向日性のとびら

koujitsusei no tobira

向日性のとびら
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神92
  • 萌×234
  • 萌29
  • 中立11
  • しゅみじゃない6

--

レビュー数
26
得点
694
評価数
172
平均
4.1 / 5
神率
53.5%
著者
SHOOWA 

作家さんの新作発表
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媒体
漫画(コミック)
出版社
芳文社
レーベル
花音コミックス
発売日
価格
¥619(税抜)  
ISBN
9784832285897

あらすじ

欧州の古都で暮らすシス・ベゲットは、突然亡くなった兄の養子・カイと同居を始めた。ところが、カイは夜毎シスのベッドに潜り込んでくるのだ。 17歳のカイの大胆な行動に、大人のシスは翻弄されてしまったが…。ピュアな恋が心を揺さぶる長編サスペンスラブが描き下ろし付で登場!!
出版社より

表題作向日性のとびら

シス,31歳,内装業自営
カイ,17歳,兄の養子

その他の収録作品

  • deux
  • trois
  • quatre
  • cinq
  • six
  • 描き下ろし

レビュー投稿数26

家族愛の物語

受け攻めだけではなく、モブの様に顔もはっきり描かれない兄を含める三人の人生の物語です。

と言い切りましたが、読後「向日性のとびら」という題名の意味するところが全く分からない自分ですので、家族の話が主ではないのかもしれません・・・がやっぱり家族愛の物語でしょう。

と同時に子供が大人を好きになる気持ちとその変化。そうした描き方に感動しました。

全く古さを感じません。今年の新作と言われても信じたと思う。何も気にせず多くの人に読んでみて欲しいですね。

0

日向で生きたい 暗い所で生きる人達

なんと表現していいのか・・物悲しい。
スパイや、監視付きの研究者を描いた作品。
実際に世間には監視付きの高IQ者が存在して、自国や好きな所に住むことが出来ないでいるらしいので、痛々しく読みました。才能があると、普通の生活を営めなくなるんですね、気の毒です。

以前、脳を操作して記憶を上書きしたり、消したりする技法について取り上げたBL小説「疵物の戀」を読みました、軍事利用を避けるため研究者の記憶を消す展開でした。
この物語はもっと惨い。
犠牲者が沢山出て、研究者自身も処分されてしまう。
複雑な粗筋なので、作者による解説が一番最後にありましたが、人気の「スパイファミリー」のように、じっくり読める長篇にしてほしい作品です。

この三人は、仮の名前;通名が複数ある。
兄:メルナール・ベゲット
弟:シス・ベゲット
養子:カイ(海)

ある日突然、シスに死んだ兄メルナールの養子が、扶養と保護を求めて訪れる。
弟シスには、兄メルナールの記憶が殆ど無い。
カイから聞く話は、奇妙に辻褄が合わない。
謎の男たちから尾行や拉致や暗殺未遂を受けだす。
不思議な出来事が、カイの登場からドンドン溢れるように出てくる。

最後に、記憶をいじられていないカイが、全ての経緯をシスに語ります。
「月影」と同じ、この物語も「愛を知る」が全体に流れるテーマでした。
読後シンミリしてしまった。

次世代は、誰かの都合で消されてしまう気の毒な人達が減る、出来れば使い捨てにされる人が居なくなる全うな世界になると良いなと、思います。

---
向日性
植物の茎などが太陽光線の強い方へ向かって屈曲する性質。
向光性。屈日性。⇔背日性。

1

カイの一途な恋心がよかった

前半は、いいわぁ〜、SHOOWA先生ぼいてこういうことなんでしょうね、少しずつ謎がわかってきて、キャラの気持ちも近づいてきて、こっからどうなるの?ドキドキする〜!と思って読んでいたのですが!!

後半、ど肝心の伏線回収の場面が、ぜ〜んぶセリフで説明って!?!?どういうこと〜!?と。
すんごい文字量でwww
驚きとともに、途中で私のおちょこ脳はフリーズしましたw

前半、伏線はりまくって、いい感じにじわじわきて、さあここからどうなるのかしら〜!?とワクワクしていたのにw

せっかく広げた大風呂敷があんな形で包まれるなんてw

設定、エピソード、経緯など盛り盛りで、時系列やら人物の名前の入れ替わりもあり、ただでさえ複雑なのに、それを一気にセリフでまくしたてられて、一度目は途中から理解することをあきらめてしまいました。
二度読んで何とか理解(ツイッターのフォロワーさんが時系列をまとめたすばらしい資料をお貸し下さったおかげ)

