不器用で純粋、もどかしくて甘い

恋の話がしたい

koi no hanashi ga shitai

恋の話がしたい
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神56
  • 萌×229
  • 萌28
  • 中立4
  • しゅみじゃない6

--

レビュー数
38
得点
484
評価数
123
平均
4 / 5
神率
45.5%
著者
ヤマシタトモコ 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

媒体
漫画(コミック)
出版社
東京漫画社
レーベル
MARBLE COMICS
発売日
価格
¥619(税抜)  
ISBN
9784904101322

あらすじ

言うつもりのなかった「好き」
受け入れられると思わなかった「自分」
考えもしなかった「関係」
好きな相手と付き合うのが、こんなにも怖くて
幸せだなんて知らなかった――。

戸惑いながらもひたむきな恋愛を描いたシリーズ連作に
短編2本と描き下ろしを収録した最新刊コミックス!

表題作恋の話がしたい

28歳,天真爛漫で美成命な男
31歳,インテリアショップ店員

同時収録作品Re : hello

叔父さんの友人
夏実の母の弟

同時収録作品スパンク・スワンク!

デザイン会社社員
機器営業マン

同時収録作品フェブラリー・メッセンジャー

その他の収録作品

  • 昔の話はしたくない。
  • 間取りの話がしたい
  • Re : hello 叔父さんの好きだった人、とは
  • カバー下(postscript)

レビュー投稿数38

コメディ短編が好き

短編集。どのお話もおもしろかったです。
イルミナシオンに続きヤマシタ先生のすごさを感じています。
イルミナシオンでも出てきましたが「人を好きになることが悪いことなわけないじゃない」とか「わたしはあんまり恋というものに興味を持たなくなってしまった」というセリフが印象深いです。
あと「ピュアいのって笑われるような悪いことですか⁉︎」も残るセリフでした。

表題作。
美成がおネガで独りよがりなのは自分は恋愛できないと決めつけていたからで、それが恋によって変わり普通になり、覚えたことはたぶんもう忘れない…この変化がよかったです。
恋愛によって自分と世界と人生が変わり、日常になった恋の話がしたいというお話。

「Re:hello」
叔父さんの未送信メールが切なかった。
夏美を嫌な子に描かないのが好き。
夏美が送ってしまったメールが「まだすきだ。」ではなく「元気ですか?」なのがとても好き。


「フェブラリー・メッセンジャー」
かわいらしくておもしろくてすごく好きなお話でした。
「聖ヴァレンティヌスの使者」なのにサンタ帽がかわいいし(照れ隠しよね)
「乗れ」「とばすぜ」とメット被せてママチャリなのコントだし(照れ隠しよね)
ラストの「…なんとかの使者は?」「…辞職しました!」は笑いました。オチが効いている。
告白の流れなのにずっと照れてごまかしているのがかわおもろ〜です。

「スパンク・スワンク!」
こちらもおもしろくて好きでした。
カミングアウト、性癖の暴露の表現がおもしろい。
自覚ある人の言い分って興味深いんですよね。
特にできる営業マンがどⓂ︎でそれを客観的に人に話すのが最高です。
緊縛の練習をポットや人形でやるのもツボ。
開き直ってキレながら告白して歩み寄る流れがおもしろすぎました。

「昔の話はしたくない」の邑崎はやっぱりそうだったのね、遅かったね、気の毒ね、くらいの感想だったんですが。
世の中的には悲恋好きや不憫萌えが結構多いのかな〜と言う印象です。「Re:hello」の叔父さんについても同じく。

あとがき、今回もおもしろかったです。
先生のどこか冷めた視点が好きです。
「イベントごとが苦手」「記念日とか言い出すやつ、めんどくせえよ」に激しく同意でうれしくなりました。

こういうことあんまり書かない方がいいのかもだけど(未だにマナー的なことがわからなくてすみません)絵、特に切れ長な目元が吉田○生先生に似た印象を受け、吉田先生作品と読んでいた頃を思い出して切なくなることが結構ありました。

0

すっごい恋してて可愛かった

邑崎が独占欲があったとか告白したり、本を返す中にメモ入れてたり、終電逃したとか言って泊まろうとしたり、遠回しに何をやっても真川が真っ直ぐにそれを超えて行って美成には真川のしか見えないのが恋の話読んでるなってとても思えて面白い
電話のときは頑張ってたように見えるけど、やっぱり恋心はいいタイミングでズバリ言うのしかダメなのかも知れんね
やっぱり初めのリアクションからして邑崎はもう付き合ってるようなもんだと思ってたんだろうから、可哀想ではあるんだけど…やっぱ好きって言ってないのは難しいよね

美成と真川は付き合い始めの楽しいとこをすごく楽しんでて可愛くって良かった

0

なんかすごく好き

この作品、むかーし読んだときには全っ然良さが分かんなくて、話題の作者さんだけどハマれないな~と思ってました。でも何年か寝かせて再読したら、謎にすごく好きになっちゃって。なんだこれ神ですよ!

今見てもキャラの行動が唐突で、うん???ってなるところはあるんです。始まり方も1話飛ばした?ってとこからで。でも気付いたらこの空気がクセになってる感じ。メインキャラ3人が皆愛しい…。
年下彼氏のキラキラした勢いとか、臆病ゲイのもだもだとか、セフレの昔の泣ける話とか。この世界でキャラがしっかり生きてることに感動しそうになったり。
何気ないセリフとモノローグの重なり方がすんごく良くってじんわりキます。

同時収録の「Re:hello」は泣きました。

キャラが好きとかストーリーが好きとか、そういうのはもちろんあるけど神要素はそこじゃなくって、作品そのもの?空気?雰囲気?みたいな。上手く言葉にできませんけど、なんかすごく好き!ってなるやつです!

