おさななじみに彼氏ができた話 下

osananajimi ni kareshi ga dekita hanashi

おさななじみに彼氏ができた話 下
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神49
  • 萌×212
  • 萌12
  • 中立4
  • しゅみじゃない4

--

レビュー数
10
得点
333
評価数
81
平均
4.2 / 5
神率
60.5%
著者
パース 

作家さんの新作発表
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媒体
漫画(コミック)
出版社
大洋図書
レーベル
H&C Comics ihr HertZシリーズ
発売日
電子発売日
価格
ISBN
9784813033165

あらすじ

「私 彼氏みたいな人ができたんだよねー」
おさななじみのみちこちゃんに彼氏(みたいな人)ができた。
それが、ゆうまと大谷の間に不安を生んだ。
いつでもゆうまだけを見て、ゆうまだけを求めてくれた。
それが、ゆうまの知っている大谷くんだった。
それなのに、ゆうまに嘘をつき、離れようとして……
嫉妬が大嫌いと宣言していたゆうまが、初めて知った感情は──
「言ってたよね 大谷くん 僕になら何されてもずっと好きだって」
恋の不幸と幸せが詰まったおさななじみの恋、完結!

表題作おさななじみに彼氏ができた話 下

(仮)戸村ゆうま,高校生,18歳→大学生
(仮)大谷恭也,高校生,18歳→大学生

その他の収録作品

  • 同棲
  • おまけ

レビュー投稿数10

執着の向こうがわ

下巻では、つかみ所のなかったゆうま視点ですすむお話でした。

ゆうまの人格形成や、何故みちこに対してここまで執着めいた「大事」という思いがあるのかが語られ、モヤモヤが晴れていきました。
上巻で、みちこ邪魔だな〜とか思ってしまってごめんなさい。
みちこちゃんは本当に良い子でした。彼女がいてくれて良かったです。

今まで「ゆうまにとっての味方」のみちこであり「みちこにとっての味方」でいようとしていたゆうま。
みちこに彼氏ができた事で、みちこの味方は自分だけではない。だけどずっと幼なじみであることに変わりはない事に気づいたのかな。

人の気持ちや恋心等がわからなかったゆうまと、ゆうま以外に興味のないコミュ障気味の大谷くん。
この二人だけの世界だったら、多分歪な関係のままだったのかも。
二人の関係が揺れているときに、みちこの明るくマトモな助言があってよかった。
二人の執着が変に捻れる事なく昇華できたのではないのかな、と思いました。

下巻の方がBがLしてると思います。
でも、「DKのアオハル」といった訳ではなく
一見普通に見えて闇を抱えた執着系の二人が、第三者目線も交えて成長していくお話だったかなと思います。
だけどドロドロしすぎることなく、爽やかさやほのぼの感もあり。パース先生の感性なのだろうな。素敵です。
萌え以外の感情もくれるDKもの、良いですね。

そしてやっぱり赤面する大谷くんの顔がめちゃくちゃ好きでした。

4

登場人物みんな魅力的

好きです…。すごく良かった。登場人物一人一人が魅力的で、ドラマを持っていて…。

BLなのですが、BLというより人間ドラマとか、群像劇といったほうがしっくりくるような気がします。色んな登場人物の目から物語や人物について語られるの、楽しいです。
上巻では謎だったゆうまのことが色々と語られ、うわーそうだったのか…!となります。ゆうまにとってみちこがどれだけ大切で唯一無二なのかがすごく伝わってきて。本当に特別な存在なんですよね。そして、そんなみちこ以外の人間に興味はないくらいのゆうまの世界に現れた男の子が大谷くんでしたと。

上巻ではゆうまから大谷くんへの感情が読み取れず、謎のままでしたが、下巻で明かされて良かったです…!途中まではやっぱり興味ないのかなあという印象でしたが、みちこに彼氏ができたことから起こった変化でゆうまの大谷くんへの感情が露わになって、もうほんっとうに良かった〜!となりました。これはBLなのか?そのように着地できるのか?と思いつつ読んでいたので、最終的にBLになってくれて感動しました。大谷くん、ゆうま、良かったね…!

