてて、受けはそれを気づかないでいる。
ふとしたきっかけで、受けは攻めの強い恋情を知るんだけど、唐突すぎたそれを簡単には受け入れられない。
別離の日が迫り、気持ちが通い合うことはないまま、攻めの切羽詰まった求めに応じて一夜を共にする――
攻めの気持ちを考えるとたまらなく切ないんだけど、うっとり酔える切なさでもある。

でも!後半が!
受けが自分の恋心を認めたのに、一年九ヶ月ぶりに再会した攻めには、すでに恋人がいた。
一年九ヶ月は長い。望みのない恋愛にケリをつけ次に進むにはじゅうぶん過ぎるほどの時間だと思う。
しかも攻めの恋人が、いわゆる「BL的な当て馬」じゃないのだ。
このキャラ設定の見事さは、凪良ゆうさんの手腕ですね。
当て馬をイイやつに設定して、主役カップルよりも好きになってしまい「当て馬萌え!」ってレビューしたくなるパターンの作品なら何作も読んだことがあるけど、この作品の当て馬はそういう一種の「逃げ」を許さないのだ。
当て馬萌えって「フラれるからこそ好き」って部分が大きいんですよ。裏返すと、仮にフラれなかったら萌えもしない、みたいな。
でもこの当て馬はそういうんじゃないんだよう!ヤコちゃん大好きだよ(涙)
誰のことを責めることもできない、「一年九ヶ月の別離」というシンプルな理由でできてしまった三角関係は、誰に感情移入しても苦しくてさ…
受けも悪いのだ。二年近くもほったらかしてちゃいけない。
攻めはすべてを諦めて上京したわけで、そんな中で恋人を作って愛する努力をしたのは、ふつうなら前向きだし正しい判断だったと思う。受けと再会せず、そのまま数年間付き合ったら、自然なカタチでヤコちゃんと恋人になれてたかもと思うよ。
再会後、大きな失望とかすかな期待の狭間で、いじらしく振る舞う受けがもう切なくて切なくて…!

前半は泣けたんだけど、後半は泣けなかったです。
後半も泣きたいんだけど、前半のようには酔えなくて、泣くに泣けないんだよ。
でも後半の方が切ないし後半の方が好きです。
当て馬を嫌なやつに設定してる作品より好きです。
ステキな人を傷つけて手に入れたんだから、二人ともこの恋を大事にしてほしい。

またも神でした。

15

凪良さんの文章は読み手を魅きつける!

最近BL小説でピンとくる作品がなくて萌に飢えていたのですが、、、さすが凪良さん!!というべきでしょうか、すごくすごく満足できる1冊になりました。

幼馴染ものです。父子家庭のトキオと母子家庭のナツメ。どこか飄々としてて掴みどころのない空気のような存在のトキオに出会ったしょっぱなから突っかかる強気なナツメ。性格正反対の小学生の2人ですが同じ時空間を共有するうちに一緒にいることが互いに心地よくかけがえのない存在になっていきます。

トキオが虐待に会った時は、周りの大人よりいち早く行動に出て、トキオを守りそして、ナツメが嫌がらせをされた時はいつもはなんも考えていないような大人しいトキオがとんでもない行動に出たり…この幼馴染の守り守られの関係が好きです。

2人が1つ1つ時を重ね、想いを重ね一緒に壁を越えてきたからこそ口にしなくても何か感じ取ることができ、誰よりも相手のことを知っていて唯一無二の存在になっていくその過程がきっちり描かれています。

そして、別れと再会。どちらも非常に悲しいものです。簡単に2人は繋がれないんです。わかり合えてるはずなのに、想いは同じはずなのにすれ違う2人がとても切なかったです。読み手として2人の心情がわかるからこそ、その切なさをたっぷり堪能することができました。

ありがちな展開とありがちな設定。何度も同じような作品ばかり読んできて、最近同じような作品に飽きを感じ、萌えなかったんですがこの作品は違う。これぞ凪良さんが持つ文章力だと思います。最初から最後までまったく飽きを感じなかったです。1ページ目から読み手のテンションを維持したまま上昇させることはあっても落とすことはないんですよね。ジワリジワリと読み手を虜にしていく凪良さんってホントにすごいと思う。だから凪良作品にははずれがないんです。

穂波ゆきねさんのイラストもほっこり癒されました。この作品にピッタリだと思います♪

5

幼馴染み

幼馴染みっていいなあと改めて実感する作品
幼馴染みのお互いがお互いを理解して心底で大切にしている感じが大好きなんですが、この作品で改めてそれを思い出しました。

けれど、片想いをする過程で生まれるすれ違いはどうしようもなく、幼馴染みの関係性上、それが余計に辛く切ないんですよね

そうして離れていったトキオに今度はナツメが片想い
恋愛だけじゃない、現実の厳しさを知って自分の小ささを思い知るナツメの心情がどうしようもなくリアルで切なかった…
そしてそんなナツメを好きな気持ちを、改めて実感していくトキオ。
普段は冷静なトキオがナツメに対してだけ余裕をなくしていく様子が随所に現れて、きゅんきゅんするわけですが同時にヤコ先生の存在も確かにあって

