条件付き送料無料あり!アニメイト特典付き商品も多数取扱中♪
Ai, Sei
作家買い。
朝田さんらしいシリアスさとシュールさがミックスされた今作品。短編集で、全部で4CPのお話が収録されています。
朝田先生があとがきでも書かれていますが、先生の癖でしょうか。結構痛い描写がてんこ盛りです。
好みが分かれる作品かと思います。
甘くてキラキラなお話が読みたいときには回れ右をお勧めします。
が、個人的にはめっちゃドツボに突き刺さる1冊でした。
ネタバレ含んでいます。ご注意ください。
「ディーン」
祖父が残してくれた古本屋を一人で切り盛りするコト。
彼には人には言えない性癖がある。苦しむ姿に欲情してしまうのだ。過去の己の行動から、自分はセックスをしてはいけない種類の人間なのだと理解する。以来、孤独を貫いている。
が、コトには想いを寄せる人物がいる。
高校時代の友人・ソノだ。
正義感が強く、その正義感のまま警察官になった友人。想いを告げる気は一切ない。はずだった。が、そのソノに想いを告げられ、恋人という関係になるが―。
というお話。
好きな相手に告白され、幸せの絶頂にいるはずなのに、大切な人だから傷つけたくない。けれど、ソノを傷つけたい。そんなコトの複雑な欲望が紡がれていくストーリーです。
こう書いてしまうと誤解を生むかもしれませんが、コトのように特殊な性癖を持つ人は大変だろうなあ…、と思うのと同時に、愛し合っているはずの二人に訪れるすれ違いに切なくなりました。二人の恋の行方は一体どうなるのかとハラハラしつつ読み進めましたが、さすが朝田先生。
上手いなあ…、としみじみ思ってしまいました。
「クラスメイト」
朝田作品は大概のしんどさもそれが「味」ですが、今作品は、ごめんなさい。
萌えどころが全く分からず、ただただ、しんどかったです。
「ハレの日」
作家と、作家のもとにやってくる編集者のお話。
と見せかけて、こうくるか―!
恋のお話ではありません。
が、滲み出る「もの」がとにかく素晴らしい。
タイトルの『ハレの日』。
最後まで読むと意味が分かりますが、じわじわくる優しさと、息子を思う親心に、じんわりときました。
表題作「アイ、セイ」
36歳、リーマンのセイ。
恋とか愛とかいらない。ただセックスできる相手がいればいい。
という彼の目下のセフレはアイ。
会って、セックスするだけの関係。
身体も顔も、セックスもセイの好みドンピシャな20歳の若者だ。
自分は36歳、若いアイにいつ捨てられるか分からない。セックスできなくなるのは困るし、長く繋ぎ止めたい。
そう思っていたはずなのに…。
という、セイの心情の変化と共に恋とか愛というものを描いた良作。
アイがさあ…、
クソなんですよね。
あたしゃこんな男は嫌だね。
と思いつつ読み進めましたが、セイにとってはそうではなく。
セフレの二人、のお話なのでエロてんこ盛りなのですが、エロいっていうかセックスさえも萌えのツールでしかない朝田先生の手腕に脱帽。
描き下ろしはこの二人のお話。
本編は切なさとエロさの絶妙なバランスで紡がれていきましたが、描き下ろしは…!
良い。
めっちゃ良い。
恋、愛というものは、優しくって甘いものだけではない。
そこをじっくり描き切った神作品。
今作品も最高に痺れる、そんな1冊でした。
唯一無二の作家さま朝田ねむい先生の
待望の短編集です!!
わかっているけど漫画が本当にお上手です!
4つのお話が入っていまして
ストーリーがみんな短編なんだけど
うわあああ〜って衝撃とか感動があって
本当にすごいなあって感じます。
私は未読なのは「クラスメイト」だけだったんですけど
短編集で「アイ、セイ」がタイトルになるんだ〜!ってなり
絶対買うっ!!って思いました。
「アイ、セイ」はpixivで読めるんですけど
はじめに読んだ時かなりせつなくて
36歳年上リーマン受けの涙にはガツンときました。
割り切ったセフレでいいと思っていた…
しかし…なお話で
今回どんな書き下ろしがつくのかな?って
思っていましたが後日談でなんだかマイルドに
なっちゃいましたね。
けどこれはこれで良しだし
そうなると
シリアスな愛は異常性癖を超える「ディーン」の
良さが上がる?気がします。
クラスメイトを便器にするのだけは
私もいただけなかったですが
可哀想な男萌えって朝田先生の
性癖はわかるような気もする…
とにかく読み応えありますし
ゲイ父の「ハレの日」
も最高なお話なんで
是非読んで欲しい作品です。
ガツンとしっかりしたストーリー重視作品を
読みたい方に超おススメ。
4作品中2作品は読んでたけど買って損はなかったです!
