花嵐の血族

hanaarashi no ketsuzoku

花嵐の血族
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神104
  • 萌×224
  • 萌5
  • 中立1
  • しゅみじゃない1

295

レビュー数
13
得点
632
評価数
135
平均
4.7 / 5
神率
77%
著者
夜光花 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

イラスト
奈良千春 
媒体
小説
出版社
大洋図書
レーベル
SHYノベルス
シリーズ
烈火の血族
発売日
価格
ISBN
9784813013266

あらすじ

あいつに奪われるくらいなら、お前を殺したい

十八歳になった年、ローエン士官学校に入学したマホロは、
そこで運命と出逢った。
類い稀な才能と美貌を持ち、マホロを熱愛する火の血族のノア。
それに、マホロを幼い頃から守り育てながら、
今では敵になってしまった闇の血族のジークフリートだ。
ジークフリートはマホロをノアから奪い返すべく、
あらゆる手を使い、闘いを仕掛けてくる。
マホロは自分に対する独占欲と情熱を隠さないノアに
惹かれる一方で、ジークフリートを敵とは思いきれずにいた。
そんな中、ノアの友人でマホロを特別視していたオスカーが
「ねえ、俺 ──君のこと好きになってもいい?」と参戦してきて!?
魔法と闘い、恋と裏切りの第二幕、開幕!!

表題作花嵐の血族

ノア・セント・ジョーンズ,ローエン士官学校3年生,名門ジョーンズ家子息
マホロ・ボールドウィン,18歳,魔力を増幅させる石を心臓に埋め込まれている少年

同時収録作品花嵐の血族

ジークフリート・ボールドウィン,21歳,闇魔法の血族の直系者
マホロ・ボールドウィン,18歳,魔力を増幅させる石を心臓に埋め込まれている少年

その他の収録作品

  • あとがき

レビュー投稿数13

No Title

2作目花嵐はオスカーにスポットが当たっていたのですね。
終わり方よ、酷な展開だね……

以下好きな箇所です
・「人に興味を抱くのは難しい」とノアの過去発言
・うなだれたり弱気になったり自信なさげなマホロの描写が人間くさくて良い
・ノアとマホロの40cmの身長差にきゅん
・「あいつに奪われるくらいなら」のノアの過激な愛
・光魔法の人は同族か闇魔法の人としか結ばれない衝撃の事実
・森の中で魔法が使えない理由は?次巻に持ち越し
・マホロが少しずつ恋する愛する気持ちを理解していく様
・ノアが手にした2つ目のギフトの代償は愛する者の命
それが自分だとわかりうれしい気もするマホロ
・マホロに課せられた使命の酷さ

0

面白すぎて

読み出したら本当に止まらない、止まれない。

血族シリーズ2冊目も、最高の面白さでした。衝撃の展開に、読み終わった今もドキドキハラハラしたまま、心臓がバクバクいってる…

マホロの心臓に埋め込まれた石の秘密、マホロが光の一族の司祭から与えられた役割が明らかになり、ちょっとスッキリしたー!と思いきや!!

ラスト、なになになに!?オスカーどうして!?と、まさかの裏切りにぽかん…

機械人形みたいになってしまったマホロ、どうするどうなる!?と気になって眠れそうにありません…

本当、どうしたらこんな壮大な物語を考えつくのだろう。。夜光先生すごすぎます。

まだまだ、このシリーズ楽しませていただきます…!

0

あらすじが長い

受けが種馬にならないといけない!って展開が恐怖。
攻めならまだいいけど、受けが挿入側になる匂わせはいやだ。
前作のあらすじが長かったから、削ってその分もうすこし展開ねじ込んで欲しかった。
次の巻に続くのが前提の終わり方だから、あらすじはいらないんじゃないかな。

0

色んな感情が押し寄せてくる

ふへぇぇ〜…
どっと体力を奪われる内容でした。
アップダウンが激しい展開に息切れ起こしたの私だけですか?ド驚愕でした。

ノアとのラブイチャ①…キャッ♡♡♡
マホロの幼児化…ほのぼの
森の人に会いにいく…ウォォォォ!!
ノアとのラブイチャ②…平伏して拝み
終盤…マジでーー!?

