ふたりのライオン

futari no lion

ふたりのライオン
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神92
  • 萌×265
  • 萌23
  • 中立4
  • しゅみじゃない6

--

レビュー数
23
得点
793
評価数
190
平均
4.2 / 5
神率
48.4%
著者
古矢渚 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

媒体
漫画(コミック)
出版社
幻冬舎コミックス
レーベル
バーズコミックス ルチルコレクション
発売日
価格
¥700(税抜)  
ISBN
9784344843974

あらすじ

人懐っこくおおらかな順平が入学早々のキャンパスで出会ったのは無愛想な男・礼央。言葉を交わすうち、礼央が同じ高校出身で当時「裏番」と恐れられていた「鬼獅子」だと分かる。誤解から遠巻きにされていた孤独な日々から脱するべく、遠方の大学に入り友達を作ろうと努力する礼央の、初めての友人となった順平だが、やがて礼央に対して友情以上の気持ちを抱くようになり……?

表題作ふたりのライオン

宍戸 順平,大学1年生
鬼塚 礼央,大学1年生

その他の収録作品

  • (描き下ろし)前途洋々?
  • あとがき

レビュー投稿数23

古矢先生の描く大学生

古矢先生、高校生の恋を描くイメージがあったので、大学生という設定もとても気になり拝読。

設定が大学生になろうと誰になろうと、先生の作品であればもう萌え悶えました。さすがです。

そして泣けました。

男の子2人が大学で出会って紆余曲折ありながらも友達になって、お互いの過去を知ったり、それでもまだ知りたくて、、、

恋心に気づくまでの過程がとっても丁寧で見ているこっちもドキドキして、、あぁ恋っていいなぁと改めて思わせてくれますよね。



1

激萌えポインツが何ヶ所か♡

好きだ〜〜。このお話。この2人。

まず、鬼塚か脈絡なく「俺はな 友達がいねえ」のところで笑ったw 宍戸の「…何の告白⁉︎」に私も同じリアクションしました。

そこで、あっそ、で終わらず、じゃ俺を友達にしない?と言うのが宍戸ですよね。冒頭で彼のキャラの説明があったように。

そこから友だち付き合いを始めて、鬼塚のことを知っていく宍戸が(誘ってやりたいな)と思うところがよくて。
鬼塚に惹かれていく宍戸の目を通して、私も、ああ、楽しい、ドキドキワクワクする…とこの2人のストーリーに引き込まれていくのがたまりません。こういう見せ方、先生お上手だわぁと思います。

猫をかわいがる宍戸に、たどたどしく猫を預かっているから見にくるかと言おうとする鬼塚に(がんばれ)と宍戸が思うところもツボw 宍戸いい奴。
そして(こ)(これは)「行く」「絶対行く」「いつならいい?」と食いつくのも宍戸の気持ちが素直に出ていて好き。

中でも、めっちゃ萌えポインツなのが⤴︎
酔った鬼塚に、大学が楽しいと言われ、福耳を触られる宍戸の独白。
(好きか嫌いかで言ったら好きだよ 好きだけど ちがう これ)と鬼塚の手をとり
(たまんなくなる方のやつだ)←コレ!!こっちもたまんなくなるやつ!!
好きだと自覚するシチュエーション、表情+このモノローグがすんばらしい!!大好きです。

あと、萌えポインツ⤴︎
鬼塚がチンピラをボコって宍戸が普通に「惚れ直した」と言うとこ。
それまでぐるぐる考えて、鬼塚を避けて、何て言おうか迷っていたのに、あっさりいいセリフ言っちゃった。こういうの好きです。

その後、鬼塚の「がんばってみれば?」「たぶんいけると思うぜ」が超男前!!
鬼塚もそれまで宍戸に惹かれていってのコレだし、セリフも言い方もめっちゃカッコいい。

極め付けの萌えポインツは⤴︎
病院で鬼塚が高校生の時に助けたモブおじにお礼を言われた後、背中が丸々鬼塚の肩を黙って抱く宍戸〜〜!!
この見開きがたまらんたまらん。ぎゅんぎゅん⤴︎⤴︎です。
その後の鬼塚の泣き顔、宍戸のセリフもいい。
鬼塚が順平呼びするのも。

