ムーンナイト

moon night

ムーンナイト
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神6
  • 萌×212
  • 萌9
  • 中立0
  • しゅみじゃない2

--

レビュー数
8
得点
105
評価数
29
平均
3.7 / 5
神率
20.7%
著者
九重シャム 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

媒体
漫画(コミック)
出版社
徳間書店
レーベル
Charaコミックス
発売日
価格
¥639(税抜)  
ISBN
9784199607844

あらすじ

人間が開発した可愛い容姿に高い知能を持つ生命体「プリロ」が、巷に溢れる日本。精神科医・守時は強面だが、実はプリロの姿に日々癒されていた。ある日、友人とプリロ愛好家が集う会員制カフェ「ムーンナイト」を訪れ、美貌のオーナーに心惹かれる。そんな折、患者が自殺し落ち込むが、オーナーとプリロ達に慰められ!?

表題作ムーンナイト

28歳,精神科医
30歳,ムーンナイトのオーナー

同時収録作品ムーンナイト

若南の元恋人
ムーンナイトのオーナー

その他の収録作品

  • 大事なことはひとつだけ
  • カバー下 そういうとこが好き♥

レビュー投稿数8

もふもふ

ファンタジーです。
堅物の精神科医が、知人に紹介されたカフェに行くと、そこはもふもふな小動物たちだけがいる異空間で。。
設定としては、動物と人間が共存する世界で、特殊な薬を飲むと会話もできるという世界。

カフェの主人は人間嫌いのようですが、それには過去があり。。
仕事のことで悩む純朴こわもて精神科医と、ちょっと不思議な雰囲気のカフェ店主がゆっくり愛をはぐくむお話。

各お話のカバーにはちょっとセクシーな衣装のカフェ店主さんが登場していて、お話の雰囲気とは違う衣装やポーズが楽しめます。

0

恋愛というよりプリロとは、という漫画

九重先生らしい独自設定のファンタジーBLでした。

ただ、恋愛が中心ではなく、どちらかというとプリロという知能を持った愛玩生物を取り巻く人々の心情が中心となっていました。
授受というキーワードがあるのですが、それがプリロと人にとってどんなに重要かいまいち理解が及ばず…。エピソードがかなり重苦しく感じました。恋愛漫画だと思って読むと物足りないかもですね。

一応主人公たち2人の恋愛は進んで恋人に。途中、童貞設定が出てきたのでエッチはどうなるかな?と思っていたのですが、まさかのリバ(笑)九重先生の作品はいつも華奢な方受けだったので逆の立場は新鮮でした。私的には全然あり。お互いを思いあってしていることがよく分かって、ラブラブで良いエピソードでした。

いつも独自設定のキャラクターというか、デザインを楽しみに拝見しています。今回は人とプリロと完全に分かれたデザインでしたね。また獣人など合わせたキャラクターも見たいです!

0

20回くらい読んだ

九重シャム先生の本は、繰り返し何度も読んで、何度読んだって飽きなくて不思議です。

今作は設定の部分を理解するだけで、1回目はそんなに好きじゃないかもなーなんて思ってしばらく置いて、2回3回と読むうちに、この世界の優しさに癒されました。

人の心の弱さ醜さに対して、九重先生の作品は優しさというか、慈愛みたいなのを感じるんですよね。それが疲れている時に読んでいると、じわじわと心に浸透していくのです。

今作の登場人物たちも、後悔や苦悩を抱えていて、それが物語が進んで人と人が交流するごとに、なくなるわけではないけれど軽くなっていって、辛い過去は変わらないんだけど生きていくことは悪くないよねって思うのです。

私は若南さんが「プリロたちを失っても後追いはしません」の後の言葉が切なくて、心に刺さりました。(ペットを飼っているので、ペットの死と重ねてしまいました)

あとはプリロのもふもふも可愛いし、各話の扉の若南さんの衣装もエロ可愛いし、何より守時先生! 可愛い人です。電子書籍版にしか入ってないリバも最高でした。この人に出会えてよかったね、若南さん!

