ゴミ溜めのガーネット

gomitame no garnet

ゴミ溜めのガーネット
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神40
  • 萌×225
  • 萌6
  • 中立2
  • しゅみじゃない2

193

レビュー数
8
得点
320
評価数
75
平均
4.3 / 5
神率
53.3%
著者
犬野まげゆいし 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

媒体
漫画(コミック)
出版社
リブレ
レーベル
ビーボーイコミックスDX
発売日
電子発売日
価格
ISBN
9784799768785

あらすじ

殺し屋の叶瑛は、ゴミ捨て場で出会った半吸血鬼・沙羅に襲われる。  
生に執着のない叶瑛は、血を吸われても、家に入り込まれても無関心。  
吸血鬼の出来損ないとして親に捨てられ、血に飢えていた沙羅は、  
叶瑛に「荒んだ生活の世話をする代わりに、食料になれ」と提案し…  
吸血の興奮作用をきっかけに、体の関係を持ち始めた二人。  
初めて知った体温のあたたかさは、互いの孤独を溶かしていくようで――。  
  
最低最悪な世界で見つけた、ふたりぼっちの恋物語。 

表題作ゴミ溜めのガーネット

24歳,雇われ殺し屋
孤独な半吸血鬼

その他の収録作品

  • 描き下ろし
  • カバー下漫画

レビュー投稿数8

何も持たない者同士が六畳一間で。

『ふたりぼっちの恋物語』の言葉に釘付けで
購入に至ったんですがめーーちゃ良かった…!

人間×半吸血鬼の物語なんですけど、
"普通の人間"からは生活も感情もかけ離れてて。
どちらも"何ひとつ持たない者"同士なんですね。

でもギブアンドテイクで一緒に暮らし始めて
こういう言い方はよくないかもしれないけど…、
普通の人間らしい生活の真似事をしていくんです。

カップラーメンは健康に良くないぞ!
身体にいいものを食べろ!食材は手に入れた!
食材だけでは食べられないだと…?料理…??
なるほどオーケー!勉強するわ!

っていうところから人間らしい生活を始めて。
感情すらも持たなかった攻めが、
半吸血鬼との生活で人間らしさを知っていく。

『孤独な者同士の恋』ではなく、
『ふたりぼっちの恋』の言葉がしっくりきます。

2人で暮らす六畳一間は時にコミカルで明るく
失敗した料理も一緒にお風呂も楽しそうで…!

やだもぅかわいい~~~!ってなるんですが、
バックボーンは重くて攻めの生業は殺し屋。
プラスして異種族で共存する切なさもあり。
闇と光のアンバランスさがあって没頭しながら読みました。


さてさて。

受け:沙羅
半分人間・半分吸血鬼。人間だった頃の記憶なし。
吸血鬼のなり損ないゆえに家族の中で疎外されて、
ひとりで寂しかったことだけが伝わりました。

人間のこと、人間の生活、何一つ知りません。

攻め:叶瑛
幼い頃に育児放棄されたまま大きくなったので
感情は何一つ持たず、生きることの執着もなく。
孤独という概念すらなく常に『無』な人間です。

ゆえに吸血鬼の沙羅と出会っても『無』
食料扱いされて血を吸われようが『無』
沙羅が勝手に転がり込んで居候しても『無』

ついでに書くと
そういう環境なので性的無知でDTです…!
この顔・この身体でDTです…!(ビックリした)

そんなこんなで出会った彼等。
沙羅は叶瑛の血を吸わせてもらう代わりに
叶瑛の身の回りの世話(住み込み)を始めました。

沙羅は半吸血鬼で人間の習慣に無知だけど、
感情はとても豊かでコロコロ表情が変わります。
楽しそうに顔を輝かせる時はとても愛らしい!

で。沙羅にとって叶瑛は食料なので、
・叶瑛の為にご飯作る→血の為に元気に生きろ
・叶瑛の怪我の心配 →血の為に元気に生きろ
なんですよね。

でも叶瑛にしてみたら、
心配されるのもご飯作ってもらうのも初めて。
少しずつ少しずつ感情が芽生えていくんです。

人間として生きる感情を知らない叶瑛が
人間じゃない吸血鬼によって感情を知っていく。
少し皮肉さがありつつエモさを感じます(;///;)

そして感情が変化していくのは沙羅も同じでーー。

人間時代の記憶がない吸血鬼の沙羅が
この作品においては一番人間らしいっていうね!
人間の真似事を楽しむ姿が切なキュンなんです!

