是(11)

ze 11

是(11)
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神70
  • 萌×223
  • 萌12
  • 中立6
  • しゅみじゃない2

--

レビュー数
22
得点
484
評価数
113
平均
4.4 / 5
神率
61.9%
著者
志水ゆき 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

媒体
漫画(コミック)
出版社
新書館
レーベル
Dear+コミックス
シリーズ
発売日
価格
¥571(税抜)  
ISBN
9784403663178

あらすじ

自らが惚れ込んだ男・力一(りきいち)と、彼に懐いてゆく紙様(かみさま)・真鉄(まがね)。 真鉄を抱きながらも脳裏に浮かぶふたりの姿に、和記(わき)の胸は疼く。 そんなとき、滝に流れ着いた傷を負った兄弟が、和記の愛する桃源郷に変化をもたらす……。和記の叫ぶ願いとは!? 超人気シリーズ『是-ZE-』いよいよ完結!! キャラクター勢揃いの描き下ろし番外篇も収録!!

(出版社より)

表題作是(11)

和記,人形師
真鉄,力一の紙さま

その他の収録作品

  • 第五十五話 波紋
  • 第五十六話 はなむけ
  • 第五十七話 誰も止めるはかなわない
  • 第五十八話 落命
  • 第五十九話 是
  • 最終話 日日是好日(描き下ろし)

レビュー投稿数22

よきエンディングです

平和な桃源郷が貴光と穂積の侵入によって運命の歯車が狂いだす。
和記が助けられた同じ滝に2人が倒れていたから助けたのはいいんだけど、不幸が始まってしまうんよね…。
ここですぐに追い出してればよかったんだけど、顔のいい兄弟だったもんだから(そんな事は書いてないけど、顔がいいのはやっぱ好きになるよね)穂積は宇多、貴光は千乃が気に入っちゃうんよね。千乃なんてまだ子供だったのにね。

最終巻まで読むと貴光は、報われない一生で作中1番可哀想。子どもの頃両親が離婚して母は弟を連れて家を出て行きアル中の父親と極貧生活。
苦労して必死で勉強して就職して堅実に働いていたらチンピラに成り果てた弟と遭遇。貯金を引き出され挙句トラブルに巻き込まれて全爪剥がれ弟を刺し殺すように指示され…ってここまでも不幸。
さらに追い打ちをかけて、弟のせいで助けてくれた力一を死なせ、宇多も死なせ自害しようとしたところを千乃に救われ結婚するも息子の琴葉を産んであっけなく亡くなってしまい、その後はずっと当主代理として三刀家に仕えて若いのに亡くなってしまった。。。心労があったんだよ、貴光。
幸せだったのって千乃との短いひと時だけだったんじゃないの?巻き込まれ型の不幸体質、可哀想だ。

って貴光の話は、本質ではないです。
和記のお話がメインなのです。ずっと和記がこだわっていた真鉄をやっと復活させます。
阿沙利と近衛が見守る中、彰伊と琴葉も復活の手助けをして真鉄が蘇ります。
あとがきで、真鉄が元と同じかどうかははっきり描かなかったので読んだ方の想像にお任せと書かれていました。
私は元の真鉄ではなかったんじゃないかなと感じました。新しい真鉄と新しい関係を作っていく未来も悪くないなと和記が思ってくれてたらいいなと思いました。

紙本で購入
修正のいるシーンはなし

0

とうとう最終巻(つω`*)

和記編と併せて、とうとう『是』の最終巻。
ラストの方の、勢揃いのページには感無量です(つω`*)

人を愛したことで変わっていった桃源郷。
今に至るまでの過去が明らかになって、なぜ?と思っていた事が腑に落ちました。
でも、彰伊はちっとも悪くないじゃん。
彰伊がかわいそうだよ…。
今は阿沙利がいるから幸せだしでいいけどもさ。

でもって、ここでも『是』が出てくるんですね。
最後まで明るくおおらかないい男でしたね、力一。
和記が本当に欲しかったのが誰だったのか。
真鉄が記憶を持ったままだったのかどうか、わからないままでしたけど、和記の穏やかな顔を見れたら、どちらでもいい気がしました。
幸せならいっか(つω`*)

