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愛したのは 実父の奴隷(いぬ)として生きる少年
kamisama douka te wo totte
素晴らしかったです。
童話やお伽話のように劇的で芯のある純愛のお話、感動しました。
「風と木の詩」セルジュの両親のお話を思い出します。
色狂いの父が“犬”を飼ったという様子を見に、息子レオンは小屋へ。そこには昂る匂いを纏う少年奴隷と、弄ぶ父の姿が。
驚愕しつつも、その匂いを嗅いでからレオン自身の身体にも変化が起きる。悪魔か魔女か、その少年に会いにまた森へ…というお話。冒頭からグッと掴まれました。
人や宗教が信じられない奴隷と、彼を大事に守ろうとするレオン。
跪いて奴隷の手の甲にキスをする王子、ベタかもしれませんがロマンチックで素敵です。
彼が見惚れ頬を染めるのがっ可愛いかわいいかわいい!!!笑
恋をしている表情が抜群に上手い作家さんだなと思いました。
それだけでなくお話も整理されていて読みやすく、色んな登場人物の思惑が交錯するのが面白い。
特にレオン父の行いが酷いのですが、でも奴隷ノエに首輪付けてたのはグッジョブでした。彼はオメガかな?
キャラクターがしっかりしていて無駄がなく、お話の破綻も余り気になりませんでした。
ノエが人生を諦めているけれど父の為に生きているところも、レオンとのささやかで大切な交流、恋をしてからの行動もいつも一所懸命で、ウジウジしないので好感が持てて応援したくなります。
瞳が可愛く涙が綺麗で泣けてきます。
「真実を伏せたままのこの唇では お前を汚してしまわないだろうか」
こんなロマンチックでロミジュリかよ台詞があればバッドエンドも覚悟して最後までドキハラ。もしバッドエンドでも良い作品に違いないのですが、この終わり方は至高でした。
オメガバース設定を読者が知ってる前提として(巻頭に説明書有)、作中はふわっとした描き方で説明少ないのが良かったです。
魔女設定でも良いのではと思ったのですが、長い説明を抜きにしてお話の流れを壊さなかったのは重要だと思います。純愛のお話なので比較的エロが少ないのも良かった。
頁数が多い分ちょっとお高めですが、純愛ストレートなお話が好きな方にはお勧めです。手酷いオヤジ攻め苦手な方は注意。
初読みの作家さまでしたが、電子で序盤を読んで、そのままお買い上げ。
切なくて、けれど真摯な深い愛情が胸を打つ、深い深い愛情を描いた作品でした。
ネタバレ含んでいます。ご注意ください。
主人公は落ちぶれた貴族の嫡子・レオン。
彼の家が没落したのには理由がある。彼の父親の存在だ。
色ボケした、色狂いの傲慢な爺・オワイン。
もともと高貴な家の出でありながらその放蕩ぶりが目に余り田舎に追いやられてしまった。そんなオワインは周囲の人たちから好奇の目にさらされているがそんなことは気にせず今日も色事にふける。
そんな父親を嫌悪しているレオンは父親を反面教師とし日々過ごしているが、父親が森に建っている古小屋で犬を飼い始めたという話を聞く。興味本誌でその小屋を訪れたレオンは、褐色の肌を持つ少年を抱いている父親の姿を見てしまう。
まるで獣の要だと嫌悪する一方で、その少年・ノエを欲する気持ちが沸き上がってしまい―。
というお話。
オメガバースものですが、今作品はオメガバースという性が確立していない世界が舞台。発情期を迎え、人を惑わすΩは魔女として人々から忌み嫌われる存在として描かれています。