そんなラインナップでございます。
読んでみてください!ヤバヤバな展開に色んな感情がラッシュです。
ていうか、こんなエグいストーリーを考える作者さん、天才?って感じなんですけど。2巻でこれですよ…今6冊目で7冊めで完結らしいですけど、こんな息切れのフルマラソンみたいな展開が後にももっとですか?ひぇ〜…心臓保つかしら。

最後も、続きくれくれ乞食になっちゃいそうな終わり方でした。みんながマホロにロックオンしていてマホロの周辺が忙しいですね。愛を求める者、利用する者などなど。
そんな中でノアとのBLターンは癒しです。私に回復魔法使ってますか?ってくらい、心が温かくなります(笑)シリアス・ダークでションボリする気持ちを中和させてくれる執着攻めと可愛いマホロに悶絶ニヤニヤ。あまいシーンは最高!

作者さまも、痛いシーンばっかでごめんね。お詫びにこれを。的な感じでノアとマホロのイチャイチャは甘くさせてるんでしょうかね。めちゃくちゃ嬉しいです(*´꒳`*)

続きを早く読も。じゃないと気持ちが落ち着かない。

0

ダーク・ファンタジー好きの人にオススメ

 設定の凝った本格的な魔法ファンタジーもので2巻目も面白かった〜!!
クリムゾン島探検の巻で、秘密が多い島なので冒険しているようにワクワクしました。
今巻で明かされた事も沢山ありますが、まだまだ謎がいっぱいで続きが気になります。少年神シリーズのように長期シリーズ化を望みます。
最終巻までついていきます!!

 今巻はタイトルの暗示するようにノアの親友(?)のオスカーの巻でノアに負けじと掴みどころがない性格で最後まで真意を見せません。
絶大な威力を誇るギフトを得る為に大切なものを失う件はとても切なかったです。その後の人物の人格形成にも大きな影響を与えるのがじわじわと感じられて見ていて辛いです。
ギフトはただの能力で終わらず何か壮大な意味(使命?)がありそう。
オスカーが大切にしていた物にもまだまだ秘密が…??
ダーク・ファンタジー好きには設定等が色々たまりませんw
重要人物が持つギフトもそれぞれ個性的で印象深いし、血族の人達も華やかで棘のある人が多くミステリアスだし、世界観に引き込まれます。

 ジークフリートがマホロの定められた運命の相手なのか、運命に逆らうマホロとノアに奇跡が起こって二人が結ばれ得るのか、気になる事で一杯です。
今巻のノアとマホロはギリギリ…で攻めた内容でしたね。ヒヤヒヤしました。
またギフトの様な大きな力は選ばれし者にのみ授けられ、使い手も持ち主にふさわしくそれなりの場面で慎重に力を発動するという印象がありますが、マホロに対しては皆ギフトを濫用してしまうのがおかしかった。ギフトを持つ相手にとってマホロは属性的にも魅力的にうつるよう。
次巻のタイトルを見て、誰が次巻の裏主役か考えを巡らせるのが楽しいです。
 
奈良千春先生の表紙のイラストも素敵な上に、挿絵イラストが読者の想像を越える内容で、イメージが膨らんで素晴らしかったです。

1

今巻も最高だった

続巻をとても楽しみにしていたのをやっと読めました!

ノアのマホロへの溺愛ぶりと執着がとても良かった〜

今回はノアの屋敷にいた時からマホロを拐おうと賊が学者や校長に成りすましたりとハラハラものでしたが、ノアやノアの兄のニコルによってピンチを救われてました。

ノアのギフトを与えられた時の過去話がとても切なかったです。
クリムゾン島の謎が段々と明らかになって来たのもとても面白かった!

司祭に会いに行く途中に地下道で遭遇した<悪食の幽霊>のくだりと奈良先生のイラストがとても恐ろしくて、息を止めて読んでしまいました。w

オスカーがギフトを受け取って片目を失ったまでは予想してましたが、まさかのノアが2つ目のギフトを与えられるとは驚きました。
殺された司祭の後継者が少女だったので、無邪気さがとても恐ろしかったです。

もともとオスカーはあんまり好きでは無かったんですが、まさかあんな行動に出るとは…

ジークフリートは最後の最後に登場してましたが、彼もギフトを与えられてオリジナル魔法を使えたんですね。その魔法がエグ過ぎますよ。

でもマホロがノアの気持ちを考えて、ジークフリートを拒否してたのがせめてもの救いでした。

まだまだマホロには謎が多いので、これからの展開がとても楽しみです!

