シンデレラリバティ 下

cinderella liberty

シンデレラリバティ 下
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神68
  • 萌×229
  • 萌15
  • 中立8
  • しゅみじゃない4

--

レビュー数
17
得点
509
評価数
124
平均
4.2 / 5
神率
54.8%
著者
本郷地下 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

媒体
漫画(コミック)
出版社
新書館
レーベル
Dear+コミックス
発売日
電子発売日
価格
ISBN
9784403668289

あらすじ

自らの寂しさを埋めるように、兄・遼一の高校の時の同級生の敦也と会っていた洋二だったが関係が続くうちに彼への感情が変化していき……? 兄弟と兄弟に囚われた男の、渇望の物語、完結篇。

表題作シンデレラリバティ 下

楢橋敦也,靴職人,遼一の同級生
水辺洋二,遼一の弟

レビュー投稿数17

重いけど、すごくよかった。

本郷地下先生の作品はこれまでも読んでいたのに「なんか不穏そう」という印象だけで読んでなかったこちら…めちゃくちゃ面白かった…BL以前に物語としての完成度が高すぎる!お兄ちゃんのサイコパス性を描くの、上手すぎ〜!上巻はお兄ちゃんの支配がとにかく苦しくて、敦也と過ごす時間が唯一の救いという感じだった。洋二よ、早く目を覚ましなさい…と思いながら読んでました。とにかくす、すげ〜…の一言。メリバだったらやだなあと思いましたがハピエンでよかった、本当に…ハピエンだよね?笑 ハピエンです!苦しいけど最後まで読むと救いが待っています。今後は2人が平穏に暮らしていけますように。

1

愛の超常現象

下巻。

実は最初読んだ時、episode8から意味がわからなくなって混乱したんです。
ナニコレ?って。
下巻の冒頭は、敦也が遼一から受けた迫害の過去、洋二がやっと遼一の洗脳から抜け出て敦也を選ぶ展開。
そして、時計が場面切り替えの合図なのかな、現在地の洋二と敦也の会話シーンに移るわけだけど。
ここ、2回読んでやっと理解しました。ついでに上巻の冒頭の意味も。

↓↓↓↓ネタバレ注意


オカルトじゃん‼︎

遼一が敦也に対して起こした事件。
その後、本格的に壊れた遼一の起こしたナニカ。(←おそらく殺人?)
洋二が対決を決意すること。
そして起きる奇跡…

は〜…
こういう状況だったのか…思いもよらなかったです。
でもサイコを止めるには超常現象、なの?
ちょっと戸惑いました。
また、時系列の違いを出すためなのかまたは意図的にか、髪色が変わるから人物が混乱してしまった。
個人的には…正直オカルト対決シーンがクライマックスだったかな…
あとのラブシーンはさら〜っと。
涙腺がおかしくなっちゃってる洋二が愛おしいです。幸せになってほしい。

0

読むのに覚悟と体力が必要

先生の作品は、メトロから入り世田谷シンクロニシティを経て今作に辿り着いています。
未読作品がある身ですのでまだまだ、、、な赤ちゃんなりのレビューですみません。。。(上下巻まとめてレビューします)


先生の作品を読み終わると何故かニーチェの「深淵をのぞく時、深淵もまたこちらをのぞいているのだ」という言葉が浮かびます。

人間の内面に対峙し、深掘り、抉り、、、そして解放・・・
端正で軽やかなタッチの絵からは想像出来ない程重厚な、人が孕む「闇」や「渇き」そして比例するように求める「救い」と「愛」といった根幹に訴えかけるテーマが流れているように感じるからなのでしょうか。。。