もうね、Ωの人たちに対する周囲の人たちの接し方が非常に胸糞で、読んでいて胸が痛いです。ただΩというだけで身体を蹂躙され、魔女だと言われ、迫害され。
そして、序盤から多くの読者の予想通り、レオンはαだしノエはΩなわけですが、自身の父親の行動を懺悔し、ノエに紳士的に接するレオンがクソほどカッコいいです。
そして今作品にはもう一人キーパーソンが登場します。レオンの腹違いの弟のエリオット。
このエリオットの存在が、今作品において非常にいいスパイスになっているんですね。オメガバースものとしては王道のストーリーではありますが、エリオットの存在があるがゆえに王道のそれらとは一線を画す作品になっていたように思いました。
詳細を書いてしまうとネタバレになりすぎてしまうので詳しくは書きませんが、彼らの感情の機微が実に秀逸です。憎しみと愛情が紙一重。その感情の変遷の流れも良い。
レオン×ノエ、そしてエリオット。
彼らを取り巻く周囲の人たちの外道さが切ない。けれどだからこそ、と言って良いでしょう。彼らの間に育っていく深い愛情。そして自分の愛する人を守りたい、ただそれだけのために奮闘する三人の愛の行方にめっちゃ萌えました。
今作品はかなりページ数の多い作品なのですが、その厚さに見合った内容。が、この厚さでありながら、もっとページ数を増やして詳細に描いてほしかったなと思う部分も多い。
レオンの母親やノエの父親のエピソードはもっと読みたかったし、そして多くの外道たちに鉄槌が下ってほしかったし。
オメガバースものらしい、って言って良いかな。Ωが酷い目に遭うシーンはてんこ盛りです。
痛い描写も、子どもが大人の欲望のはけ口になるシーンも、結構たくさん出てきます。そういうシーンが苦手な方にはお勧めしづらい作品ではあります。
が、だからこそ、愛情だけで繋がり、信じあうレオン×ノエの深い愛情に思わず落涙しました。
しいて言うと、レオンがノエを愛するようになった、その経緯が若干甘いと言えば甘かったかな。
そして、最後の終わり方。
いや、幸せな日々を送っているのだろうとわかる終わり方でとても良いんです。余韻があるっていうか。
が、できれば二人が○○(これ、ネタバレになっちゃうので伏字にします)も含めて幸せになっている姿が見たかった…!
そして、エリオットも。
彼も、幸せになってほしい。
最後の彼の姿を見ると、幸せになるんだろうな、と思うんですけれど、実際に幸せになった姿が見たかった。
ということで、続編を心からお待ちしています。
めっちゃ良かった。文句なく、神評価です。
まず…エリオットお前以外といいヤツだなと思いました
もうね作画が神です!金髪美形のレオンと黒髪褐色肌の吸い込まれそうな大きな瞳の美少年ノエ
うっとりため息が出ます
前回の春までの距離も良かったのですが、さらに作画が美しいです!
オメガバース物ですねまだΩとかαとかの概念がない時代のお話のようですね
とにかくΩたちの扱いが酷すぎて胸糞なのですが、騎士のようなレオンが素敵ですそして私の大好きなストイック攻最高です!ヤリチン女にだらしない攻だと萎えるのですが、ストイック攻が、美少年受に墜ちていく様は最高に萌えますね(^^)d
レオンがノエに接するとき紳士で優しく、ノエは、レオンの幸せだけを考えています
最後の方でノエがうなじを噛まれたことによって、フェロモンが出なくなってほんとに良かった。バッドエンドも覚悟していたのですが、ここで希望が見えてきます
策士のエリオットも裏で手をまわしてくれて
でもレオンは親殺しで警察に行くって言うしどこまで高潔で真面目なの?