0

君は運命の人だから

dialogue
ただ恋をする日常を描いた作品だけど、その普通の恋をすることのときめきや切なさをぎゅっと凝縮したような幸福感溢れる作品。読むと頭の中でスピッツの歌が鳴り響きます。
割と低音な登場人物が多いけど、その低音動物の心が動く瞬間を描くのが上手いなあって。
まっ正面からまっさらな恋愛がしたくなるような佳作。大好きです。

Re:hello
短編なのだけど、ものすごく心に残る作品。
主人公の叔父にはいつまでも忘れられない男がいて、そんな彼とのデータが残っている古びた携帯を捨てられずにいて…という。
終わった恋愛は、でも他方にとっては終わってないことの切なさ。続きを望んでしまうけど、怖くて一歩が踏み出せない辛さ。
でももしかしたら…という。
これもたまらなく好き。
少ないページ数でこれだけ凝縮した物語って凄いです。

フェブラリー・メッセンジャーはお馬鹿な2人のコミカルで前向きな一編。
スパンク・スワンク!は、アブノーマル扱いされがちな性癖の人が普通に生きて普通に恋する話。この二編は作者の作品によく見る作風な気がします。

これらにプラスして、ボーナストラック的な書き下ろし超短編が3本入ってます。
その中では、
dialogueの裏話的な「昔の話はしたくない」がとても印象的。
結ばれる二人がいるということは時には結ばれなかった人間を生み出すんですよね。
その側の切なさを描くことで、作品が複層的になっている気がします。

0

恋の話が

ヤマシタトモコ先生の作品の中で、おそらく一番好きな1冊です。
会話のテンポがヤマシタトモコ節バリバリで、BL漫画でこんなに特徴ある人も珍しいってぐらいヤマシタトモコ。流れでレビュー書くと影響されちゃう。

◾︎表題
◾︎真川(ノンケ 年下)×美成(インテリアショップ店員)
久々に読み返したのですが、邑崎(美成の友人)のことがとにかく記憶に残っていまして、記憶ではラストシーン泣いていたと思っていたらそうではありませんでした。でも、私の解釈では彼は泣いていたんだな〜あるいは泣きたいけど、泣けないんだな。大人だから。大人の恋って辛い。
真川と美成の恋愛も非常に好きなのですが、邑崎のことばかり考えてしまうんだよ私は。この叶わなかった恋のことをさ!

同時収録作も珠玉の作品ばかりです。
「Re : hello」好きなんですけど、カバー下のあとがきに書かれてる情報は知りたくなかった。そういう解釈で読むのと全然違ってきちゃうよ。ご自身で仰ってますが、本編で出すか最後まで秘密にして欲しかった、そのレベルの設定は。

※電子書籍ひかり
カバー下有り、裏表紙無し

0

全ての腐女子は読むべきです

素晴らしかった!
いや、本当に!!

男同士だからこその悩みみたいなものが詰まった短編集です。
表題作のほか3編収録されており、プラス番外編です。

表題作はもちろんのこと、
その他の短編も素晴らしく切なくて涙が出ました。
特に気に入ったのは、「 Re:hello」です。
泣けたー
叔父に恋していた姪っ子目線で進む話なのですが、
切なさの極みでした。
描き下ろしで少し笑ってしまいましたが、
その先を想像させる素晴らしい作品だと思います。

全ての作品において三点リーダーなどの行間に意味があり、
とにかく会話劇のようなお話ばかりで感動しました。

0

1つひとつが印象深い恋の短編集

◆恋の話がしたい(表題作)
 雰囲気とモノローグと、2人のやり取りがとっても素敵な作品でした。自分が恋愛には向いてないと思い込んでいる美成。まさかの展開で好きになった年下の真川と両想いだったことが分かり、付き合うことになるのだけど、いろんな場面でついネガティブ思考を発揮してしまいます。その思考のせいで居酒屋に置き去りにされたりもした真川ですが、美成の行動は全部自分を好きだから、嫌われたくないからという理由であることをちゃんと理解していて、怒ったりせずに1つひとつ美成の考え方を変えさせようと根気良く言葉をかけ続けてくれます。いきなり全部変わることはできないけれど、こうやって相手に寄り添いながら2人なりに日常を過ごして、不安が生じるたび2人で解決していく。これが付き合うってことですよね。真川と恋の話がしたいという最後の美成のモノローグに、心がじんわり温かくなりました。

◆Re : hello
 女子視点で描かれるストーリーです。叔父に失恋した夏実は、叔父がずっと誰かを待っていることに気付いています。こっそり見てしまった叔父の古いケータイには、千葉という男から受信したメールと、叔父の未送信のメールがたくさん。当時彼がどんな気持ちでこの文章を打っていたのかな、と考えるとやりきれない思いになりました。千葉は最後まで登場することはないけれど、夏実がうっかりとってしまった行動に、叔父が彼のことを良くも悪くも清算できる日が来るかもと少し希望が持てた作品でした。

◆フェブラリー・メッセンジャー
 バレンタインも過ぎた17日の何でもない日に、バレンタインに託けて自分の気持ちを伝えようとする2人がすごく可愛かったです。特別なイベントの力を借りて、なかなか言えないことをポロっと言えないだろうか、なんて軽率に考えたっていいじゃない。大人になるとイベントから遠ざかる人も多くなると思いますが、そんな大人だってここぞという時は、イベントを最大限利用してやったらいい。今後を読みたいなぁと思うような可愛いカップルでした。

0

その感じ、ラブい

1冊の半分くらいを占める表題作と、短編3作、描き下ろしです。

「恋の話がしたい」
ヤマシタトモコ作品、1つだけあげるなら?と言われたら、この一編のような気がする。
恋愛も、本当の意味で誰かと付き合ったこともないネガティブな男の、初めてたち。
初めての告白、
初めての承諾、
初めてのデート、
初めての好きな相手との行為、
初めての絵文字…
もしも、もしも、もしも、と怯えていた、構えてた。だけど呆気ないほど普通に空気は流れて。
あばら骨が痛くなるほど心臓はドキドキするけど、なんでもない普通の話、それが恋の話になる、
それが恋愛なんだろうね…
考えすぎる美成(みなり)はともかく、明るく自然な真川(しんかわ)がすごくいい。
2人で一緒にお蕎麦を茹でる後ろ姿の自然さがいい。

「Re : hello レスポンス・トゥ・ハロー」
わざとじゃないんだろうけど、人の携帯を見るな…って思うな。まして未送信メールを送ってしまうとは…!
ヤマシタ作品の特徴の1つといえる、側面から心象風景や状況を浮かび上がらせる手法で叔父さんの抱える苦悩や寂しさが露わになる。
私は、このメールが届かない方が叔父さんは幸せだと思う。

「フェブラリー・メッセンジャー」
ヘタレ男子のヴァレンタインデー。
板角の海老せんべい(?)をサンタ姿でデリバリーなんて…可愛いのか?可愛いんだね。

「スパンク・スワンク!」
秘密のゲイと、秘密のマゾヒスト。
人はみんな何かしらのマイノリティなのだ。
ところで、最後のページの末友さんの顔が西田○ガシさんの描くリーマンさんぽい。

「昔の話はしたくない。」
美成をゲイの道に導いた同級生でセフレの邑崎。彼は本当は美成が好きだったのでしょう。
美成は真川とうまくいって、邑崎は邪険に扱われる。でも同情はしない。伝えなかったから伝わらなかったのだから。邑崎も話ができる恋をしてください。

