…藤次の 無知で バカで 無神経なところが好きだった

愛だなんて言わないから

ai danante iwanai kara

愛だなんて言わないから
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神55
  • 萌×222
  • 萌12
  • 中立8
  • しゅみじゃない7

--

レビュー数
17
得点
407
評価数
104
平均
4.1 / 5
神率
52.9%
著者
日暮くれ 

作家さんの新作発表
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媒体
漫画(コミック)
出版社
大洋図書
レーベル
H&C Comics ihr HertZシリーズ
発売日
電子発売日
価格
ISBN
9784813033691

あらすじ

…会いたくはなかった

藤次は恋人の聖人と順風満帆な日々を送っていた。
そんなある日、祖母の葬式で高校の親友・八千代と再会する。
顔を合わせるのは八千代の結婚式以来、二年ぶりだった。

高校時代のある出来事をきっかけに、疎遠になっていったふたり。
あの時、気づけなかった、気づいた時には遅かった、苦い記憶。
見切りをつけたはずの思いは、再会を機に渦巻いて…

表題作愛だなんて言わないから

榊八千代、(高校生→)弁護士
高坂藤次(高校生→)工務店の内装工

同時収録作品愛だなんて知らない

榊八千代、(高校生→)弁護士
高坂藤次、(高校生→)内装工

同時収録作品愛だなんて言わないから

聖人、藤次の彼氏、バーテンダー
高坂藤次、工務店の内装工

その他の収録作品

  • 描き下ろし

レビュー投稿数17

点と点がつながっていく

ストーリー構成が秀逸で、読み進めるごとに話に深みが増してきていきとてもおもしろかったです。3人の心理描写の言葉や表情から伝わる切なさや、優しさ、少しの後悔などがブッ刺さりました。それぞれの想いがかけ合わさった結果、少し成長して自分や相手の気持ちに向き合うことができてよかったです。
聖人ぉおおおお〜幸せになって。

0

No Title

すごく好きな話だった。余韻がすごい。聖人の想いも皐月さんの想いも切ない。登場人物それぞれの後悔とか、自分が愛する人の心の中には誰かいることを感じ取ってしまう辛さとかたくさん伝わってきて泣けてしまう。続編でみんな救済されてほしいなぁ

0

デビュー作とは思えない高いクオリティーの作品

猿と人の遺伝子がほぼ同じ、と生物学者に聞いたことがあります。となると人間なんて、皆一緒。恋愛に陥った時、人はこのみんなおんなじ中から、非科学的、非合理的な理由をつけて一人を選ぶんですよね。これって壮大な思い込み、宗教の様なものかも。(恋愛教とか、、、?)人を愛した瞬間、ネガティブな感情、憎しみとかが生まれるのも、また真実。この作品の当て馬くん、超可哀想。あっさり引いたけどそこへ至る間の八千代くんへの嫉妬、藤次くんへの恨み、簡単に想像できちゃうかも、、、、。人を愛するって辛いね。愛する人が自分を選んでくれない場合も多々ありますもんね。それを書くと純文学になりますね。八千代くんが結婚した時の、藤次くんの感情の表現も美しかった。でももし、これが現実社会で起きた事なら、藤次くんの感情は汚くて、醜かったと思う。BLなので、そこはオブラートに包んで。とはいえ、人間の醜い面、自分のために人を傷つける暴力的な本質を全く描かないと、人の心を打つ作品にはなりません。作者様には今後、BLの枠組みにとらわれない、クオリティーの高い作品を目指して欲しい。全てのBLファンを満足させられないかもしれないけど、BLファン以外の新たなファンは獲得できるはず。大洋図書様、しっかりサポートしてあげてください。頑張って!

0

【人生の分岐点に戻れるとしても、俺はまた同じようにお前と出会う道を辿ってしまうのだろう(八千代)】

エロス度☆

八千代と藤次が紡ぐ恋物語・・・開幕♡

自分でも〝あの時こうしていれば何かが変わっていたかもしれない〟と度々思い返すことがあります。
後悔だったり、振り返っても仕方のないことだったり。

この作品では、八千代と藤次の過去の回想や2人の関係が変わったかもしれない分岐点などの描写がとても印象的でした。
聖人という恋人がいて順風満帆な日々を送る藤次。
でも、八千代との再会で2人の間に言葉に表せないようなモヤモヤとしたもどかしい距離感が生まれたり、名前が付けられないけれどただお互いを想っているのが尊くて泣けた・・・。

