兎の森 (2)

usagi no mori

兎の森 (2)
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神274
  • 萌×264
  • 萌18
  • 中立3
  • しゅみじゃない5

--

レビュー数
44
得点
1683
評価数
364
平均
4.6 / 5
神率
75.3%
著者
苑生 

作家さんの新作発表
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媒体
漫画(コミック)
出版社
大洋図書
レーベル
H&C Comics CRAFTシリーズ
シリーズ
兎の森
発売日
電子発売日
価格
¥690(税抜)  
ISBN
9784813032731

あらすじ

これから環が「守ってるもの」俺が破ることにする。

幼い頃から一緒に遊んでいた環と志井は1歳差の幼なじみ。
高校生になった二人は、志井が押し切るかたちで付き合う事になる。
「1年だけ」で終わる約束。環は友達感覚のままだが、
志井はどうにか一線を越えようとする。
──セックスなんかする必要ない。
志井の欲求とは裏腹に、隠れていた環の心が揺れ動き…?

表題作兎の森 (2)

高校1年生,幼馴染
高校2年生,幼馴染

同時収録作品兎の森 2

中学生
出会い系で会った大学生

その他の収録作品

  • かわいいおとこのこ(描き下ろし)
  • おいしそうにたべるおとこのこ(描き下ろし)

レビュー投稿数44

沢山の愛のカタチが描かれている

「兎の森」の2巻目。
続きものなので前作未読だと理解できません。未読の方は1巻から読まれることをお勧めします。

小さいころからの幼馴染で、ずっと一緒に時を過ごしてきた志井と環。
ずっと環のことが好きだった志井は、「1年間だけ」という期限付きで環と付き合う(仮)の関係に持ち込むことに成功するが―。

というのが前作で描かれていたストーリー。

2巻はお試しで付き合うことになった二人。
という描写からスタートします。

ずっとずっと環のことが好きだった志井と、そんな志井に引きずられる形で付き合うことになった環の温度差は、当然のようにあって。そんな二人の感情が、過去の話と上手にリンクしながら紡がれていく様は圧巻。

無邪気に遊んでいた子ども時代。
成長し、性欲を含んだ恋愛感情を抱くようになった志井。
「愛」そして「セックス」に価値を見出せない環。

この感情の機微の描き方が実に秀逸です。
なぜ、そうなってしまったのか。少しずつ見えてくる彼らの過去、そして内面。

二人とも良い子なので、どちらにも幸せになってほしいと願いつつ、この作品の持つ世界観にどっぷりと浸ってしまいました。

どのシーンもめっちゃ良かったですが、環の心に秘めた思いを知った志井の行動にとにかく萌えました。

環のことが本当に大切だからこそ、自分の想いに蓋をしたー。

普段はアホの子で、環のことが大好きで。
そんな志井の深い想いに萌えがギュギュ―ンと高まって仕方なかったです。
頑なに本当の自分を見せない環に、幼馴染で、かつ高校生らしいガッツをもってグイグイと踏み込む志井がとにかく可愛いの。

どこまで踏み込んでいいのか。
どこまで許してくれるのか。
環の、本当の想いは。

無神経に見えて、常に環ファーストの志井。

そんな志井ですが、環への想いが溢れすぎてしまって煮詰まって、年上のお兄さんとイチャコラするシーンがちょびっとあります。このお兄さんがさー、これから二人をかき回してくれると面白いな、と思うのですが、彼らの関係がどう転がっていくのかそこも楽しみです。

個人的にはこのお兄さん、めっちゃツボでしたが、この時志井は中学生。好きな人(=環)ではない人と関係を持つ、といった展開なので、苦手な方は注意が必要かもです。

一方の環も。
彼は家庭環境に恵まれておらず(と、私は思う)、それ故に「愛」というものが理解できない。けれど、環は、それを認識していないのがまた哀れだなー、と。

今作品はBLなので、あくまで志井×環の恋愛感情がベースにあります。「1年間だけ」という期限を打ち破って、二人が恋人になれるのか、というストーリー展開ではあるのですが、それだけではなくってもっと複雑な愛情も描いていると、そう感じました。

家族愛、友人としての情、セフレとの関係。
そして、人間としての、愛。

志井がアホっ子なので、爆笑してしまうシーンもたくさん登場します。
シリアスなだけではなく、恋愛だけでなく、友情だけでなく、コミカルなだけでもなく。

そのバランスが実に秀逸です。

今から次巻が待ち遠しい。
正座して、お待ちしております。

25

何度も読み返してしまう

苑生先生の絵が本当に綺麗です。

付き合ってからの志井がめちゃくちゃグイグイくる…!!読んでいて楽しかった〜!