2

めちゃくちゃ好きです

あぶなーいかんじが本当に好きです。性癖にドストライクでした。セクシャルな描写はほとんどなく、ジリジリと迫ってくる危ない感と、苦痛。最高です。たくさんBL読んできましたが、5本指に入る作品です。

1

良い意味で裏切られた作品

『おさななじみに彼氏ができた話』の下巻。続きものなので上巻未読だと理解できません。上巻から読まれることをお勧めします。

上巻と同日発売になった下巻ですが。
タイトルの『おさななじみに彼氏ができた話』。これ、「ゆうまに彼氏ができた」というみちこちゃん視点のタイトルなんだと思って上巻を読んでいましたが。

ああ、なるほどお上手だなあ、と下巻を手にとって感心。下巻に入り、みちこちゃんに彼氏ができます。ゆうまからみた「おさななじみ」にも彼氏ができたんですね。タイトルの「おさななじみ」というのは、みちこちゃんのことも差しているのだと思われます。

みちこちゃんに彼氏ができたことで変わっていくものとは―。

ゆうまはみちこちゃんに執着していますが、それは「恋」とはちょっと違う。違うのだけれど、友情と恋の違いが、ゆうまには理解できていないんじゃないかなと思いました。彼には決定的に欠けているものが、ある。

みちこちゃんに彼氏ができたことで、ゆうまとみとこちゃんの関係が少し形を変えたのと同じように、その出来事は、ゆうまと恭也との間にも歪を生んでいき―。

この作品は、中学生、高校生、そして大学生へと時間の流れがあります。この年代ならではの閉塞感とか人間関係の難しさとか、あるいは世界の狭さとか。そういう若者ならではの時間軸を上手に生かして紡がれていく作品。キャラ設定とかバックボーンの盛り込み方とか、これがデビュー作だとは思ない感性をお持ちの作家さまだと感心します。

二人の間に濡れ場はありません。
おそらくゆうまが攻めなんじゃないかなーと思わせる描写がありますが、それでも攻め受けはっきり描かれていません。濡れ場が無ければBLではないと思う方には、正直不向きな作品かと思われます。

可愛らしい表紙とは裏腹に、中身はシリアスでダークな描写も多い作品で、ゆえに甘々で優しいお話を好まれる方とか、そういう作品が読みたい気分の時にもお勧めしづらい作品です。

が、今作品はゆうまと恭也が、恋を知り、第三者を挟むことで己を客観的に観察し成長していくお話。甘く優しい恋のお話ではありませんが、二人の間に流れるものは紛れもなく深い愛情です。人と関わることは時に難しく勘違いやすれ違いを生むこともあるけれど、でも、そこをいかに乗り越えていくかという普遍的な問いも投げかけられた作品でもあります。

病んだ登場人物が多い中、みちこちゃんはまさに正義です。
みちこちゃんがいてくれたからこそゆうまは集団の中で生きてこれたのだと、そう思いました。

そして、闇を持つゆうまではあっても、恭也にとって彼は太陽であり道しるべであったのだと。共依存、と言っても良いかもしれません。

ホワホワな恋のお話、だと思って手に取った作品でしたが、良い意味で裏切られました。ちょっと凄い作家さまが出てきたなという感じ。次回作も楽しみに待っていようと思います。

8

みんなのお話

ゆうまの内側を深く知ることができた下巻でした。それによって周りとの関係がよくわかり、すべてを知ったうえで上巻を読み返すとまた違う印象になりそうだな感じました。

彼の根っこの部分は想像以上に闇が深くて。
それを自覚した過去のエピソードから現在に至るまでみちこちゃんにはすごく救われていて、彼女の立ち位置の重要さを改めて感じました。
恋愛の好きでもなく家族愛でもないけれど、お互い唯一無二の存在だというのが確かに伝わってきて本当に素敵な友情関係だなと思いました。