「間取りの話をしたい」
「Re : hello」
ギャグで落とす描き下ろし。シリアス度は和らぎますね。

さて、カバー下に作者様の作品へのコメントが載っているのですが、私の読み違い・認識のズレならごめんなさい。ヤマシタさんてあんまり自分の作品好きじゃないのかな、って感じた。モチーフへの冷ややかな目線や、仕上がった作品を突き放し冷笑してるような…

0

日常生活BL

表題作がだいすきです。
あたりまえの生活があって、そこにそっと存在する恋の話という感じでしょうか。設定はもとより小物や服装、台詞やなんかにいちいちセンスを感じます。一話を「dialog」として区切るのにも、タイトルにつながるふたりのあり方を匂わせるところが素敵。
どこか淡白で、穏やかでとくべつなことはなくても、水面下では静かに熱い感情が行き交っている。ヤマシタトモコさんのお話のなかではわりとライトな方なので、はじめてヤマシタ作品にふれるならぜひこれをおすすめします。

2

ヤマシタ作品のリアルさに、思考がループする。

表紙に流れる雰囲気が物語にも流れている、
そんなお話でした。
そしてすごく絶妙なタイトル。
読んだらそれが幸せから来る
欲なのだと分かるけれど、
じんわりと切なさも持っているような、
そんな響きな気がします。


表題作「恋の話がしたい」。
優しい、っていうほど優しすぎることはない。
でも幸せな日常で。
あまあま、ってほど甘過ぎることはない。
でも本人たちのテレっぷりは微笑ましく。
せつない、ことは切ないけれど、
落ち着くのは平和な日常。
このお話はなんだかそんな感じで、
他のヤマシタトモコ作品にも思うのだけれど、
不思議な読後感です。
そしてまるまる一冊ふたりの話ではないし、
日常風景が主なのに
ものすごく密度が濃いと言うか、
しっかりふたりも邑崎も印象に残っている。

メールの絵文字の話とか、
もし他の作家さんが描いてたら、
きっともっと「萌え!」とかなってた気がするな。
でもそうならないのは、ヤマシタさんが描く世界が
すごくリアルで現実感があるからなんだろう。 

そして、描き下ろしの「昔の話はしたくない」は
表題作のスピンオフ的ショート。
短ページなのに「うわ…」と思いました。
ヤマシタさんの痛い引き出しだ…と。
邑崎のラストのモノローグが
本編の幸せな美成のモノローグと
対比してダブり、余計に苦しい。


実はヤマシタトモコさん作品、
そんなに自分の趣味に
合うテイストではないのです。
コミカル・シュール、
もしくは
人の心を抉りまくる痛さ、
どっちかを強く感じすぎてしまうから。
んでどっち中心の話でも、
ちょっとずつ別のどっちかの要素が入ってる。
(痛い系にコミカル・シュールな一面が入ってたり、
 コミカル・シュール系に抉るような
エピや要素が入ってたり)
だからものすごく、人間が人間臭くて
そんな人間の汚い部分を見るのがすごく苦しいから
少し苦手なんだろうなと自分では思ってる。
全体的に、世の中や人間を、
引いて冷めた目で見ている感じがする…というか。
でも人間は嫌いになれない、という感じというか。
とにかく私にとっては難しい作家さんなのです。


同時収録の「Re:hello」は
痛くて私、泣きました。
女の子の視点からの話だし、
BLっていうよりも大人が読む漫画って感じで
ココから広げて小説とか書けちゃいそうな感じです。
描き下ろしのほうはちょいクスッとなったけど、
別にきっと、オチをつけたいわけじゃ
ないんだと思ってる。
人を多角的に見ていろんな細かなエピソードも
入れてるような気がする、ヤマシタさんは。
それが見てる方にはシュールに見えたりするけど、
案外人ってそんなもんで。
シリアスな話をした直後に煩悩にまみれてたり、
涼しげな顔してものすごい妄想してたり。
だからそういうのを見て、
なんか現実を突きつけられたように感じるから
私は少し苦手なんだろうな。
目ェ逸らすなよ、って言われてるような
息苦しさを感じるのです。
ああ、そんな思考のループに陥るのだ、
彼女の作品を読むと。

他2作はコミカル色が強く
そんなに好みではなかったですが、
やっぱり人間臭さと欲がからみあってて
ヤマシタさんの作品の雰囲気は、きっと誰も
真似できないだろうなという気持ちにさせられる。


シュール要素に耐性があって、
甘いだけじゃない、
現実味のある作品が好きな方にオススメです。
好きな世界観が一致すれば
かなりハマるのではないかな。


ループしながらいつも行きつく結論は、
この方、すごく才能と言うか、
引力のある方だなということ。

6

恋とは・・・?

表紙が特に好きです。いつもの建物を見ていつもの道を普通に歩く。そして近くに君がいる。
--(以下ネタバレ含まれます)--
表題作「恋の話がしたい」・・・今まで自分は誰かを好きになることは無いし、好きになれない自分は他人から好かれることは無いと思ってきた。ゲイだと気づかされても、誰かを本気に思って、ましてそれを受け入れて貰えて付き合うなんて考えられない。

なので、付き合うって何?嫌われたら・・・。こんな普通でいいの?明日には終わるかもしれない。ドキドキしたり、不安になったり、自分が変わっていくようで恐い。ネガティブな美成さん(受け)。
一方、まっすぐで素直に気持ちを伝えてくれる真川(攻め)
相手の仕草や好きなものを、自然と覚えて、そうやって少しずつ何かが増えていく。大きな事件もなく普通の毎日が積み重なっていく、でもその中で思わずメールを何度も確認したり、相手のメールに嬉しくなったり。二人の関係が静かに動いていて自然な感じで、とても素敵でした。

細い線でスっと引かれた人物も背景も好き・・・なんですが。
メインの2人以外のキャラクターも魅力的に描かれるので、寂しい思いをするキャラクターに惹かれる自分が悲しいです。つまるところ、邑崎が好きでした・・・。「昔の話はしたくない」を読む前から、うっすら美成のこと・・・って思っていたんですけど、これを読んだら、悲しくて、泣けてきました。真川みたいに直球型だったら良かったのかな。でも、きっと違うんだろうなー(´; _ ;`)邑崎がいてこそ、真川を好きになったんだと思いたいです。切ないです・・・

一番好きだったのは、「Re:hello 」でした。表紙の裏の小話(?)は、衝撃的だと思いますが、本を読んでる時からそんな感じのイメージで読んでいたので、違和感は無かったです。(笑)