結果エリオットが二人を逃がすのですが、エリオットほんとにレオンと家族になりたかっただけなの?ほんとはレオンが、好きだったのでは?と邪推をしてしまいました
タレ目美人のエリオットはぜひトマスと幸せになってもらいたいです
この二人のスピンオフあったらいいな
最後はレオンとノエは鮮やかな南の島で幸せにくらしているようでそれがかいまみえる描写が良かったです
この時代背景の物語にしてはハッピーな終わりでありがたい。
特に心に残っている箇所のうちのひとつが恋に落ちた2人が1ページ丸々使って見つめ合うシーン。何回も見てる。とても美しくてときめいてしまった。「お前は父親と生きるんだ」と言いつつ、その表情はもう離れられないほどの執着を覚えてしまってるじゃない……キスもしたことないような男がここまで……!!たまりません。
堅物そうな主人公は人情味もあり、毅然としていて格好良かった。人望もあっただろうに親父のせいで無くなってしまったのだろうか等色々考えてしまう。(関係ないから語られていないのだろうが、欲を言えばもう少し宮廷での過去エピソードでもって奥行きがあったら嬉しかった、…と思ったけど権力争いのドロドロ感が増すならやはり不要か。これでよかったんだな…)
弟の「この男のどこが神なんだ」は胸を打った。彼も世話を焼かれて仲良く楽しく暮らしてほしい。
(2人はこのまま女っ気なく更に何年か経過すると年下攻めと成るのではと邪な考えが止められない…田舎貴族のせいだ…
通常、物語後のイチャラブおまけがあったら嬉しい派だけど、この作品に関しては2人が生きて幸せになっているのが彼の視点から分かっただけで十分満足出来た。とはいえ、いつか作者様が気まぐれで描いてくださったなら飛び上がって喜びますが…!
加虐シーンが多くて、もう本当に読むのつらい描写が多いんですけど、レオンの眩しいほどに真っ直ぐな気持ちや行動、ノエを大切に思う気持ちに涙腺崩壊……!
読んでる途中から涙が溢れて溢れて止まりませんでした。
オメガバース作品だけど、α、β、Ωといったバース性が認知されていない世界観のお話で、とても斬新なストーリーだと思いました。Ωの発情期を、"魔女"と虐げて周囲から蔑みを受けるようなシーンがもうツラ過ぎて。奴隷として慰み者になるしかないΩの行き場のなさに胸が押しつぶされそうでした。
父親と離れ、いつか父親に会うことを生きる理由として、レオンの父にどんなに酷いことをされても懸命に生きるノエの姿が清らかで、美しい。父親の奴隷だと分かっていてもノエに惹かれていくレオンの情動にとグッときます。レオンの父に酷くされても、レオンとの秘密の逢瀬がノエの心を救っていく……そんなやりとりにもまた涙が込み上げてきそうになるのです。
バース性のことがまだ人々に浸透していない時代。ときはヨーロッパ辺りの中世〜近世あたりの時代背景っぽくて、その時代の社会的構造みたいなところとうまく絡み合わせて描かれています。
貴族や身分のある者たちの悪い部分が出ていて、胸くそ悪しなのは否定できません。権力にものを言わせ理不尽な要求を迫るとことか、口封じの追手を放つとか、善意団体の裏で性的虐待をしてるとか。身分制度の抗えない嫌な部分と、Ωの行き場のなさとの負のスパイラルが悲劇すぎて、このどうしようもない状況からどのように打破できるのか不安で押しつぶされそうでした。
ああするしか2人が一緒になる道がなかったことがとても悲しいけど、でもこれだけの時代背景の中ではそれが精一杯の抵抗だったのだなと思うと、すごくドラマチックな結末なのは間違いありません。
身分制とかバース性のことが色々描かれていますが、実は家族愛のことが物語のベースにずっとあることもこの作品を読むにあたって気付くでしょう。レオンとエリオットの兄弟愛が、最後の最後にして分かる深い情に胸が熱くなりました。
あんな父親じゃなければ、きっといい兄弟関係が築けていたと思うのに、時代や家庭環境は非情ですね…まぁ、でも父親がまともだったら、レオンはノエに出会えていなかったので、これはこれで良しだったのかも知れないですが。
ノエにとって精神的にも肉体的にも辛いことばかりだったけど、レオンという最愛の人に出会えたことは、神さまからの贈り物だったと思います。それはレオンにとっても言えること。2人の身分を超えた愛の物語に感動で涙で文字が滲みました。
彼らの今どんな生活をしているのか…それは想像するしかないことだけど、最後のカラーの一枚絵が全てを物語っていました。
レオンとノエと、2人の子ども。それにノエのお腹が微妙に膨らんでいるような…?