感情を知り始めた叶瑛は大型ワンコ化してて
こちらもかわいくてキュンとしました。
ちょっと歪でぎこちないところがさらに良し◎

DTで初めてエッチの気持ちよさを知ったあと
猿化しちゃうところも精神的未熟さが出てました。
本当に何も知らず与えられず生きてきたんだなと。

そんな切ないバックボーンを抱えながらも
沙羅との生活を喜び、心を動かし、守り、生きる。
少しずつ変化していく姿がめっちゃ良かったです!

ハッピーエンドではあるけれど
沙羅の過去は少し気になるかなーと…(;ω;)
そもそも何時の時代に吸血鬼になったんだろ?
服装はクラシックで現代とは程遠いんですよ。

そんで吸血鬼の父はいるけど
遺伝子的な意味の血の繋がりはないけど家族…?
家族の概念とかどうなっているんだろ???

沙羅に関しては謎が多くキリがないので
とりあえず今は叶瑛と幸せに生きてくれれば良し!
愛を知っていくお話でとても良かったです。

(沙羅だけ鏡に映らないのとか切ないけど…)
(多分寿命も違うよね?先はどうなっちゃうんだ)

10

日常風景に惹かれる

「殺し屋と半吸血鬼の恋」という肩書き的な部分のインパクトはすごいけれども、その上辺だけではないところで魅せてくれるストーリーでした。
設定だけに寄りかからない展開、最高に良かったです…!

いきなり血を吸われたのに身体に何の変化もないばかりか、沙羅にもまったく興味を示さない叶瑛。
何が起きても常に"無"なことに驚き、そして感情の波がないのが恐ろしくもありました。

でも。そんな叶瑛の塩すぎる反応にもおかまいなしで世話を焼き、グイグイと彼の世界に踏み込んでいく沙羅の無邪気さに触れるたびに
叶瑛はどんどん「人間らしく」なっていくんです。これがたまらなく良かった…。

成り行きで共に暮らすことになったふたりの日常風景がものすごく素敵で、一緒に過ごす時間が増えるほどにそれぞれに「新しい感情」も増えていく。
それはもちろん楽しい・嬉しいばかりではないのですが、"生きている"ってそういうことだよね…としみじみ考えてしまう深さがありました。

沙羅も半吸血鬼としての葛藤や苦しみを抱えているけれど、叶瑛との日々の中で心の中を少しずつ浄化させていくので、お互いにプラスな関係なのがわかります。

すれ違ってしまったり噛み合わなかったりもしますが、そういうところもまた気持ちを育むスパイスになって。
ふたりが「一緒に居る」ことを迷わず選択する結末に感動したのでした。

沙羅と出会ってからの叶瑛はまるで無垢な子どものようで、たくさんのことを吸収していく様子は可愛らしくもありました。
そういう部分が見えることでシリアスな展開になりすぎずに読めたかなと思います。

絵も美しさもストーリーの世界観を後押ししていて、すごく読み応えのある作品でした。

2

受に興味無い攻と、世話焼き受の神カプ

 感情表現が乏しい大型犬な殺し屋×人間と吸血鬼の美人ハーフ
 親方!空から黒髪美人吸血鬼が! から始まり、叶瑛(攻め)の家に居座り血を貰う沙羅(受け)。

 吸血鬼には、吸血時の痛み緩和のために唾液に媚薬作用が含まれてる。そのせいで沙羅は何度か犯されかけてた。
 叶瑛を吸っても顔色変わらず表情と変わらずで謎に思ってた沙羅だけど、何回か吸ってると顔を真っ赤に息を荒らげる叶瑛が! 
 カナエの童貞を奪ってから、性行為が気持ちよくて好きって理由から吸血しなくても身体を求められるようになる。

 自分にも他人にも興味無い叶瑛と、世話焼きな沙羅。

 叶瑛に手料理を食べさせるために花嫁修業をしたり、叶瑛の仕事を見学したり、人質にされた叶瑛を助けたり、一冊のなかに盛りだくさんエピソード。
 無自覚に叶瑛を好きになってる感じが可愛い。

1

私の全細胞が大好きって言ってる

うっはーーー!(・∀・)
すっごい面白かったです。ストーリーも良いし、何より絵が激やばキレイ……っっ!