環離れしていた空白の1年が明らかになり、基本攻めが受け以外とするの嫌なんですが、、これは好きすぎるあまりそうなってるのでなんか全然OK!笑
むしろ顔射するとこすんごい萌えた、、。
環のこと大好きすぎるのがかわいい。

あとすごく好きなのが「見てく?」の志井の表情…こんなイケメンだった!?←
ゾクっとしました。

そして環…
トイレで強引なキスされたのに画像見て笑顔で戻って来ちゃったり、押し倒され触られて怒ってたはずなのに気づいたら許しちゃったり、志井が「1年付き合う話もう終わりにしよ」と言っても「約束したから1年付き合おう」とか。
志井のことを完全拒否しないところがそりゃ志井も諦められないよなぁと思います。

環の家庭事情も色々と分かって今の環になった理由がわかり、、。
「母さんの子供だよ俺」って言っちゃうのがもう。

すごく良いところで終わってしまったので3巻が気になる…!

環がこのあとどう変わっていくのかが楽しみです。
なかなかくっつかない話しが好きなので、この2人がくっついたら、、そこにはすごい萌えが待っていると思います。
 
honto:修正真っ白
シーモア:短冊のみで神!!
買い直しました(笑)

18

これからどうなっていくのか

環の心の中にある母親ってゆう存在がセクシャリティに関係していたのが確実になって一つ紐が解けたかんじ
環にとってはたった一人の肉親で母親。
母親にとってはたった一人裏切らず側にいてくれた息子?男?ってかんじで共依存に近い関係になってるのかな
母親の真相は不明だけど今息子が、性的か恋愛的対象になっている可能性がでてきてかなり不穏

二人の生活だったからか環にとっては当たり前って思ってたことだけれどちょっと最近違うなって思ってしまっていて葛藤してたんでしょう
そこに第三者である志井が違和感を覚えて志井に母親との関係性を伝える
そこで違和感は確信に変わりつつあって…ってかんじでしょうか

思った以上に環の心の闇は深そう
性嫌悪も母親からきていそうだし
あまり出てこないけれど今後キーパーソンになりそうですね

志井はタクミさんがいうようにあまり感情が表にでないけど欲深くなるとかなり表情にでてエロい
最高オブ最高
自慰をお手伝いするシーンの環の掌の隙間からみえる志井の目線と言ったらもう半端なーーってかんじ

作者の方はコマ割りもうまいし、何より絵がお上手なので表情でどんな感情なのかとかが読み取れてとてもいい

続きが気になってしょうがない
次回も楽しみに生きます

17

1巻よりも更にレベルアップ

2巻!ずーっと心待ちにしていました。
電子版なのでようやく読めました。

1巻では描かれきれなかった環のトラウマを更に深く描いていて、切なく辛く感じるところもありますが、苑生先生の言葉に「志井なりの攻め方を楽しんで」とあるように、志井頑張ってる!!攻めてる!
恋愛的な関係を進めることに躊躇している環と、次に進みたいけど頑なに変化しない環にどうしたら好きになってくれる…?ともだもだする志井。

今回二巻がでるにあたり、久々に一巻を再読してみて、最初に読んだ時は志井目線で読んだのですが、今回は環に感情移入して自分はその気がないのにしつこくされたら嫌だろうなと思ってしまったんです。
この気持ちを持った相手にどう立ち向かうか。
その辺、志井は男をあげたなと思っています。環の負担にならないように不器用ながらああしたり、こうしたり。。。
志井の優しさと誠実さを感じました。
そして、2人の微妙な心の揺れ動きをしっかり表現しているのはさすが苑生先生…!
心理描写が本当にお上手です!!!