描き下ろしの「俺にはしねえの?」はもちのろんでございます。いつもいきなり男前なことを言う鬼塚に混乱する宍戸がおもしろい。

で、タイトル回収がありました。
ちゅーの後、鬼塚の「時間の問題か…」を宍戸は逆の意味にとっているのもまたおかしかったです。

この2人とても好きなので、続編を描いて下さるとうれしいです。

3

陽キャ×クーデレ

エロ要素がない作品ですが、2人のキャラが立っているので読んでいて面白かったです!がっつり恋愛している作品ではないのでBL初心者の方でも読みやすいと思います。
受けの鬼塚くんが本当にいいキャラで、高校時代ヤンキーのような見た目で「鬼獅子」という通り名で恐れられて、大学から黒髪にしたという逆大学デビューを果たした子なんですけど、本当は強くて優しくて猫が好きな男の子なんです。そこに気づいた順平くんは、鬼塚くんにとって太陽みたいな存在なんじゃないかな〜と思います。
続編を切望しています。どうかご検討を……

3

爽やかな恋

どこかのサイトでこの本を、読むマイナスイオンと紹介してありましたが、ほんとにそうだなと思いました。絵もストーリーも爽やかで甘酸っぱくて胸キュンで、まさに青春です!

私は個人的に黒髪のクーデレキャラが大好物なので、鬼塚にハマりました!
あと順平の福耳キャラ!が珍しくて、結果、福耳いいね…となりました笑。
順平、鬼塚の2人が両想い確定するシーンの、あの流れでの鬼塚の
「頑張ってみれば?たぶんいけると思うぜ」
というセリフがとてもとても大好きで、このシーンを繰り返し読み返してはニヤニヤしてます。
読んだ人は分かります!ぜひ!

3

最高の黒髪クーデレ受けです!

「表紙かわい〜!」くらいの気持ちで買って読み始めたのですが、想像以上にかわいくてやさしいお話で、最高になっちゃいました。買ってよかったです。

鬼塚くん(受け)と宍戸くん(攻め)が出会って仲良くなっていく様子がゆっくり丁寧に描かれていて、ふたりともとっても良い子で読んでいて癒されました...。ずーっとピュア!かわいい!

告白シーン(と言っていいのか?)での、鬼塚くんの「たぶんいけると思うぜ」という返事が大好きです。こんなこという受けにはじめて出会いました。あと「俺には(キス)しねえの?」って普通に無表情で尋ねちゃうところも大好きです。理想の黒髪クーデレ受けでした。

9

ふたりのライオンが会えて良かった

礼央良かったねえ!

高校時代の礼央が可哀想で。でも腐らず大学では1から頑張るぞ!ってところが良い子でかわいい。

同じ高校出身だったのが順平で良かったね。

どんどん友達が増えていく礼央を読んでてとても嬉しかったです。順平を見習ったり変わろうとしたり頑張ったもんね。

順平もそんな礼央を見守りながらも寂しさも感じるようになって。

順平が自分の気持ちに戸惑い礼央と距離を置くように。
礼央は順平が大事だからちゃんと正面きって向き合うんですね。良い子だ。

礼央が助けて誤解や噂の元になってしまった元ホームレスからかけられた言葉に泣けてきますね。

本当にふたりのライオンが会えて良かった。

1

素敵な恋の始まりに悶絶

今作も実にキュンキュンでした。
コミュ強男子とクーデレ男子の組み合わせに非常に萌えた!

あまり好印象な出会いではなかった所からのじわじわ距離の縮まる感じ、そして意識しはじめてからのすれ違い…王道です。
こういうパターンは多分他にも読んだはずなのですが、どうしてだか何度でも萌えられます。

鬼塚のクーデレ具合が良い。クール8割デレ2割(9:1かも)くらいかな?
ごくたまに見せる照れがたまんない。
普段無愛想な友人が自分だけに見せる笑顔にドキッな展開もよく見るのですが、トキメキが止まりませんでした。

対等な関係の友人が欲しいだけな鬼塚を好きになってしまい、葛藤する宍戸も思いやりのある良いヤツでした。
福耳な設定も生かされてましたね。
確かに福耳なキャラは初めてだったかも。
大事な福耳ちゃんが無事でホッとしました。