はたまた、作品を読む事で自分自身の心の中を覗かれている、、、否、覗かざるを得ない、という感覚になるからなのでしょうか。。。

普段BLはやはり「物語」として捉えている事が多い分、この感覚は結構自身の気力と体力を奪われる気がしてしまいます。。。

そして今作はそんな人間の性(さが)に翻弄されていく3人を通して救済と愛の意味を知る物語。


上下巻なだけあってしっかり「人間」に焦点を充て切り、華麗なテクニックで私達を物語の中に誘い、そして読後に「人間」の温度感=温かみと畏怖と共に現実へ引き戻して来ます。。。

正直、凄すぎて、、、
私には萌える、という感覚よりしんどかった、という感覚の方が強く残りました・・・。

ただ、確信しているのは読み返す状況でまた絶対に違う感覚を得るであろう、という期待。
しんどかったな、、、と思ったのに、絶対読み返すだろうな、って思う位気になる作品である事は間違いなかったです。

今の自分の環境と状況にはフィットしなかっただけで作品としての存在感としてはやはり商業ベースの中では一線を画す作品ではあると思います。

神評価が多いのも納得です!
「読む覚悟」が要らないくらいのメンタルの時に読んだら、私も素直に終盤の2人の蜜月に萌える事があるのかもな・・・♪という事で現時点では萌より圧倒された感でのしんどさが残っている為の評価とさせて頂きました。


0

そういうことかぁ

上巻のいろいろがきちんと回収された下巻でした。
上巻に引き続き読む手は止まらず、ぐんぐん引き込まれました。

他の方も仰ってますがネタバレ無しで読むことをオススメします。

1

怖かった

1巻の敦也は生き霊?的な存在だったとは驚きました。

にしても、遼一が怖すぎ。
自分が異常だと自覚して苦悩しているならまだ同情の余地はあるんだけど、そうじゃないもんねぇ。
ホラーを見ているようでした。

その遼一を倒したのは敦也の生き霊?によるポルターガイスト的なものだったのが、やっぱりホラーやんと思ってしまってw

1人の異常者による被害者同士が惹かれ合った。
遼一に洗脳され依存させられても負けなかった、お互い救い合ったお話…ということなんでしょうけれども。

遼一になんでこんなにも翻弄され続けないといけないのかと苦しいばかりで。私は読んでいて怖さばっかり感じていました。

遼一は罪を償っているんですよね。
あんなのを野に放っていてはいけないですよ。

ラストは敦也が回復して、洋二も笑顔になり、ほっこりしたので、まだよかったですが。
PTSDになったりしないかと心配するほどの怖さでした(苦手)

0

兄が怖すぎました…

シティライツバースディの作者様です。凄く切なく優しいお話からガラッと変わって
今回は、兄弟とその2人に関わってしまった男の物語
いや~遼一がリアルにサイコパスすぎてゾッとしました。将来犯罪者になるやつ
上巻最初で?となってまだ状況がよくつかめなかったのですが、全巻ほぼ洋二の回想シーンです途中兄弟2人の関係をお人形で表したり見せ方がお上手で伏線回収もバッチリでした。
幼い頃から兄だけを想ってた優しい弟洋二、だぶん感情がコントロールできない兄への哀れみだと思うんですが、いつの間にか洗脳されてて、本人は洗脳されてることにもきがつかないという怖さ
でも敦也に出会って始めて自分がおかしいことに気がつきます
それにしても遼一の普段は魅力的で優しく社交的で人を惹き付ける魅力をもちながらも実は人を傷つけることをなんとも思わない冷たさを持っています。弟には異常に執着していると言うのがサイコパスそのもので、その表現力は怖いながらも多分犯罪者のなかにいそうなかんじが怖かったです。
その分洋二と敦也は、お互い支えあえる存在になれてほんとよかったと思いました
あと敦也のデザインする靴がとても上品で可愛くて素敵でした。シンデレラリバティという言葉が、海軍の俗語とは知りませんでした。
シンデレラのガラスの靴と12時までには帰らないといけないという時間に縛られているシンデレラと兄に縛られている洋二が重なるわけですね!
今回のお話は凄く深くて面白かったのですが、やはり人間ドラマというかサスペンス感が強いというかなので
萌2にさせていただきました。