二巻も気になるところで終わってしまいました。
続きを心から待ってます( ;∀;)

12

サイコーでした!!

1.2巻セット連続で読みました

一言でサイコーでした

シリアスだけど、重すぎず
繊細な機微は伝わるけど
自己憐憫は無く
純愛だけど性欲には忠実
真顔なのに面白い
常に二度美味しい感がサイコーです
塩梅の良い漫画はありそうで
少ないので大当たりでした

脇キャラのタクミさんの
お兄さんの顔面でおイキーには
爆笑でした

可愛くてエロくて笑えて不憫で
健気で懸命に生きててやや捻れて
スルメみたいに噛むほどに美味しい
漫画をありがとうございます
次巻も楽しみに待ってます

11

繊細で痛い

待ちに待った『兎の森』2巻。
賭けに勝った志井が、片想い中の幼馴染・環と1年限定で付き合う事になった前作からの続きです。

思春期特有の葛藤や性意識を繊細に綴った作品ですが、2巻はより一層センシティブでした。
ただ、コミカルで笑える場面もたくさんあるので、そこは癒しです。

志井の高まる性欲に反し、セックスに嫌悪を抱く環。
自分の性欲を無理やり抑え込み、セックスする男を「加害者」だと思う環の闇は深かった…。

環は、「加害者」ではなく「被害者」なのだと思う。
成長した息子を〝異性〟として見ているであろう母親……
「ぜったいやらないこと」リストにあった最後の一言にゾクっとした。背筋が凍りました。
近親相姦を行わずとも、これは虐待です。

欲望に忠実だった志井も環に起こっている事実を知り、付き合う話を反故にしようとします。
環のセーフティベースになりたいと考える志井は、何だかんだ優しいんだよなあ。
環が1番で、環の1番でありたいと思ってる。
それでも志井との交際を続けると言う環の心は、意外と志井に傾いてる?

環の捨てようとしている性欲を拾う志井。
環が必死に守っている倫理や貞操を破ろうとする志井は、環の罪悪感を薄めようとしているのかもしれない。
身体が素直になれば、きっと心も素直になるんじゃないだろうか……私は、そう思う。

志井に触られ、感じる声を抑える環がめっちゃエロい。
言葉はなくとも、背徳感と解放感を感じさせる描写は流石だなという感じ。

2人が悩みや葛藤にどう折り合いを付けていくのか?
恋心の行方は?
…と、ますます目が離せません。

出会い系で知り合った男に童貞を捧げてしまった志井にはちょっと腹が立ちますが、今後は環一筋だと信じて続編を待ちたいと思います。

11

1巻で物足りなかった人は是非2巻を

2巻!絡み増えてきます!3巻以降の絡みに期待です!

この少しずつ絡みが増えていく感じが、とても丁寧に描かれているので、2人のエッチ描写が増えるほど興奮が増します。

受けは完全にストレートなので、実際ストレートの人が迫られたらこうだろうなぁリアルだなぁと思いながら見ていました。

BL漫画はストレートの割にはあっさり受け入れちゃうのもよく見るけど、この位段階を踏んでいかないも中々難しいですよねって思いました。

受けがかわいいし綺麗でとっても好みでした。

あと、ギャグ要素がたまに入ってくるんですけど、普通に面白くて吹きます。

11

薄皮を剥がすように、少しずつめくられていく

フィクションで、架空の日本に住む知らない高校生の男の子達のお話なのに、すごく生々しい。
2巻もあっという間に読んでしまった。
2人の関係、環という男の子の内側のほの暗い部分、そして環の内側に入りたい志井。
読ませ方が上手いです。コマ割り、視線、惹き込まれる展開に夢中になってしまう。
シリアスの中に、不自然にならない自然さでコミカルな部分も描いているのが重たくなりすぎず、するりと読みやすい。
これは志井と環だからこそ出せるトーンなのかも。