0

もっと愛な形がみたい

えろ描写はないにしても好みの受けということもあり。さくさくと読めたのと結構感情移入できたこともあり紙は分厚く感じたものの、気づいたらもう終わってました。
冒頭の始まりから聖人とは別れることになるのだろうとは思ってましたが、そのくだりがくるとやはり悲しかったです。途中までは聖人とは別れずにこれから三人で進んでいくのかとさえ思いましたが、やはり高校から振り返る回想から入るとそれはないかなと。
とにかく続編に今後どうなっていくか期待しております
そしてこれがデビュー作。すご過ぎます

0

「愛」の物語

日暮くれ先生デビューコミックス。
デビュー読切作品を読んで「きっと好きな作家さんだ」と直感しすぐに同人誌を買わせていただきました。その続きが商業連載されコミックスとなりとても嬉しいです。
八千代、藤次、聖人…3人のそれぞれの「愛」のカタチがほんとに丁寧に描かれていて素晴しかったです。
八千代と藤次のお互いに向ける特別な想いもすごくわかるし、今カレ聖人の藤次への愛が泣けるし、3人とも推せるので辛い(泣)
聖人が良い男すぎませんか?当て馬にしておくにはもったいないし幸せになってほしいけど、でもその相手は藤次がいいなーと思ってしまう。しかし八千代と藤次の愛のあり方もすごく好きだし…。
すごく読んでいて苦しいんです。でも好き。

実は本誌連載を読んでいた時にあのふんわりした終わり方がけっこう好きだったので、コミックスで続編が決定したと知り少し複雑な心境でもあり非常に楽しみでもあります。

0

不完全燃焼です

絵は好きなんですが。。もやもやが残るお話しでした。
あと一つ一つの台詞が長くて…こんな語り口調のメンズたちいる?

聖人が藤次を離さなくても八千代と結ばれたのかな。そうとは思えないな。聖人ありきの恋だったと思ってしまいます。
流れに身を任せすぎてて。メイン2人にもっと動いて欲しかった。

聖人は名前の通り良い人すぎるんだなぁ。切ない。
別れてからすんなり八千代と一緒になる雰囲気の藤次に感情移入しずらいです。
そして自分の気持ちってそんな分からないものかな?
続編決定とのことですが聖人のお話しを読みたいです。

4

すばらしい

2人の気持ちが丁寧〜に描かれたいい作品でした。
好きなシーンがいくつかありまして
まず
八千代が自分は孤独でその心の中は雪が降るようなもの…とたとえたところ。
藤次は逆に孤独を知らないあたたかさがあるから、雪がしんしんと降り積もる自分の心にそのあたたかさが沁みて、必要ないと思っていたのに、いちばん欲しいものだと自覚する描写がすばらしかったです。

正直者だけど鈍感な藤次の気持ちを聖人の目を通して描かれるところ。
特にカフスボタンをあげて喜ぶ藤次を見て、聖人がやっぱりまだあげられないと取り返すシーン。
具体的な説明はありませんが、その笑顔は自分に向けられるものではないと聖人が確信してしまったのかなと思わせる。めちゃくちゃいいなと思いました。

あと、藤次が鈍感で人の気持ちがわからなくて人を傷つけたくないと苦しむところ。
これ現実的によくあると思うんですけど、ここまで刺さる描かれ方って私はあまり見たことないなと感心しきりで。
そんな藤次が八千代に愛を告白するセリフがすばらしい。
「一緒にいんのにさみしいとかさあ…やなんだよ」
「どっかにいる八千代が幸せに生きてたらいいなって〜それが愛だろ」
もいいし、この後のセリフが最高。
ずっとどうなるの〜と読んできて、こうくるかぁ〜とめっちゃ感動しました。
八千代のその後のやわらかい笑顔もよくて(それまでとの対比)

その後のきまずい2人もいい。
緊張感が和らいだものの、また別の変な感じがとてもよくわかる。
八千代の素直な心の声が初めてコミカルに描かれていた(それまでとの対比2)のが上手いっっと唸りました(えらそうにすみません。下から目線ですので)

これは続編必至ですね!めちゃくちゃ楽しみです。

4

物語とセリフ選びがよかった

藤次は高校時代の同級生だった八千代の結婚式に出席して、八千代が好きだと気づきます。
過去に八千代にされた「好きだ」と言う告白も、「女だったら付き合いたい」という勘違いと「彼女できた」という最低の返事で振ったくせに。
自分が無自覚ながらに長い間八千代にしてきた酷いことや、相手に届かない辛い気持ちでいた八千代の顔と自分の顔が同じことにやっと気づきました。
切ないけれど普通に女の子が好きで、こうなるまで男と男の恋愛という選択肢を知らなかったのってある意味自然だなと感じました。失って気づくことってあるから。好きだと気づいて、即失恋。
花婿の八千代もまだ未練があるような様子で、どうなるんだろう?と1話の試し読みが終わりました。