1

遼一の気質も受け止める2人、強い

 上巻の冒頭で示された時系列の不思議が下巻で一気に解明され、そう来たかぁと思わずにはいられませんでした。すべて知った今となっては、敦也が眠っていた間、洋二はよく1人で耐えたなぁと感心するばかりです。遼一の犯した罪と、彼のせいで目覚めなくなった愛しい人。まだ大学生で、遼一の元で歪に育ってしまった洋二にはあまりにも重い現実だったのではないでしょうか。

 彼がそんな重みを耐え抜くことができたのは、事件が起こる前に敦也によって既に洗脳は解けかかっており、自分の意思で大切にしたいと心から思える人は誰か、ということに気付かされていたからでしょうね。どれだけ時間がかかっても、今度こそ敦也を守るという強い気持ち。上巻では弱々しく見えるばかりだった洋二だけど、実は芯が強い子なのかもとも思いました。遼一という存在に圧し潰されて生きてきた彼は、その枷が外れれば自由に羽ばたいていける力を十分に備えていたのかもしれませんね。多少強引にでも解放するきっかけをくれた敦也との出会いは奇跡であり、宝物だなと感じました。

2

トリガーとして

上巻では、サスペンスも恋愛も導入部分が多く、物語に描かれている『今』よりも、『過去』の兄の兄たる由縁を敦也と洋二が擦り合わせてでも、洋二が抜け切れない『洗脳と依存』とのせめぎ合いと葛藤と、様々な感情が入り混じり、『兄』とは、『敦也』とは、『自分(洋二)』とはを揺れ動きながらでも表面上は穏やかにストーリーは進むが、やはりそこはキーパーソンの『兄』が一つトリガーを引くとあらぬ方向へと転がりだす。

人間として『居る』はずの『兄』はストーリーの中では、わからないからこその恐怖や暗くて見えなからこその不安そのものになぞられて描かれてみえる。

ラストに進むに連れて、3人の歪んだトライアングルはどうなるのか?!
『闇』と『希望』とのせめぎ合うストーリー。

1

2人の幸せを願う

下巻も読了。
上巻でドユコト???だった部分の謎が解けてスッキリしつつ、ハラハラドキドキ気の抜けない展開続きでまた前のめり気味に読んでしまいました。

なんと言っても遼一の人を操るやり方が用意周到でまず怖いし、なのに洋二の事になると理性を失うところや、人を傷つけることにたいする執着、執念深さが鳥肌モノでした。
本当に怖いものはオバケとかじゃなくて、人間の狂気だな…と改めて思う。

ネタバレ無しで読んでいただきたいので、詳しいことは割愛しますが、遼一の呪縛から解き放たれて、その恐怖に怯えることなく2人が生きていける事をただ願ってます。

2

洋二は幸せになりました

はあ。想像以上でした。
最初に出てきた、敦也が「誰と話しているんだ」と言ってたけど、まさかの展開でした。想像できませんでした。あの時はこんなにヤバい話だと思っていなかったので。

結局、遼一は壊れたままだった。生まれた時から兆しはあったのに、親がもっと愛情をかけたら、こんなことにはならなかったのかな。
遼一も洋二も可哀そう。でも遼一が一番可哀そう。自分だけがみんなと違うと思って生きてきて、洋二を自分のモノにできたらこの寂しさから救われると思っていたんじゃないのかな。知らず知らずに自分の人生は、みんなと違う方向に向かってしまっていたんですね。

敦也が洋二を好きになったから、この二人は遼一の呪縛から逃れられたのかも。洋二は一瞬過去に引きずられて、遼一の言いなりになりそうになっていたけど、敦也への愛でちゃんと抵抗できて良かった。
そして犯罪者にならなくて良かった。

終わっても重い感じがしましたが、ハピエンですよね?
遼一は更生できるのかわからないけど。それぞれが幸せになれたらいいなと思っています。

4

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