描き下ろしのキスも上手い角度で隠され、直接的に描かれてないところがまた萌えを助長させます。
自分で誘っておいて冷静な反応の鬼塚が良かったです。

5

強くて同じくらい優しくなる

作家買いしている大好きな古矢渚先生の作品です。
この作品も、古矢先生の綺麗な絵と丁寧な描写に加え感情や距離感などが、とても上手に表現されています。

大学1年生の宍戸 順平くんと大学1年生の鬼塚 礼央くんのお話。

「どっかで見たことあるような ないような…」
順平くんが大学構内で言葉を交わした「男子学生」。
その後も、たびたび構内で見かけますが、目が合えと避けられている感じ…。
ある日、大学図書館に行くと、受付をしている「男子学生」がいました。
やりすごそうと思った順平くんですが、受付に忘れられた学生証を見てしまいます。
その学生証の名前は――鬼塚礼央
順平くんは、「男子学生」が出身高校の「鬼獅子」であることに気が付き…。

礼央くんは、海外出張が多いご両親の代わりに、元軍人のお祖父様に育てられました。
そのお祖父様には、小さい頃から鍛えられ、そして「同じくらい優しくなれ」と言われていました。
礼央くんの別名、裏番「鬼獅子」は、誤解から生まれたのですが、ケンカが強かったのは事実です(笑)
他の学生から「鬼獅子」と呼ばれ、孤独だった礼央くん。
高校生活をリセットして、逆大学デビューをしたときに出会ったのが…順平くんです。
自分の「過去」を知る人間がいたら、いろいろやりづらくなりますよね(汗)
でも、順平くんだったからこそ、礼央くんの新しい人生が始まるのです!

今まで1人だった礼央くんが、順平くんと友達になったことで、礼央くんの世界が広がっていくのがわかり、こちらまで嬉しくなりました。
新しい友達が出来たり、休日に遊びに行ったり、みんなで焼肉を食べたり…。
一番、成長したなと思うのは、順平くんを自分の部屋に招いたことです。
でも、2人の距離が近づくにつれて、順平くんの心はざわめきます。
友達なのに、同性なのに…自分の気持ちに戸惑い始めた順平くんは、礼央くんと距離を取り始めます。
一方、避けられていると感じた礼央くんは、理由を考えます。
うーん、礼央くんからしたら、友達だと思っている順平くんに避けられるのはショックだよね。
しかも、理由がわからない…。切なすぎる(泣)

脇キャラもみんないい人です。
とくに、礼央くんの幼馴染みの亮二くんは重要なポジションです(笑)
順平くんに「あいつは対等に飢えてんだよね」と教えてくれます。
周りからはずっと遠巻きにされ、友達と呼べるような相手もいなかった礼央くん。
損得勘定なしで対等に付き合える人間関係を築きたかったのでしょう。

後半は、2人で話をしているときに男たちから暴行を受けてしまいます。
順平くんの「福耳」をナイフで傷つけられた瞬間、礼央くんの眠っていた「鬼獅子」が目覚めました(笑)
暴力シーンは好きではありませんが、礼央くんがすごくカッコイイです!
でも、順平くんが自分のことを好きだと認めた後の礼央くんは、もっとカッコいいです!
「頑張ってみれば? たぶんいけると思うぜ」

最後は、2人が病院で治療を受けた帰りに男性から声を掛けられます。
そのエピソードがすごくいいので、作品でご覧ください。
お墓のお祖父様に問いかけた「俺は、間違えてなかったよな」の答えがもらえます。

描き下ろし『前途洋々?』
礼央くんは、亮二さんの出張でアコギを預かります。
描き下ろしのメインじゃないけれど…この作品のタイトルの意味がわかりますよ。

本編では、まだお付き合いもしていない2人。
これからどのような関係になるのかがとても気になります(汗)
古矢先生があとがきで「今後は、順平が別の意味で大変そう」と記載されていますが、やっぱり礼央くんに振り回されちゃうんですかね?
礼央くんって、無自覚な小悪魔タイプですもんね。
頑張れ!順平くん(笑)
これからの礼央くんの人生は、楽しいことでいっぱいですよ。
間違いなく、礼央くんのラッキーアイテムは「猫」と「福耳」でしょう。

読後は、爽やかで優しい気持ちになれます。
古矢先生の世界観に浸れる素敵な作品ですよ。

6

噛みしめたくなるお話

たまたま目に入ったので読んでみましたが、もっと早くに読みたかった......!とつい唸ってしまうほど、大好きな雰囲気の作品でした。

序盤から最後まで、ずっと受けがかっこいい。
こんなことある?ってくらいかっこよくて、くらくらしました。

誤解されやすい性格と行動でうまく友達づきあいが出来なかった高校時代から脱却したかった受けに、偶然とは言えなんでもないように手を差し伸べて、連れだしてくれたのは攻めだったし、そんな攻めに感謝して大事にして守ってくれたのは受け……
このバランスがすごくよくて、出逢えてよかったね……としみじみと思います。