ゲイの叔父さんについて、めいっこの女の子という(第三者の)目線を通して読むからこそ、切ないけど悲しいけど、色々と想像が出来て良かったと思えました。そして冷め切った女の子にも、必要だった話に思えました。
女の子のお母さんが、「謝るようなことしてないのに」と、ゲイであることをそういう風に言うシーンに本当にそうだよな・・・と思えました。人が人を好きになるって、きっと嬉しいことなのに大きい壁が色々な人の気持ちを押しつぶしてるんだろうなーとか、なんか色々と考えさせられました。

3

初恋のようにきゅーんとした

色んなBLを読んできましたが、その中でも1、2を争うほど好きな作品です。
表題作のみレビューさせていただきます。

天真爛漫ノンケの真川×ネガティブゲイの美成の2人のお話。
ゲイがノンケを好きになる、というお話は数多くありますが(私はそんな話が大好きです(笑))
この作品は読んでいるこっちも不安にさせるくらい美成が初めての恋愛に臆病になっていてついつい「大丈夫だよ!」と声をかけたくなるような(笑)

さすがヤマシタさん、こういった心情を描くのがとてもお上手ですと言った感じです。

そんな心情を吹き飛ばすほどの真川のまっすぐな思いに胸がきゅーんとします
こんなにまっすぐ気持ちを伝えてくれて惚れないわけがない!な!と(笑)
けど天真爛漫でいて、やんちゃすぎず、妙に落ち着いたり美成の言動に嫉妬したりと男らしい面もあります

丸々1冊のお話ではないのに、シリーズものを読んだかという充実感でした
よく漫画読み切ってこの後どうなるの?という思いになりますが
この話はここで終わりでよかった となるお話です。
これが本当のハッピーエンドというような

リアルな男子の恋愛を読みたいときはヤマシタさんに限りますね!

3

手に入れることへの恐怖

とにかく素晴らしい作品でした。
すでに他のレビュアーの方が詳しく書いていらっしゃるので、あらすじは省略します。

タイトル通り、恋のお話です。
これといった事件が起こるわけでもなく、ただ単に恋におちたふたりの日常を淡々と描いています。

美成はネガティブで冷めた性格。
もともとゲイであるためか、マイノリティであるが故の生きにくさを理解している。
それに対して、真川は良い意味で何も考えていなくて、真っ直ぐな性格。
物おじせずに行動に移す勇気もある。

真川のそういうところを美成は好きになったのでしょうが、だからこそ自分が原因で真川が変わってしまうことが怖かったのだと思います。

期待しなければ、手に入れなければ、失うことは決してない。
しかしもし手に入れてしまったら、今度は失うことが怖くなる。

欲しいものであればあるほど、そういう考え方をしてしまうのは納得できるので、美成の一見自滅的(?)な行動も充分理解でき、切ない気持ちになりました。

「好き」という気持ちだけで、何でも出来る気がする。

逃げ腰の美成に対して真川がそう言うのですが、真川の美成への想いが伝わってきて、何だかじーんとしました。

これからも美成は真川のために悩むことはあるでしょう。
そのたびに、真川が持ち前の天真爛漫さで何とかするのだろうな、と思います。

4

なんでもない日常

表題作の2人が、とても可愛かったです!!
キュンキュンしながら読んでました。
事件的なことは起きず、ただ普通のありきたりな日常での恋物語でした。
日常生活の恋がこんなにも暖かいものだなんていいなと思いました。

絵は、あまり好みではありませんでしたが、内容が良かったので、
そこまで気になりませんでした。

表題作以外では、「Re:hello」が良かったです。
姪っ子 目線で書かれていたので、BLでは、珍しいなと思いました。
未送信メールは、読みながら、姪っ子といっしょに泣いてしまいました。
おじさん、幸せになってほしいな・・・。

3

不幸せな想像

誰しも幸せになりたいけれど、必ずしもそれだけを想像出来る訳ではなく。
日々の何気ないものにほんの少しだけ色が足されると、な世界が表題作には広がっている気がします。


【恋の話がしたい】
ゲイの美成と、年下でノーマル・真川のお話。
まさか自分の告白が受け入れられるとは思わなかった美成は、真川に告白をします。
受け入れられるとは思わなかった現実に酷く戸惑い、どうしたらいいか分からなくなる。
けれど真川の真っ直ぐな気持ちに、美成の気持ちも向き合っていく。

好きな人と付き合えたら、こんなデートして、旅行して、キスして、なんて。
例えばそれが当たり前の想像ならば、美成はそんなもの、夢にも思って居なかった。
本当は真川に、「お前なんか気持ち悪い」と振られたかった。
きっと、好きでいる事が辛くなってきたんでしょうね。それ程に真川を好きになっていた。
でも、告白する勇気を持った美成は凄いと思いました。
『振られたくて』告白する勇気なんて、持てないと思う。
最低最悪な絶望を想像した告白なんて、一生に一度するかしないかだ。

それが、180度世界が変わる。
隣に居るのが徐々に当たり前になって、一緒にご飯を食べて、映画を見たりテレビを見たり同じ目線で同じ物を見るようになる。
普通の幸せが続く事によって、怖くなる未来。
一緒に居られないかもしれない、どうしたらいいのか分からない。
考えても考えても答えが出なくて、どうしたらいいのか分からない。

その答えはきっと、今の気持ちを大事にしていなくちゃ未来でも出てはいない。
当たり前の事を二人で話す。そして知って行く。
好きな食べ物、喫茶店で飲む物、朝ごはんの事、煙草の匂い、相手の眼差し。
当たり前じゃなかった世界が当たり前として存在する今を大事にして、相手を想おう。
それが一番大事なんだな、と、この話を読んでつくづく思いました。

なんかこう、大事にしたくなる、そんなお話です。


それに続く、巻末描き下ろしの【昔の話はしたくない】。
美成をゲイだと自覚させた高校の同級生・邑崎目線のお話。
邑崎は何をもって、自分と同じく美成はゲイだ、と思ったんでしょうね。
あれはカケだったのだろうか。しかも美成は受けである。
あの時の声掛けは、再会できて嬉しかった邑崎の希望だったんじゃないかなと思えてなりません。
もっと心から色んな話をしたかった。
もっと美成を知りたかった。
もっと自分を知って欲しかった。
きっと邑崎は、高校時代に既に美成に恋していたんでしょうねー…
ちょっと切ない。


