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「絵」だけが好きだったはずなのに
psychedelic baby
初めての作家様。
タイトルが気になり過ぎて購入。
若い天才画家とその担当の雑誌編集者のお話。
わたしはCPの2人どっちも好き、大好きっと感じることってあまりないんだけれど、
「サイケデリック・ベイビー」の2人にはとっても好感が持てました。
一途な年下ワンコ系×華奢で日常生活家事まるでダメ系。
ワンコはいつもだいたいタイプですが、アート系自己破滅型も好きだったんですね、コミックの中でも。
やっと自覚できました。
画家の天花寺蓮の絵ってきっと極彩色の横尾忠則氏みたいな色使いだったんだろうな、なのに陰惨で。サイケデリックだもんね。
橅木樹と恋愛を始めていろいろなピンクを多用し出してやたらとポップで明るくなったんじゃないかしら。
なんて気になりました。
賞賛されていた画風を恋心と引き換えのように失ってしまった蓮だけど橅木はいつも傍で支えてくれる。
橅木は画家のどんな絵も愛し彼のいかなる面も愛しているのだからプラマイゼロというよりプラス大。
職場が替わるのなんて無問題。
先生のあとがきを読んで初めて破滅とか自死とかに向かう可能性もあるお話だったんだと気づきました。
まあよくあるハッピーエンドオールオーバーではなかったけど大昔の黎明期BLも時々読むので、そこまで妙な終わり方とは思わなかったですかね。
ちなみに作者様は画家仲間の豊春が好みなんだろうなとは思いました。
これも上下の2冊であれば豊春の登場も多くなりわたしも彼を好きになっただろうにと思いました。
BLだってせめてコミックス2冊で終わってほしいと最近望んでしまいます。
編集者と画家のお話ですね。表紙を見た限りでは受けの蓮がゆるふわでおとなしくて中性的でかわいらしいイメージでしたが、読んでみたら蓮の精確が全然違ってて
中性的だけど、破天荒でおおらかで、絵のことにしか頭にない生活能力のない子で
でもしゃべり方や口調が、とっても好きで魅力的です。
蓮は、絵を描く意外取り柄がないみたいなことをいってましたが、その天然可愛さは愛されキャラだと思いました♡
攻めの蕪木ははっきりいってよくいるタイプかな?蓮の魅力を十分ひきだしてくれてる重要なキャラですね
なにより絵が描けなくても、線の一本も引けなくても変わらず好きで、ベタ惚れですなんてこれ以上ないくらいの愛の言葉にはきゅんときました。
まさに絵よりもかけがえのないものを手に入れた瞬間なんだな二人とも
蓮の過去はいろいろと重いのですが、蕪木がいてくれたら安心だなととりあえず絵と心中するようなことはないでしょうね
全体的に読みやすく蕪木が思った以上に連を溺愛しててとても良い作品でした
当たり前の代償がご都合主義でなく描かれていて、ラブラブ作品のイメージがあったので新鮮でした。生活力ない子を介護する攻めのパターンと思えば案外病みが深かったり。
ラストはスッキリしないと思う方もいるかもしれませんが、完全無欠なハッピーエンドなどこの世にない。何かを得ることも失うこともあるだろうという終わり方が私は好きです。
湯煎先生のほんわかした絵柄と蓮のあっけらかんとした性格のおかげで丸みを帯びた感じになっていますが
重たく、影のある作品だったと感じました。
芸術を生み出すには自分の内面や才能と向き合う必要があって、それがどんなに大変なことなのかということが伝わりました。
橅木と関わることで良くも悪くも変化が起き、自分自身を信じて肯定しながらも周囲の目も気にしなければいけない。
そんな葛藤が伝わってきて
単純に蓮が"恋愛"というものを知って、幸せになるふたりを見守るお話ではなかったので重たかったな、と。
蓮の裏表のない性格には救われるものがありましたが。
でも橅木の画家・天花寺 蓮を崇拝する気持ちと恋人としての彼を想う気持ちを感じて
蓮もまた自信を取り戻していけるのかなとも思いました。
色々と深く考えさせられるような作品でした。
ちるちるのレビューを見ても分かるように、
感想が分かれる作品。
今までの湯煎さんの作風とは全く違うと言っていいと思います。
何故なら作者の意図してしていた最初のラストが「○○」だったから。
私的にもあの展開ならその方が
この物語のラストはしっくりきたかもしれません。
しかし、そうしなかったところに、
また湯煎さんを好きになりました。
物語的に中途半端さを感じるのは否めません、
本当なら、さらにこの後の二人がどう成長して、
変化していくのかが知りたいところ。
その辺がはっきりして、
本当のハッピーエンドになるのではと思います。
それでも、編集と作家というBLにありがちな設定が、
湯煎さんにかかるとこう料理されるのかと、
こういうラストに持っていってくれるのかと、
湯煎さん自身が一番の光属性なのだなと納得。
好きですよ、私は。
全体的に不完全さを感じつつも、
ラストをこう持っていってくれた心意気に「神」!