2

キャラクターの複雑さに唸る

『血族シリーズ』は登場人物全員が一筋縄ではいかない感じですねー。
誰一人、良い人・悪い人という単純な分け方が出来ない。
確かにそれが『夜光&奈良タッグによるSHYノベルス』の魅力でもある訳なんですけれど……でも、この巻を読んで『薔薇』や『少年神』よりも、更にその傾向が強いと思い知らされました。
物語冒頭のエピソードから考えるに、属性を理解し本質を捕まえないと、その魔法を使いこなせないみたいですし。
そういう意味では火だって土だって風だって、あるいは光や闇も、良い・悪いではないですものねぇ……それらはただそこにあるだけで、それに接する人間の側の状況によって良し悪しが生まれるだけ。

いやー、激しく翻弄されましたよ。
この翻弄がね、凄いんですよ。
「これぞ夜光花っ!」って感じなんです。
歌舞伎だったら大向こうがかかりそう。
これからお読みになる方にも是非この翻弄を楽しんでいただきたいので、ネタバレは止めておきます。

お話の雰囲気は、前巻に比べるとアクションよりホラーとか伝奇寄り。
あと、LOVEは深まります。
マホロが可愛く健気。
健気な子ってどうして酷い目に会っちゃうんでしょう……(これ、解決しないままで終わりました。相変わらず引っ張り方がお上手です)

文章に翻弄されてページをめくると圧巻のイラストが出現するのも凄かった。
本当に奈良画伯は良いお仕事をされていますねぇ。

さて、ローエン士官学校の面子やデュランド王国のあり方も『光の当たり方が変われば見えるものが変わって来る』ということが明らかになった2巻目ですが……ってことは、初っ端から悪役として登場したジークフリートも、今後、違う側面が垣間見える場面が用意されているのかもしれません。
いゃぁ、それを想像しただけで次巻が大変楽しみです。

6

あらら

めっちゃ面白かった「烈火の血族」の続き。「さあ何巻まで行くのでしょうか、このシリーズは」という感じで2巻目も終わりました(まだ真の敵は現れていないんじゃないだろうか)。1巻みたいに能天気にぎゃはぎゃは笑っていられなかったので萌2にしました。続きも勿論読みます!先生、何卒よろしくお願いいたします。

ノアの家で保護してもらっているマホロ。相変わらずノアはマホロのことを溺愛な日々ですが、そこへ校長が訪ねてきて「マホロをクリムゾン島の森の人が住んでいる地域に連れていきたい」と言い出し・・と続きます。

新しい登場人物は
ニコル・セント・ジョーンズ(攻めの兄27歳、軍人イケメン♡)、ワット・テイラー(今後の扱い不明、光魔法の一族に詳しい)、アラガキ(「森の人」の村長)、マギステル(光の民の司祭)、光の民の少女、アンジー(竜使い)ぐらい?ニコルが気になるんだなあ。また出てこないかな。

++以下 より内容に触れる感想

1巻で飄々としているなあと思っていたオスカー。風魔法の一族だからなのか、なんてフリーダムな考え方!ノアとチーム編成して、ジークフリートと闘うのかと思っていたのですが、あらびっくりな展開でした。ややショック。

今回は前作より少し雰囲気が重くなって「薔薇シリーズ」に近くなった印象。アルビオンは健気に頑張っていたんですけど、お話が色々進んで、よりダークになった感じです。まあ夜光先生のお話だから、そうよね、コメディ一色にはならないよね・・

毒舌ノアは、マホロに対する執着?依存?愛情をすごく深めていって、一時マホロが危なくなったシーンでは号泣していて何だか可愛く嬉しく思えました。片やマホロ。絆された部分もあると思いますが、少しずつノアに対する想いを深めている様子です。二人ハピエンになると思われるのだけど、これからどんな紆余曲折があるやら。

挿絵話。なんと今回も見開きモノクロ挿絵が2か所も。モノクロ挿絵は全て素敵でしたが、圧巻だったのは「悪食の幽霊」の見開き挿絵。このシーン、文章だけでもめっちゃ怖かったのですが、この挿絵で恐怖感倍増!超ファンタジー色全開です。奈良先生画力MAX。

オスカーもニコルも気になるし、女王陛下にもお会いしてみたいし、麗しい挿絵は心の潤いでしかないし、あー早く続きが読みたいものです!

