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まだまだ世界はすばらしい――。
作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます
肉体関係がないから「受攻無」になっているだけで、
絆の濃密度加減からすれば「標準的」判定をしたい
程の気持ちに溢れた作品集です。
あらすじで紹介されているのは収録作の初っ端、
表紙にもなっている「ユアマイサンシャイン」の筋
ですね。この作品で描かれる気持ちの駆け引きが
又妙に色っぽい。敢えてこれ以上何も言いませんが。
全収録作満遍なく二人で居る事に対する甘酸っぱい
気恥ずかしさに満ち溢れております。
恋とは明言されていませんが、間違いなくそれは
恋なのでしょう。
この本の登場人物には、キスもなければエチもなく、色気のイの字も出てきません。
だけど、特別なんです。
自分にとっての特別な存在であり、相手にとっての特別な存在。
それは、一生彼等の間には、彼女とか女の子とか介在しないで、このままツルンでいってほしいと願いたいほどの、特別な何かが見えるからです。
また、それが胸をキュンと締め付けてやまないのですよね。
この彼等の恋未満の友情が、いつまでも続くことを願ってやみません。
社会人になっても学生のサークルのようなノリでおかしな事をするのを趣味とする二人。
その一人は人づきあいもよく、皆の中心になる時にもう一方はふと、自分は相方ではなくて裏方でもいいや、と思う時。
でも相手からは、裏方はいらないと言われた時の幸福感。
大勢周りにいても自分だけが相方であるという特別感。
卒業時に隣室の人間のドールハウスをもらうと、そこに見える相手の淋しさ。
皆と道をわかつことの淋しさをそこに見た時に、思い出は捨てる必要はないんだと、わざわざ言いにいき、特別になる瞬間。
幼いころから慕っていた相手と離れ離れになった時に、母にも再婚相手ができ、自分が一人ぼっちになってしまったような錯覚を覚えた時に、新しく父になる人から、そして慕っていた相手から欲しい言葉がもらえて、特別になった瞬間。
双子だけど、その片方に、自分の知らない世界があることを知った時の一人取り残された寂寥感も、全く同じ絵を描いていたことを知った時に、やはり二人は特別なんだって安心する瞬間。
そんな特別な瞬間がつまっていて、心を掴んで離さないのです。
今まであまり注目していなかったのですが、読んでみたらすごく面白い!!
この中では「箱庭エブリデイ」がお気に入り☆
全寮制の高校で、相室。自分の隠れた趣味を知られたくないから、ルームメイトとのあいだにダンボールの敷居を立てる。すでにここまでの設定が面白い。確かに、私も他人と相部屋とかになったら趣味が合わないでもしない限り大変な思いをしそう。全寮制なんかにしなければよかった・・・と悔やむ彼の苦難も然り。
しかし、徐々に氷が解けるように、いつのまにか敷居も外れ・・・
最後は意外な展開で、そっちか~って感じ。
「おなじほしのした」も好き◎
若い、新しいお父さんへのとまどいとか、悩みが伝わってきます。
松下さんの、普通なんだけど少し外れたテイストのお話がツボにはまりました。これからは要チェック!
表紙のメガネの男の子。ぽっちゃりらしいんですがそうでもないような…。
こぶたちゃんと呼ばれてたり、お腹のお肉を摘ままれてたりしてます。まあ、BLとしての恋愛要素ゼロですが、これはこれで面白いですよ。
友情とか青春とかほのぼのしてます。
「世界はつづく!」卒業前には後輩に受け継がれると言う、ずっと持っていたら駄目らしいドールハウス。全寮制で卒業する3年がいらないものを後輩に譲るフリマでリタが持っていたそのドールハウスを手にしたのは同じく3年の九次。ドールハウスにちっさいリタが見えるようになった九次…ホラー要素なんて皆無なんですけど…なんかじんわりと恐い…。
初読み作家さんです。
装丁がとても綺麗で、ベージュ色にまとまっていて、いい感じ。
帯に「天才肌・松下キック」と書いてあったので、
「おおっ、天才肌とはなんぞ!?」と思って、ドキワクしながら、
ページをペラリとめくりました。
◆◆ ◆◆ ◆◆
短編集でした。
一つの話があまりに短いので、全部は紹介できないのですが、
ううむ……
「天才肌」とはこういうモノを言うものなのか……と
ちょっと唸った作品でした。
確かに才能をとても感じる作品です。
他の作品には見られない表現や、人物の書き方、モノローグなど、
とても変化に富んでいると思います。
ただ……「BL作品」としてみると、どうか??と思うのです。
BLの視点で見ると、「全くBLではない!」と
私は思ってしまいます。
ちるちるで検索するときに
「本当にコレ、検索して出てくるんだろうか……?」と
半信半疑で、検索に引っかかった時は、ビックリしました。
しかもカテゴリが「非BL」ではない……
えええええ!?
まず、この作品のBL要素でないところから語りたいと思います。
・エッチシーンがない。
・キスシーンもない。
・ハグシーンもない。
・告白シーンもない。
・ゲイ・ノンケも分からない。
・受・攻もない。
・登場人物が「恋」をしていない。
・誰かを「好き」という感情も出てこない。
・誰かを意識するということも出てこない。
・とにかく恋愛要素がゼロ。
ただ、言えるのは、どの短編にも
「男の子が二人出てくる」
それだけです。
その間に、恋愛要素はゼロです。
そこに恋はあるのか?
そこに愛は存在するのか?
◆◆ ◆◆ ◆◆
「萌え」という分野を語るなら、
完全に萌えません。
感じるのは、作者の才能。
ただ、それだけです。
「これから、成長するのでは……??」という部類ではないです。
そういった意味で、既に完成した「天才」なのかもしれません。
ただ、この作家さんに「BL」の要素を求めるのは
酷だと思います。
別の分野で活躍すべき才能がある方だと思います。
「BL」のカテゴリにわざと収めようとした事自体が
間違いだったのではないでしょうか。
「天才肌」の才能、それについて
ちょっと考えさせられた作品でした。