折に触れて読み返したくなるシリーズです。

0

因果の家。「是」(11)最終巻

ついに最終巻。
最後にとてつもないドラマチックが待っていた…

紙の里、力一のいる三刀の家に不吉な風が入り込む。
殺し合いをした兄弟。
こんな因子を入れてしまったのは、それが運命だったからなのだろうか。
これから起きる不幸、そこまでの悲劇でなければ力一は死ねなかったのだろうか。
それにしても、あまりにも大きな代償だと思う。
それは傲岸不遜に言霊を使い散らし、命を奪い続けて富を得てきたことの反動?
宇多。
穂積。
真鉄。
力一。

そして護られた彰伊。
彰伊〜〜‼︎
そりゃぁ阿沙利に疎まれるよなぁ。
でもこんな過去を越えて、今三刀家に皆が集まる。
大団円。

スゴイスゴイって勢いで読んじゃうけど…
阿沙利と近衛ってほぼ同い年、なら今度は近衛だって白紙に?とか、守夜だって危ないよ、とか。
これからの紙様は記憶も継続?ってなったら、じゃあ氷見だけ可哀想じゃね?
言霊師のいない紙様は〜なんて意地悪言ってたくせに、自分は真鉄かよ。
とかとか。
今は思っちゃうんだよなぁ。
何より、み〜んな紙様とくっついちゃって。もう後継者できないぞ。
そこでやっと和記も死ねるのかな。
なんて感じました。

1

逸品

「是 ZE」シリーズの完結篇、たまたま聴いたドラマCD「是 ZE」ファイナル、とても感動したのでコミックも購入しました。

和記と力一との出会いから、真鉄、紙様(かみ)たちの誕生話〜私個人的にはBLなのですが、力一と宇多の関係性、宇多の薄幸な人生に涙が止まりませんでした。力一が、宇多の幸せを願い、どんな気持ちで手放したか…

運命か宿命か…どんなに努力しても頑張ってもカルマ、不運からは逃れられない。「ただ、愛しただけ」なのに。「兄様、私が愚かだとあきれますか?…」

宇多の最期、すべてのカルマを背負うと誓い、我が子(彰伊)の幸せを願う…宇多の母としての強さと慈愛に涙が止まりませんでした。なぜ、美しい宇多がこのような最期を迎えなければならなかったのかと…宇多は穂積の命乞いまでしていた…そして、力一は宇多のために自身を犠牲にしてまで彰伊を守り抜いた。

和記が大事に見守り続けた真鉄〜その真鉄も力一を追って…冷酷で人間の感情すら持ち合わせていなかった和記が、初めて人間らしさを取り戻せた特別な存在の男たちとの別れ…

和記の根底にある「虚しさと寂しさ」

どんな形であれ、いつかは誰しも別離が訪れる…生きること、幸せとは何かをこの作品を通して改めて考えさせられました。この世に生を受けたすべてのものは、正と負の感情、虚しさと寂しさの感情をひた隠しにしながら生きているようにも感じました。

力一の「最後の命(めい)」「約束」からまた物語が始まり、紡がれてゆく…

そして、「生きて守れ」生き続けるかぎり、一人ではない…力強い力一の言霊で和記も少しは救われたような気がしました。

ラストの集合写真、とても和みましたし、皆がハッピーエンドで終焉を迎えることができて本当に本当によかった。最後に、作者様、感動と勇気をたくさんいただきました。ありがとうございました。

5

無駄のなかった華麗な構成

 今に繋がるかつての言霊師や紙様達の関係性が紐解かれるのが興味深いのと同時に、10巻以上も続く長編でありながら、今までほとんど掴み所のなかった和記というキャラクターをこの最終巻でようやく理解できたことが嬉しかったです。真鉄と力一との間で複雑に揺らぐ彼の感情。一見、どこまでも力一の紙様として生きる真鉄を見て、力一に嫉妬しているように見えるけれど、実は彼は力一にも恋をしていた。2人に同時に置いていかれしまった彼の虚無感は、いかほどのものだったでしょうか。今までどの言霊師や紙様に対しても淡々と接していたのにも納得です。

