手は口ほどに愛を乞う

te ha kuchi hodo ni ai wo kou

手は口ほどに愛を乞う
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神6
  • 萌×25
  • 萌3
  • 中立0
  • しゅみじゃない0

--

レビュー数
3
得点
59
評価数
14
平均
4.2 / 5
神率
42.9%
著者
園瀬もち 

作家さんの新作発表
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媒体
漫画(コミック)
出版社
新書館
レーベル
Dear+コミックス
発売日
電子発売日
価格
ISBN
9784403680106

あらすじ

特定の部位でしか相手を認識できない患者・ブレーの真壁は、美容師の篠崎にもっと触れられたいと願っていた。真壁にとって彼は、触れ合うことで病を治せる唯一の存在(=パーツ)のようで? 新感覚フェティッシュ〝パーツバース〟BL!!

表題作手は口ほどに愛を乞う

美容師、ブレーの症状を改善できる「パーツ」
駆け出し脚本家、”手”以外での人の判別ができない「ブレー」

その他の収録作品

  • 描き下ろし
  • カバー下(漫画・あとがき)

レビュー投稿数3

はじめてのパーツバース

近頃では数多のバース作品が溢れる中、
また今作を通じて新たなバースと出会えました。
その名も“パーツバース”。
内容どころか、名前を聞いたのも初めてでした。

本作によると…バーツバースの世界では
他者を身体のある部位=“パーツ”でしか認識できない人間がおり、
その発症者を“ブレー”と呼ぶそうな。

オメガバースやDom/Subユニバースのような生まれ持った“性”とは異なり、
パーツバースのそれは第二次性徴期に発症する“後天的な疾患”として
描かれています。

また、ブレーは特定の部位に対しては人を見分けられる程に認知能力が
鋭くなるのに対し、症状の進行に伴い他の感覚はどんどん鈍化してゆき、
やがて人の顔も見分けがつかなくなるという深刻な“疾患”でした。

本作の主人公の真壁もまた高校生の頃に“アイデンブレー”と診断され、
以来家族や他者の顔を認識することができなくなってゆき、
脚本家を目指すも“症状”が原因で人間関係をうまく築けず、
生きにくい人生を送っていました。

そんな彼の唯一の癒しは月に一度美容室を訪れ、
担当美容師の篠崎に触れられることでした。

他人を特定の部位でしか認識できない“ブレー”ですが、
“パーツ”とのスキンシップをもつことで鈍った感覚が鮮明になり、
症状の改善を図ることができるのでした。
ブレーにとって唯一無二の片割れであるパースの存在は
それはオメガバースでいうところの運命の番のようで、
ロマンチック感にぎゅんとくるものがありました。

そして、真壁にとっては篠崎が“パーツ”であり、
ひょんなことから篠崎に“ブレー”であることを知られた真壁は
篠崎との触れ合いで病を治すことに。

突然の真壁からの告白に嫌な顔もせずに真壁に触れて、癒してくれる篠崎。
その甘やかしぶりに篠崎も真壁が好きだったのかな?と期待を膨らませるも…
「俺可哀想な子は放っておけないんだよね」と衝撃の一言。
まさかのナチュラルクズ発言に真壁も読者もがっかりしてしまいました。
これまでも求められれば相手が誰であろうと
手(身体も)を差し伸べてきたという篠崎。
けれど、そこに相手への特別な感情が芽生えたことはなく、
真壁からの好意に気付きながらも、そのスキンシップも
あくまで“可哀想な子を助けてあげた“に過ぎないという。
なんという罪深さよ…。

篠崎からの返答に深く傷つく真壁でしたが、
自分の夢を叶えるために前を向いて篠崎から自立しようとします。

真壁には自分がいなくては、とすっかり自惚れていた篠崎にとっては
そんな真壁の反応は予想外だったらしく、ショックを受けているのが
ちょっぴりザマァでした。
そうして真壁から突き放されてようやく自分の気持ちを自覚します。
今まで余裕たっぷりだったのが仕事も手につかないくらい真壁のことで
頭がいっぱいになってしまっている篠崎にニヤニヤしちゃいます。
恋愛は初心者?だからなのか、いざ恋を自覚するとそこからは
溺愛モードが炸裂しておりました♡

はじめてのパーツバースでしたが、これまでのバースBLと同様に
互いにとって必要不可欠な存在という設定が萌えツボでした。
まだまだ商業作品ではお見かけすることはあまりありませんが、
また読んでみたいなぁ。

0

これから楽しみな新バース

バースオタクなのですごく楽しみにしてました!!
まず、設定に関して
身体の一部以外認識できなくなる「ブレー」の人に対してその人ににピッタリあう「パーツ」
この関係性はまた今後色々な可能性を秘めていて楽しみな設定だなと思いました
個人的にお気に入りは、ぴったりなパーツと触れ合うとブレーの症状が改善するというところです
それが2人が一緒に過ごしていけるひとつの理由にもなるし、運命的なものも感じるし、いいなと思いました
この作品に関してはとにかくめちゃくちゃ絵が上手くて、読んでいて心地よかったです
ブレーになったことで内向的になってしまった真壁を優しく包み込んでくれるパーツの篠崎さん
王道の関係性でとてもよかったです
バース作品では攻めが包容力のある人だと安心して読めるなと再認識しました
攻めが受けのことを好きになる確信がもう少しあるといいなと思いましたが、もともと世話焼き気質から受けの手助けをしているうちに…という展開は違和感なかったです!!
とても良かったです!