受けの髪が地毛に戻るところも見てみたいですね。
絶対可愛いもんね。

この作家さんの漫画は初めて読みましたが、噛みしめたい台詞や「ここが最高なの!」と抜き出したいシーンが随所にあって、一度読み終えてもまたその場面に戻って良さに浸りたくなるのも心地よかったので、別の作品も読んでみようと思いました。

5

Boy meets Boy

普通の男の子が普通の男の子と心を通わせていく物語です。
間違えてお酒を飲んで酔って打ち明け話したり、ワルに絡まれたり、青春漫画の王道的展開なのですが、主人公の心の変化が丁寧に描かれています。
思いがけない思いを抱いた(男の子を好きになった)戸惑いや、相手の世界が広がっていくことへの寂しさや嫉妬心・・・BLだけど男女問わず恋をしたら誰もが感じる普遍的な思いに寄り添うよう素敵なラブストーリーです。

BL要素ではないですが、おじいちゃんが元軍人という設定が好きです。

9

猫と福耳の力

繊細さとあたたかさと強さを感じるお話で、ああ、古矢さんの作品だなぁと嬉しくなりました。
順平がめちゃくちゃいい奴です!素でいい人!ナチュラルに人を思い遣れる。自然体だから聖人君主っぽくもなく普通の人なのに、いい奴だとわかる。猫好きなところもいい!個人的に高評価ポイント!(笑)
黒染めをして大学デビューした礼央の人間関係に対する不器用さが愛しいです。本来は優しさがあるのに、裏目に出てしまった高校時代。裏番とまで呼ばれ、友達もできなかった学校生活をやり直そうと、知り合いのいない大学を選んだはずなのに、同じ高校の同級生だった順平がいた……。
隠していた素性を知られた礼央が順平に言い放った「俺は友達がいない」という一言が強烈でした。それ、わざわざ今、言うことか!? と順平と一緒になってツッコミを入れてしまいました(笑)
でも、礼央にとっては重要なことだったのですよね。それがわかるのは、その場で順平が礼央の友達に名乗りをあげた後、しばらく経ってから。徐々に距離を縮めていく過程の中で。

相変わらず、心理描写がとても上手です。素敵です。丁寧で引き込まれます。
あまりに自然で何の違和感もなく、順平が礼央に惹かれていく様子、礼央が順平に惹かれていく様子が心の中に入ってきます。どきどきしたり、はらはらしたり、切なくなったりしながら、そういう感情の動きまでも自然に受け取れる。
順平と一緒になってどきどきできて、嬉しかったです。「うん!どきどきするよね!がんばれ!」と応援しながら。礼央が順平の髪と福耳に触りまくる場面は、最たるものですね(笑)

友達や家族など、二人の周囲にいる人もいい奴ばかり!
近づこうとする足が鈍り、立ち止まりそうになる二人を助け、背中を押してくれる。みんながあたたかい。
裏番と呼ばれるきっかけになってしまった出来事が、やはり間違っていなかったと判明する場面は感動です。礼央は決して見返りを求めて起こした行動ではないのですが、報われてよかった。
「強くて優しい子だね」の言葉があたたかかったです。
礼央の半端ない強さが発揮される暴力的な場面も、話の展開上必要なもので、まさか順平が流血してしまうとは思いませんでしたが、受け入れられました。

礼央と順平がまだ完全にくっついたわけではないところは、もどかしいです!
早く!礼央、早く!と急かしたいですが、思わせぶりな礼央に振り回される順平を見ているのも微笑ましい。
猫好きの順平を猫がいる自宅に初めて誘おうとしたとき、なかなか言葉を紡げない礼央に心の中で「がんばれ」と声援を送っていた順平の優しさが好きです。

二人の名前に含まれる「レオ」と「獅子」で、「ふたりのライオン」
必須というわけでは決してないのですが、見つけると嬉しくなります。

4

出会いと再生の素敵な物語

以前から作品は知っていたものの‥ちるちるアワード2020にノミネートされていて気になって読んでしまいました‥!結果‥早く読んでおけばよかった笑!