 力一の最期の言葉は、残された者達を縛りました。これほど強い力を持った力一を知っていたら、逐一新たな言霊師を彼と比べてしまうのも仕方がないでしょうね。どの言霊師と紙様も、長い時間をかけて、様々な波乱やすれ違いを乗り越えて、ようやく手に入れた二度目の安寧。力一という存在の喪失を、とうとう皆で埋めることができたのだと思います。力一を知る者の心には彼の記憶は残り続けるでしょうけれど、ぽっかり開いた穴はきっと塞げたはず。新たに命を吹き込んだ真鉄と過ごすことで、和記の生きる喜びが再び蘇ることを祈ります

1

最終巻

最終巻です。
これだけ長い連載、もっとぐだぐだになる可能性は十分あるのに、まとめあげた所が本当に凄いと思う。商業BLは一般誌よりその辺難しそうですし。

守夜の名前がチラッと出てきて、しみじみ守夜は隆成のような言霊を使わないし権力や金に執着しないタイプの相手と出会えて、必要とされて、幸せだと思う。CPの描写がなくても守夜の名前が出るだけで思いをはせてしまう笑

最強の言霊師である力一を紙にしないのは何故なのだろう。恐れ多いのかな?あるいは和記が力一のことを愛しすぎてそんなこと出来ないのかな?(追記:「かみのほん」に載ってました)

あとがきで読者に委ねている部分は、まっさら派!
なんせ奇跡はそう何度も起こったら奇跡ではないし、今の和記はまっさらでもなおその真鉄を受け入れる和記であってほしい。

玄間と氷見は相変わらず過ぎて笑えたのですが、守夜×隆成が致している所がもう一回見たかったな。

0

ジェットコースターな一冊

滝の下に倒れていた二人は兄弟でした。
兄弟の両親は離婚しお互い恵まれない育ち方をしてきたようで。それでも兄は上を目指して全うに生きてきたのに弟に邪魔をされて。

力一が二人を里に住むことを許します。妹の宇多が弟穂積に惚れ一緒に里を出て行ってしまいます。
幸せそうな宇多の便りが喜びだった力一。なのに本当は…。
穂積が宇多を救うため子供の彰伊を利用して里に不法投棄をして金を稼いで。見つかると赤子の彰伊を人質に。
彰伊を助けようと力一と真鉄が犠牲になり。
真鉄は力一の紙様だから…。
力一の最後の頼みの言葉が和記を生かし縛ります。

真鉄を失った和記。だからあれだけ紙様の再生に否定的だったのですね。
それでも力一の言葉を守り三刀家と紙様を守ってきた。

とうとう真鉄を再生する日、皆が集まり。真鉄はどう生まれたのか?

最後は皆で勢揃いして写真を撮ります。

1巻のほのぼの?からこんなにシリアスなお話になるとは思いもしませんでした。
長かった。でもすごく良かった。紙様と言霊師が番となって生きること、和記にも番がいること、皆が愛し合って生きていること、なんて尊いのでしょう。