表題作の他、読み切りが3本。
今はどうか分かりませんが、この頃は巻末にどんだけシリアスな話でも、オチ的おまけ描き下ろしがあったので凄く嬉しい!!
それだけでもお得感満載♪

因みに私は【恋の~】の美成くん、【スパンクスワンク】の末広さんが大好きです。
というか、この頃のヤマシタさんの描く男性が一番好きかも。
カゲと色気が入り混じって不思議な魅力が満載です。

2

ラッシー か チャイ

CDからの~コミックです。
CDがよかったんです。
攻め声と受け声の掛け合いの会話が楽しくて 周りのガヤ声が面白いんですよ!
これは良いCDだった。聞く価値ありです。

コミックも会話がリアルで 大人が普通に恋をしているのが感じられる。
人類皆兄弟ですよっ!!
ゲイだとかノンケだとか女子だとかは 関係ないよ。
恋をしてしまったら 皆同じですよ。
なりふり構わずしちゃうのが 恋ですもん。
デートの場所がカレー屋。(ほんのちょっぴりの場面ですが)
ラッシーかチャイ飲みたくなっちゃうのです。
このなんでもない光景を描くと余計にリアルさがでるなあ。
やっぱ うまいなあ。ヤマシタ作品。
恋愛を語りたくなります。

2

こんなにも

優しい気持ちで人を愛せるんだなって。
男の人の気持ちの温かさを知って嬉しくなっちゃって。

毎日の、いつも通りのこと、
きみと交わした言葉や、共有した出来事全て。
ずっときみと恋をしていたい。

そんなお話かな、と。

自分の気持ちが、届くとは思わずにいた美成さんが
真川くんとの距離に戸惑って一人で焦ってる姿がかわいい。

ヤマシタ先生の言葉の選び方も秀逸で、
ハートマークで返す美成さんのメールにもう愛しか感じない!

ヤマシタ作品の中でも個人的にかなりスキです。

短編もかなり素敵です。この1冊は絶対に損しない。

是非。

3

妙にリアル感のある大人の恋

「恋の話がしたい」
静かで穏やかな話でじんわりきます。
今まで恋愛らしい恋愛はせずドライな関係を続けてきた受の美成が、攻の真川(健全思考の持ち主。元ノンケ)に出合ってはじめての「おつきあい」に後ろ向きになったりどぎまぎしながらも関係を深めていくお話
番外編「昔の話はしたくない。」
美成と当て馬の邑崎の話。切ないなぁ。切ない。邑崎も幸せになるといいなぁ。

「フェブラリー・メッセンジャー」
姪っ子視点という、斬新な作品です。どこかなにかと諦めた感のある叔父さんの忘れられない恋をしってしまう話。
切なかった。私はわりと好きです。この後どうなったのか気になる・・・!

「スパンク・スワンク」
他2作とはやや雰囲気が違う・・・ある意味コメディ路線な作品w
ガチゲイ×ストレートだけど本格的ドMという・・・・ものすごいカップリングw

2

すごく地味なんだけど

表題作はとっても地味なお話です。
普通の恋愛のお話なんですが、主人公の美成にとっては人生初の体験で、どういう態度をとっていいのか分からない。
一見、世間慣れしていてスマートに世渡りしているように見える。
でも本当は恋愛に関しては臆病でネガティブで、真川がいないとどこまでも消極的になってしまいそう。
そういう、とても不器用なところが、私も共感できました。
二人の会話がとても丁寧に描かれていると思います。
例えるなら、ヨーロッパのミニシアター系の映画みたいな感じ。

他には「スパンク・スワンク!」が面白かったです。

2

ヤマシタ節

ヤマシタトモコさん節、炸裂って感じでしょうか。

4つの作品が入ってます。

どうしたらいいか解らなくて
ぐるぐるぐるぐるする部分と
度胸良くズバーーーンと進んでしまう部分と
2人のとまどいが、すご~~く伝わってきますねw

途中にある女子学生が主人公の話は
いきなりちょっとばかり毛色が違う作品って感じで
入り込むことができず
なんて言うのかな、作品からかなり距離を置いて
眺めて(読んで)しまった感じです。
ちょっと好きになれなかったな。。。

でも全体的には、楽しめる作品です^^

2

初々しさが可愛いほやほやカップル

もどかし甘し、初々しくて可愛い。
受けがネガティブなのが作品の雰囲気に合ってていいですね!
対する攻めの子が天真爛漫で幼くて、受けラブなのがいいですよねw
表題作は可愛らしくてほわほわして、素敵な作品でした。
2人の間の空気ややりとり、リアルさが好きでした。

邑崎ぃぃぃぃぃぃぃ!!!!!!!
主役2人よりも邑崎が好きでした。はい。
受けの髭の子に恋してるんだけど、受けには「ただの棒」だの「せふれ」だのと言われるような不憫な子。
自分もきっと辛いんだろうけれど、相手の為に身を引くのが男らしい!好き!

叔父さんと姪のメールの話が結局1番好きでしたね。
叔父さんがずっと送れなかったメールを、姪が見てしまう。
初めはBLなのに女の主人公、しかも好きだったのかよ!と思いましたが、あの話の主人公は彼女にしか務まりませんね。
メールの素直で綺麗な文章に、思わず涙がほろりと零れました。
叔父さんの恋人の姿を見て一瞬で涙が引きましたけれど。

どのお話も素敵で丁寧で、オススメです!
やっぱり邑崎が好きです。

2

邑崎の恋の話は

いったい誰がきいてくれるのかしらね。

久しぶりに読み返してみたけど、ヤマシタさんの、この、
ひねくれた感じ?
恋愛至上じゃない感じ?
この感じが、惹き付けられるのかなぁ、、、

表題作もそうだけど、登場する男達は、確かに恋をしているんだけど
すっごく後ろ向きだったり、無鉄砲に前向きだったりして
ラブラブオーラは微妙に屈折しまくって、なんだかもどかしいような、
それでいて、斜め後方からパシンと刺さってくるような、
それは、男同士の恋のお話だからなのか、
単に恋に臆病な人の恋のお話だからなのか

まあ、とにかく、この、小さな棘みたいな
「なんか、~~な感じ?」な本編と、
「話にはきっちりオチが必要だろう」なオマケ編
この二つが揃っているあたりが、ヤマシタさんのコミックスの魅力かなぁ。