書き下ろしが「アイ、セイ」の続きでめちゃくちゃ面白かった、二人の着地点が見つかるといいなって思いました。(先生のあとがきでええ〜wwwってなりましたが、それも良かった)
「ディーン」めちゃくちゃ良かった、愛は特殊性癖を超えられるか?って感じの作品なんだけどさすがのストーリー展開で、すっと腑に落ちました。
「ハレの日」は何度読んでもいい。教科書に載せるべき短編だと思います。
「クラスメイト」はおお…ってなったけど先生のあとがきを読んでなるほどですね〜と思いました。
「アイ、セイ」は朝田先生を知ることになった思い出深い作品で、短編なんだけどああ…ってなる(読めばわかっていただけるかと思います)アイさん愛おしい。
朝田先生の色んな面が楽しめて入門としてもとってもいい短編集だと思いました。魅力的という言葉では言い表せない奥行きの深さを感じる作品ばかり。普段電子派ですが、表紙も素敵すぎて一冊は朝田先生の漫画を手元に置いておきたくて紙を買いました。やっぱり紙の漫画最高でした。
朝田さんは「MyDear,God」の中短編集が話の色が全然違ってとても面白かったですがこちらもコミックス3冊分位の満足感がありました!全部の作品が読みたいだけしっかり読ませてくれる構成で一冊にこれだけ収まってるのが夢のようでした。朝田さんの作品てタイトルも表紙もいつもお洒落!
Rentaの試し読みが「アイ、セイ」だったのでそれを楽しみに購入しましたが、冒頭は「ディーン」で、何の気なしに読み始めたら滅茶滅茶面白くて苦しくて面白かった…!
加虐性と好きな男の子への恋心が同居するヒヤヒヤ感が最高でした。罪悪感と高揚に悩み苦しみ、主人公がどう出れば安泰なのか予想出来ない展開で、しかも表題作でないので呆気ない終わりだったらどうしようとか何重にもヒヤヒヤしました。小説を読んでいるようにスリリングで静かに泣けました。
「クラスメイト」は希望が無く苦手でした。「ハレの日」は古い作品との事でしたが、BLというよりLGBTQ寄りの親子のお話で、こういう人たちが沢山居たからこそ今があるんですよね。編集がお父さんを好きとか泥沼にならなくて良かった…(ちょっと期待してた)
表題作はテンション高めで台詞が阿呆エロっぽくてすごく好き!サラリーマンが実は若い男と…ってのも最高です。セフレだけどやっぱり愛されたい、でも歳上で云々…と悩むのも可愛いし、やっぱりエロアホくて二人とも可愛い明るくて楽しいお話でした。セイがそこまで年輪のある風態では無いと思うのですが、アイの若いツヤピカ表現が絶妙で、その対比が巧いと思いました。健康的で男らしく、健全な環境で愛された人という感じ。
でも朝田さんの大きいコマ、描き込みが小さいコマと変わらなくて、味なのですけど、何かを求めたくなります。
特に好きだった話の感想
・ディーン、加害欲と性欲が結びついていることに悩んでいる人の話。危ないのでセッはしない…と思いながらも乙女な恋心はあるので好きな人に告白されて嬉しいけど傷付けたくないと葛藤する。友達で十分と思っていたのに、相手が醸し出す空気や話の方向がなんか妙だぞ?ってなっていくシーンもドキドキして良かった。結局恋人は何も知らないまま最後は自己解決する展開が好きだった。
・ハレの日、ゲイがバレて離婚後も息子を育ててきた作家の話。長年お世話になっている編集者がとても好みだけど何も動く気はなくて平和に過ごしていたら、息子の恋心を知ってしまう。ゲイな上に好みまで似ているじゃん…となったのをきっかけに息子の様子と自分の若い頃の記憶を重ねて思い出していく。息子の健やかな成長や家族愛、過去の後悔などじわっと胸にくるお話でした。初めは収録する予定ではなかったらしく、提案してくれた担当さんありがとう。
4作品収録の短編集。どの作品も朝田ねむい先生の独特な世界観を楽しむことができてめちゃくちゃ刺さりました…!