誰とでも仲良くなれる才能の持ち主、宍戸順平が大学で出会った無愛想で喧嘩越しの同級生鬼塚礼央。容貌を変えている礼央に一瞬惑わされるが彼が同じ高校で「裏番」と名を轟かせていた青年だと知る順平。持ち前の前向きさと優しさから礼央の真実を聞き友達になろうと順平が礼央の孤独だった世界に風穴を開ける事により物語がはじまります。
孤独だった礼央の世界を変え礼央を深く知る事で友人が他者にも認められる喜びと、反して彼への独占欲との板挟みに苦しむ順平。そんな順平の気持ちを察し自分の気持ちに向き合った礼央が出した結末は‥という話なのですが‥。

誤解が生む哀しい孤独やその現実から脱し自分を変えたいと願う心、礼央の持つ『強さと優しさ』彼が渇望していた『対等』でありたいと思う気持ち‥それを汲み取り肯定して寄り添おうとする順平の心の広さに胸打たれてしまいラストのとあるページで不覚にも涙が‥

とても素敵な人間ドラマです。是非お勧めしたい‥です!

4

大学生の日常

爽やか大学生の日常から恋に発展。友情を求めている礼央に、自分の気持ちは不釣り合いだと思い距離を置く純平。。。

古矢先生の作品の雰囲気が大好き。
キスまでしか進展がないものの、そのもどかしさすらクセになる古矢渚ワールド!今作ももどかしさは来ましたが、それ以上に礼央がキレた時のカッコよさ!!
BLっぽくないけれど、今回私はあのページを何度も読み返しました。
そして、一気に相思相愛でなく、礼央の方がお試し期間な感覚なのも良かったです。
初めての友達を、そんなすぐに好きになることは難しいけれど、でも気になる。
そして案外平気かもみたいなニュアンスで終わるのがとても良かったです。

毎回思うのですが、もどかしさの先にある、この先の彼らの生活を、何年後でもいいから読みたいです。
それぐらい好きです。

10

友達からの小さな一歩

この本の前に読んだのが、思いの外えろえろだったせいか、
じつに爽やかな風が吹き抜けていきました〜v
BLと言ってしまうにはあまりにも爽やかすぎて、
前髪風になびきました!

大学で出会った二人がゆっくりゆっくりと距離を縮めて、
そっと手を差し伸べ合うようなお話。
まだまだ恋愛未満な関係なので、これからがとても気になります!

こういう心の機微を丁寧に描く感じは、古矢さんだなと。
ある意味安心して読めました。
BLというよりは、普通に青春漫画読んでる感じv
しかしその中にも微かに漂う鬼塚くんの色気に、
宍戸くんならずともドキリとしますv

とても良作だと思うのですが、ここは『ちるちる』なので、
評価はちょっと辛めに「萌×1」
しかし今後の二人、期待します‼︎vvv

3

無愛想な受けの表情が崩れる時

 周囲に勝手に怖がられて性格を誤解されていた男子が、本当の性格を理解して優しく受け入れてくれる相手を見つけ、だんだん心を開いていく姿って素敵だなぁと思いました。結構ページ数が多いですが、実際に読んでみると台詞やモノローグはさほど多くなく、宍戸と鬼塚のやり取りに絞って描かれているので、中弛みなどはまったく感じないほど読みやすかったです。

 宍戸と鬼塚の友人関係は中盤まで超健全で、私も初めて親友と呼べる存在を得られた鬼塚のことを純粋に喜んでいました。宍戸が鬼塚にそういう感情を抱くようになってからは、少し距離が離れてしまう2人。でも、その期間もそう長くはなく、鬼塚が男気を見せることですぐ解消されます。鬼塚が宍戸を守ったシーンも良かったけれど、私はやっぱり病院で以前助けた男性に温かい言葉をかけられ、ぐっと感情を堪える鬼塚の肩を宍戸が抱くシーンが大好きですね。この時鬼塚は初めて祖父から教えてもらった強さと優しさを自分が両立できたんだと認められ、自分を本当の意味で好きになれたんじゃないかなぁと思います。男同士の友情の要素だけでも十分満足感のある作品でした。

2

古矢渚ワールド

今回も古矢渚先生の世界だな~という安心感で読み進めていきました。
ゆっくりと距離を縮めて恋に発展していく2人の関係がたまりません。そして最後まで健全であるのも先生の話の魅力だと思っています。