1

ネガティブで自分勝手な一人のゲイが、生まれて初めて本気で他人に恋愛する。

表題作が素敵です。最初のカラーイラストの透明感も凄く良いと思います。

始まり、マフラー、夜、絵文字。
セフレ、初詣で、家での料理。

そうなんです、
「そうやってちょっとしたことから変えられてっちゃうん」
です、レンアイは。

そして、
「そうやっておぼえたことはたぶんもう忘れない」
んです。

このエピソードのここ、とかじゃなくて、全体が一つの大きなメッセージになっている感じがして。

読み終わったら、恋の話がしたくなる。

“恋ってどういうもの?”って問われたら、一つの答えとして、私はこの作品を挙げると思います。

こういう作品を出されると、神にせずには居られません…


あと確かに、かなりエロい受の姿は見たかったですね。その点は残念。


●『昔の話はしたくない。』
表題作の当て馬(?)邑崎くんの話。切ない。“冬”という舞台が痛いぐらいに合ってます。

●『Re:hello』
ゲイの叔父さんがトラウマになっている女子高(中?)生の話。『恋の心~』の時に引き続き(レビュ参照)、地雷作でした。理由は自分でもまだ良く分かりません。

●『フェブラリー・メッセンジャー』
ヘタレ二人の3日遅れのバレンタインはえびせんで。なんか…アニバーサリーに本当に興味無さそうな描き口で。作品よりも作家さん自身の方に興味が行きます。

●『スパンク・スワンク!』
デザイナー(ゲイ、天然)とそこの会社に営業に来ているリーマン(シュッとしている)の話。本人達それぞれは至って真面目なのに、ハタから見てると超可笑しいっていうwwSM要素入ってて更にツボ♪
KISSと美しいポットとデザイナーくんの天然さに私も鼻水吹きましたwオチも!…続き見たいな。

3

たわいもない会話がいい

とにかく会話に印象が残りました。

二人がただ話してるだけだったりするのに
その会話だけで
お互いがお互いのことを思ってるのが分かったり
二人の掛け合いも面白いし
本当に日常のごく自然な内容を垣間見てるような・・・

これは今までに無いような新しい感じで
良かったです。

2

さらりとリアル

いい感じにBLっぽくないと言うか…、逆にそれが妙にリアルな感じでとても好きです。
主人公が三十路って言うのも高ポイント(*^▽^*)
で、第三者に切ない思いをしている人がいる、ってのも私的によかった。
この作品の場合、邑崎。
読み応えもあり◎

「くいもの処明楽」で知った作家さんですが、この作品でもう完璧にファンになりました!墜ちた!

2

大人の純粋な恋。

ヤマシタトモコさんの作品の中でもダントツで好きな作品です。
表題作の「恋の話がしたい」は個人的にすごいツボでした。
ストーリーやキャラクターに現実味があって、その中で大人ながら純粋な恋をしてるという感じが堪らなかったです。特にメールと電話のやり取りが二人とも可愛いですね。
あと、私はこの作品の扉絵(?)が大好きです。表情がリアル。
ヤマシタさんの絵って目力があって、そこも大好きだったりします。

それと、「Re:hello」も印象残ります。
切ないの一言に限るお話でした。未送信のメールにあああってなります。
だけどカバー裏と書下ろし見ると、違う意味であああとなりますね。そこは見ない方が良いかもしれない…なんて。

でも全部まとめて良い作品!ヤマシタさんの作品が癖になってしまいました。

5

ヤマシタトモコの話がしたいv

ノンケに吊り橋理論で告白してみたら拒否られなかった!
ネガティブな受け、見た目のクールさとは裏腹に
ものすっごく乙女思考の受けが好きだあああああv

ノンケまっすぐ年下攻め真川 と 乙女髭受け美成と・・・セフレ邑崎
この関係が絶妙です。

ゲイだと自覚したときから、本当に好きな相手への気持ちはあきらめていた美成。
片思いの相手・真川から拒否られず受け止めてもらえたのに怖い・・・
本当の恋をするのが怖いのは
自分がちょっとずつ変わってしまうから?

知り合った当時、連絡先を赤外線で交わすために携帯を繋げるシーンとか
身体を繋げるシーンよりも、ドキドキした。
学生でもないし職場も一緒じゃないと、携帯っつーもんが
ものすごく大事なアイテムなんだなぁと、携帯に注目しました。

描き下ろしに【昔の話はしたくない】で
親友でセフレの邑崎の恋の話がちらりと。
誰か邑崎の恋の話も聞いてあげてください←心残り

【Re:hello】
出せなかったラブレターというかラブメール。
これまた携帯。
恋をする人はさ
携帯のちっさな画面をどんだけ眺めて暮らしてるんでしょうね・・・

【フェブラリー・メッセンジャー】
押したり引いたり恋は試し合いw

【スパンク・スワンク!】
ドMの営業マンとガチのゲイw
でもこのドM、かなりドSの匂いもしましたw

描き下ろしで
【間取りの話がしたい】と【Re:hello】
ヤマシタさんはさー、ほんとどうしても自分の名作を落としておかないと
気がすまない性質なんでしょうか?w
一発笑わせておかないと気がすまない人なんだな・・・きっと。


6

いいはなしっ

この本は近所の本屋にやまずみにつんであったのが印象的で、

買ってみて、やまずみにつんであった理由がわかりましたっ

すんごいいい作品っ

そして、キャラクターが可愛いっし、年下攻めっ

しいてゆうなら、邑崎さんが幸せになれればいいと思いました。

邑崎さん大好きになりました。

幸せになってほしい。

是非邑崎さんに注目して読んでみてください

5

キラキラ眩しい

まさに「恋の話がしたい」がヤマシタさんの創作のテーマなんですね!
どの作品も、
恋のエッセンス
恋の真髄
恋の核心
を書こうとするものばかり。

そのヤマシタさんが、「恋の話がしたい」というのですから、もうレンアイにまつわる余計な部分を、削って削って削って、真ん中のイチバンピュアなとこだけ集めて、恋で大吟醸でも醸造する気かよ!てなピュアさなのです。

羊は自分では〔あくまでも自分では〕けっこうピュアで一途なつもりなんですが、これ読んだら、自分のハートがいかに汚れて古びたボロ雑巾か思い知らされました。

「付き合うって、なに?」なほどピュアな受け君。
何をすれば恋かなんて、決まってないしね。
髭はえててピュアじゃいけませんか?(笑)
全くいけなくありません!むしろ萌えます!