レオンとノエの顔は見えないアングルだけど、きっと喜びに満ちた表情なのは間違いないと思います^ ^
いつかエリオットと会えると良いなと思いながら、彼らの幸せを願っています。
少しだけスッキリしない点は、レオンたち父親と罪に加担したノースランド卿の苦しみが薄かったこと。後者はお咎めなしってのはある意味リアルだけど、なんだかなぁ…って感じでした。
『うそつきは恋のはじまり』に続いて読んだハルモト紺先生の作品です。
アンダーウッド家の長男 レオン(α)と金で買われた少年 ノエ(Ω)のお話。
侯爵家でありながら当主の節操のない女遊びにより、宮廷を追い出され片田舎に都落ちしたアンダーウッド家。
アンダーウッド家には、当主のオワインと長男で嫡子のレオン、次男で庶子のエリオットがいます。
ある日、オワインが森の外れにある水車小屋で珍しい“犬”を飼い始めたと噂を耳にしたレオン。
夜更けに、その水車小屋へ向かってみると嗅いだことがない「匂い」が漂っていました。
衝動に駆られて、レオンが小屋を覗くと…そこには、首を鎖で繋いだ少年がオワインに犯されていて…。
いや~、初めてコミックスを手にした時は、あまりのボリュームに驚きました。
上下巻ではなく単巻でこのボリュームにするには、最後まで中弛みをせずに読者を魅了し続けなければならず、画力の高さはもとより、ストーリー構成やキャラの個性など、あらゆる面で実力が問われるでしょう。
…が、しかし、ハルモト紺先生が見事までに描き切っています!!
まだオメガバースの概念がなく、Ωは“魔女”として迫害される世界。
それは、ある国のある片田舎で起こった少し不幸で命を懸けたラブストーリー。
父親の不埒な女遊びで没落したアンダーウッド家。
レオンとエリオットのそれぞれの母親は他界しており、義兄弟の2人の仲も良いとは言えません。
そんな中、レオンは使用人が噂していた父親の飼っている“犬”の正体を知ってしまいました。
“犬”の正体は、茶褐色の肌の少年 ノエ。
最初こそ“魔女”だと警戒したレオンですが、引き寄せられるようにノエに会いに行ってしまいます。
オワインから酷い仕打ちを受けてもノエが小屋を逃げない理由…
「神さまは俺が嫌いだから」
物語は、レオンとエリオットの義兄弟の関係やノエの辛く悲しい過去を回想シーンに取り込みながら丁寧にゆっくりと進んでいきます。
ノエを守ることで自分も救われると考えるレオンと父親がいつか迎えに来てくれるのを信じているノエ。
2人の距離は少しずつ縮まり、そこには何ものにも代え難い信頼と愛情が生まれるのでした。
そして、この物語にはレオンとノエのラブストーリーの裏側で、エリオットの孤独な人生から見出した希望が並行して進んでいます。
エリオットは脇キャラですが、最後まで重要な役割を果たしますよ。
どうかエリオットの心情や動向にも注視してください。
このお話には当て馬が登場します。
レオンとエリオットの父親 オワインです。
他にも、教会の司祭様、ノースランド卿が登場します。
どのキャラも最低なクズなので地獄に堕ちて欲しい…。
脇キャラとしては、アンダーウッド家の使用人 トマスが登場します。
Hシーンは、不思議とエロさはありません。
オワインに犯されるノエには痛々しさを感じたのですが、レオンと結ばれるノエには神々しさを感じました。
それは、ノエの華奢な身体つきも影響しているかも知れませんが、やはり心が繋がっているかどうかの違いだと思います。
レオンのお母様が教えてくれた「恋のおまじない」は、現代のオメガバースの視点とは異なり素敵だと思いました。
描き下ろしは、本編のその後のお話です。
短いですがエリオットのターンになります。
オメガバースの概念がない世界で、ある国のある片田舎で起きたよくある話――
残りのページ数を確認して、メリバかバッドエンドなのかと覚悟しました(汗)
個人的には、ネタバレなしでお読みいただくことをおすすめします。
そして、最後のカラーイラストは必見ですよ!