ーーーーーーー感想とネタバレーーーーーーー

攻めの宍戸は、福耳が特徴なおおらかだけれど年相応だなという印象。顔を見た事があるような?というだけで鬼塚に話かけられるコミュ力の持ち主です。
鬼塚の事が好きかもと自覚し、もんもんとしてその感情に戸惑う様は恋しているな~とこちらがちょっと小恥ずかしい気分になります。

受けの鬼塚のクーデレ感がたまらなく可愛かったです。
あと地毛が茶髪で今は黒染めしているところがなんだかいじらしい。高校の時とは印象を変えようと頑張っている彼の、無表情とは似合わないいろいろな努力が垣間見られます。

行動パターンは宍戸から鬼塚へという構図が多かっただけに、最後に鬼塚が動いたときは、おっと思いました。流されているだけの人ではなかった...
古矢渚先生の受けは天然に見えて男前なところも魅力だと思うので、そこが今回も楽しめて良かったです。

4

恋の始まりを丁寧に描いた作品。

キスまでの関係――恋の始まりを描くプロ 古矢先生の最新作です。
今作も、2人の距離感が素晴らしい……

友達として接したい、でも 好きになってしまった……
いつも明るく、誰とでも直ぐに仲良くなってしまう性格の順平くんが、悩む姿――用事があると嘘をつき、部屋で礼央くんから貰ったガトーショコラの最後の1つを食べる場面が、印象的です。

このお話は、描き下ろしでキス アニメイトさんの特典で順平くんが告白をする場面が描かれているのみで、2人は「恋人」と断言出来るような関係ではないことが分かります。

もし、2人がお付き合いを始めたら……
2人の甘いお話も読んでみたいです。

6

徹底されるクーデレぶり

作家買いです。
毎度H無しでありながらどれも心に残る作品ばかりで、今回も案の定心つかまれました。

ようやく出来た友達にそれ以上の感情を持たれている…
それを悟られないように鬼塚くんとの距離を作り始める宍戸くんが、愛しそうに勿体なく感じながらガトーショコラを食べる姿が可愛い。
そしてとにかく鬼塚くんのクーデレ具合がたまりません。
もうそれ宍戸くんのこと好きなんじゃん…
と思うセリフがちょこちょこ出てくるのに、最後まできちんとした表現はなく、またそこも最後まで鬼塚くんのクーデレが活きていて可愛い。
リーフレットの内容もめちゃくちゃ大好きです。

鬼塚くんと宍戸くんがちゃんと正式にくっついて、
カップルとしてイチャイチャしていく
この先の話を見てみたい…

11

超絶胸キュン~

”友達”を求めてる鬼塚に対して自分の気持ちを後ろめたく感じちゃう宍戸に切なすぎて胸キュンが止まらなかった。。。
鬼塚に貰ったガトーショコラを勿体なさそうに寂しく食べる姿なんてほんと胸が締め付けられるほど尊かった!

学部が違い「最近なかなか会えないな」と思っていた鬼塚が「避けられてる」と確信した時の怒った顔がまたなんともかわいくて。。。。友達遣って呼び出した後のシーンはドキドキハラハラでした!!

終わり方はなんとも可愛い〆だったので、これからの二人を想うとニヤニヤが止まりません!

4

福耳のおかげ

誰とでも仲良くなれる攻めが誰とも仲良くならないような受けをかまうお話、
好きなんですよねー!!!
順平が垂れ目で髪の毛元気な感じもすごくいいし(福耳含むww)
鬼塚がほぼほぼクールだけど順平に見せるたまの笑顔がツボ!!
そして何が最高かというと、渚さんの攻め視点展開です……!!!
色んな友達と仲は良いけど鬼塚には何か違うものを感じ始めて
戸惑いながらも自覚した時のあの表情ときたら!
んぁああああああー!!!って両手で頭抱えたまま叫びたくなるくらい好きで
恋ってなんかこう…………もだもだしますね……。
鬼塚は支えてあげたいようなタイプじゃないところがまた高ポイントです。。
性格もサバサバして男気のある受けが大変好ましいので。
お顔に幼さが多少残っているところがギャップ。

今回のお話的に闘うシーンは不可欠だったんでしょうけども
二人に痛い思いさせたくなかったなぁって思ってしまいました。過保護か。

あと渚さん作品恒例の味のある心優しき脇役のみんな!
描き分けも性格もわかりやすくて流石です。

描き下ろしでようやく触れるだけのキス、奥手なんだから順平ちんは!!
むしろ鬼塚からぐいぐい迫ってくれてもいいような…。
いや、男を見せる時が近々来ると信じてるよ宍戸順平!!!

