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凪良ゆう先生の既刊作品は拝読させて頂き、今作も作家買いさせて頂きました。
個人的、各項目5段階で
しんみり 3
健気 2
不憫 2
エロ 1
な感じだと思います。
阿部さん×高嶺くんのカプです。
今作は既刊作品の「ショートケーキの苺にはさわらないで」のスピンオフで、新装版です。因みに旧作版の方は未読です。
まず、ショートケーキの苺にはさわらないで、の時も思ったのですが、阿部さんの口調が相変わらずオタク過ぎる口調だった為、少し気が散って、感情移入出来なかったですね。完全に私の好みでしかないのですが、ショートケーキの苺にはさわらないで、よりも数年経って、38歳になっているのに、オタク口調のままって…となってしまいましたね。
凪良先生のあとがきで、「顔面よりも中身の恰好よさを優先したかった」とのことなので、太ってた阿部さんが痩せても、中身や口調のオタクさは残したのが、凪良先生の拘りなんだな、とは分かりはしましたが…。
でも、阿部さんの口調はともかく、阿部さん視点の地の文はオタク口調ではないので、その辺りはあまり気にならなかったです。
不憫な扱いを受けてきた高嶺くん。そんな高嶺くんを救おうとする阿部さんの優しさ。徐々に阿部さんに心を開く高嶺くんの健気な姿。タイトルの意味。そのどれもが、苦しさと愛しさを含んでいて、人間もドールも同じく生きているんだなと痛感しました。
個人的に、本編の後に同時収録されていたイベント配布ペーパーの、阿部さんの浮気?に対しての高嶺くんの反応やラーメンのスープを煮出してた高嶺くんの言動がめちゃくちゃ健気で可愛かったので、是非とも読んでほしいです。
今回はレストランの二代目と裏ドールのお話です。
裏ドールの受様を預かった攻様が
彼に寄り添い過ごす事で夢を叶える顛末に
幕間短編を収録。
西暦2047年
世界は少子化で慢性的な人材不足となり
作業用アンドロイドが爆発的に普及します。
やがて機械な外見なロボットとは別に
人そっくりの容貌で高度なコミュニケーション能力を
もつ高性能アンドロイド「ドール」が作られます。
攻様は生まれた時から大きな赤ん坊でしたが
レストラン経営する父の料理を堪能して育ち
物心着く頃には肥満体男子でした。
外見が重視され始める中学になると
攻様は恋愛対象と見られなくなり
生涯独身かもと思う様になります。
そんな中二の春
攻様は国際的なアンドロイド展示会で
IBS社の可憐なドールに一目惚れし
彼女と幸せな未来を決意します。
ネットやイベントでドールを仲間を得ていき
大学のドールサークル仲間は生涯の友となりますが
裏ドールのマスターとなった伝説の男と
親友となります。
しかしながら在学中に戦争が起こり
終結後は人に似た容貌を持つドールは製造も
所持も罪となり攻様の夢は叶わなくなります。
戦後14年
攻様は二代目シェフとして腕を振る日々です。
2年前の健康診断で突然死待ったなしと言われ
食事制限で適性体重となりますが
独身生活を邁進中です。
そんなある日
たまにやってくるヤクザの馴染客から
裏ドールの面倒をみて欲しいと頼まれます。
この裏ドールが今回の受様になります♪
馴染客もまた組長から受様を預かる身ですが
外せない案件のために受様の預け先を探しており
ドールに造詣が深いと知った攻様を頼ったのです。
攻様は受様のためと預かる決意をしますが・・・
初出ショコラ文庫に再録短編をつけたリメイク版で
既刊「ショートケーキの苺にはさわらないで」の
攻様の親友の攻様と裏ドールの受様の
SFファンタジーになります♪
本作は既刊と同軸進展で
既刊の攻様は恋人と関わった事で
戦争の影を体験し恋人と共に生きるために
アメリカに移住します。
実家の二代目シェフである攻様は
戦争終結から14年後に受様と出会いますが
攻様は親友のドール徴収で戦ったものの
実際の戦いを知りません。
受様は人間の言葉に逆らえず
性ドールとして飽きられたら捨てられ