右往左往しながら、最終的には本人よりも周りがよく二人を見ていたわけで
最後のヤコ先生は本当にかっこよく大人。
これから幸せにと願わずにはいられない。

とにもかくにも、幼馴染みならではの要素がたくさんたくさん含まれていて、幼馴染みすきさんにはおすすめです。

7

神w

:+.゚(*´□`*)゚.+:ダハァァァ
叫びだしたい衝動が納まりきらなかった。
そもそも、攻が悪い人間じゃないからこんなに切ないのだ。
というかだな、終始胸が痛かったこの作品。
個人的に、個人的にですが、今期一番良かったかも。な読後でした。
ここで見る限りの評価は二分されてるみたいですが(笑

恋愛もの、大恋愛劇ではない。
作者があとがきに「普通の」といっているように、よくよく見ればそれはそれで、そんなに・・・なエピソードだったりするのだが、
受の視点で描かれる心理描写、そして“見て取れる”攻の行動だったり、雰囲気、それに対しての自分の気持ち。の変化がすごく胸に詰まるものがたくさんありました。

前編である「猫背な~」な話は、二人の出会いから
攻が受に片想いをしている話。二人は友人で親友で幼馴染。
その域を出られないのをしっているからこそ、想いを伝えずにずっとひたすらそばにいた。けれど・・な展開が前半。
普段無口で、他人とつるまない、よもや右手をかばって顔面から転ぶ人間が、受がいじめられたとしって、とび蹴り&右手でフルボッコなエピソードには笑いました・゚・(ノ∀`)ちょw
普段クールで他人に無関心なくせに・・なエピソード
後半でも回想含めで使われるんですが、巧い。

後半は、受が自分の気持ちに気づいて上京から~なお話。
自分を好きだという攻のことを考えつづけた2年。
というか、友達以上に見られないとフッたくせに
結局思い出すのは攻の事ばかり、あいたくて仕方なくて~ななんか子供みたいな発想もまた可愛かった。
のだけれど、、、、上京してみれば、あたたかく迎えてくれるどころか、笑顔さえ向けてくれない。よもや、攻には大事にしたい恋人が・・・・
(*ノД`*)・゚・。
だいたいがな、攻が悪いやつだったらこんな悲しくなくてよかったんだ。
一途で、大好きな相手というのをちゃんと読者にわからせた上でのこの仕打ち。胸が痛い。痛い、痛いのです。
友人以上にみれないと言ったのは自分。好きだと言ったわけでもない。
目の前にいるのは幸せなカップルで、相手も自分より遥か上の人間。
かないっこない、かないっこない。
そりゃないよ・・・・私も思ったよorz
最終的に、二人がカップリングされるとわかっていても
「本当にこいつらハッピーエンドなのよな」と思わせてくれるお話でした。

それは、ちゃんと攻が恋人のことを大事にしてて。
大切にしたいと思ってて。
言葉だけじゃなく、ちゃんとそう思ってるのが伝わるからなのかな。
前半と後半。
お互いがお互いに片想いをしている。
結局のところ、あーなってこーなる。
展開がうまくぜんぶリンクしててこれまた巧いなと思いましたね。
ヤコ先生も可愛かった。
カップル誕生おめでとう!でラストが終わらないっていうのもまた良い。
胸が痛いのだけれど、それだけ心動く作品でした。

17

恋愛にたどり着くまで

幼なじみが、
成長して、
恋愛にたどり着くまでの、
「恋愛前夜」
を丁寧に描いた作品。

結局のところ、私の一番の萌えツボは、
「ここにある、この気持ちはなんだろう?」
って、じっくり悩んで、恋愛感情の存在に気付くまでを描いた物。

そこには確かにある恋を、恋と知らないから気付かずいて、恋と気付いた時に世界が変わる。
そんな、異世界に出会うファンタジーの一亜種として、BLが好きなのだと思う。

というわけで、この作品、私の萌ツボのど真ん中。
無口な攻め様はBLの定番、お約束みたいなものだけど、この作品では、受け側のナツメがとっても前向きな所も高ポイント。
ヤコ先生も良くできた大人で、いやな人間は出てこない。
前向きで、肯定感にあふれている。
子どもから大人になる「恋愛前夜」を描いた作品なので、これでいい、これがいいと思う。

2

子供から大人へのステップ

”幼馴染の恋愛モノ”
ごくごく定番のテーマに、作者さんが後書きで「普通」と書かれているようにたわいもない日常が展開されるのだけど、
その中に含まれている、登場人物の抱える背景と境遇、別れと再会、それぞれの気持ちの変遷が、実に子供から大人への階段を上って行く様を表わしているようで、
それが丁寧に綴られていることが、登場人物達との一体感を感じさせます。
惹きこまれる時点で、すでに普通じゃないと思うのですがww
そして、読んだ感想としては、ちょっと痛くて辛いけど、でも、でも、とってもいいお話でした。
主人公達は、この一冊が終わった段階で、まだこれからなんです。

