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「なあ、どうしてお前は、もう一度俺の前に現れたんだ――?」
sayonara no moment
【亮輔(幽霊)↔︎春哉←司】の一風変わった三角関係ですが、3人の不思議な交流と心の機微が丁寧に描かれていて、温もりを感じる優しい読後感でした。
因みに【性描写無し・キスまで】エロ大好き人間の私でも、丁寧な心理描写と緻密なストーリーで大満足でした!
片思いだった幼馴染みを亡くし、立ち直れずにいる春哉。
そんな彼の幼馴染で事故死した幽霊の亮輔。
そして、亮輔に取り憑かれた霊感持ちの高校生・司。
春哉と亮輔は両片想いで、そんな二人を不憫に思い亮輔に身体を貸していた司ですが、いつしか春哉の優しさと温もりに惹かれるようになっていて……
粗筋からして切ない三角関係ですが、お互いがお互いを思いやる、優しくて居心地の良い関係性でした。
だからこそ、いつまでも3人一緒に…と願う彼らですが、生きる人間と幽霊ではそう上手くいく筈もなく……
辛い経験から自暴自棄となり自殺を図っていた司ですが、亮輔と春哉の優しさに触れ、不安定な少年から前向きに成長していく姿にグッときます!
前向きに歩み出す司に対して、次第に惹かれていく春哉。そんな春哉の変化に亮輔は気づいていて…
亮輔の「今を見て優先順位ぐらいつけろ」の強い言葉には春哉への"前に進んで欲しい"と思う気持ちが込められていて、胸が締め付けられました。
前に進みだした司なら、春哉を過去から引っ張ってくれる筈。そう思って身を引くことにしたんだろうな……
正直、亮輔と司の友情関係が凄く好きだったので「亮輔、消えないで…‼︎」と、成仏の瞬間は辛かった…
亮輔と春哉に出会い前向きに成長する司と、司に出会いお互いの恋心にケジメをつける二人。偶然だった3人の出会いは、タイトルにある『モーメント』の通り、過去から未来に進む為の"契機・きっかけ"だったように思います。
また、ラストで登場する百日草の花言葉には「不在の友を想う」「幸福」の意味があり、じんわりと心に沁みる素敵な演出でした。
只、司と母親の確執が解決していないようで、少しだけモヤモヤ…上下巻ならこの辺りも補完があったのかな
緻密なストーリーで毎回ハッとさせられる仁嶋先生には、是非とも長編作品を描いて頂きたいですね…!
★先生のTwitterに高校時代の亮輔&春哉が小学生の司と出会う番外編が掲載されているので、興味がある方は是非!
・エロなし(最後にキスだけ)
・三角関係
・幽霊
・幼馴染両片思い
・年下攻め、年上受け
上記の設定が盛り込まれているので、地雷要素があるかたやエロ絶対な方はご注意ください。
・時計修理技能士の春哉(亮輔が好きだった)
・自●未遂の高校生司(1話で春哉に助けられ好きになる)
・事故で幽霊になった亮輔(春哉が好きだった)
この三人の三角関係ですが、ドロドロした春哉を他の二人で取り合うようなシーンはなく、好きだけどもう一人の相手も捨て置けない…なんならこのまま3人でいたいと思う…でもそれで本当にいいの?と進んでいく話です。
春哉が霊感がないため、亮輔を認知することができず、霊感のある司の身体を借りることで、亮輔と春哉は話すことが出来ます。
司が序盤、親と友達のとあることが原因で家にも友人関係にも救いがなく人生に絶望するのですが、春哉と亮輔に救われ大切に扱われることで、だんだんと守られる子から成長していきます。
春哉は亮輔のことが好きでしたがだんだんとそばにいてくれる司の方にも好意があふれていき自分の変化に戸惑う。
亮輔はそんな二人の変化を見ながら冷静に状況を見ている。
帯の文が「拝啓、愛しい人。俺の分まで幸せになって…」なので「幽霊」という設定を相まって最初からラストをなんとなく察しながら読み進めましたが、それぞれの思いが整う形で綺麗にまとまっていました!
