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「貴方の側を離れるつもりはありません」
meiji juzoku tungsten
発電所工事が進むに連れて、作業している地元住民の士気が落ちてきたり、そして、地元住民には知らされていなかった、沿岸部の軍事施設の建設に電気を使われてしまうのではないかという噂がたったりと。問題が起きる度に、リョウジの負担を無くそうと、エドが地元住民の中に入って住民の理解を深めたりします。
本当にエドは頭が良いだけでなく、人の心を掴んで仕事を効果的に進める事に長けていました。地元の人達との交流のシーンなどは読んでいてとても楽しかったです。明治時代の楽しみって、やっぱりこういう事なんだと。
リョウジはエドが自分の所で従者でいるよりも大学で学んで、自分の道を進んで欲しいと思うようになります。しかし、エドにしてみれば、リョウジを助ける為にあらゆる努力を惜しまない行動に尽きるんですよね。エドの献身ぶりがとても愛情がこもっています。
一旦は、エドを自分から離して、自立させなければという親心を決心するリョウジですが、長い間執着心を捨てきれなかった中原との再会で、自分の心は既に中原から離れていた事を実感します。リョウジはそれだけでなく、大学行きの話をした時から体を繋げる事無くなったエドに寂しさを覚えます。そして、仕事でリョウジに命の危険が訪れた時に助けてくれたのはやはりエドでした。結果的に自分はエドと離れて暮らすことなど出来ない!と、実感します。
リョウジの心は色々に揺れ動いていたので、彼を最初は煮え切らない男だな!とも思ったりしたのですが。
エドの思惑道理になってしまった、エドのが上手だったという解釈も出来ますね。
次巻まで読むとこの辺りのリョウジの心理がよく分かりました。上下巻読んだ方は「或る手紙」まで読む事をオススメします。
ここでは、中原がその後どうなったか?や、エドの視力については、将来的に不安なままでお話が終わっていますがその辺もきになりますよね。
二人の絡みのシーンは擬音などはあまり多く使われていませんが、それがかえって和服を着ているシチュエーションにも合っていて、見ていて美しいエロを見せて頂いた気分でした。受け攻め、どちらもとても見た目に美しいです。ずっとリョウジの側に居られる事になったエドとのラストの書き下ろしはとても甘々で幸福感に満ちていました。
新刊発売に合わせ、シリーズ上下巻一気読みです。
読後、なんともいえない余韻に包まれる美しい物語でした。
大きな感情の波に襲われるとか、そういうものはないんですが、静かに心に沁みてくる感じ。
そういえばタイトルの「タングステン」って、なんだろう?と思っていたら、先生のあとがきに説明がありました。
なんと、スウェーデン語!で「重い石」という意味で、原子番号74の金属元素の一つであり、電球のフィラメントに使われているとのこと。
発電事業がテーマのこの作品にぴったりで、なるほどと納得のタイトルでした。
”雛鳥”と亮二に言われてしまい、一度は亮二のもとを離れることを決意したエド。
早く二人、心も結ばれてくれ〜〜!と思っていたので、大団円は嬉しい限り。
先生も書かれているように、今後は末長くイチャイチャ、ラブラブして欲しい!