好きな人に会いに行く時の翔ていくようなキモチとか、
たわいない短いメールのやり取りでニコニコドキドキしたりとか、
好きになってごめんなさいってなぜだか謝る卑屈さとかも、

もう羊には手の届かないお空の星のようでした…
そのくらいきらっきらにピュアで乙女なんで、ところどころ悶絶モノの眩しさ恥ずかしさでした(笑)
でもその眩しさが、きっとヤマシタさんが書きたかったものなんだと思うのです。

3

がばちょさま
ええ。もう気力体力ともにナッシングですわ(笑)。平穏無事な毎日。
ここまでのピュアに辿り着くためには、何かを削って削って削ってコアまで剥き出しにしなければ。
そこまですると、心が風邪をひきそうなので、ヤマシタさん作品で我慢致します。

がばちょ

ここらへんのヤマシタさんの作品を見ると
あのころはあったはずの純粋な気持ちがもう戻ってこないだろうなぁ

なにか、ふと現実を見ると複雑な気持ちになります。
気が抜けた自分は、もうあそこまで体力、気力を使って
立ち向かっていけないかなぁ。
ちょっと身につまされます(笑)

泣けてきちゃって

今まで読んだヤマシタさんの作品の中で一番キュン♪ってしちゃった。
美成がなんだかひたすら必死というか健気というか、読んでいたらなんだかどんどん可愛くなってきて、目頭熱くなって泣きたくなってきちゃって参った。

ゲイと言う自覚はあるけど、今までまともに誰とも付き合ったことが無い美成と同性との付き合いは初めての真川。
どちらかと言うとネガティブな美成を何事にもポジティブな真川が引っ張っていく、でもお互い初めてのことばかりで、どうやって付き合って言ったらいいのか、戸惑いとか揺れがなんだか切ない。

表題作のこのお話のほかに、ゲイのおじさんを小さいころ好きだった、女の子の出て来る話も好きです。
女の子が主人公的な役割で登場してきてホッとするBL漫画家さんって私にはヤマシタさんくらいだな~。
おじさんの思いはこの先も届く事はないのだろうか…判らない、誰にも何も。

人が生きていくうえで絶対という事はありえないに等しいのだから。

11

レビューをみたけれど…

表題作「恋の話がしたい」では、二人とも不器用だなぁ~と母親のような気持ちで読めました。受け(美成)の恋愛することに対する恐怖・不安が、攻め(真川)の真剣な行動とまっすぐな感情でしだいに消えていく…そんな描写がとてもいいなぁと思いました。邑崎の偏屈な愛に涙です。

なぜ中立かというと、個人的な好みの話です。
レビューを見た限り絵に抵抗感は無かったのですが、いざ読んでみると…あれ?ちょっと好みな絵じゃないと思ってしまいました。とくに横顔で集中力が途切れるというか…絵は本当に好みによると思います。
もう一つは邑崎の扱いが、あまり好きにはなれなかった…もう少し本編で絡んでほしかったです。
そんなわけで中立とさせていただきました。

6

あきら

>高橋ミキさま

少女漫画とかって、似たような絵が多くて評価通りのことが多いんですけど、
BLっていろんなタイプの方が書いて(描いて)いますから、評価通りにいかないこともあるんですよね…。
これからもお気に入りの作品に出会えるよう、精進したいと思います(笑)

コメントありがとうございました。

高坂ミキ

判る気がします、人って好みがいろいろあるから、感じ方違って当然ですもんね、私も評価が色々分かれているほうがかえって気になりますよ(笑)
ヤマシタさんの絵は確かに好み分かれそうですね、時々、この顔どうなの?って思うのありますから^^;)

あきら

ほんと好みだと思いますよ…! 話も全然悪くないんですよ…!
中立ですけどお勧めします(?)

コメントありがとうございました。

匿名さん

神評価や、萌え、中立…いろんな評価がある作品の方が読みたくなっちゃいます。

カバー裏には気を付けて!

「イルミナシオン」ではドアップのひとり表紙が印象的だったヤマシタトモコだけども、今回の表紙もBL表紙の定石を軽く無視して、え?風景だけ?と思いきや、よく見れば景色に溶け込むように小さく2人が居るじゃないの。
うーむ、この方は人の裏をかくのが好きなんだろうか。
と言うか、かなり色んな自由を許されている立場なんだろう・・・売れっ子だから(笑)

表題作はヤマシタさんにしては可愛らしくて、そして幸せなお話だった。
ゲイの美成が失恋決定のつもりで告白したのは、年下の友人だった真川。
ところが相手の方が激しく自分の事を求愛してくれるものだから、逆にアタフタしてしまってギクシャクとした態度しか取れない美成が、なんとも情けないやら可愛いやら。
しかし何が一番切ないって、それは「棒」のまま終わってしまった邑崎だろう。
やはり甘いだけでは終わらせてくれないのがヤマシタ節(。´Д⊂)

その他作品では「Re:hello(レスポンス・トゥ・ハロー)」が秀逸!・・・と言いたいところなのだが、カバー裏を読んで夢が一気にブッ壊れた。
これは雑誌掲載時に読んで実は泣いてしまったのだが、本当に私のドリームを返してくれと言いたい、ヤマシタ先生!(笑)
しかしながら『まだすきだ。』を送信させなかったヤマシタさんのセンスには、強烈にやられた気分。
ただし久江羽さんも書かれているが、このお話を読んでキューンとなった方は描き下ろしとカバー裏の解説は読まない方が賢明だ。

この人の描く物語は、どうもハッキリしなくてグタグダでいい加減で泥臭い雰囲気があるくせに、妙に文学的で説教臭くてロマンチックだ。
このアンバランスさは今までただの作風だと思っていたんだけども、実は作者自身の投影であるのかもしれない・・・というのは突拍子すぎる考えだろうか。
そうでなければ「Re:hello」をあの一言で一蹴出来ないだろうに!とも思っているんだけども。
何と言うかキレイなままでは終われないという、照れとサドの血を垣間見た気分だった(笑)
そう言えばヤマシタ作品、照れ屋さんとサドっ気のある人だらけじゃないだろうか。

12

乱菊

>匿名さま
あっという間にのし上がった感じがしますねえ、ヤマシタさん。
初めてみたのは木原さんの小説の挿絵だった記憶が・・・その頃は殆ど雑誌掲載もなかったというのに。
たった2年かそこらの内にスターダムへ c(`Д´c)
王道は行かないゾっていう、ちょっと天邪鬼な感じで、今後も突っ走ってほしいですよね~♪

匿名さん

今年はヤマシタさんの当たり年ですね。
どれも力作で、すばらしいです。
表紙も challenge なところ好き!