1

いいものに出会えたな……とじんわりくるお話

表紙でこれは買わないといけないやつと即決。

暗がりで一人音楽を聴いている礼央に、陽が差す方向から順平が話しかけている。そしてイヤホンを外す礼央に光があたる。

お話を読んで、改めて良い表紙だなと思いました。
暖かい柔らかな色も含めて、この1冊の物語が上手く表れています。


人を好きになるってこういうことだよなとしみじみしてしまいました。
それくらい順平が礼央に惹かれていく様子を丁寧に描いています。
何かのきっかけで一瞬で恋に落ちる!というお話も素敵ですが、実際はゆっくり好きになっていく方が多いのではないかと思います。
そんなどこかで起きていてもおかしくない恋を間延びせず描き、まだくっついてもないのにここまで満足度が高いとは感激です。


順平がコミュ力の塊でリードしていくのかと思いきや、後半では礼央にブンッブン振り回されていてとても愛らしかったです。
二人が付き合い出して、どんなカップルになるのか、どんないちゃラブをするのか、とても気になります。

5

不器用でおぼつかないけど。くすぐったいのは恋のはじめ。

作者は「逆大学デビューみたいな」と書いていますが、
充分、「大学デビュー」だと思われ。
勝手な噂が付きまとい、喧嘩好きの裏番長だと恐れられ、友達が出来なかったという礼央は、
同じ高校出身が居ない県外の大学に進学して、心機一転、大学生活を楽しみたいと願っていたのに。
偶然にも、同じ高校出身の順平にその事を知られてしまう。
ただ、順平はその噂を詳しくは知らなかったし、大らかな優しい男なので。
「それなら手始めに、俺を友達にしない?」と誘う。
高校生活を友達と楽しく過ごす、という経験が無かった礼央の、おずおずとした「初めて物語」が
可愛くて♡ 友達と帰り道ご飯。用が無くても話しかける。ライブハウスに音楽を聴きに行く。
そして、その事を話す…。どれを取っても礼央にとっては初めてで。それが嬉しくて。
その照れくさい様子を見ては、胸がきゅん♡ としてしまう順平。
自分のそのきゅん♡ に動揺してしまう。それは、無自覚な恋のはじめ。

順平が道で出逢った猫を可愛がるのを見た礼央が、一生懸命、つっかえながら、頑張って、「猫を預かってるから、家に見に来る?」と、誘うところがとても好きです‼︎
頑張ってる事を知って、順平も心の中で『頑張れ!』と、思いながら言葉を待ってる。
この時、二人共にまだまだ無自覚っていう…。いや、始まってるのにっていう。
可愛くてたまりません‼︎ だってねぇ、家に帰って礼央は猫に「おまえ、すごいな。」って、話しかけてますもん。これはー、猫をダシに誘う手口(‼︎)に他ならないんですもん。
遊びに来た順平は、意外にも礼央が料理上手な事や(出来た嫁になる可能性大アリ♡)偶然遊びに来た、幼馴染や礼央の妹ちゃんとの仲の良さを見て、礼央の人となりを知ることに。
そして、幼馴染の亮二さんから、「礼央は、対等である事に飢えている」と、こっそり聞かされます。
そう、対等に友達として。礼央を大切にしたいのに。順平は自分が礼央を好きになってしまった事に今更だけど気付いたので。意識しまくって、結果、避けまくります⁈ 分かるけどー‼︎ やめたげてー‼︎ っていう。だって。よくあるBLあるあるみたいに、順平は、礼央で妄想したりしてるワケでは無いんですよー。(描いて無いだけで、したのかなぁー。)むー。避けられている事に傷付く礼央。

いつも順平とつるんでいる昴に頼んで、二人きりで話そうとする礼央でしたが…。
礼央が、言い訳をして来なかったばかりに逆恨みを買っていて、
過去の因縁をつけに来た輩に襲われてしまいます。
そこに巻き込まれるカタチで怪我をする順平。
礼央の腕っぷしや格闘の強さっていうのは、喧嘩では無くて。
人を助ける為のもので、お爺さん(ハーフで、元軍人!)譲り。
強さとは、優しさということ。
礼央は、ただ可愛くて、愛される存在では無くて。とても男前なんですよね。
なので、終盤、順平の気持ちを悟った礼央は、男らしく
「頑張ってみれば? たぶんいけると思うぜ。」なーんて、応えるのです‼︎
きゃー。礼央ってば、可愛い♡も、カッコいい!も、両方‼︎なんです‼︎