あとがきの「途中展開が目まぐるしくなったり分かりづらい所も多々あったと思いますが」に、はい!そうですね!といにしえのアルタのお客さんみたいになりました。

終盤、カイが子どもの頃からずっとシスのことが好きで、今回のこともシスをひと目見たら一緒にいたくなってしまって…勝手なことした…と涙ながらに謝るのがかわいいやらそんなに好きなんやねとぐっときた。

シスもカイのことを好きでたまらないけど、カイのことがよくわからず不安になってたからこれで心置きなく両思いになれてよかったなと。

シスは記憶を失っていても今まで必死に前向きに生きてきて、事情を把握後も記憶は戻らずそれでもカイと一緒に生きていく様がタイトル(植物が太陽光線に向かって屈曲する性質、のとびら)かなと。

あと、兄がかけたパスワードはベタに愛の言葉なのかなと想像。

「ジンと猫は呼ぶと来ない」を読んだら本作をもっと理解できるとのレビューがあり、読みましたが、短編でジンのことは少しわかったものの、あちらはまたテイストの違うお話で、結局カイとシスはいい感じになっていましたとさ。て内容でした。

0

不朽

ヘリオトロピズムの扉
向日葵とか、朝顔がわかりやすくそんな感じですよね。
光ある方の扉を開けてしまったのだ。

◾︎シス(31歳)とカイ(17歳,シスの兄の養子)
唐突な始まり方かと思うのに、すべて計算されているという。先生の色々爆発してる漫画と、緻密な漫画の差がすごい。調和してる作品もあり、そこも魅力的です。高校生と高校生が出会って惹かれ合うというBL漫画のお約束的お話であっても先生にしか描けないと思う作品になるし、こちらなんかは如実に先生だから描けるお話。アイリーンすら伏線。

シスがいい塩梅におっさんで雄でガッシリしてて、ぐいぐい行くので、まーカッコいい。シリアスなストーリーの中に萌がしっかりある…至福
ジンが良い味だしてます。「テメーの身はテメーで守るのが男ってもんよ」とジンは言いましたが、自分の出自を確かめるために、シスはテメーで動くわけです。
やたらめったら信用する創作物もありますが、シスはしっなりカイを疑って、自分の足で情報を稼いで、そしてカイを疑った事を反省するという、この流れが痺れるほど良い。

メルナールの最期についても、これは因果応報という事なのでしょうか。彼がすべて許されて安らかに死ぬわけにはいかない…

「ジンと猫は呼ぶとこない」もご一緒に。

1

2巻に続いた方がより自然だったかも

 物語全体の雰囲気と、ファンタジーとリアルさのバランスのとれた設定はとても好みでした。冒頭のシーンがラフな修羅場だったので、そのままほのぼのした空気感が続いていくのかなぁと思いきや、銃や人体実験というワードも登場するなど、想像を遥かに超えてシリアスな作品でした。年の離れたシスの元に、突然やって来たカイ。彼を取り巻く謎が物語の肝となってくるわけですが、その答えも非常に練られていて、構想が素晴らしかったです。

 ただ、萌評価に留めた理由は、メインキャラであるシスとカイにBLとしての魅力をがっつり感じることができなかったから。答えに近づくにつれてシスの兄の存在感も強くなり、シスが記憶を失くす前の3人の関係から今に至るまでの流れがなんとなく繋がりにくいような印象を受けました。メルナールとカイ、メルナールとシスの関係性の方が、シスとカイの関係性よりも強固なものに感じられるような気がして。もちろん、あれだけ切羽詰まっていたカイが、恋愛的な意味ではシスを愛していたのは疑うべくもないのですが。後半の伏線の回収の仕方が駆け足気味だったのと、もう少し以前の3人の関係を深く知っていればもっとメイン2人の関係にもハマれたのではないかなと思いました。

1

サスペンス色強め

絵も素敵だしカイは健気で可愛いしシスのお顔もとってもかっこいいんだけど、、
いかんせん話が難しい笑
???となりながら読みました。なんとなくの流れは分かるけど細かいところ気になる。年表書いて整理しなきゃわからん、、笑火事とか一緒に暮らしてたとか離れて暮らすのようになったとか、でも同じアパートには住んでたり…あと名前が今の名前と前の名前とでどっちの人ことを言ってるのか分からなくて混乱笑
でも全然想像と違ったストーリーで面白く感じた。
エロエロなBLが好きな人よりお話重視の人にはオススメかな。
パスワードはいったいなんだったのか気になるし、最後の女の子は誰なんだろうな
あとジンもシスが好きなんだよね…?健気、、
まあ何よりカイが可愛いです。俯いたとかのまつげがきれい!笑
初恋の話はちょっとグッときた
あとシスがマカロンを食べてそれをカイが見てるシーンもそういうことかっていう。健気だ〜〜

2

映画作品のような読後感

読んだときの体調が悪かったのか、目指すところは分かったものの、萌え要素の少なさを差し引いてもBL作品として「面白い」と感じるまでに至りませんでした。

どちらかというとミニシアター系の映画作品のような読後感があり、間やセリフが独特な作品でした。何度も何度も読めばクセになりそうな気がします。

0

もったいない・・・・続編希望!