兵士不足の戦地では適切な処理もされずに
戦わされると言う悲惨な体験をしていました。
親友の恋を見てきた攻様にとって
受様は人と変わらず痛みを感じられない受様に
読者も人間の愚かさを痛感させられます。
アンドロイドの受様に心はあるのか
攻様と過ごす事で心は育つのか
アンドロイドと人間の心とは同じモノなのか
そして組長の持ち物である受様を救う術はあるのか
戦争終結後が主な舞台ですが
人間が起こした戦いの代価を背負ったドール達が
伝説として語った言葉がタイトルに込められていて
既刊以上に胸が締め付けられるラストでした。
何を幸せとするかは人それぞれですが
限りある時を精一杯生きられれるなら幸せですよね。
旧版既読です。
スピンオフ元となる「ショートケーキの苺にはさわらないで」も素晴らしい作品でしたが、個人的には阿部こと阿部ちんが主役となるこちらの作品にどうしようもなく心が惹かれてしまいます。
名作揃いの凪良作品の中でも、読後の余韻を1人で静かにじっくりと噛み締めたくなる。
言葉にできないなにかが胸に残る、そんな1冊かと思います。
主人公である、前作よりも大人になった阿部ちんと、彼が匿うことになった美しい裏ドールの高嶺。
人間とセクサロイドという彼らの関係を通して、人間の身勝手さや、醜さ、時に痛みを伴うやりきれない苦しさが嫌というほどに襲いかかってきます。
ですが、それでも2人が送る生活の中には無償の愛と小さな幸せであふれているのです。
とびきりやさしい愛を描いたお話なのだけれど、彼らが生きている未来の世界との対比が辛くもあるというか…
決して綺麗なだけでも、ただ幸せなだけでもない。
そこがこの作品に惹かれるところなのかもしれませんね。
私は、阿部孝嗣という人間が好ましくて仕方がないのです。
いにしえの某ちゃんねるを彷彿とさせる独特な口調といい、いわゆるBLの攻めの定番といえば…に当てはまるような人物ではありません。
しかしながら、読めば読むほどに底知れぬ魅力を感じずにはいられず、これほどまでに一途に他者を心から思いやることができるかっこいい男はいるのだろうか?と思えてしまう。
素朴で、馬鹿がつくほどの正直者で、こうと決めたら真っ直ぐで、周囲に流されず自分をしっかりと持っている愛情深い人です。
悲しみを抱えて生き続けるドールたちに寄り添い、心からの愛情を注ごうとする彼の姿が好きでした。
高嶺と美優が出逢えた人間が彼で本当に良かった。
2人から3人へ、そして2人からタイトルへ。
結びの部分とタイトルセンスがこれまた素晴らしいです。
前作とは異なるアプローチで描かれた、人間とドールの愛の行方をぜひ追いかけてみてください。
新装版には、旧版には収録されていなかったイベント配布限定のショートストーリーが収録されています。
とてもかわいらしいお話なので、未読の方はこちらもぜひ。
ああ…!涙が溢れてきて感動止まらず、何からレビューを書けばいいのか…
レビュータイトルのとおり、ラストエピソードのタイトル回収に
涙が溢れて嗚咽が止まらなくなり、読み終えた今も呆然としています。
まっすぐ、一途な愛と献身を貫いた二人の物語。
特に主人公である「阿部ちん」の魅力がこれでもか!と
いろんな場面にぎゅぎゅっと詰まっていて、愛おしくてたまらなかった…
旧版は未読、こちらの新装版で初めて拝読しました。
『ショートケーキの苺にはさわらないで』のスピンオフ作であるこちら、
「ショートケーキ〜」で強烈な印象を残した脇キャラ・阿部ちんが
主人公となっています。
「ショートケーキ〜」の南里×シンの話が随所に出てきますし、
「ショートケーキ〜」を読んでいるか否かで本作の解像度にかなり違いが
出てくるかと思いますので、個人的には順番通り読むことをおすすめします。
まず!
阿部ちん!「ショートケーキ〜」でイメージしていたのと、
ずいぶんお顔のイメージが違うよ!?
と、表紙を見てびっくりしたのですが、ページを開いて読んで納得。
「このままだと死ぬ」と診断されて、阿部ちん、
本気でダイエット頑張ったんですね…!