不変的だと思っていたゆうまと大谷くんの関係が壊れそうになったのはハラハラしたけれど
でもその後お互いに本心を明かすことができたし、それぞれが"普通"であることへのこだわりを捨てて一緒に前へ進むことができたのですれ違いはあって良かったのだな、と。
ちょっと歪んでいる部分含めてそれがふたりの道なのだから、迷わずに幸せになってほしいなと思いました。

ゆうまと大谷くんだけでなく、みちこちゃんや色んな人のさまざまな過去や思いが重なってひとつの大きな物語となっているのがとても面白かったです。
そしてみんなが幸せそうで温かな雰囲気のラストシーンにほっこり。
最後までその独特の世界観を楽しむことができる作品だなと思いました。

2

この裏切り感。

下巻。上巻の3年後、ですかね。

「そういえば 私 彼氏みたいな人できたんだよねー」

なにィッ⁈ 次はみちこのターンかッ!
そしたらゆうまはどうにかなっちゃうの?壊れるの?こここ、コワイ…
みちこの彼氏はなんかとってもいい奴!決して美人ではないみちこを本気で好きになって可愛いって思ってるのがわかる。
イヤイヤ…ゆうまはみちこを取られた…って思ってない?

…と怯えてたら、ゆうまの過去編キタ!
ゆうまがなんで恋愛抜きであんなにみちこに優しい(←執着)のか。
ゆうまの人当たりの良さはどこから来ているのか。

そしてストーリーは大谷くんとゆうまの危機へ。
ここもね、怖いんです。
離れて行こうとする大谷くんに、ゆうまは何かしちゃうんじゃないか?って。
実際ゆうまの目はイっちゃってるし。

しかし。
ここを救うのが結局みちこなんだなぁ。
私は個人的にかな〜り強固な「BLに女はイラネ」派でして。でもここのみちこには心底感謝したわ…
お互いが「異常」を内包しているゆうまと大谷くん。
外側に漏れ出す前に。
ゆうまがみちこから大谷くんに舵を切った。
正に「間に合った」…という感覚。

ホント、怖かった…
悪夢で殺される一瞬に目覚めるような。
車でカーブを曲がりきれなくて、ギリギリで道路に戻るような。
終わってみれば「あれは何だったんだろう」と段々忘れていく幻の悪夢のような。
全然ほのぼのじゃない。ダークでざわつく作品だった。
この裏切り感、クセになる。

1

青春のふりしてなかなか闇深い作品でした

表紙みて、おおっこれは爽やか青春DKBLかぁ面白そうと思って上下同時購入
さぁてどんなどたばたなアオハルBLなんだろうと思いきや完全に騙された!
あの表紙と話の内容合ってないね。でもなかなかないお話で女の子もでてくるし、なんかボーイミーツガールっぽいし、ゆうまは闇かかえてるし
でも面白かったです。最初大谷が一方的ゆうまを好きで、ゆうまは冷めてるのかと思ってたら、最後はちゃんと両想いになるので良かったです。
ほんとにゆうまはみちこがいなかったら、どうなってたことやらオソロシイ
ゆうまとみちこ大谷の不思議な三角関係のようで、ゆうまのみちこにたいする想いと大谷に対する想いは全然違ってたなぁと思いました。
ゆうまはみちこをある意味自分を変えてくれた女神様みたいに思っててみちこの純粋さをたいせつにおもってるんだなぁと
大谷は同じ次元のいとおしい恋人嫉妬も愛する気持ちも彼だけという感じ
これは読者を選ぶ作品ですねぇ
もしみちこが男の子だったらどうなってただろうとかちょっと興味あります
あと上ではゆうまが受けっぽい可愛いタイプだったのに
下では雄みがましてて背も高くなってかっこよくなってたのが、きゅんときました
可愛いタイプの攻がだんだん成長していってかっこよくなるのってイイネ!