乱菊

>匿名さま
これなら家人の目のつくところに置いていてもOKですよね(笑)
今後はこういうのが増えてくるんでしょうか~。ムムム

匿名さん

これは、BLの表紙ではないですね!
CHANGE!の波は、ここにも来ているデスネ

多分、どこにでもある日常の1コマ

恋愛してて不安になることって誰にでもあると思う。
そういう何気ない切り口が、この作者さんの魅力だと思います。
ゲイであることがどこにでもある日常かどうか、という問題はさておき。
だけどそんな感じにサラっとしていて、それでいて無性にドキドキする。ハッピーだけど切ない。切ないけど、暖かくなる。誰もが経験する矛盾がたくさん詰まってる。
評価に「中立」を付けたのは、そんな感じで、気負わずに、期待もせずにサラっと読むのがとても似合う作品だと思ったからです。

表題作の他に収録されていた「Re:hello」は、メインに描かれているのが女の子という、BLとして見ると珍しい切り口の作品。
だけどしっかり「BL」してます。切なくて、ちょっと良い話。

「スパンク スワンク」は、エッチこそありませんが受けと攻めの心理攻防戦に思わずにやりとしてしまいました。この本の中で一番好きな話かも。

3

マジ泣きしました。

はじめはちょっとノリが悪かったんです。表題作は恋に臆病なおじさん・美成さんが主人公なので、もどかしすぎるって言うかなんと言うか…。ノンケの年下・真川君のほうが引っ張ってくれるのに、「おネガさん」なので3歩進んで2歩下がるよりもっと後ろ向き。でも、その真川君の言葉が、すっとぼけているんですが心に残ります。美成が好きになっちゃったのもわかる気がする。いい子なんだもん。

で、描き下ろしの「昔の話はしたくない」でマジ泣きしました。邑崎君かわいそうだよー(T0T)かわいそすぎるよー(泣)久しぶりにこんなにかわいそうな話を読みました。うれしいとか、感動とかじゃなくて、哀しくて泣きました。邑崎君に救済を!

それから、評価が上がった最重要作品が「レスポンス・トゥ・ハロー」です。
ゲイの叔父さんと姪っ子のお話なんですが、叔父さんが(たぶん)片思いしていた相手に送らなかったメールが主人公みたいなものです。それこそ、漫画と言うより携帯小説?で、泣きました。だって、叔父さん乙女すぎるんだもん。これにも描き下ろしがあるんですが、こっちはドリームのために見ないほうがいいんじゃ?

他にも、バレンタインにかこつけて告白はしたいけど、男だから照れもある。日にちをズラし、送るものも3,000円のえびせんにしたら、却って遠まわしになっちゃって・・・ていうお話と、超ガチなゲイと超ガチなドSの恋の駆け引きのお話も収録されています。SMのことを知ろうと、あっちのサイトを見ては驚き、こっちのサイトを見ては研究し、なのに未だに報われない。はやくハッピーになれます様に。
こちらの2作は笑ってくださいね。特にポットと「イタイーーー」っていう台詞に。

10

キュンとした

表題作がめっちゃ可愛かった。
切ないというよりキュンキュンしっぱなしだった。
美成が「レンアイしてるなー」って実感してるんだけど、確かに、あぁ恋愛ってこんな感じだったよねーなんて懐かしく思ってしまう自分がいます…
ほんとヤマシタさんの描かれる男の人って可愛い!
おっきい大人の男が顔真っ赤にして必死に恋愛してる姿が可愛くて仕方ない!!
真川の「ほかの男の話しないで」のとこなんかもキューーーーーーン!!
ほんと美成同様アバラが痛いっすよ。

叔父さんのメールの話はほんとイイ話で、最後も何か希望がわずかに残るような話だった、のに…
ほんと皆様のおっしゃられている通り、描き下ろしとカバー裏で夢はぶっ壊れましたね!
や、笑ったけど!!ちょっと悲しくなったよ叔父さん。

あとチョコレートの男の子達の話も可愛かった!!
ヤマシタさんのキャラクターたちはほんと変人ばっかりであんまり普通の男いないですよねー
まあその変人さが可愛いんですけど。

6

この作品が一番好き

友人にヤマシタさん好きがいるので、
この方の作品は全て読んでいましたが。
今までの読んできたヤマシタさんの作品では、これが一番好きです。

表題作のお馬鹿な年下青年とおネガな年上ゲイが可愛くて!
二人が初めてメルアドを交換した場面での美成の表情とモノローグに、
きっと自分は真川に惹かれるだろうという、
恋の予感の切ないトキメキを感じてツボでした。

表題作以外では、叔父さんのメールがいいお話しでした。
午前三時の未送信メールを見た時、夏実と一緒になって泣きました。
しかし描き下ろしマンガとカバー裏を読んで、
「お、叔父さんったら……」と、ちょっと凹んでしまいましたが。

先にレビューをされた方の忠告を素直に聞き入れて、
カバー裏は見るべきではなかったと思いました(笑)

4

素直な男に愛されたい!

表題作は寂しい私にはちょいとイラっとくるほどほのぼのイチャイチャしてました。
読みながらニヤニヤして、始めての恋、ネガになったりポジになったり・・・可愛いなーなんて心の中でつぶやいてたんだけどdialogue:3の真川君のメール絵文字入れてよの言葉に美成さんがイライラするほど悩んで結局送った返事の内容を見て思わず口に出してムカツク・・・とつぶやいて隣にいた妹を驚かせたというね・・・あ、このムカツクって悪い意味じゃないですよ。素直にうらやましいというムカツクです。笑
本の最後の最後に入っていた「昔の話はしたくない」を読んでほんと切なくなった。
きみと   きみともっと話がしたかった。
で終わらせるヤマシタトモコさん、ドSですか?私をいじめて楽しい~?
しかもね、いい!と思った「Re:hello」。切なくて悲しくて、こういうの暗いけど読みたいんだよねーなんて思ってたんだけど、表紙カバー外したところにあるヤマシタさんのコメント・・・・・・本編中に描かなかったことをここで書くのは無粋とも存じますが・・・・・って断ってからかいてるけどさ、ホント無粋だよ!その事実知りたくなかった。
でも、知ってさらに「Re:hello」が好きになった私は間違いなくMの部類です。
乳首にピアスはしてませんけど!

7

これは萌えた!

「恋の話がしたい」はすごく気持ちが分かって切ないし、ラブい。
すごく初恋の雰囲気があって、笑いがこみ上げてくる。
付き合いだしたばかりの二人が、これからもずっと一緒にいればいいなと思う。
相手に影響されていくのが、恥ずかしいけどうれしいという気持ちがよかった。
一番好きだったのはメールのやり取り!
絵文字を全く使わなかったのに、相手に影響されて、ハートマークで返したメールが
すごく可愛かったー!!
私も一緒になって笑ってしまった^^

3

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