すべてを捨てでも一緒に生きたい
個人的には、レオンとエリオットのそれぞれの未来をもうちょっと見たかった(泣)
それは別としても、伏線もきちんと回収し、最後まで綺麗にまとめ上げたハルモト紺先生に拍手を送ります!
オメガバースに翻弄されながらも、家族の絆と愛情に言及した素晴らしい作品。
ぜひ多くの方に読んでいただきたいです。
読後の余韻が心地良い。
想像の余白が大空に広がっているような感覚でした。
めちゃくちゃ分厚いのに
残りページ僅かになっても結末が見えなくてッ(;ω;)
正直メリバか"ご想像にお任せ~"的な曖昧な終わりを覚悟した;;
(個人的に"ご想像に~"は嗜好に合わないもので…)
で・す・が!
この作品においてはそれが良い…!
ラストにかかる想像の余白がグッとくるんですよ(;///;)
辛い描写が多いお話なんですが、読後はホカホカする気持ちだけが残りました。
さてさて。
まだオメガバース性が確立されていない時代のお話。
なのでオメガバース用語は一切登場しません。
男性が子を産むのは公然と受け容れられているようです。
色欲狂いと囁かれる没落貴族の父親が庭の水車小屋でひっそりと『犬』を飼っているーー。
使用人が噂しているのを聞きつけた長男・レオンが気まぐれに様子を見に行くと、
レオンの父親に犯されている少年の姿がありました。
周囲に漂う不思議な匂い。
どうしようもなく暴走しそうに煽られる性欲。
その日はなんとかその場を逃げ出したものの、
人を惑わす悪魔だと言われる少年の仕業かと疑ったレオンは真相を確かめに水車小屋へ行きーーーと展開します。
もうね。バース性の概念がないからもどかしい…!
αだね、Ωだね、あ~それは発情だね、フェロモンだね、運命の番なのかな?、首輪があって逆にうなじ噛まれなくて助かってたのかも…etc.
読み手としてはわかるじゃないですか。
だけど作中はすべて存在しない概念なので、
悪魔の仕業だとか、Ωが石を投げつけられたりとか。
そういうのが普通に行われるのがシンドイ(;ω;)
知識がない怖さがありました。
解明されていないものに対する正しい行動なんてわからないですもんね…。ううう…。
(それが人を傷つけて良い理由にはならないけど)
攻め:レオンは駄目な父親に苦労させられた長男。
亡くなった母親に似た高潔さを持つ紳士的なお人です。
最初はフェロモンにあてられた発情に動揺したものの、
悪魔だなんだと決めつけずに「救いたい」と思う。
終始垣間見える不器用な真面目さにキュンキュンさせられます…!(∩´///`∩)
受け:ノエ。
親はΩのノエを守りたくて教会に預けたのに、教会に裏切られ、人身売買され…。
救いのない境遇のオンパレードに心のライフがゴリゴリに削られる(;ω;)ウググ
レオンの父親やら司祭やらヤラレまくってる描写が多いのでホントもぅ…つら…。
ノエが心を失わずに生きる目的やスレない心がやるせなくも切なくてキューッってきます。
目がね、すごくいいんですよ…!