1、2話といい具合に話が進んで行ったのですが、、、、
途中からセリフの詰めすぎで伏線回収ONLY!という進行が非常にもったいなかったです。。。。
マカロンも、パスワードも、最後に出てくる女の子も、もっとちゃんと回収する予定だったんだろうな、と思いました。
窓際の3つの植木は、兄、カイ、シスなのかな〜^^

ということで、大好きな作品ですが編集部の方への抗議(?)アピールとして萌2です。

設定が少し似ているパパsアサシンに期待します!

4

SHOOWA先生の味のあるタッチ

SHOOWA先生大好きです。本当にこの作品はBLで最も心揺さぶられたと思います。
SHOOWA先生の作品はシリアスやギャグ様々ですが、先生のセンスが光るのはやはり今作品の様なシリアス切ない系だなと改めて感じました。そういう系の方が表現難しいですよね!でもこの先生は表現の方法がとーーーっても上手で引き込まれます!!
SHOOWA先生の荒いタッチに賛否両論ある様ですが、私は本っ当にこの味のあるタッチ好きで、私の絵柄好きランキング上位です♡
先生のタッチはこの作品のような海外モノが1番合っている様に感じました。
すみません、好きすぎて話逸れてしまいました。w

最後にどんでん返しの展開などで感動した作品は多々ありますが、この作品は全ての行動にこんな意味があったんだな、なるほどと、どの作品よりも最後に感動させられました。
皆さん仰っているように、1度目では理解しがたいと思いますが、2度読むと本当に理解できるんです!シスとカイはずっと繋がっていて、そこに重要な兄の存在があったこと。
読者はシス目線で状況を理解していくので、予想外の真実に驚かされますが、その洋画の様なミステリアスでシリアスな展開の途中にしっかりと萌えもあります。本当にカイ健気で可愛いほんと可愛い(笑)
私は最後のシスの兄からのメッセージで号泣しました。シスがこのメッセージを読むことを分かっていたこと、死してなお2人を見守ってくれていることが伝わってき、心が締め付けられました。

たゆまぬ愛が生み出す映画の様な感動的なお話だと思います。間違いなく神評価です。SHOOWA先生のこういうお話大好きです。ギャグが合わずに趣味じゃない作品も多い作者様ですが、絵柄が好きで必ずチェックしています。また感動モノと聞かれたらまずSHOOWA先生と答えると思います。

7

長編原作を120分映画にした感じの残念さが…

SHOOWAさんの既刊作品で、この作品ほど「勿体ない!!!」と思うものはないです。
1~2話のSHOOWA作品らしい艶っぽい恋愛ターンを経ての3話目からの急展開にワクテカしながら読んでたら、4話目で物語の肝の部分が某登場人物の台詞(おびただしい文字量!)で一気に語られてしまって唖然としました。
何故こんな形に?!?!
BLだからそこは丁寧に描く必要ないって判断???
シスとカイのラブストーリーとして読む分にはこの形で十分なのかもしれませんが、でもやっぱり、折角の大掛かりなシナリオをこんな形で消化してしまうのは勿体なさすぎます。
数巻使ってでも、文字で語られてしまった部分を漫画で読ませて欲しかった。゚(゚´Д`゚)゜。
こういうの読んじゃうと「あーもうこれだからBLは!!」と憤怒したくなります。

ストーリーについては、SHOOWA作品にしては珍しいくらいに説明過多で解りやすいのですが、二度読まないと解らない仕掛けもちゃんと散りばめられていて、再読は必須です。
第2話でシスがカイに言われてマカロンを一つ選ぶシーンなんかは、再読してこそカイの表情の意味に気付ける仕掛けですね。
明かされなかったパスワードも読み返してこそ気付けるものではないかな。

最後の一コマを読み終わって初めて解る「向日性のとびら」というタイトルに込められた意味の深さにグッときます。
そして描かれている愛が大きい。
SHOOWAさんの作品って、シリアスなのもおバカなのも一貫して、愛や人の性(さが)について読後しばらく考えさせられます。

繰り返しになりますが、シスとカイのラブストーリーとして読む分にはこの形で十分なのかもしれません。
だけどそれ以上の深みを持っている作品なだけに、もっとしっかり読みたかった残念さが拭えません。
同じような空気感を纏って進行中の「パパ's アサシン」に期待したいと思います。

1

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