ラストには、噂の元となった人助けの件も回収されて。ここでも礼央の「強さと優しさ」を
目の当たりにする順平。こんなん惚れてまうやろー‼︎ です。

描き下ろしにて、タイトルの意味が明かされます。
そして、エッチは無い‼︎無いんだよ‼︎ 別に良いけど。
多分ウブい二人にとっては、それは当分先のこと。(遠い目。)
けれど「時間の問題だな。」と、ここでも男らしく礼央が発言してるので。(きっと男前受け。)
ワンコ順平は、必死でむしゃぶりつくでしょう。

優しくて可愛くて。心穏やかな恋のはじめの物語でした♡

12

強くて優しいライオンたちの、あたたかいラブストーリー

古矢渚先生、ずっと気になっていた作家様ですが、こちらが初読みになります。

他県の大学に入学した順平は、キャンパスで無愛想な男に出会います。
何故か自分を避けるようにするその男のことが気にかかる順平。
ある日無愛想な彼が落とした学生証から、同じ高校で裏番『鬼獅子』として恐れられていた『鬼塚礼央』であることがわかり…

礼央は髪色を変え、悪い噂が飛び交う地元を離れ、誰も知り合いのいない土地で一から友達を作り、楽しい学生生活を送りたいと思っていたのです。
そこに現れた自分の過去を知る同じ高校出身の順平のことを礼央は警戒しますが、コミュ力が高く人懐こい順平は、礼央の意外な一面に絆され、興味を持ち、
「なら手始めに俺を友達にしない?」
と、提案します。

そうして友達になった2人。
友達慣れしていない礼央の「友達付き合いの初めて」をたくさん貰ううちに、順平は礼央と過ごす時間をたまらなく愛しく感じ始め…

礼央に対して友達以上の気持ちがあることを自覚し始める順平。
酔った礼央についキスをしそうになったりと、そんな危うい自分の気持ちに戸惑う姿に好感が持てました。
恋の始まりのきゅんきゅんした想いと、男友達に抱く感情に戸惑い揺れる心…
そういうところが丁寧に描かれていて、たまらなく萌えました…(〃ω〃)

線が細く一見強そうには見えない礼央ですが、元軍人の祖父仕込みの格闘術を身につけているため、これが本当に強いのです!
高校時代、ホームレス狩りの現場に出くわし人助けをした場面を目撃され、あまりの強さから、噂がどんどん尾ひれをつけてひとり歩きし、いつしか『鬼獅子』として恐れられるようになっていた礼央。
しかし礼央は、一匹狼のようでいて実は心は孤独でした。
礼央の昔語りは見ていて本当につらかった…
幸せになって欲しいと心から思った。

友達として順平に出会えたことに感謝する礼央と、友達以上の想いに気付いてしまった順平の、微妙な均衡。

礼央が楽しいキャンパスライフを送ることは嬉しいのに、他の友達と一緒にいるところを見るとチクリと嫉妬に痛んでしまう心。
友達として側にいるべきなのに礼央に恋心を抱いている自分への罪悪感から、つい距離を置いてしまったり。
そんな順平の心理描写が細やかで、「わかるよ、わかるよ…順平ホントいい奴だなぁ…」と、感情移入しまくりで読みました。

そしてそして!
過去の逆恨みから暴力沙汰に巻き込まれた2人。
トラブルは回避するも、勢いで口を滑らせて告白してしまった順平に対し礼央が言ったセリフと表情があぁぁぁ!

それはここには書きませんが、めちゃくちゃドキューーンと心臓に突き刺さってヤバかった…やっぱ礼央ってカッコいい…(*ノェノ) 小悪魔め!

絵柄もとっても好みでした。
寛大で優しそうなタレ目の順平と、無愛想でクールな黒髪美人の礼央。
好対照でお似合いの2人にこれまたキューン♡としまくりでした。

古矢先生の世界観って、等身大で穏やかでとても素敵ですね。
キスひとつに込められた萌えの破壊力を感じた一冊でした♪

20

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