それから2年ほど経ち、藤次も上京して聖人という恋人のような人もできます。また、八千代も早々と離婚していました。
3歳で亡くなった両親の代わりに育ててくれた祖母の葬儀に参列するために東京から来てくれた八千代に慰められている時に、聖人もやってきて、三人で顔を合わせます。ここでも鈍感な藤次は八千代の想いにも聖人の想いにも気づかないのですが、八千代と聖人はちゃんと牽制し合っているんですよ。過去の男と現在の男として。それがどっちもかっこよくて、いいシーンになっていました。

物語は八千代の過去や藤次の過去の話だけでなく、周りの人たちの過去もたくさん描かれています。それぞれの過去がどう現在の状況や気持ちと繋がっていくのか、八千代と藤次が今、どうしてこうなっているのか、とても自然にわかりやすくまとまっています。物語を作るのがとても上手な先生なんだなと思いました。

何度も八千代の左の薬指のほくろのシーンが出てきます。その場所が赤い糸や運命を語っているようでした。そして公園のブランコや匂いについて。その繰り返しが読者に響いてきます。
「一緒にいて居心地がいいのは、自分の好きな匂いのする人、一緒に美味しくご飯を食べられる人」
わたしもずっとそう思っているので、やっぱり八千代と藤次は結ばれる運命なんだなと感じます。
でもでも!!わたしは聖人が好きなんですよね!ホント残念。
カトリック家族の中で育ってきて、またマイノリティとして、きっとどう自分が思われているとか他人の気持ちを敏感に読み取れちゃう不幸なんでしょうね。大好きなのに離れる辛さを選んだ聖人は、「僕は藤次を選んだってことだよ」というセリフを読んで、なんでもっと自分勝手に生きないんだろう!!と思ってしまいました。優しすぎる。

独り者同士になった八千代と藤次。ふたりはやっと互いの気持ちを語り合います。愛について伝え合います。たくさんのセリフが続きます。
それでもふたりがはっきりと答えを出せずにいます。もう失いたくないという気持ちで、関係を変えるのも怖いんでしょうね。
日暮くれ先生の作品ははじめて読んだのですが、これがデビュー作でしょうか?
物語とセリフ選びととても上手だな、好みだなと思いました。他の作品、ぜひとも!聖人のスピンオフを読みたいと希望しています!!

……と願っていたら!最後のページに続編が夏から再開とお知らせがありました!
ちなみに、今作ではエッチはないです。キスも頬に軽くするのみ。
たぶん八千代×藤次だと思いますが、続編でふたりがちゃんと恋人としてどうなるのか楽しみです!

4

読んでいて心がヒリヒリする1冊

感情表現、絵のうまさ綺麗さ、場面転換、時系列の並べ方、どこをとっても秀逸で、これでデビュー作とは…と圧倒されました。

どんなお話かという説明がとても難しいのですが、聖人という恋人がいて幸せそうに日々を過ごしていながらもどこか過去の親友的存在である八千代が忘れられない現在の藤次を主軸に過去や今の時間軸をごちゃ混ぜにして藤次と八千代を巡る人たちを含めたお話がつなぎ合わせて描かれた1冊です。

本当に藤次、八千代、聖人、誰の気持ちを聞いていても心がヒリヒリします…
八千代はなんと言ってもあの告白シーンがもう印象的過ぎて…あんな残酷で無垢な振られ方、トラウマなるわ…
そして聖人は聖人で、恋愛感情にあまりにも鈍感な藤次がどう見ても八千代に気持ちが残っていて再会してしまったらそっちに行かせてあげるほうが本人にとっても幸せなのもわかってしまうのに、藤次はそんな自分の気持ちに気づかず、純粋に聖人が好きだと言ってくるの、、しんど過ぎ…自分から言わなければ藤次は間違いなく自分のそばにいただろうにあえて振るのなんと切ない…
そして鈍感無垢で人を惹きつける力のある元凶の藤次。彼もまた見ていて辛い。鈍感さは間違いなく罪なのですが、別にわざと鈍感を演じているわけでもないから、自分が気づいた時にはいつも自分が好意を寄せている人を傷つけてしまったという事実だけが残っているの、純粋で優しい藤次だからなおのことしんどい…

時系列は本当にすごく行ったり来たりしますが、そのつなぎに違和感がなく物語がスッと入ってきます(違和感なさすぎて過去であることに気づくのが遅れることもありますが笑)

ちょっと明るい兆しが見えたラストでしたが、続編があるとのことなのでここから2人が幸せになれるのか、楽しみに待ちたいと思います。切ないストーリー系BL読みたい時にはぜひ。

2

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