そして、長く亮二に絡み付いていた中原の、あの結末、、
エド一家に対して許されないことをしたのだから当然の報いでもあるように感じるけれど、なんだかとても悲しい気持ちに( ; ; )
自分を刺した妻をそっと抱き寄せるラストが切なく痛々しかったです。
メインカプ二人の恋路も気になったけれど、なんだかこの中原というキャラが自分にはとても印象深かったです。
新刊では二人のイチャイチャが見られるのかな?これから読むのが楽しみです◎
亮二にとってエドがなくてはならない存在になり、その辺りの心情を丁寧に描いていて上巻より良かったと思いました。
ただやっぱりエドの年齢設定には違和感があったなー。年下攻めと言っても、実際は高校生くらいの年齢の子どもなんだよなーと思うと複雑な気持ちに。
また下巻では亮二の過去と中原との関係性も明らかになりましたが、現在連載中の過去編でここが詳しく描かれてますね。辛い(泣)
過去編を少し読んでしまっていたせいもあり、中原の最期(なのかな?)がちょっと気の毒になりました。奥さんとのわだかまりが解け幸せに暮らしてほしかったな。中原が、というより奥さんが可哀想に感じてしまいました。
とにかく攻受どちらも顔が美しい。体系も細すぎずガチムチ過ぎず、理想的でちょうどよい(首が太いのが苦手で)。
特にスーツのベスト姿が堪らなくいい!今は見かけないスタンドカラー風なシャツ、イケメンが着ると様になるなあ、そそられます。
お互いがお互いを必要としてる主と側近の関係性が良く、
ハッピーエンドで、綺麗に纏まってます。
ストーリーは純文学のような、わかりやすく読みやすいです。太宰治的な展開もあり、小説も良いかも。
時代背景や当時の水力発電の事をよく調べたのだろうと思います。
オマケページのデフォルメがかわいくてほっこりします。
あまーーーい(ノ´∀`*)♡
なんだ最後のあの甘い感じわ
こっちが照れるわw
さてさて
水力発電作業云々から
過去の引っ掛かりであるオッサンとの話
数奇な巡り合わせを辿った3人の行く末は
というところですね。
なんだろうね。
受のあの空気感の変わりようがなんとも言えない
むず痒いというか、愛らしいと言うか。
心許すとそうなるのか
そう甘えてくるんか思うと攻じゃないが
トキメイて一晩中盛りたくなる気持ちもわかるわ(笑
始めてみたものを雛鳥の如く
それは自分のことと攻のことを重ねてたんだろう
ていうのもまた良きでした。
オッサンに関しては
薄暗い部分もおおいし、受を事実上救ったとはいえ
やっぱり気持ち悪いという気持ちがぬけなかった
思ってた以上に攻が絶倫なのには笑うしか無いが
恋人という関係になっても
受を甘やかして大事にして世話を焼く姿が
どうにも微笑ましくて良かったです。
ラストの同衾ネタも可愛いのこの上ない(笑
良かったね!
まあ色々あったのですが、エドの献身で工事も村への電力の供給も無事に進みそうですね。
中原は典型的な人物ですね。最期も亮二に知られることはないのでしょうか。
エドの出自も気の毒ですね。中原…、罪な男だこと。
エドが亮二と出会えて本当に良かったです。
雛鳥が親だと思いこんでるとか、一人で見聞を広めるとかどうでもいいんだよ!好きなら遠回りしなくたってそばにいりゃあいいんだよ!
そしてこれからもずっと二人で。
私の心配は杞憂で、ホッと胸を撫で下ろす、下巻・結末。
意外にも。電気開通の竣工は、亮二が閉じ込められるという事故があったにせよ、悲惨な結末にもならずに大成功を治める。ホッ。
軍部に電気を使われようと、ちゃんと市井に明かりを灯す事に成功するのだ。
それよりも。中原の語る、亮二の過去の方が壮絶でビックリ。私はてっきり書生だった亮二を手篭めにしたのは中原ただ一人だと思っていたのに。没落士族の息子だった亮二は、商家に引き取られ、子供の内から男共の慰み者になっていたと言う。そんな地獄から救ったのが中原だった。亮二にとって。中原は恩人でもあったのだ。中原ときちんと訣別出来た亮二だったが、中原の末路は悲惨なので。これは、中原の自業自得だったとしても、やはり切ない。
エドワードの過去も物語の中で明かされる。彼もまた、技師の息子で、英国と日本の技術提携の為に来日した父と共に事故に巻き込まれていたのだ。
エドワードの視力の低下は、ちゃんと医師に診せようというところで終わる。幼ない頃の事故との因果関係も明かされずに終わる。『いつか視えなくなっても…。』亮二は側にいてエドワードの目になろうと決意しているし。エドワードも、決して亮二の側を離れないと誓う。決して離れない。その事を確かめ合う様に、何度も何度も抱き合う2人。
その事自体は素敵なんだけど。何だかふわっとした様な気もしないでも無い。
けれど。温かい未来へと予感させてくれて、その事に安堵。
描き下ろしはその名の通り「甘い休暇」。
エドワードは、亮二の側で役に立てる為に、東京で勉強しようとしていたが、結局ベタベタとずーっと側に居て支える事になる。亮二の言う様に、いつか2人で異国へ行き、学び、もっと広い世界を見て欲しいな、とも思う。
私達が普通に使う電力の祖に、こんな風に尽力した愛が有ったかもしれない、なんて。
思いを馳せてもみるのだ。たつもとみお先生はやっぱり社会派なんだなって、私は思う。
エドがただ亮二さんのそばにいるだけではいけないと努力し、どんどん成長していく姿がとても頼もしくキュンキュンしました♡それも全て亮二さんを支えるため、そばにいるため。亮二さんのことなら何でもする、何でも知っているというところがたまりません!!