表題作は恋愛が面倒だったセイがアイとの出会いで救われていくお話だと思っていたのですが。
先生のあとがきや描き下ろしを読んでふたりの関係の最終地はここではないのだなと感じて、愛されることや幸せになることの難しさを痛感しました。
「ディーン」もすごく好きなお話でした。自分自身の性癖に悩みながらグルグルと長い間抜け出せずにいたコトですが、本当に大事な人の死に直面した時に彼自身のなかにある加虐心が変化していく様子が面白かったです。
「ハレの日」はわりと明るめなお話でしたが、その他は主人公たちの歪みにすごくゾクゾクして仄暗さがとってもクセになるような展開でした。
短編なのでもっともっとその先を知りたい…!という思いになるのだけど、描かれていない彼らの未来を想像して楽しむことができるのも短編ならではだなとしみじみ思いました。
表題作『アイ、セイ』pixivコックで読んでグッときたので紙でも購入。
攻の魅力にあてられて読んでるこっちまで落ち込んでくる。受は冷めた大人ぶってるけどこのあとどうなるのか。気になる。
普通の人のなかにある狂気と普通の人のなかにある良心。漫画だと水と油は案外相性がいいもの。でも実際どう付き合ってくのだろうか、デートは盛り上がるのか。そういうのをリアルに考えてしまい、登場人物が立体的に描くのがホントに上手い作家さんだなと感じた。
4作品の短編集。
朝田ねむい先生の作品にしては、エロが多めな作品が描かれています。短編集ですが、全4話のものと全1話のものもありますが、どれも満足できるものになっていました。
暴力やいじめを受けるシーンがあるので、ダメな人はダメだと思いますが、肉体的には暴力を受けている方が可哀想で辛いのですが、なぜか暴力を与えている方がさらに可哀想に見えます。
ねむい先生の可哀想な男にしか萌えないというあとがきを読んで、受けも攻めもみんな可哀想だと感じていたのは間違っていないと気づきました。
表題の「アイ、セイ」は試し読みでまるまる1話読めますが、その後のふたりが気になる終わり方だったので、コミックスに描き下ろしの後日談があると知ってこの本を買いました。
あとがきを読んで「え?そうなるの?」と思いますが、最終的にはハピエンに違いないのようです。
後日談の話も読みたいと、続編を希望です。
ゲイであること、そして特殊な性癖であることで「普通」じゃない自分の気持ちと身体を思うようにコントロールできないキャラたちを読むと、極端なんですがそれこそ「普通」だよなって思います。やめよう、やめたい、このままじゃダメだって、大なり小なりみんな持っている気持ちだと思うからです。
ねむい先生の作品はどちらかというと暴力的だったり残酷だったり悲惨だったりすることが多いのですが、読んでいて辛くても惹きつけられちゃうのは自分も持っている気持ちだからかな、とわたしは思っています。
朝田ねむい先生の突き抜け方と、性癖を作品に昇華する手腕に感嘆。BLにあるまじきエグさで、いっそ清々しいほど。
先生には、BLの作法なんぞぶっ飛ばしこのまま果てまで駆け抜けていって欲しい。
作品のラインナップも素晴らしく、この作品群を単行本に収録する決断をして下さった編集さんにも感謝したい。
【ディーン】
性的興奮と暴力が結びついているコトは、一生好きな人を作らずにいるつもりだった。けれど、密かに想いを寄せていたソノから告白されてしまう。ソノに暴力を振るわないように、コトはソノに抱かれることを選ぶが……
【クラスメイト】
いじめが性加害へ(救い無し)
【ハレの日】
ゲイの父親が息子もゲイであると気付く。父と息子の家族愛がメイン。
【アイ、セイ】
アプリで知り合ったアイと爛れた関係を続けるうちに本気になって……
人格を疑われそうですが、「クラスメイト」含め4作品全て私の性癖ストライクでした。
4作品共に世間一般的には”普通でない人”に焦点を当てた物語です。
読む人、読むタイミング等を選ぶと思いますが、この本に惹かれた方、気になる方は読んで損のない一冊だと思います。迷うなら是非、読んでいただきたいです。