トキオの境遇は虐待もあったりして辛いもので、そのせいか表情がなく割と閉鎖的な、自分をわかってくれるナツメがいればいいという、感じとれないほどの執着が見えるような気がします。
ナツメは、トキオも大事だけど、それなりにクラスで友達がいたりして外とも上手くやっていけるごく普通の子です。
ただ、何もしなくても一緒にいるだけで心地よいのは、小さい頃から一緒にいるトキオ。
トキオはナツメが好きなんだけど、ナツメはトキオを特別とは思うものの、親友以上には考えられない。
トキオがナツメにキスをした時、ナツメが
「俺は親友失くしたんだぞ。・・・・・俺のほうがかわいそうだろ。お前が俺を好きって言うだけでお前に裏切られたんだ。俺の親友を返せ」
そう言ってトキオに投げつける言葉。
彼の気持ちもよくわかります!とっても切ない。
まだ子供ゆえの、残酷な言葉!!
でも、ほんとうだから仕方ないんです。。。
ナツメのトラブルで漫画家を目指す踏ん切りがついたトキオは東京へ旅立って、二人の別れがきます。

そして表題になり、ナツメはその1年9カ月の間にトキオへの気持ちを自覚して東京へ出るのです。
しかし、訪れたトキオにはすでに有名漫画家の恋人・ヤコ先生がいて、
ナツメはショックを受けるのです。
幼馴染とはいえ、危機感を抱きナツメをけん制しながらも、ナツメに親切にするヤコ先生。
読者的に、当然彼はアテ馬になることがわかっていますから、彼がかわいそうで、かわいそうで、、、
ちょっとエキセントリックで変わった人でしたが、基本が本当に最後までイイ人だったので、終わりにやりきれなさが残ります。
トキオは悪者かもしれないが、うまく立ちまわれるナツメと違ってトキオは少し人間的にうっ屈した人で、内に溜めこんでしまう感じの人だったと思われたので、それが人を傷つける結果になってしまったのかな?とも思えます。

初恋の成就が人を傷つけることになっても、それは彼等の若さゆえの青春時代。
こうした試練を乗り越えて、彼等は大人へと成長していくんだよね。
ヤコ先生でラブコメできないかな?って密かに思ってるんですがww

6

結構好きかも

前半の子供時代のお話が好きです。痛くてつらいし、子供がゆえのどうにもできない無力さとか、悲しくはあるんだけど好きだなぁ。

私的には「積木の恋」より好きかも。個人的な好きポイントがたくさん入ってる作品でした。「青春」「親子関係」「クリエイター」「上京」などなど。

思わず自分があてもなく上京した10年前を思い出しましたよ。

「神」にしなかったのは、電車の中で読んで何度も中断して、集中できなかったから泣けなかったからかな……。家で読んでたら泣いてる気がする。

あと、萌えたーかっこいい!たまんないっ! ……という人物像じゃなかったからかな。お話を楽しみました。

あとがきに裏テーマは「普通」とありました。マンガ家だし、普通かなーとは思わないでもなかったですが、日常を切り取ったようなお話はいいですね。激しいのがお好みの方には、お勧めできないかも。


めちゃくちゃ好きだーという作家さんではないのに、気づいたらほとんど買っています。今後も期待です~。

1

幼なじみが恋人になるとき

メインの恋愛前夜の前に序章のような形で「隣の猫背」から
始まる物語はかなり切なくて痛いです。
恋愛としてではなくて子供ゆえに大人からの理不尽な暴力や
環境に耐えなくてならない二人が痛ましかった。
攻め様が寡黙だから余計心に刺さりましたね。
そしてそんな攻め様を子供心に大人の理不尽な扱いから
必死で守ろうとする受け様。
幼い子供同士が寄り添いながら成長する姿が印象的です。
そして、その中でいつの間にか育っていった思い。
攻め様の方が大人になるのが早かったので攻め様程
大人になりきれていない受け様が受け止めるのには
時間が必要だったのでしょうね。
それが、後半の恋愛前夜に続いていきます。
内容的には神のお話でも良いのでしょうが後半で
個人的にはなかなか入り込めない内容でした。
攻め様もやっぱり大人になりきれていないさびしがり屋が判明。
だって上京して直ぐに恩人でもある師匠と恋人になってる。
寂しくて、受け様を忘れる事が出来るならってのがね。
受け様は攻め様がいなくなってからどれだけその存在が
自分に取って必要だったか、好きだったのか理解する。
でも、再会した時は既に・・・・
この切ない設定は好みでなかったので・・・
そして結局は互いに離れられない事に気が付くけれど
年上のちょっとダメなオネイの先生がお気の毒。
最後は大人な分だけ先生が諦めて・・・
仕事柄付き合いが切れないような設定なのでちょっぴり
釈然としないのです。心が狭い個人的な感想ですがね。

9

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