特にレオンを見るときに輝く目がほんとに綺麗で。
ずっとずっと不憫な境遇に身を置いていたのに曇らない目がグッと刺さりました。
2人の間に立ちはだかる父親の存在が胸クソなんですが、
純粋に惹かれ合う様がすごく良かったです。
オメガバースが確立した時代ならば「運命の番」で片付いちゃうんですけど、
確立していないからこそどうしようもなく欲しくなる感情を手探りで理解しようとする。
相手を知って、目と目を見て、その上で恋になっていく。
運命だけでない純愛が成り立つのが黎明期の良さだなぁ~と思いました。
そして!
レオンの義弟:エリオットの存在は外せませんね…!
優秀な兄に劣等感を拗らせる弟なんですけどね。
物語が進むにつれ…
萌え!兄弟萌え!!あ~~~~~~好きぃぃぃ(∩///∩)
BLじゃないけど未満的な兄弟萌えがあるんですよ…!
兄の視界に入って弟として認めて貰いたい気持ちを拗らせてたのかなって。
兄から肯定的な言葉をかけられてようやく素直になれたのかなって。
終盤はエリオットのモノローグで兄への片想いが散っていくのが萌えて萌えて…///
ーーーーー(余談なのでスルー推奨)ーーーーー
父親→β?α? レオン母→α エリオット母→β
父親はレオン母を愛する反面 優秀な妻への劣等感に苛まれて、優位に立てるβと浮気三昧でエリオットが生まれるけれど、エリオットのことは認知してないっぽい?息子として認める気はなさそうだったので、結局心から愛したのはレオン母だけだったのかな~って。(どこに転がってもクソには変わらないんだけれど。)
そんで母にも父にも見向きされなかったエリオットはレオンにも家族として迎えられなくて(これは仕方ないんだけど)、失意を拗らせて、いろいろあった上でのあのラストと描き下ろし…!うわ、あかん~~~!私の中でエリオットへのクソデカ感情が芽生えてきた(;////;)エリオットも幸せになってくれ…!!!そんで兄と再会できた時は抱きしめて貰え。うううう(泣)
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ゴチャゴチャと書いちゃいましたが、
読後感は爽やかな気持ちでいっぱいです。
タイトルの伏線回収も秀逸でした…!
評価は神寄りです。
中世、魔女狩りをベースにしたオメガバース。オメガバースも色々な設定や世界観が増殖中で、私も本年度は、様々な設定世界の物を読ませて頂いたと思うけれど、これは新しい。というか、私が知らないだけで、他にもあるのかも知れないけれど。とにかく私にとっては初めての設定世界観でした。本編中には、α や、Ω、という言葉は無く。おそらく「得体の知れない者」=「魔女」もしくは「悪魔」とされている様子。Ωが撒き散らすフェロモンや蠱惑的なその匂いに惑わされると言うので、人々は忌み嫌い、恐れている。
その漁色の為、王室から追放された没落貴族アンダーウッド家。長男、レオンは父オワインを憎み、正しい人であったが、父がΩの少年を敷地内に監禁し、暇さえあればそれを嬲りものにしているのを見てしまう。憎むべき所業の父をケダモノだと軽蔑しながらも、その少年を抱きたい衝動に駆られるレオン。多分レオンこそが少年の「運命の番」なんだけど、そういう説明は無い。ちょっと謎なのは、非道な父の仕打ちから、とっとと少年を助けて、何処かに匿えば良いものの、レオンはそうはしない。とにかく何日も、何日も、少年が父に嬲りものにされるのを放置している。父の留守の間に、怪我の手当をしたりして、少しずつ心を通わせて行くものの、中々行動に出ないレオンに、読み手側としては、イライラが募ります。