切なさのなかにあたたかさがある優しいお話なのと、丁寧な作画に好感が持てて好きです!
カバー裏の2Pともに漫画でしたが、個人的にこのエピソード色んな想像が描きたてられて好きでした。
ちなみに、コミコミスタジオの有償小冊子も含めてみたのですが、これを見ると司の思いがさらにわかり最終的に私は司推しになりました。
これから読まれる方は是非有償も一度チェックしてみてほしいです!
死が絡むお話はどうしても悲しさや切なさが勝って苦手に思うことが多いのですが、このお話は大丈夫でした!
むしろ読み終わる頃には、すべてをひっくるめて司と春哉とその関係性を愛おしく思える、そんな前向きな話でした。
あらすじや試し読みで極端に亮輔の死に拒絶反応が出るようでなければ、ぜひおすすめしたい作品です。
過去2作品もそうですが、丁寧に描かれる気持ちの揺れ動きとストーリー運びがとても好きで、もうすっかり仁嶋先生のファンです。
ストリート展開が秀逸!!!
お化けを含めたトライアングルの行方がなんともいえない物悲しさの中に幸せの光が見出せる作品。
感情の機微が入り乱れ『生と死』を繋ぐ。
表紙の絵と帯の煽り文が素敵過ぎます。
事故でこの世を去った幼なじみの亮輔の死を引きずる春哉の前に見知らぬ高校生:司が『亮輔』として現れるが、にわかに信じられずにいるが『ふたり』しか知り得ない話を始めるが…。
不思議な出会い、不思議な関係、不思議なトライアングル、不思議な共同生活。
このまま、穏やかに『三人』の生活が続くのかと、思われたがーーー。
10年後も観てみたいキャラクター達です。
作家様買い。
春哉と、亡くなった春哉の幼馴染みの亮輔と、
亮輔のことが見える司とのお話。
読む前はややこしいのかなー?って思って懸念してたんですけど
すっごくわかりやすく描いてくださっていたので
特に何も考えずに読む進めることが出来ます。
春哉と亮輔は実は両片思いだったことがわかって、そこでまず切なくなりました。
その後も切ないけど温かくて、うまく言えないけど読んでよかったなぁって思いました。
死ネタが絡んでるので悲しい気持ちにもなるんですけど
亮輔が居たことによって、春哉と司が救われたことは確かで
二人が未来を向いていることも確かなんですよ。
ちゃんと春哉も亮輔も最後はお互いに自分の気持ちを伝えられたこと
これが一番の救いなんじゃないかなぁって思いました。
仁嶋先生の作品ってとにかくすごくて、いつも感想書くのが難しいんですけど
いろんなことを考えさせられる作品だなぁって思います。
前作[キミドリ]と[愛追うふたり]がとても良かったので作家買い。
小冊子も欲しかったのでコミコミスタジオさんで購入。
買って正解!とても良いお話でした。
最初唐突に始まるので理解するまで時間掛かって読み返したりしちゃったんですが、わかってからはスルスル読めます。
幼馴染のお互い好き同士ってわかってるけど両片思いのハルと亮輔。25歳の時突然交通事故で亮輔が他界。
ショックで立ち直れないハルの元に亮輔に乗り移られた高校生の司が現れて。。。
ハルと司と幽霊の亮輔の三角関係同居生活のお話です。
もう、三人共が切なくてきゅーーーっとなりながら読みました。
[司]
司の身体を借りればハルと話せる亮輔、亮輔と話せる時の表情が自分に向けられている時と違うと感じてショックを受ける司くん。あと、愛おしそうな顔でハルの姿を見つめている亮輔に2人の絆の深さ感じてしんどく感じちゃってる。(もうハルくんに惹かれてるんだよね)
[ハル]
幽霊の状態の亮輔と楽しげに話している司を見て自分には幽霊の亮輔は見えない事に切なさを感じるハル。
[亮輔]
生きているハルと司の心の距離がだんだん近くなっている事、自分はもう死んでいる事に辛さを感じる亮輔。
一巻完結のお話でよくまとまってるし、3人ともに共感出来るとてもいいお話でした。
みんな読んで欲しい。
エッチなしなので、修正もないです。
それでも大満足です。
SNSの試し読みから購入したんですが、こんな三角関係初めてみた~!