料理屋の息子にとって、なかなか厳しい道のりだったと思う。えらい。
そして本編中では「眼鏡をとったら美少女に…」とはならなかったー的な
喩えが書かれていましたが、私から見た阿部ちんは誰よりも輝いていて格好良くて、男前でした。
阿部ちんは、というよりも、阿部ちんの「愛し方」なのかな…
最初から最後まで一貫して変わりなく、揺るぎなく、
優しさに溢れた愛をくれた人。
ダイエットのエピソード一つにも、何事にも真面目に取り組み、
決めたことは貫き通す”阿部ちんの阿部ちんらしさ”が
滲み出ているような気がします。
幼少期から始まり、美優という”運命のドール”との14歳での出会い、
そして38歳になる今、既に「一生童貞」の覚悟を決めているー
「〜である」という独特な口調が読んでいてなんだか癖になる、
愛すべきキャラ・阿部ちん。
序盤はそんな彼のキャラクターが十二分に伝わるエピソード満載、
どこかコミカルな雰囲気で進んでゆきます。
時折ふふっと小さな声を漏らしながら楽しんで読み…
店の常連客でありヤクザの組員でもある芝が、
突然高嶺を連れてきて彼を「預かって欲しい」と頼んできたことから、
阿部ちんとツンツン裏ドールとの奇妙な?同居生活が始まります。
これ!読み終えて全てを知った状態で振り返ると、
この時芝が言っていた「外せない用」とはどんなことだったのか、
どんな気持ち・考えで高嶺を阿部ちんに託そうとしたのかー
そんなことが頭をよぎってピンときたり、
人知れず苦労を重ねてきただろう芝のこれまでに思いを馳せて
胸がツキンと傷んだり。。
構成のうまさに舌を巻いてしまいます。
”いまいち信用ならない感”を匂わせておいての、
後半、ここぞ!という時の登場と大きな手助け。
興奮して思わず「芝さん…!」と小さく声が漏れました。
今までの何人もの”マスター”からの酷い扱いと戦場でのトラウマ、
また高嶺に素晴らしい思い出をくれた、彼にとっての唯一の「マスター」を
恋しく思う気持ち。
高嶺のこれまでの生き様が徐々に明らかになってゆくにつれ、
重苦しい痛みと人間の所業へのやるせなさが募り、辛い気持ちに。。
特に、阿部ちんと高嶺が二人で藤森(高嶺にとっての最上のマスター)に
会いに行く場面に、心が痛みました。
彼が家庭を持っていたーということよりもむしろ
ずっと辛かったのは、高嶺がきっと「愛」だと感じ信じていた
藤森の行動が全て、藤森にとっては大した意味を持たないものだった、
ということ。
藤森のもとを去る際、阿部ちんが問いかけた
「自分の娘に同じこと(肌にタトゥーを彫ること)ができるか」
という問いに対する彼の答えが、ナイフのように心に刺さり
心抉られました。
そんな藤森のところにいた時が、今までのマスターとの最上の時間で
最大の幸せだったなんて...( ; ; )
スピン元の「ショートケーキ〜」を読んだ際にも感じた
人間の身勝手さに対する怒りをここでも強く感じることとなり、
変えられない「搾取する側・される側」の関係性にやるせなさを覚えます。
そんな人間とドールの残酷で一方的な関係性が描かれる中、
阿部ちんと高嶺の間で育まれる愛は、キラキラ輝いていました。
ドールである高嶺の”心”をゆっくりと甘く溶かしてゆく、
阿部ちんの言葉と行動。
やがて心通わせ、このままいつまでも二人でー
と思った矢先に訪れたピンチには震えましたが、
まさかの「あの人」が…!という展開への驚きと感動、
ガツンときたよー。。
美優の言葉、行動にも泣けて泣けて仕方なかったし、
高嶺を守ろうと顔も体もぼこぼこに殴られ蹴られる阿部ちんに
自分も高嶺の気持ちになって「なんとかしなきゃ!」と焦燥感に駆られた、
忘れられない場面でした。
そして...
このボコボコ事件がなんとか収拾ついた後、
ラストに静かな悲しみと感動が待っていたなんて。
繰り返される「………うん、俺もだ」
この台詞、今もレビューを書いていて思い出すたび涙が出てきてしまう...