さまざまな困難を乗り越えて、いろんな想いを抱えながらともに歩むと決めたふたりがとにかく熱くて最高なんだけど、特に描き下ろしが幸せすぎました!!亮二さんにもらった言葉、エドは本当に嬉しくて幸せだっただろうなぁ…。
明治の雰囲気や時代背景なども感じられ、とても素敵な主従BLでした。素敵な作品をありがとうございました。
評判が結構良いようですが、以下温度低めのレビューです。ご容赦をば。
ストーリー、綺麗に流れていきました。上巻の感想と同じなのですが、自分には綺麗すぎてやや物足りなかった。テーマ的にはもっと重厚に出来そうなのにテンポが良すぎで軽い上に、お話が一本道であまり枝葉がなく感じてしまう。"タングステン=重い石"(あとがきより)なのに…
そんな中ちょっと遊びを感じたのは髭ぐらいかな。
地下への閉じ込めにしても、中原の最期にしても、もう少しドラマチックな演出が出来そうですがページ数がないからかサクサク進みます。構える隙もなく事が起こりそして解決している…展開がはやい…
短くまとめた点に好感をもってるレビューもあったので、そういう感想もあるよね!とは思います。悪しからず。
シーモア カバー下有
限定おまけ漫画1枚 髭
たつもとみお先生、髭好きなのかな。私もエドワードの髭ネタは結構好きでした。
体をつなげたけどエドの片思い状態、というところから続く下巻。メインカプは主従関係でエドは敬語攻め。Hシーンは前巻同様エロというより官能的で萌えました。
ストーリーは亮二のちょっと驚きの過去が明かされます。そこからさらに気持ちを強めるエド。中原に翻弄される亮二に抱きつかれて戸惑うエドが可愛いです。
中原は当て馬だけど亮二が依存するのも分かる、と説得力のある背景を持ちつつも、こちらにはあまり魅力が伝わらないキャラになってて、心置きなくエドだけを応援できました。(最近スピンオフ狙いのような当て馬に力を入れすぎた作品を続けて読んだせいか、そこがすごく良い!と思っちゃいました…)
そして亮二の暗闇怖い設定とエドの近視設定を絡めてのお仕事的ピンチ脱出展開。発電事業を最後まで描いてくれた作品で、とてもとても良かったです!
気になっていたエドの渡日経緯や背景が分かり、同時に制裁が下されるエンディング。個人的にはエドは宣言通り一度亮二のそばを離れて一回り大きく成長して帰って来て欲しかったですが、二人で学んでいくのもアリですね。その後一緒に事業を起こしていくのかな。
エドが亮二に向ける愛情が、依存と執着を含みつつすごく一途で深くて甘くて、きゅんが止まりませんでした。絵も綺麗で最高です。お仕事描写も楽しめる攻め萌え漫画でした。