0

”手”から伝わる感覚が全て…フェティシズムを刺激する新感覚「パーツバース」

またまた、新しいバースが登場...!?と、
園瀬先生のXでのカウントダウンを見ながら
大興奮で待っていた新刊です☺︎✨
(紙は本日発売、電子配信は10/10〜とのこと)

その名も「パーツバース」。
オメガバースのような”性別”、ケーキバースのような”性質(?)”とは異なり、
「アイデンブレー」という病気を発症した患者が「ブレー」となる世界観。

「ブレー」=特定の部位でしか相手を認識できない

→主人公・真壁(受け)は「手」以外での人物の判定が難しく
(顔が認識できない)、相手の顔は見えているのに
記憶に残らず、すぐにかき消えてしまうーという症状を抱えています。

そんな「ブレー」の症状を唯一癒し、改善することができるのが
「パーツ」という特性。
ケーキバースのケーキのように、自身が”パーツ”であることは
無自覚のようです。

「スキンシップ」が唯一の治療、というところに
広がる萌えとときめき✨

パーツの篠崎に触れられ、うっとりトロトロ...の顔になる真壁くんが
可愛すぎました(*´∀`*)

カリスマ美容師・篠崎×健気な脚本家の卵・真壁というカプ。

月一回、美容師の篠崎に触れてもらえる時間だけが
至福の時だった真壁。
実は篠崎こそが自分にとっての「パーツ」だと分かってはいても、
何も知らない篠崎にはそうと言い出せず…

そんな中、ひょんなことから病気のことを篠崎に打ち明けてみると、
なんと「治療に協力させて」とスキンシップが始まってー

と始まるお話です。


いわゆる「スパダリ」大好き!!な自分としては、
この”愛を知らない男”・篠崎には作中、
ちょっと色々思うところがあったのですが...!(°ㅂ°҂)

真壁が一途で健気な分、「可哀想なものに惹かれる」篠崎、
相手のためではなく自分を満たすために優しさを見せつける彼に怒りが。
(この攻めへのもどかしさで、評価を「神」にするか「萌2」にするか
迷いました;
でも真壁くんの健気さ可愛らしさが好きなので「神」で!)

特に怒り心頭!だったのは、「治療」であるスキンシップ中
(↑傍から見ると、もう”治療”なんて言えないぐらい
そこには気持ちが入ってるのに!)
思わずキスしそうになった真壁の口を手で塞ぎ、拒むシーン。

そして真壁が決死の覚悟で聞いた
「なぜ自分にこんなことをしてくれるのか」
という質問に対する答えです。

完全にそれは「恋」なのに、無自覚ゆえに
真壁の心を引き裂くノンデリ発言に「くううう...!」となったものの。

最後の最後の最後に、やっと!
自分の気持ちに気付き、カッコ良いところを見せてくれました◎
(個人的には、よりガツンとした「攻めざまぁ」があっても良かった...!)

と、攻めの言動には色々やきもきさせられたけれど、、
それとは対照的に、受け・真壁の気持ちの変化、
内面の成長にはグッと心動かされる(๑•̀ㅂ•́)و✧

篠崎と触れ合うことで症状に改善が見られ、
人の顔が(短時間ながら)認識できるようになった真壁。

そんな彼が、今まで決して参加してこなかった
劇団員たちとの飲み会に参加したり、
大きなコンペへの挑戦を決意したり。

いつも下を向いていた彼が、長い前髪を短く切りたい!と
篠崎に告げるシーン、「いいぞ、いいぞ!」と応援したくなりました☺︎
(前髪が短くなってスッキリした真壁の顔の美しさも良い〜!)

二人のエッチ描写、濡れ場は回数こそ多くないものの
”手”フェティシズム全開!!

”手”から伝わる感覚が全てである真壁が、口に入れられた指をスリスリ、
艶かしくちゅっちゅ...と咥える姿、そんな真壁を見て
「…ちょっと妬けるな」と言う篠崎の表情に、心撃ち抜かれました//
(舐められているのは自分の指なのに...!)

新感覚「パーツバース」BL、手以外にもいろんなパーツで
ぜひぜひ見てみたい…!
フェティシズムをおおいに刺激し、萌え悶えさせてくれるお話でした(*´◒`*)


★修正:tn細白短冊(2本〜6本)(紙本)
形も質感もガッツリ分かる、嬉しい甘め修正です☺︎

2

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