「ただ、そばにいたい」という願いを叶えるために、
信じられないほどの困難を乗り越え、不自由・不便さに耐え、
優しい愛を与えあって過ごした二人の物語。
涙で目元がぐしゃぐしゃになり、辛い気持ち、受け止めきれない気持ちも
正直まだあるけれど。。
ラストの「Taste of love」、鈍ちん阿部ちん(笑)と高嶺の嫉妬、
健気100%成分の魚介ラーメンのお話に救われました。
涙涙、だけでなく、笑って読み終えることができた幸せ。噛み締めたい...
読後の感情のままに書き散らしたレビューになりましたが;
スピン元作品と共に、何度も何度も大切に読み返したい…と思える一冊。
何一つ文句なし!の「神」作品でした。
はーー……もう泣いちゃう。
好きな人のために身体を張って守り抜く一途なスピリッツ。人間とアンドロイドの種族を超えた温かい純愛にもう泣いちゃうしかなかったです。゚(゚´Д`゚)゚。
タイトルの意味なんかも最後に知ってしまうと、余計にウルッとなりました。
タイトルの数字の羅列は作中のとある言い伝えに係っているのですが、この伏線回収は見事な感動劇を演出しており、涙腺崩壊へと強制GOでした。
"感動"の言葉だけじゃ言い足りません。
揺さぶられるし、昂るし、切なくもあるし、幸福でもあるし、言い表したい感動表現がいっぱいあってまとまりきれません。
阿部と高嶺が最後に迎えるエンドに至るまでには色んな試練があって、彼らの出会いからこれまで生きてきた道すじ、裏ドールの置かれている無情な環境……そんな背景を抱えた2人が紡いでいく恋のストーリーにどっぷりでした。
とはいっても、元々阿部の恋愛対象はドールの"美優"で、14歳の頃からずっと恋焦がれてきた女体ドールでした。高嶺は男体の裏ドールなので阿部の恋愛対象とは違いますが、2人で同じ時間を過ごすうちに互いに好意を抱いていく自然体の惹かれ合いが最高に素敵です♪
「ショートケーキの苺にはさわらないで」の主人公2人も、かなり困難な環境下で結ばれた素敵カップルだけど、今作スピンオフの2人も負けていません^ ^
何といっても高嶺に恋する阿部の男っぷりが最高レベル!
阿部はイケメンでもなければスパダリでもありません。ドールをこよなく愛するドールオタクです。
ドールをモノ扱いする一部の心無い扱い方を嘆き、ドールに敬意をもって接する優しさが紳士。人間界では非モテカテゴリーなのが信じられないくらいです。
真の「男前」とは阿部のような男のことだと読めば絶っっっっ対分かるハズ!!
見た目は平凡だし、オタクだし、一人称は「俺氏」だし、ピュアチェリーだし(笑)……ちょっと冴えない男かも知れませんが、愛する高嶺を守り抜く行動は抜群にカッコ良いです。敵にボコボコにやられますが、それでも本当にカッコいい!!
ドールとの共生の世界観とは言っても、人間とドールとでは同じ立場や権利を与えられてるわけでもなく、むしろドールは人間に使役される"モノ"としての扱いです。そう考えると、両者の恋愛はある意味身分差の恋なのかも知れません。
ドールの人格や心に踏み込まないのがこの世界の観念。ドールに対する酷い扱いをする一部の心無い者たちの態度は嫌悪感しかないですが、阿部はずっとドールに対等で、それはドールにとっては普通じゃないことなんだけど、阿部のそうした寄り添いが高嶺の心を解していきます。
自分がアンドロイドであることに対して、どこか諦めというか…人間とは違うという線引きをしていた高嶺が阿部と同じ景色を見ようとし、そしてこれからも阿部と共に生きていきたいと思うようになる心境変化にグッときました。
2人の仲を引き裂くトラブルもありましたが、それすら純愛の証明にもなっており、幸福とはこういうものだと知るに繋がるラストが最高すぎて、涙ジョバジョバでした。
タイトルの意味、ラストの感動、全て味わって下さい。
人間とアンドロイドが奏でる高純度の純愛が沁みる素晴らしい物語でした。