条件付き送料無料あり!アニメイト特典付き商品も多数取扱中♪
gikochinai kedo ai darou
◆ぎこちないけど愛だろう(表題作)
傷心な者同士の、自分も相手も傷付けまいとするようなもどかしい関係性に引き込まれました。傷付きたくないから遊びでしか付き合わない。けれど、好きになる感情は、そんな簡単にコントロールできるものではない。相手を好きになってしまった時、2人がどう行動するのかワクワクしました。第三者の力を借りて、暢明にぶつかった頼人。多少荒療治でも、暢明の心が溶かされてほっとしました。東京タワーに良い思い出を作ろうとする暢明の健気さにも萌えました。
◆赤い糸、絡まれ
少年期に互いの父親によって関係性が複雑に拗れてしまった2人の物語。この拗れた経緯の全貌が見えてくると、なんて不運だったんだろうと同情せずにはいられません。片や刑事に、片やSMクラブの玩具に。一諒が瑶介を取り戻すことを諦めなかったのは、ただ贖罪のためだったのではなく、親友であり且つ想い人であった瑶介と再び共に歩けるようになるためだったのですね。その覚悟に痺れました。
◆あいのともしび
展開がすごく素敵で、この2人の馴れ初めや今後をもっと読みたいと思いました。河口が見ず知らずの男性に零した本音。異性愛でも同性愛でも、相手を真摯に想う気持ちに差はないのです。直志の父親の諦めずに息子を理解したいという気持ちにも感動しました。表題作以外の短編なので、なかなか読者の目につきにくいと思いますが、いろんな読者に薦めたくなる作品でした。
深井さんの絵ってなんかノスタルジックな感じがします。それに表情がいいです。目とかとっても感情を表してて。
クリスマスイブに7年付き合った恋人にフラレた頼人と、重いと言われ傷付いたままの暢明。
偶然酔いつぶれた頼人が暢明のお店の前で倒れて助けられ…。
暢明はもう遊びでしか寝なかったけど頼人には本気になって。
頼人も遊びだと言われても暢明を好きになって。
でもお互い自分を好きになってくれたらいいのにと片想い。
暢明の古傷を触ったことでショックを与えて声を出せなくしてしまった頼人。
本当は好きだと伝えあい一年かかってやっと恋人になれました。
暢明は自分の事を重いと言うけどきっと刷り込みだよ。頼人の思い出を上書きしていってね。
頼人も暢明のことを丸ごと受け止めてトラウマを癒してあげてね。
セフレから恋人へ、いいお話でした。
短編集ですが、どのお話も良かったです!
表題作、『ぎこちないけど愛だろう』の主人公・赤羽の従兄弟が、『正直スイッチ』での受け・峰夫です。
この二作は、登場人物が連動しています。
どちはも健気受け、男前攻めで面白かったです。
『赤い糸、絡まれ』だけは、ハードな印象の作品でした。
『あいのともしび』は、ほっこりホロリとする作品でした。
どちらも趣は違いますが、短編としては非常に秀作だと思います。
なかなか読み応えあり、楽しませていただきました!
絵はそれほどだけどストーリーが好きな作家さん。
今作品も、表題作をはじめとして心にじわりとくるお話が多かったです。
7年付き合った相手に結婚するからとフられた攻めと、過去のトラウマから誰とも付き合わずに行きずりの相手とだけ寝る受けの話。最初は寂しさを紛らすだけの関係だったはずが互いに惹かれていく二人。。でもなかなか壁を取り払ってくれない受けに焦った攻めがつい踏み込み過ぎてしまって…!?
