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soredemo shutter no oto ha naru
同時収録のほうが圧倒的に素晴らしい!
出会えてよかったと思えるほどの神作!何度でも読み返したくなる!
恋愛要素は一切なし。(エロももちろんない。)
でも男たちの深い関係性だからこそのBL?
初めていちの先生の作品を手に取った。
独特の絵柄がシンプルでありながら可愛らしい。
表題作『それでもシャッターの音は鳴る』ep.1〜10+描き下ろし
(萌〜萌々)
手の届かない才能への憧れ、
抑えきれないほどの強烈な嫉妬、
どうしようもない劣等感、
生々しくも切実に描かれている。
不機嫌で堅物なカメラマン・飛野(メガネ)が、
自らアシスタントを申し出た
天真爛漫で恐れを知らない無遠慮な光雄(20)に、
少しずつ柔らかくされながら、
自分と向き合い、光雄の救いもなっていく。
お互いに影響し合って、変わっていくお話。
ただのほのぼのにとどまらず、読み進めるごとに、
飛野の過去と光雄の秘密に引き込まれてしまう構成がとても良い。
カメラに関わる描写もかなり深刻。
(カメラに興味のない素人の私から見ると)
人間ドラマとして見応えのある作品だと思う。
同時収録の『ペンと機械と夢』前後編
(神!)
人間とアンドロイドが共存する世界。SFとはいえ、
リアルで現在の日本を舞台にしているのが絶妙。
アンドロイドが人間を助けるどころか、
人間の仕事を奪ってしまう現実が痛いほどに実感される。
生活が逼迫している売れない小説家・賢一と、
彼が譲り受けた壊れかけのアンドロイド・キュウ。
賢一がキュウの破天荒で突拍子もないサポートに振り回される過程に笑って、
キュウが賢一の小説執筆を手助けしてくれる展開が恐ろしくて震えて・・・
キュウの行動と賢一の実行に涙せずにはいられない・・・
最後は心温まり、ユーモアもたっぷり!
たった2編でこんなにも多様な感情で満たされるなんて、
生涯忘れられない一作となりました。