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suisei shounen
最初は少年だったのかな?設定では、親の再婚によって兄弟になった二人で、かたやおじさん物書き、かたや大学生という二人でした。
元気いっぱい、屈託がなくグイグイくる“少年”は、本当は大学生だけど少年に見えます。
淀んだおじさんの空間を、一瞬で透き通らせるような、そんな存在。
詐欺にあってどん底の推理小説家は、義理の弟が家に押しかけてきたことで立ち直る。
ギャグ漫画のイメージがあるツブキさんですが、この作品も軽妙なやりとりがありつつ、実は二人の人間関係をじっくり描く方なのかも知れません。クレイジーネイバーのような。。
相談相手のバーマスターがいい味。
つきあっていた人に騙され、仕事もうまくいかない推理小説家の司朗のもとに、父の再婚相手の連れ子である耀(あかる)が転がり込んでくる。
すぐに帰るだろうと思ったのに、2~3日、1週間、一ヶ月と居着いて、いつのまにか一緒に暮らすように。15歳離れた義弟との関係に戸惑う、再生の物語です。
兄弟の日常生活が描かれます。弟は大学生で、司朗のために食事を作り、三食食べないとだめだと小言を言ったりしてお母さんのように世話を焼きます。そんな耀は司朗にとっては宇宙人のような存在で、意思の疎通が図れず、明るくてきらきらしていて異質です。それがいつしか一緒にいることに馴染んでいきます。
二人の関係性、耀の存在が頑なな司朗の心を揺り動かしていく様子が本当に淡々と描かれます。大きなドラマはありません。
耀は明るくて元気な性格ですが苦労人なので、偏屈とも言える司朗を包み込んであげられる度量のようなものを持ち合わせているように思えます。
この世界に浸れれば良い作品だと思えると思うのですが、私の目には耀はどうしても子供に見えてしまい、20歳だ、大学生だと分かっていても、35歳の大人の屈託をどうこう出来ると捉えることが難しかったです。
キスも突然に感じました。司朗は恋愛感情をいつ抱いたのか、本当にそれは恋愛なのか。ましてや自然にセックスできるものなのか。
連れ子同士とはいえ表向きは一応は兄弟で、それを凌駕するほどの強い思いを二人から感じ取ることができませんでした。
人嫌いだったひとが他人を受け入れることができるようになった、というのであれば、なるほどと思えますが、この作品のこの展開は唐突に感じました。どちらかというと耀のキャラクターによるものなのかもしれないです。
キラキラした素敵な星空の表紙と試し読みで惹かれて、購入✨
ミステリー作家の義兄× 大学生の義弟(義兄父の再婚相手の連れ子)、の義兄弟ものです。歳の差15歳!
受けの耀(あかる)が一見中学生か高校生に見えて「若っ!」となったのですが、大学生でした;
心から愛し信頼していた恋人に、貸した金と共に去られ傷心のミステリー作家、司朗。
そんな司朗のもとに、父親の再婚相手の連れ子、義弟の耀が転がり込んできます。
一時的なものかと思いきや、いつの間にか1ヶ月も居着いてしまった耀に、出ていくように促そうとするのですがー
と続くお話です。
攻めが作家ということもあり、合間合間に小説の一部分(攻めが書いたもの)が挟まっているのですが、それが本編の雰囲気とはまたちょっと違うしっとり文学系で(小説家なんだから当たり前か…)、攻めが二人の距離感や変化する関係をどう感じているか、その心情が伝わるものとなっています◎
タイトルの回収も見事!