どっちも一途で臆病で似た者同士だから、すんなり上手くはいかないんですよね。美人なのに男気のある受けのいとこがいい仕事してました。この方のスピンオフもあるみたいなので、是非とも読んでみたいです。
他の作品も、ちょっと痛々しい描写があったりはしますが、一途なキャラが多くて好きなお話ばかりでした。
私がトピ立てした「ちるちるのランキング圏外だけど、心の琴線に触れた作品を教えてください」
http://www.chil-chil.net/answerList/question_id/4967/#IndexNews
で教えていただいたのがこちらの一冊の中にある収録作の「あいのともしび」
これ、演劇とかドラマなどで実際に役者さんが演じているのを観てみたいなぁ。
自分の脳内朗読&台詞再生でも素晴らしい作品として味わえるのだけど、役者さんならではの台詞回しとか、間合いとかで再現してもらって、BL漫画の枠を超えてみんなに見てもらいたい。
そしたら凄く評判になると思うの。
恋人に別れを告げるべきか悩んでいる淳也。
酒場で同席した初老の男性相手に自分の恋人が男性である事を告げた時、相手が「驚きました あなたはいたって普通の人なので・・・」と漏らした言葉が心にひりっと残りました。
でも話してみたら普通どころか相手の幸せを何よりも願ういい男で、そんな淳也に対して「真っ直ぐ逃げずに」とアドバイスをする男性。
短い作品ですが、カップルの二人がどういう性格なのか、どういう7年間を過ごしてきたのか解りやすく描かれているので感情移入しやすく、またそれをあえて手放そうとしている恋人の苦悩が胸に迫りました。
この他、表題作に絡む三作、「そろそろ気づけよ」「ぎこちないけど愛だろう」「めぐりくる白い朝」がたまらなく好きです。
身体だけの関係と割り切って始めた二人が、だんだんそれだけでは満足できなくなって、お互いの心まで欲しがるようになる様子が描かれていました。
受けが線の細い薄幸美人で可哀想な過去持ちというある意味王道ですけど、こういう心を次第に通わせあって過去を乗り越え、お互い唯一無二の存在になるまでのストーリー、大好き。
攻めがときおり物凄く優しい表情をするんだけど、受けに対する深い愛情を感じられて良かったです。
「赤い糸絡まれ」はどちらも体を張りすぎているし、受けの過去が辛すぎて苦手でしたが、不幸受けがお好きな方ならたまらないと思います。
表題作はビッチな受けがあまり好みではないので、イマイチでした。暢明は湯元の前ではウブな反応してたけど、かつては何人もの人と関係を持ってたみたいだし、心中未遂して生き残ったことがトラウマと言っているわりにアッサリ恋してるやん、と思ってしまいました。
私がこのコミックの中で一番好きなのは「あいのともしび」です。短いストーリーなので、くわしくは書きませんが、ちょっと泣いてしまいました。
この話がなかったら“中立”と評価してたかも。
のんちゃんの話だけどミネのキャラが破綻していた……。
高校生の時のミネともキャラが違うしまだ中学生って感じでした…。
ミネの時の話よりこっちの方が発売が早かったんだ。
こっちが続編かと思ってました。
他の話で乳首に針刺したりとちょっとびっくりしました。
そんなSM話が入ってると思わなかったので。
あいのともしびのお父さんのキャラが好きです。
お父さんも最初は息子が男と付き合ってるなんて驚いたんだろうけど最終的には優しいお父さんでした。
淳也と飲み屋で出会ってなかったら上手くはいかなかったのかなと思うけど、二人が同居後に部屋に押し掛けて淳也と仲良くしてるから、話せばわかるお父さんだったのでしょう。
上手いなあ。
お話がたくさん入っているのに、全く物足りなさを感じません。
こういう方が、話の構成が上手い作家さんなんだろうなあ。
表題作関連は「可愛い秘書」から読んでしまったのですが、あっちがスピンオフだったみたいですね。ん?逆?どっちだろう。