惜しいな、と感じた作品でした。才能をとるか、愛をとるか、というテーマはすごく素敵で惹かれました。先生があとがきで仰っているように、愛に傾倒していくことで、蓮の作風はがらりと変わってしまう。世間から求められていない絵しか描けなくなった自分は無価値なのでは?と、蓮が己の存在意義を見失っていく様は見ていて痛々しく、同情を誘うものでした。
ただ、これもあとがきに書かれていることですが、最初は自死する結末だったのをハピエンに軌道修正したらしく、これが私が作品全体を通して感じた、どっちつかずな雰囲気の一因かなと思いました。元の作風が失われていくことへの不安も、そこまで絶望感たっぷりに描かれているわけではないし、今の作風が世間に受け入れられていくとか、橅木と蓮が今の作風と今後のことにどう向き合っていくかというシーンまではないので、ハピエンと言うにも少し物足りないんですよね。もちろん、蓮が絵以外に存在意義を見つけられたのは喜ばしいことなのですが。なんとなく、中途半端だなと感じる読後感でした。
おっもい…自分にはとっても重くて少し仄暗くて、ある種心中作品のような気持ちにすらなりました。
このポップな表紙でなかったら…先生の可愛い絵でなかったら…演出をほんのちょっと変えたら…ものすごく暗く狂気じみた作品にも出来そうなストーリーです。
湯煎先生ってこういう作品も描かれるのだと驚きました。あとがきを拝見する限りもっと暗い方向に落ちる可能性があったようですが、わずかに救いあるラスト。世間に受け入れられるラストよりは救いがないかな。
快楽で身を落とす天才というテーマはまぁありますけど、快楽より背徳感のない純粋な"愛"で身を落として…いや、より得難いものを得たのかもしれない。
蓮はそれで生きてきた絵の才能を"世間一般に認められる"という形では失い、橅木は最愛の作家の"世間一般に認められる"という成果を自分が原因で失い…
天使を、神様を、地に落としてしまったんだなぁ…ここからまた蓮はその絵を世間に認められる形で昇華させ這い上がれるのだろうか。世間に認めると繰り返しますが、絵の世界は何を良いとするか時代によっても変わるし曖昧ですからね。本人達が幸せならそれでいいとは思う。
ただ数週評判悪いからって連載誌の看板作家切られることはないんじゃないのか?それほど"駄作"になってしまったのか?