長年の幼なじみに好意を寄せる志井と、長年の幼なじみから好意を寄せられて戸惑う環。
1年間という期間を設けてお付き合いをすることになった2人。
一般的にはこのまま恋愛モード一直線になりそうなところですが、なかなかすぐにそうはならないのが兎の森の魅力。
少しずつ、少しずつ、メインキャラクター2人の外側にある薄皮をぺりぺりと剥がしていっては、そっと隠していた内面が見えてくる。

この2人。付き合ってはいるものの、志井の高校生らしい性欲を含んだ環への真っ直ぐな"好き"の気持ちと、環の幼なじみへの気を許せる好意の矢印が噛み合わないので、恋愛未満な感じが強いんですよね。
なんというか、"好き"って、言葉の響きも文字もたった2文字でありながら、シンプルでいてとても複雑で、種類や意味が異なる難しい気持ちだなと。
志井の環への好き。環の志井への好きと、母親への好き。環の母親からの環への好き。
どれも好意だというのに、真っ直ぐだったり、安心感があったり、歪んでいたり…
本当に関係性や人によって違うものだよなあと思います。

きっと、志井という幼なじみの男の子との時間は、幼い頃から環にとって屈託なく笑える唯一と言っていいほど、家よりも安心出来るものだったのではないかな。
だから、戸惑いながらも押し切られて交際をOKしてしまうし、途中途中で拒否や否定をしつつもなんだかんだで流されてしまうし、許してしまう。
これだとなんだか環がずるい人のようにも思えるのですけれど…
1巻、2巻を読み返して、誰にも言えずに幼い字でノートに綴るしかなかった過去と、好きな母親との変わりゆく複雑な関係を、環はずっと誰かにこの隠された状況を暴いて助け出して欲しかったのかもしれないなと感じてしまったんです。
一緒に手を繋いでフェンスの向こう側に連れて行ってくれるのは、もしかしたら他の誰よりも安心が出来る志井なのかもしれない。
そんな期待をしてしまう2巻でした。

今作で新たに登場したタクミも好印象の良いキャラクターで好きでしたね。カラッとした気持ちの良い性格の志井のアドバイザー。
そして何より、1冊を通して良くも悪くも志井の真っ直ぐさと環への心からの"好き"があふれていて、不器用ながらに懸命な志井が大好きになってしまったな。
引き続き、複雑で多感な高校生2人のその後を見守っていきたいです。3巻も楽しみ。

10

何度も読み返してる

全てにおいてバランスがいい作品だと思う。。
シリアスと笑いとえろの緩急が上手というか。それに各キャラが魅せる表情がどれも素敵で悶絶する。一巻からずっととにかく環の顔も雰囲気も性格も好きすぎて、志井、環を頼むからな!!!って気持ち。。
環の抱えざるを得なかった闇と、いい意味でバカっぽくてカラッとしてる志井の2人が作りだす雰囲気が好き。絵も、クセがなくて本当に上手だから何度も眺めちゃう。あーーー続きが気になります。。!!

10

続きが気になる

2巻発売日に思い立って購入した為、1巻が手に入らず苦労しました。
先に2巻読んじゃったんですが、1巻が届いてからもう一度読みました。

凄くリアルで気持ち悪い環と母親の関係性が、環を歪めてしまったんだろうと思うと辛いですね。子どもに性的な部分を出してしまうのって虐待ですよね。
高校生なら普通にあるであろう性欲を、これだけ毛嫌いしてしまうのは大変だろうと思います。

ダークな話に笑いを提供してくれている志井だって、ゲイである自分に向き合ったり、環が好きな自分に向き合ったり、色々もがいて今の志井が居る。
志井がもがいている時に助けになってくれたタクミみたいに、今度は志井が環を救ってくれるんでしょうね。

これだけ内容が濃くてダークな話になってしまいそうなのに、所々クスッとさせてくれるバランスがとてもいいです。
志井の変態チックなプレイは環じゃなくても引きそうだけど、好きが溢れて我慢出来ないのが伝わってきてほほえましかったです。

志井が環の家に行ってから、部屋の違和感に気付いたり、子どもの頃書いていたノートを見つけたりして、環に何が起こっているのか知っていく所の志井がよかったです。
母親の呪縛から環を救ってあげて欲しい。

これからって所で終わってしまったので、次の巻がすっごく楽しみです。

9

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