0

扉絵のお尻がかわいい

九重先生の獣人というかケモ系キャラが好きなので購入。
でも、今作は、愛玩動物型の人造生命体と人間が共存する社会のお話ってことで、動物キャラは重要な要素ではあるけれど、話そのものはガッツリとした「人間の感情」のお話でした。
強面の顔と内面のナイーブさにギャップのある精神科医が、会員制プリロカフェのオーナーとプリロの力を借りて、初めての恋愛に真摯に向き合うストーリー。
カフェのオーナーにも過去の恋愛に対しての後悔やトラウマがあって、二人の関係の進み具合はなかなかじれったいけど、ちゃんとハッピーエンドに。
プリロと人の関係とか、そもそもどうしてプリロが生まれたのかとか、結構設定がしっかり説明されているし、二人の感情の動きもすごく理にかなっていて良く練られた展開です。
本当にお話はすごく良くできているのですが、もう一つ評価がプラスできなかったのは、ストーリーのの破綻のなさというか、隙がなさすぎて、逆に冷めてしまったというか、なんというか、、、
なんか、すごく、惜しい感じで、萌一つで。

4

雀影

セルフツッコミ
まあ、ぶっちゃけて言うと、九重先生、絵柄変わった?
お鼻が、、、、

九重ワールド全開♪

美麗な絵に可愛い動物。
もふもふの人工愛玩動物プリロがとにかく可愛かった!!
精神科医の守時の患者さんが「人間より寿命の短いプリロを失った喪失感」に苦しむ人が多くちょっぴり重いお話の傾向もあったけど、若南のプリロとのつながりや「モキュ」と喋るプリロの可愛さに癒されて、結果ただただ癒されましたねー。

ちょっと笑顔が苦手な強面だけど普通にイケメンな守時がこの歳まで童貞なのが最高に素敵(笑)
ラスト若南との初エッチも、守時が初めてなのでどっちがどっちかは両方試そうって流れ・・・好き(悶)

4

もしもペットの心がわかったら…と考えてしまった作品

以前「ツインストリング」を読んで面白かったので購入。
タイトルで誤解させてしまったらごめんなさい。
この物語にはペットは出て来ません。あくまで個人的感想です。

このお話には表紙に描かれているかわいらしいぬいぐるみのような「プリロ」という生命体が出て来て人間と共存しています。
力も知識も人より優れていて、悪意を持たない優しい性格。「モキュ」と鳴きますが、変換機をつければ会話も可能。ただ、寿命は20年から25年。
なんだか読んでいて、進化したペットみたいだな…と感じてしまいました。

主人公・守時(精神科医)のもとにもプリロを亡くして心のバランスを崩した人がたくさんやって来ます。
強面で患者さんにまで怖がられてしまう彼を「笑顔にしてやろう」と友人が連れてきてくれたプリロ愛好家が集うカフェ「ムーンナイト」。そこで出会ったオーナー・若南がとても気になってしまう守時。
なぜなら、若南は4人のプリロに授受されていたから。
授受というのは自分の一生を一人の人に授ける行為。
あまり人付き合いが得意ではないオーナーを気にかけつつ魅かれていく守時。
そんな時、自分の患者が自殺したという連絡が入り…。

自殺してしまった患者に、この世界の温かさ、優しさを伝えきれなかったと泣き崩れる守時の姿がとても切なかった…。
守時を癒す若南とプリロ達。

でも若南にも辛い過去がありました。
プリロに囲まれている若南が好きだと言ってくれ、つきあった彼氏。
けれど、プリロを第一に考える若南と暮らすうちに彼はどんどん心のバランスが取れなくなってしまった。プリロに対する嫉妬だったんでしょうね。
プリロは人間じゃなく、ペットや、まるで自分の子供のような存在だから、嫉妬という簡単な言葉では片づけられないからきっと余計辛かった。
見返りを求めず癒しだけを与えてくれる都合のいい存在。
プリロと人間の関係は共依存のようにも見えました。
私も自分がかわいがっているペットがプリロのように進化してくれたらきっと溺愛し過ぎて、人との関係が希薄になってしてしまうかもしれない。

そんな若南の話に耳を傾け、少年のような純粋な振る舞いで少しずつ心をほぐしていく守時の姿がとても可愛らしかった。

初めて守時の全部を欲しいと実感した若菜。
後悔を胸に抱えたままだけれど、人間に対する執着が芽生えた姿にこちらまで泣きそうになってしまいました。

2人の恋はまだ始まったばかり。
何が正しくて何が間違いだったかなんてきっと誰にもわからない。
でも全て抱えながら「これから」を生きていこうとする2人とプリロ達はまるで家族のように温かく幸せそうに見えました。

おとぎ話のようにほのぼのした作品の中にたくさんの問いかけが散りばめられている深くて優しいお話。いろいろな意味で心に残る素敵な物語でした。

1

おとぎ話の中に隠されている人間のエゴ。※電子特典に要注意!