0

一炊の夢。愛も恋も。希望もすべて、あなたと共に生きていくこと。

最終巻において、遠い前世の物語の様な。和記の回想を交え、彰伊や琴葉の生まれる以前が語られて行きます。彰伊の出生の秘密、その両親の死。
桃源郷だった里に外部から人間を受け入れた事によって、それぞれの運命が変わっていく。
紙様の生みの親であり、その能力ゆえに人ならざるもの、死ぬことすらままならない和記の生きる理由、意味をくれた力一。あとがきに記されたように、真鉄への愛情とは別に、和記は力一を確かに愛していたと思います。
彰伊が生まれる前なので、高々30年程遡っただけなのに。年号すらよくわからない程、時代がかった村での暮らし。そのもっともっと昔から、人の生死をただ見つめて、共に生きるものも無く、不死身ゆえに孤独に生きて来た和記。共に生きると誓った力一が逝った後もその言霊に護られて生きているのだと思います。
生きることの苦しみも愛も。すべてを受け入れてこれを「是」としていくこと。物語を貫くテーマを和記 編で締めくくられたことに感慨深いものを感じます。
読み手側の感じたままで良いと言われる真鉄の前世の記憶ですが、私はどちらでも良いと思っています。これまでの紙様とその主人である繋がりや愛情を見て来たからこそ、和記はこれを「是」として受け入れるのでは無いかと思うのです。そして命を吹き込まれた紙様は自らまた和記を選んでくれることでしょう。でもなー、「奇跡を見せてくれ、力一。」「是だ。」などとやりとりがあるので…。やはり真鉄は前世の記憶そのままに命を吹き返す事でしょう。
最初、この最終巻を読んだ頃は、それまで積み重ねた重みに比べたら幾分軽さを感じて物足りなくも感じていたのですが。(最も読み返すのは4巻ですし。)こうして読み返してみれば、やはりこれでいいのだとも思います。むしろ、最初ピンと来ていなかった、和記の力一への強い愛情が読み返す毎に感じられる様になりました。
雷蔵くんが玄間から教えられたこと、「家や家族も亡くして、この先もっと色々なものを失くしても。最後にはきっと紙様が残る。大事にしてやれって。」というのも効いています。和記はもう寂しくはないのです。それが希望。
フィナーレはカーテンコールの様に、全員揃って。櫻花さまの姉弟はさっぱり分からなくて笑えます。やっとほっこりもしますが、やはり最終巻も前半は号泣必至。特に男を追って里を出た宇多が、兄である力一に心配させまいと、独り寂しく死んで逝くところ。その男、穂積がやり方は無茶苦茶だけれども宇多を守りたいとの想いだけで必死に足掻くところ。核を割られてなお、力一の側にと絶壁から飛ぶ真鉄。(ダメだ、思い出しただけで涙。)それを虚しく止めようとする和記。力一の最期の言霊。表情の薄いまま、当主であることを決意して貴光の自害を押し留める千乃。(この子は年若いのに冷静過ぎる!)涙無くして読めません。
これからもまた、泣きながら何度でも読み返して行くことになるかと思います。

0

全ての謎が明らかに

主の身代わりに傷を負う紙様と、言霊使い達とのラブストーリー、第11巻です。10巻から引き続きの、和記編になります。

宇多と千乃が拾った男2人(穂積と貴光)は、因縁のある兄弟でした。後に、彰伊と琴葉の父親になります。この男2人との出会いが、宇多と力一と真鉄、いや、関わる人たち全員の運命を狂わせるのです。

穂積が酷い男だったけど、最後まで宇多のことを助けたいと思っていたのに救われます。だけど、穂積がいなかったら、違う未来があったのではないかと思うと切ないですね。
いつまでも力一が大事で、力一の言葉に縛られている和記が切なくて、胸が痛かったです。
和記が勇気を出して再生させた真鉄、私は以前の記憶があったと信じたいです。

最後の、全員が集まって撮った写真に、今まで素敵なお話をありがとうございますと、感謝の気持ちでいっぱいになります。これで終わりだと思うと寂しいです。

1

ラストちょと駆け足で残念

この巻で長かった物語に決着がつきます。
前巻の続きからスタート。

力一たちの暮らす里に舞い込んだ兄弟二人。
この弟の方が将来彰伊(現・三刀家当主)の実父となる穂積で、兄が後々彰伊の義父となり三刀家を守っていく貴光。

力一の妹で言霊使いの宇多と、後にその夫となった穂積。
二人が里を離れて暮らし出したことから始まった不幸は誰の責任でもなく、自分達の弱さにも原因があったと思うのです。
負け犬でもなんでも、家族の元へ戻ればここまでにはならなかった。
膝を折るのを良しとしない穂積に、紙様無しで二人の生活を支える為に力を使う宇多。
お互いを大事と思っていたはずなのに歯車が狂い、その結果が今回の穂積がとった行動に繋がります。
それは自己中心的ではあっても、宇多の命を守るためだったのよね。
本当はもっと他の選択肢があったはずなのに、それは二人の中にはなかったから…
そんな二人も切ないですし、力一や真鉄の最期も辛い。
ただみんな愛した者を守るために命を落としていっただけなのだけれど、和記にはそれが受け入れられないんですよね。
またしても置いて行かれるのかという恐れが先立って。
このお話で一番臆病なのはピラミッドの頂点である和記でしたが、それを乗り越え大団円となります。

しかしそのラストですが、なにやら駆け足です。
しかもなぜか和記のすることが他のみんなに伝わって、しっかり白装束で用意しているのが…
こんなに長く続けられたお話なのに、なんだかラストの収め方にページ不足を感じました。
もったいなかったです。
このラストまでの数巻がとても良かっただけに。ちょっと尻つぼみになっちゃったかなあ。

3

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