5

物語の吸引力がすごい!

1巻目で世界観にのめり込んでしまってから2巻を待ち望んでおりました。
いやぁ、今回も文句なしに面白かった!
後半は特に危機迫るシーンが多く、手に汗握る展開にひやひやしつつも一気に読了しました。
世界観が面白いのであっという間に引き込まれます。

今回は脇役のオスカーに焦点があてられた場面が多かったように思います。
1巻の時から気になる存在で、ノアの恋敵になればいいなぁと思っていた身としては、本当にそんな展開になり、待ってましたー!!という感じでとても嬉しかったです。

一見チャラチャラしてそうで博愛主義な面とは裏腹に、心に深い闇を抱えてそうな、でも闇を闇とも思っていない感じなんですよね。そこが怖いというか、何考えてるか分からない、風魔法の一族だけあってまさに風のようなキャラです。
ノアの恋敵になりつつも共にマホロを守るナイト的な立ち位置になると思ってたので、後半の展開は思ってた感じとはちょっと違いましたが、彼の今後の動向にも目が離せません!
こんなにキーパーソンになるとは!
思わぬ嬉しい誤算でした。

オスカーとノアが似ているという表記がありましたが、今まではそうだったとしてもこの巻を読むとノアが変わったことが顕著に表れてます。
マホロへの愛が痛いほど伝わってきます。
マホロが死んだと思って号泣するノアなんて、初期のツンケンしてた頃からは考えられない!
ノアの過去も分かり、マホロの危機も乗り越え、二人の絆が一層深まったと思える巻でした。

何より、マホロがノアへの愛情を自覚してめでたく両思い!
でも光の一族は同族か闇の一族としか結ばれないという絶望的な真実が明かされる訳ですが、繋がれなくても愛情溢れるセックスしてるのでその辺は物足りなさは感じなかったです。
が、やっぱり最後までできないのはノアが可哀想なので何とか解決して欲しい!
オスカーの時は触れさせることもできなかったので、マホロの気持ちの問題かなとも思ったのですが…今回ノアへの気持ちを自覚したことでノアとも試してたらもしかして繋がれたのかな?とか考えてつつも、ラストそんなこと言ってられない絶望的な展開へ!

あの人が黙って大人しくしてる訳がありません。
最も発動してほしくなかったジークフリートの魔法が発動してしまい、今後どうなっていくのか予想もつきませんが、予想できないからこそ夜光先生の作品は面白いので続きも期待大で待とうと思います。

6

物語の勢いは衰えず

頭の中に映像となって浮かんでくるような不思議な感覚にドキドキする。
もう夜光花先生の作品に魅了されっぱなしです。
本当に面白かった。ずっと読んでいたくなる。
そして、奈良先生の見開き挿絵が!今回はなんと2箇所に増えています!
迫力と美しさに見惚れてしまいますね。

血族シリーズ第2巻目となる今作。
前作は物語の序章といった感じの内容でした。
今回は登場人物の掘り下げなのかななんて思っていたのです。
ですが、さすが夜光花先生。
それだけで終わるはずがありません。
わくわくとときめき、解けていく謎と新たに増える謎…嵐のような展開が待ち受けていました。
250P弱のお話ですが、体感では500Pくらいの読み応えを感じました。

以下、ネタバレを含んだ長い感想となります。
ノアにぐいぐい惹かれてしまい、ごちゃっとしてしまっているかもしれません。


前巻からノアの実家でお世話になっているマホロ。
190cmと150cm=身長差40cmの凸凹な2人の仲睦まじい様子と甘い雰囲気が可愛い。
この時点ではまだマホロは愛される事に戸惑い、ノアが押せ押せな感じですね。
そんな甘い時間も束の間、次々と現れる刺客達。
ノアの過去、謎だらけの島、森の人、光の民、マホロの過去と記憶、司祭、"ギフト"を授ける者…と、まさに手に汗握る怒涛の展開が続きます。
その中でノアとマホロの関係の変化もきちんと描いている。
読ませる展開が本当に素晴らしい。

私は各巻に登場するノアからマホロへの「質問」がとても好きなのです。
扉絵の、愛する人が溺れていたらどうするか?と、マホロの髪に口づけながら問うシーンはどこか切なく、それと同時にノアの危うさと根底にある感情が溢れてくるかのようですし、前巻で謎だったノアのバックボーンについても少しずつ明かされていきます。
自身の生い立ち、亡き母親への愛情と後悔を吐露する姿が印象的。