シーモア限定おまけ 描き下ろしの豊春の立ち位置に惹かれた方は是非。豊春ルートも存在した気がする。
萌2〜神
迷ったけどなんだか頻繁に読みかえして咀嚼したくなりそうで神を
この作品、すごく奥が深いのではないだろうか。
全体的に柔らかい雰囲気もあって、攻め・受け共に表情がころころと変わるのも魅力的で、テンポも良く読みやすいです。
だからなのか、パッと読んだ時にはコミカルでポップで可愛らしい印象を受けるのですよ。
愛してやまない憧れの画家の担当編集となった橅木と、頭のネジがぶっ飛んだような天才画家の蓮が出逢い、作品のためにと始めた身体の関係から徐々に惹かれていく。
この辺りは編集者と一芸に秀でた人間という組み合わせの作品では結構ありがちな設定だと思う。
ですが、ハッピーエンドなのかどうかは正直よく分からないのです。
ここが面白いな、考えさせるなと思いました。
噛めば噛むほど味わい深い作品なのかも。
絵しかない、まっさらだった蓮というキャンバスを橅木という1人の人間が今までに無かった体験や感情という色で染め上げていく。
恋愛面だけで見ればこれはハッピーエンドだと思うんです。
しかしながら、キャンバスが染め上げられていく事で、まっさらだからこそ描けていたものが描けなくなってしまう。
うーん、死の香りだとか、狂気のようなものはちょっと私は読み取れなかったけれど、今まで持ち得ていなかった感情を得た事による才能の死は強く感じた。
橅木は、結果的に自分の灰色だった世界を救ってくれた蓮の絵と画風を殺してしまっているんですよね。
果たしてこれは良い事だったのかどうなのかと。
一方の蓮は、過去の境遇の面が影響してか、橅木と出逢うまで良く知らなかった愛情というものを知って、目の前の世界は鮮やかに色付いていくものの、その代償に自分の全てのようだった絵が死んでいく。
想いが通じ合ったシーンの橅木と蓮の対比がすごい。
これはある意味1人の人間の生まれ変わる様子というか、再生と再起のお話なのかも。
素直に読むか、斜めからじっくりと読んでみるかで感想が変わりそう。
可愛らしい雰囲気の中に、ちょっとの毒が含まれた不思議な魅力のある作品でした。
個人的には、お話としては面白かったけれど、BL的に萌えたかと言われると中間かなあと感じたので、萌寄りの中立評価で。
まず開始数ページで蓮さんの口調が好き〜〜〜!!!好きなタイプの受けだこれは……!!!となってしまって、それからはあっという間にのめり込んでしまいました。
もう言語能力の方がついて来ないのですが……
なんというか、無意識のうちに自分が神様の翼をもいでしまったことに気づかないうちに、神様はその光を失っていってしまう。
けれども、多くの人からわかりやすく見える光そのものに一体どれだけの価値があっただろうか、例え光を失って地に落ちて神がただの人になっても、彼は、橅木は蓮さんを愛していた。その才能が褪せていないことを信じていた。与えられる愛を飲み込み、無垢に欲を覚え、そうしてたくさんのものを取りこぼした代わりに、新しいものをたくさん得た。
神が再び翼を携え、羽ばたくまでの始まりの一歩。
そんな感じのお話でしたね……語彙力が来い……
ハッピーエンドとしてはありがちかもしれない、新しい作風も世間に受け入れ認められる、という展開にはならなかったのが、また苦味を孕んでいて良かったですね。
ラストの、絵に囲まれながらそれを描いた人間を抱くシチュエーションの倒錯感たるや……。
この先きっと、何度も読み返してしまうだろう作品に出逢えて、本当に良かったです!!!
帯にある『拗らせた男たちは恋が下手』とありますが
本当に恋が下手な大人たちが右往左往するお話でした。
美術誌の編集・蕪木と無邪気な天才画家・天花寺。
世話焼きな編集が作家の作品に惚れ込んでいる…っというのはよくあるストーリーですが、この編集・蕪木は一味違う。
お話の流れをありきたりにしないのが湯煎先生らしい。
蕪木は家庭の事情で美術関係の大学には行けなくて
諦めた世界は色を失い灰色だったが、ふと目にした絵は極彩色。
その絵を描いていたのが、天才と称される天花寺。
世界を変えてくれた天花寺の担当になったのはよかったけれど、天花寺の作品だけでなく、本人のピュアさや無邪気な笑顔に恋をしてしまった。
また恋をしたことがなかった天花寺も、蕪木を好ましく思い、Hをするコトによって画風が変わり…人を好きになるという感情は果たして善なのか悪なのか。
湯煎先生の斜め上からの切り方や表現方法に、今回もまんまとやられました。
とっても素敵なお話で、ふんわり優しい終わり方でした。