殺し屋と吸血鬼なんて、どこに接点が?という見たことない角度から描かれた物語の世界に没入。ぼっちで生きてきた者同士が互いの存在を拠り所とし、愛し愛され合う極上の救済ストーリーに胸が温かくなりました(*´∀`*)


殺し屋の叶瑛から滲み出る殺し屋の風格と陰の雰囲気がロボットみたいで最初圧倒されましたが、沙羅との生活を過ごすうちに、表情に人間味が出てきて感情に色がついていくのを感じるようになるとストーリーがめためたに面白くなっていきます!( ˃̶͈̀∀˂̶͈́)੭ꠥ⁾⁾
モノや人に執着のなかった男が沙羅を好きになっていて、生きることにも執着していく気持ちの変化に引き込まれました。

誰かのために、とか。
誰かに心配されたりとか。
自分はひとりぼっちじゃない。大切な人がいて、自分も大切にされている、っていう実感に喜びを溢れさせる2人の姿にほわぁぁ〜〜( ´∀`) 同棲生活がすっかり馴染んで恋人のように甘さが止まらないの、めっちゃ最高でした!
沙羅とセックスをして童貞喪失した叶瑛が(未経験だったことにも驚き)、セックスにどハマりして何度もねだるシーン、何度読んでも飽きなくて、た…楽しい…!(〃ω〃) 沙羅の温もりに癒されて、それまで氷のように冷たかった叶瑛の心が温かくなっていくのをムフフしながら見守りました。

どんどんワンコになっていく叶瑛を見るのも楽しいし、沙羅大好きーってなってる愛情表情は更にたんのしーー♪(=´∀`)人(´∀`=)
コミカルなやりとりも多く、笑ったり切なくなったりと色んな感情に浸りました。シリアスな場面展開もあり、いろんな色合いの景色を見せてくれるストーリーにどっぷり。もーほんっと、読んでてワクワクが止まらなかったです。


この作品ってもしや続編とかあったりするのでしょうか?
ストーリーとしては完結してはいますが、沙羅の人間だったときのことを含め、気になるところがまだまだあるのでぜひ続きを切望します。
もちろん、2人のラブラブイチャイチャは盛り盛りでお願いします。叶瑛にしょっちゅう依頼する爺さん、何者?の件もできれば触れてもらえるとありがたいです^ ^

0

お互いが生きる理由になっていく

犬野まげゆいし先生の作品は初めてなので、拝読させて頂くのが楽しみでした。

個人的、各項目5段階で
しんみり 3
血表現 3
コミカル 2
エロ 2
な感じだと思います。

叶瑛さん×沙羅さんのカプです。

殺し屋の叶瑛さんはある日、半分人間の半吸血鬼の沙羅さんと出会い、血を吸われてしまう。その後、家に入り込まれても無関心のまま。沙羅さんの提案で、血を飲ませてもらう代わりに生活の世話をする、と言われても好きにすればいい、と受け入れるけど…。

まず、攻めの叶瑛さんは殺し屋なので、明確な描写はあまりありませんが、返り血や傷を負ったりする血表現があります。勿論沙羅さんの食事として吸血される描写もあります。

表紙の雰囲気やあらすじなどから、シリアス強めな物語りなのかなと思ったのですが、意外とコミカルな要素もあって、しんみりな雰囲気とのギャップにクスッと笑ってしまいました。
色々なことに無関心でリアクションが薄い叶瑛さんとそれに対して突っ込んだりする沙羅さんのやり取りが意外とほっこりさがあったり、元々人間だったがその時の記憶が無い沙羅さんなので、食べ物を調理するということが分からないなど、ある意味天然な言動が可愛いです。