童顔でとても大学生には見えない耀と、口周りにうっすら髭を生やし小難しいことを言ったり考えたりしている攻めが、正直なところ”好みドンピシャ!”とはならず…でしたが、読み応えのあるお話でした。
義兄弟ものです。
兄×弟。主人公はスランプに陥っている小説家の兄の方。小難しくて理屈っぽい。この兄の家に弟となった耀くんが転がりこんできて、2人が心を通わせていく、というよくあるようなスタートなのですが、他と違うのは1単話ごとに盛り込まれる小説が非常にエモいのです。
小難しい小説なのですが、それがすごく良い。
読後感がちょっと違う感覚になりました。
作者さまの前作がすごく好きで購入しました。やっぱりすごく好き。
偏屈で小難しい小説家(38歳)と天真爛漫でまっすぐな少年のような大学生(20歳)の義兄弟になることから始まるBL。
各話の間に小説の1ページがあり、そこで描かれている当時を漫画で詳細に描くという形式のお話ですが、小説は少し難しめの文体で書かれていて、でも漫画で描かれた当時の景色はもっと優しくて微笑ましいもので、そのギャップに司朗さんらしさを感じて萌えました。
個人的に小難しく回りくどく考え話しがちな司朗さんと猪突猛進な印象の耀くんのやり取りがすごく好きです。何より司朗さんが耀くんと接していつの間にか耀くんに惚れこんで生活に必要な人とし、さらには変化をあまり望んでいなかった司朗さんがはたから見てもわかるくらい成長していくというストーリーが最高でした!
心に傷が残るカタチで恋人にフラれ、仕事も絶賛スランプ中のミステリー作家・司朗。
そんな彼のもとに転がり込んできた、父の再婚でできた義理の弟・耀とのお話でした。
自身が書く小説のように物事を難しく考えがちな司朗とフットワークが軽くて頭の柔らかい耀。
色々と正反対なところばかりで交わりそうにないふたりなのですが、相性が悪いというわけではないんですよね。
なんだかんだと理由をつけて前に進めないままだった司朗の心が、また動きだすキッカケとなった"宇宙人"みたいな未知の存在の耀。
そんな彼との日々で少しずつ変化していく自分自身に葛藤し、時に迷いながら。
司朗が作家としてもひとりの男としても大きく変わっていく過程を見ることができたのが素敵でした。
小難しいことばかり言うわりに意外と短絡的なところがあって、わりとあっさり耀に絆されていく人間らしさに愛おしさを感じ、
そして元気いっばいで無鉄砲なところもありながら、精神的な部分では大人な耀にもまた惹きつけられて。
それぞれのキャラの良さをたくさん見ることができて嬉しかったです。
各話の冒頭で司朗の心の中を小説の1ページのように文字で表現していたのも斬新で、漫画を読みながら小説の世界にも入り込めるような…
とても魅力的で大満足の作品でした。
作者買いです。
個人的には久しぶりに読み応えのある作品に出会いました。一読目でここまで読み込ませてくれる作品はそうないかと。
ネタバレなしでお伝え出来る範囲としては、まず、構成が素晴らしかった事。
各話の冒頭が小説の一節で始まるのですが、これがストーリーと絡んでいて、それがまた面白い。各話を読んだあと、つい冒頭の小説に立ち返ってしまうほどでした。この小説がお話全体を通しての肝となっている点も、この作品の面白さだったと思います。
そして相変わらずキャラ同士の掛け合いが面白い。これはもう“作者様の色を見せてもらった”という感じでした。
BもちゃんとLしていたので、BLとしての読了感も私としては満足でした。えろ大好きな私ですが、この作品に関してはこれで良かったなと思える塩梅だったかと(本音→もう少しあっても嬉しい)。
降って湧いたように出てくる当て馬や嫌なキャラもいないので、最後まで没頭して読む事ができました。
攻が小難しい文体を書く小説家&面倒臭い人なため、台詞の言い回しが直接的ではなかったり、イチャラブなシーンがそれほどある訳ではないので、
「とにかく男同士のイチャイチャが読みたい!」
「とにかく組くんず解れつが見たい!」
って時には不向きかもしれませんが、ストーリー重視のお話を読みたいなぁとか、何か凝った作品ないかなぁと思った時には読んでみて損はしない作品かと思います。
とても良い作品に出会えて嬉しかったです。
以外、ネタバレありのただの感想。
話の構成、攻の職業、各話冒頭の小説とそれに絡むストーリー⋯⋯もしやと思えどやっぱり最終話を読んだ時には「BLでここまで構成練るとかえぐいな」ってなりました。
壮大なラブレター、なんなら攻が書いた『彗星少年(小説)』もリアルで出版して欲しい。あ、でも攻の文体って小難しいのか⋯⋯読めないかもしれない⋯⋯。
アホエロも好きなんですが、たまにこういった凝った作品に出会うと「おぉっ」ってなりますねぇ。そしてただのアホエロが読みたくなる無限ループ。そしてたまってゆく積本⋯⋯。