1

デビューで3冊同時出版とな!?


pixivでファンだったので3作同時、大変嬉しい。

しかし、表紙の爽やかさと裏腹に闇、執着、嫉妬。人を選ぶストーリーだと思います。
BLには珍しい幼馴染みミチコの女子視点から始まり、各話登場人物を切り替えながらストーリーが進む漫画の枠を越えた、小説と同時に読んだ様な斬新さ。
各視点により人物の多面性が見え深みが増す。

ゆうまの壊れた内面を見せつけられ畏怖を感じる。ですが下巻を読んで少し変わります。
ゆうまは先天的なものです。
共感性が薄いが、自分が傷付けられる事に疎い訳ではない。興味の視点が違うのかなと思いました。限りなく菩薩に近い普通の感性のミチコと出会えた事は僥倖でしたね。
彼なりの正義としてミチコを守って居るのでミチコに傷付けなければ無害です。
寧ろあの男子3人組の方が危ないですよ。
普通を学ぶ事は難しいのですが、ゆうまは器用なんですね。
反対に大谷は後天性のものかなと。そして不器用で素直。

ゆうまと大谷。2人は過去辛いときに自分を認めてくれる人に出会っています。ゆうまはミチコ。大谷はゆうま。性愛と愛、どちらを感じるかで2人はすれ違いが生じてしまうのは複雑でした。

これ家族との在り方も関わってますよね。
度々ゆうまは「親を泣かせないように」大谷の家族写真をみて「愛されて育ったんだね」と、もしかして親の愛情もミチコに求めていたのかな。そう考えるとミチコのスルースキルはスゴい。個性として認めつつ、適度に流す。

ミチコに彼氏が出来たことで自身の心を見つめ直す。
ゆうまの心を知るほど大谷が不憫でした。
本当にずっーと対等じゃ無かったんだな…。
嫉妬を知ることで変わる。
共依存かもしれませんが、2人なりの愛の形に拍手です。ミチコちゃんにも拍手。

最後まで読むとタイトルはダブルネーミングだと分かります。
凄い作家さんでした。ちなみに紙だと3作同時購入(とらのあ○)で8ページ小冊子ついてきます。その後の2人ですがエロはナシ。夏祭りで来年の約束が良かった。

しかし作品が秀でてると、皆様のレビューも深い。

次はpixivのリーマン天使の話が読みたい!先生楽しみに御待ちしてます

0

タイトルに二重の意味

下巻はゆうまのバックグラウンドのお話でした。
どういう幼少期を過ごして、みちことどんな風に仲良くなって、今のゆうまになったのか…。
「おさななじみに彼氏ができた」って、ゆうまの事でもあり、みちこの事でもあったんだな〜と気づきました。

みちこの事を守らなきゃ、最期はみちこの腕の中で死にたいってそれはLOVEじゃ無いんかな?ってチラッと思ったりもしましたが、後々の話の流れで、みちこはゆうまの救世主であり道標なんだなぁって分かってきました。

今まで付き合って、別れを切り出されてきた女子には起こらなかった感情を、初めて大谷に感じたゆうまが自分の嫉妬心や大谷を失う焦りを知ったのはみちこの指摘があったからなんですよね。

普通のBLに慣れきった頭には、色んな意味で衝撃のあった作品でした。

これが作者さんにデビューコミックと知り、また衝撃。
3冊同時発売だった、もう一作品も読みたいと思ってます。

0

BLとして抱えられない

これはBLです!と胸を張って言うにはあまりにも、メインのふたり以外の人たちが魅力的過ぎました。
ストーリーも、BLを兼ね備えたなにかでは…?と思うほどBL要素を除いた部分も面白かったです。

メインのひとりの幼馴染が女の子で、バチバチに登場するしとてもとても関わりが深い(一切性的な関係では無い)ので、女の子がバチバチ出てくるBLが苦手は方はおススメしません。

1

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