三角関係も死ネタも苦手な私が見れたし満足できました。
三人それぞれお互いのことを想い気遣いあってるのがわかるので、もうずっと三人でいてほしいな~と感じながら結末を見守りました。
帯やあらすじとかで結末は予想できるというよりもここに向かっていくからなと言われてる感覚というか。ちゃんと心構えができたので、最終話の展開もしっかり受け止めることができました。
なんかコマ割り?というか画面のつくり方が映画みたいで臨場感ある感じ?
キャラの動きや心情も伝わってくるのでいろいろお上手だなと思いました。
このエンディング以外は違うと思うので大変満足です。
冒頭から「死」に繋がる苦しい場面が続きますが、切なくてツラいだけの展開ではなく。
ふわっとあたたかい空気が漂っていて、それが「ふたり+幽霊」という生活にピタッとハマっている不思議。
ともすればしんみりしたお話になってしまいそうなテーマなのに、そういう方向に傾いていかない世界観、さすが仁嶋先生だなーと思いました。
幼い頃からずっと近くにいて、すごく心地良い距離感だった亮輔と春哉。
いまはその関係を変える勇気はなくても、いつかは動き出せると信じていたからこそ幼馴染のままでいたのに。
平穏な日常が終わるのは本当に一瞬で、行き場のない想いを抱えるふたりの姿に胸が痛みます。
でもなぜか幽霊である亮輔が一番明るいんです。
その明るさに引っ張られるように生きている人間が前向きになっていくのがちょっぴり皮肉だけども、それ以上に救われた気持ちになったのでした。
司もまた自ら死を選ぼうとするほど苦しい出来事があって、どん底みたいな時に亮輔たちに出会ったわけですが。
"ふたりを繋ぐ"という使命の下で逞しくなっていく姿を見ることができて、なんだかすごくホッとしました。
あの裏切りがあって良かったとは言えませんが、ひとりで苦しむだけで終わっていくことにならなくて本当に良かった。
亮輔が消えてしまうところはやっぱりすごく悲しかったけれど、存在は消えても彼のことを忘れるわけではないし、亮輔はふたりをずっと見守っていてくれるだろうし。
悲しいだけの別れではないのが本当に素敵でした。
心揺さぶられるところはたくさんありましたが、とても満たされた気持ちになった作品でした。
非現実的なお話なのに全く違和感などなく沼る構成で本当に良い 悪い言い方をすれば三角関係⁉でも少し違っていて円満な関係性 3人(2人と幽霊)が各々お互いの想いを尊重しあい想い思われ涙なしでは読めない作品 仁嶋先生の作品はただの恋模様を描かれたBLではなく、いつも読んだあとに人としてのあり方などを深く考えさせられるものが多く大好きです 決して他作品のただの恋愛話が悪いということではなく、仁嶋先生が心の機微を表現される天才だなぁと作品を通して常に思いますというしがない読者の意見です おすすめ作家様です
告げられなかった想い…。
事故で亡くなった親友亮輔が、ある日自殺しかけた青年司の姿を借りて春哉の前に現れる。そこから始まる3人の優しいバランスの共同生活は、ずっと続くかと思われたけれど…。
誰も悪くなくてみんなが幸せでいて欲しくて、とっても切なくてそれぞれの想いが胸に沁みて泣けた。亮輔と春哉に結ばれて欲しかったけど、亮輔がもうこの世にいない以上司と一緒になるのが最善だよね。事故の前に分かり合えていたなら…運命は残酷だ。
でも春哉と司の中に亮輔は生き続けているから、形を変えてずっと傍で見守ってるんだよね。
胸が苦しいけど愛おしい、素晴らしい作品!!