しかし、あまり見慣れないからか、個人的に気になってしまったのが、犬野先生の表現なのでしょうが、叶瑛さんと沙羅さんの唇にトーンがあり、唇の艶が表現されているので色っぽくはあるのですが、少し色が濃いめなので、どうしても口紅を塗っているようにも見えるので、場面によっては、ちょっと違和感を覚えてしまいました。

どこか欠落している2人が出会ったことで孤独を埋め、互いの為に生きる理由を見出していく姿が素敵なので、是非とも読んでほしいです。

1

お互い何もないところから始まるBL

説明する上でネタバレあるのでご注意下さい!
攻め様(叶瑛)ただ生きているだけ。人間味がない。
受けちゃんは(紗羅)半分人間、半分吸血鬼で家族の暖かさを知らない。
そんな2人が血を与える側、もらう側になり、過ごすうちに人間らしくなっていく叶瑛。そんな叶瑛と暮らすうちに人間になりたくなってしまう沙羅。
叶瑛が自分のことを大事にするようになったことで沙羅は生きるために叶瑛を傷つける存在だということに深く嫌悪感を抱き出して...
想いあってるからこその壁に切なくなりました。
最初は何もなかった二人。出会ったことで感情が動き出す攻め様。お互いの心情が分かりやすく表現されています。
単なるお話ではなく二人だからこそというのが良かったです。

1

出逢ったことで、初めて知ったもの。

殺し屋×人間と吸血鬼のハーフのお話。

2人に共通して言えることは、家族愛に恵まれなかったこと。
そんな2人が出逢い(空から受けが降ってきたのを攻めが助けた)、血を捕食する側とされる側になる。

生い立ちから、人生どうでもいいと思っている攻め。

食事もカップ麺だけだし、受けに血を吸われても問題ないし、吸血行動時の受けの唾液に媚薬が混じっておかしくなろうが、そのまま仕事に行ってしまったりします。

けれど、受けはどうせ血を吸うなら…貴重な食糧だし…と、料理を始めたり、前向きに攻めのために努力をします。

もう、この受けの健気さが可愛くて、キュンとしました。
こんなにいい子なのに、ハーフだからという理由で家族の輪から省かれるなんて、、、と、まりあげはのほうが怒り心頭になりました。ホントニハラタッタヨ!

それから意外や意外。
屈強な身体を持つ攻めが、DTだった意外性。
可愛かったですし、情事を覚えた身体の暴走も個人的には良き良きでした。


で、次第にお互いのなかに芽生えていく新たな感情。
この芽ばえが最高に萌えpointで。
まさに帯に書かれていた煽り文字の「俺なしじゃ生きていけない体になってしまえばいい」。
いつの間にか、身も心もこの一言のようになっていた…胸アツ展開に。

一瞬、昔の洋楽、WE’RE ALL ALONE(古すぎる)が脳内に流れたよね、、、(知らない方はググッてみてください←おい!)

絵も綺麗ですし、攻めの肉体美は素晴らしいですし、ちょっぴり陰のある作品が素晴らしい(過去作品全部読んでます!)まげゆいし先生…! 今後のご活躍がとても楽しみでございます!!

0

出会い、ともに変化していく

強靭な身体を持ちつつも生きることに執着がない攻めと人間と吸血鬼のハーフという中途半端さに苦しむ受け。

自分にも他人にもお金にも興味を持たずただ生きているだけの光のない目をした叶瑛が沙羅と関わることで少しずつ人間味を取り戻していく様にグッときました。きっと誰からも関心をもたれなかったから自分も周りに何かを求めることをやめてしまったのではないかと思い切なくなりましたし、沙羅だけは手放したくないと必死になる姿に心打たれました。

最初は叶瑛よりも人間らしかった沙羅。それでも吸血鬼であることに誇りがある様子でしたが、叶瑛と関わるうちに叶瑛を傷つけずに生きられない自分を嫌い人間になりたがる姿はとても痛々しかったです。それでも最後は叶瑛に肯定され吸血鬼であることを受け入れられるようになったみたいでほっとしました。

2人の変化が手に取るようにわかる、ずっと見守っていたい、そんなお話でした。

0

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