クリスマスイブのほっこりするお話。
こういうもどかしい感じのお話好きです。傷の舐め合いから始まる両片思い、いいですねー。
他は痛々しいお話(SMだったり、指つめたり)と恋人の父親と何も知らないで一緒に飲む話。
あ、ミネと氷室さんのお話もあります。これ目当てに読んだはずだったのに(笑)
私は表題作一連と最後のお父さんのお話が好きです。ほわほわします。
やはり、深井さんいいなあ。
☆彡もうドナドナなんてしない年末大掃除レビュー期間☆彡
クリスマスに読む本といったらこれというくらいタイムリーな内容。開いてパッと目に入るカラーのふたりが寝ている姿に頬が緩む。
表題作【そろそろ気づけよ・ぎこちないけど愛だろう・めぐりくる白い朝】
ポーカーフェイス×長髪男子 特に受けの見た目が大好物
お互いに過去の恋愛に傷つき、傷を舐め合いながら体の関係を続けるだけの間柄、でも本心はお互いに好きあっていて、それが過去の恋愛に臆病になっているせいで踏み込めないでいる。大人だから言えないでいる。そんなふたり、湯元と赤羽のそれぞれの視点からストーリーが進行していく。
クリスマスイヴ、雪の匂い、東京タワー、バレンタインデー、雪の降る寒い日、キーワードはどれもこれも今である冬で、その情景が散りばめられている。どんなに恋愛に傷ついてもまた新しい恋を始める背中を後押ししてくれる、そんな内容で切なくもあるけどとても幸せな気持ちになれるお話。
他【正直スイッチ】
上記に挙げた受けの赤羽の従兄弟であるミネが主人公で、こちらは今年の11月に発売された「可愛い秘書ではいさせない:同著者」のその後のお話。
深井結己先生はこの本で初めて手に取って読んだ方だったが、人の内面を描くのが上手いなと思った。うーん、シンデレラストーリーという言葉かな?誰もシンデレラのその後がハッピーエンドかどうかはわからないが、今はその幸せを願わずにはいられない。今回そんな印象を受けたお話も収録されていて、これから先生の既刊を集めてみようかなという気持ち。
クリスマスイヴ。
恋人に別れを切り出された湯元。
そして傷心の湯元を拾った、心に深い傷を持つ赤羽。
2人の出会いをそれぞれの視点で語り、それからのもどかしく言葉を飲み込む関係の日々。
恋愛に臆病な2人が温もりを分けあって、警戒しつつも自覚していく恋心。
悟られればまたきっと繰り返してしまうと、見透かされたくなくて偽り続ける2人がそれでももっと近づきたくて踏み込む一歩の重さと恐れ。
痛々しくて悲しくてけれど優しく響いてきます。
あまりにもさらりと兼村のいやらしいろくでなしぶりに、数カットしかないにも関わらず大嫌いになりました。
これ程嫌いになれるのも珍しく、出来れば後悔に咽び泣く姿がみたくなります。
他3作品収録
「正直スイッチ」
表題作にチャラ男的なノリで現れたミネこと米倉峰夫の正体。
意外性のカタマリで衆院議員である氷室を掌で転がしてる策士っぷり。
久しぶりにドロドロとしない清々しさにニヤニヤしてしまいました。
「赤い糸、絡まれ」
こちらは深井さんらしいラブ&ペイン。
それまでの静かで優しいお話しとミネに抱いた高揚感の後では暗すぎて、重く感じてしまいます。
「あいのともしび」
恋になるまでの悩みも苦しみも乗り越えた、既に恋人同士のその後訪れる壁が題材になります。
親バレして見合いを勧められている恋人。
段々険悪になっていく恋人とその家族を憂い身を引くことを考えるも、別れを切り出しにくく、入った居酒屋で出会ったおじさんとの会話がメインとなります。
人の良さに釣られて悩みを白状していく。
ほんの1、2時間の出来事をドラマチックに展開出来る巧さにしてやられました。
コミカルでありながら、それぞれが大切な人を思いやる気持ちの優しさに満ちていて、愛し愛される喜びの穏やかさに包まれる心地よいラストとなりました。