レオンは少年の身の上話を聞いて、これがまた胸クソなんだけど。生き別れになった父はノエを匿う為に、教会に預けたのに、司祭が胸クソ野郎だった為に、ノエは司祭の性奴隷にされてしまっている。本当に。ノエは、真実に愛し合う人に抱かれるまで。レイプされ通しなんです。この酷たらしさがダメな人はダメだと思う。私は無理でした。汚らしい親父に愛情無く蹂躙され続けるノエ。
ノエは、教会が没収された後、貴族にまた奴隷として売りに出され、レオンの父の性奴隷となっている。
レオンは、まず、ノエの生き別れになった父親を探そうとするんだけど、いや、ちょっと待って。そうしている間にも、ノエはドンドン父に無体働かれてますけど⁈ 早く助けて‼︎ レオンの腹違いの弟エリオットは、自分が、直系の後継者では無い事で、兄レオンに嫉妬していて、素直に兄に憧れていると言えずに育っている。本当は素直で良い子なんだけど。レオンはエリオットには全く関心が無い。けれど、ノエを解放したいという想いに必死で、エリオットに協力を仰ぐ。
兄に頼られた事で、心が動き、何とか2人を助けようとするけども。ノエは、自身を汚れてしまっていると思い、レオンから身を引こうとさえする。んもう、とにかく3人がチンタラやってるウチに、父が戻って来て逆鱗に触れる。父を止めようとした勢いで、レオンは父殺しになってしまう。
ちょ、ちょっと待って!メリバなの⁈
レオンは逃げれば良いものの、持ち前の頑固さで出頭すると言い出し、もちろん、エリオットはそれを留める。王室に強い影響力を持つノースランド卿に、殺人を誤魔化して貰いに行く。ノコノコ行く。いや、その前に逃げて欲しい!この辺のジリジリ感は堪りません!レオンの母に過去、横恋慕していたと言うノースランド卿は、自分の子供との婚約を破棄したレオンを憎み、追手を使い、レオンを殺す。だーっ‼︎ やっぱ死ネタなの⁈ 遺体だと思ったレオンは、何とか命からがら生きながらえる。そうしてようやく。やっと。レオンはノエと手に手を取ってこの地から逃れるのだ。はぁーっ。長かった。早く逃げて欲しかったよ、私はっ!
独り残されたエリオットも、家を継ぐ事はせず。というか、当主亡き後、お家は断絶。なので、好きな戯曲を書いては、何とか生計を立てている。という、一応のめでたしなんだけど、レオンとノエの甘あま後日談が描かれる事は無く。
読後直後に、何か甘い、糖分過多の何かを読まないとやってられない気持ちになってしまう。やるせなさ。ラストのラストには、救いはあるものの。渦中の惨たらしさが心に重くのしかかるので、心してかかった方が良いかも。
紺先生の美麗な絵は堪能出来るし、レオンがいちいち愛を語るのに、跪いて騎士道っぷりを顕すのは素敵でした。
王道なオメガバースモノ。ただし、まだ『Ω』はじめ、バース性が明らかになっていない世界線で、Ωたちは魔女として扱われています。痛々しい、魔女狩りの描写も。
330ページに及ぶ大作で(それにしては値段がお得!)、出逢いから彼らが幸せになるまでが丁寧に描かれています。ラスト、エリオットにもささやかな幸せが訪れたところがとても良かったです。
レオンは至極優秀だったようなので、バース性を研究して、彼等がΩを救い出す未来があっても良いなあ、と妄想しました。
オメガバースですが、アルファやオメガなどの単語は一切出て来ません。
中世を舞台に、田舎に左遷された領主と、オモチャとして飼われるオメガの少年。腐敗した領主に対して清冽な息子。
父対子と、性に逆らって愛を貫こうとするアルファとオメガの構図です。
ヒートや、番のシステムなどの基礎知識がないと楽しめない部分があるので、最初の解説をまず読むことをおすすめします。
絵が綺麗で、中世の雰囲気があり、イケメン御曹司たちの衣装なども楽しめます。
アルファを狂わせるオメガが魔女として扱われていたという面白い設定です。