2つ目の「愛する人に嫌われる薬か、愛する人に忘れられてしまう薬のどちらかを飲まなければならなかったら、お前はどうする?」
というノアの問いに「忘れられる薬」が良いと答えるマホロに対して「俺は嫌われてもいいから忘れないでほしいな。絶対にまた好きにさせる自信があるから」と返すノアがもう…ギャップがずるいです…
自信家で尊大。悪戯っ子のように翻弄するけれど、いざという時には頼りになる実力者で愛情深く優しい先輩。
でも実は弱い部分や脆い部分も持っている。
心を許し、愛した者には弱みも全てを見せる魅力溢れる攻めです。
ノアという人が更に好きになりました。

今まで誰にも興味を示さず、どこかぽっかりと心に欠けている部分があったノア。
そんな彼の足りなかったパーツをいつしか埋めていた愛おしい少年。
今回、ノアが新たなギフトを望まずとも手に入れてしまったことによって、授かったその力は良い方向に働くのか?それとも?
マホロという存在がジークフリートと似た雰囲気を持つノアを善にも悪にも左右してしまいそうで…
ノアへのギフトの犠牲となったマホロの生還に、これまでに無いほど涙し安堵するノアが本当に脆そうで、アァーー…となりました。
ベッドシーンでの互いの想いの深さに熱いものを感じながら、今後の展開を想像しハラハラしてしまう。
マホロを一心に愛するノアと、己について・愛される事を知り強くなったマホロはどんな運命へ向かうのか。
あとがきの、次回は恋愛面の向上との言葉に想いを馳せて幸せを願いたい。

前作・烈火の血族がノアだとすると、タイトルの花嵐とはオスカーの事かなと。
精霊が目に見える恋多き青年。
けれど、自分と居るとなぜか相手の精霊が消えていく。
彼の独白にどうしても陰りを感じてしまいます。
校長の言葉を借りるのなら、ノアとオスカーはとても似ているのです。
「本質は俺と同じくせに」とノアが言い放った言葉が深い。
誰にでも愛想が良く優しいのは誰にも興味がないのと同じ。
しかし、マホロと出会って以来ノアは徐々に変化し、オスカーとは別のものとなっていく。
なぜノアと親しくなったマホロからは精霊が消えない?
自分とノアは一体どこが違う?
執着と嫉妬という名の小さなトゲが刺さる。
トゲはやがて大きくなり、終盤で貫通してしまう。
ギフトの話の辺りから、こうならないで欲しいと思っていた通りになってしまいました。
「あいつの心は風そのもの。信用するな」という序盤のノアの言葉を思い出す。
闇が見えて来たオスカーの今後も気になるところですが、"彼"の登場により不穏さMAXで迎えたラストの先が本当に気になって仕方がありません。
どうかノアに救い出して欲しい。

夜光花先生は筆がとてもお早い印象があるのですが、この濃厚かつ重厚なストーリーを一体どうやって生み出してくださっているのだろうと、本当に驚くばかりです。
激しい展開が続きますが、次巻はどうなってしまうのでしょう。
今回同行しなかったレオンの出番は増えるのかな。
ギフトの力も今後どんどん出て来そう。
読み終えた後に前巻の冒頭を読み返すと謎が更に深まるばかりです。
ルクスとは?「門を開けろ」とは?
続きを読むのが楽しみでなりません。

それから、新キャラクターのニコル!
なんとノアのお兄さん!物凄く好みでした!!
けれど左手には光るものが…既婚者!詳しく…!!
小さい頃はノアのナイト役だったとの事で…その小さい頃すっごく見たいな〜〜!!
父親との関係も良好とは言い難く、孤立しがちなノアにもニコルという理解者がいて安心しました。
彼は魔法団に所属しているようなので、また出番がありそう…?
もっと兄弟のやり取りも欲しい。
あとは、毎回変わる校長のヘアスタイルとヘアカラーが密かな楽しみ!
実力者でありながら、本当に可愛くておしゃれさんで大好きなキャラクターです。
今後の2人の活躍も楽しみです。

13

この作品が収納されている本棚

レビューランキング

小説



人気シリーズ

  • 買う