かわいらしい動物たちがワチャワチャしている、九重先生お得意のファンタジー。
といってもメインの二人は人間です。

ちなみに、電子特典のマンガがなかなかの問題作…
そんな大事なことを電子だけに描いちゃっていいの?
紙本の人は知らなくてもいいの?
(地雷の方も多いと思うので読まない方がいいのかもしれませんが…)
紙本か電子か購入を迷ってる方は要注意です!
※最後にネタバレを書いておきます。


プリロとは、愛玩用に造られた二足歩行の動物のこと。
体力も知力も人間より勝っていても、狡猾さを持たない純粋な生き物。
言葉は人を傷つけるから、泣き声しか発しません。
(人間も変換機を付ければプリロの言葉を理解できます)

精神科医の守時は、プリロフリークの友人にプリロが働くカフェに連れて行かれると、そこにはプリロから愛されているオーナー・若南がいた。
守時は、プリロを愛し、プリロに愛されている人のことが心配でたまりません。

プリロには「授受」という人間にすべてを捧げる行為があり、「授受」を受けた人間とプリロは深く繋がれる。
でもプリロの寿命は人間ほど長くはないから、プリロを失った人間は壊れてしまうことがあって…

守時は壊れた人に何もできなかった後悔を繰り返さないように、何かをしたくて、精神科医になったのに、患者を亡くしてしまい、若南とプリロの前で号泣してしまった。
すると若南とプリロは何も聞かずにただ撫でてくれた。


そうして関係が少しずつ近づいていく守時と若南。

守時は、4人のプリロから「授受」を受けている若南のことが心配で…
それは医者として?若南に惹かれているから?

若南は、プリロを家族だと言ってくれた守時に話を聞いて欲しくて…
それは守時が医者だから?守時に惹かれているから?


若南のかつての恋人・渥美は、最初はプリロをかわいがっていたのに、プリロのせいで若南を独占できなくて、その不安から壊れてしまった。
若南が抱えている心の呵責であり、別れの時に渥美を愛していたんだと気付いた後悔…

そして若南は、守時に惹かれて、守時の全部を自分のものにしたいと思って初めて、あの時の渥美の気持ちを本当の意味で理解することができた。


今度こそは助けたい、もう傷つけたくないと、後悔を抱えながら生きてきた守時と若南が出会い、手を取り合っていくお話。
二人の周りには愛らしいプリロがいて、ほわーんとかわいく癒されるおとぎ話みたいです。

でも、おとぎ話に寓意が隠れているように、依存しすぎることへの警告や、自分では止めることができない独占欲といった人間の業やエゴも描かれていて、深読みすると背筋がゾクッともします。

ただかわいいだけのお話じゃない。


ちなみに守時は淡くて辛い初恋しかしたことがない【童貞】です!
初めてのチューにドギマギして、若南とその先に進みたいと慌ててるのがかわいらしいです^^
淡泊そうに見えて、エロに戸惑ってない若南の堂々としてるギャップも好き。

お互いを尊重する二人です。
守時はする側・される側どちらを希望しているのか?若南があらたまって確認すると、守時は「若南の良い方で」と答えるから、両方試すことになったのだけど、、、
守時はいじょーに痛がるから、若南が上に乗っかって抱かれる側になります。
足広げちゃって、若南のぜんぜんひるんでない感じが圧巻です♥

そう、本編+描き下ろしで布石はありましたが、、、
電子特典は【リバーシブル】がしっかり描かれています!
私は攻めが喘がされるのは大好物だし、抱かれる守時もかわいくって「ごちそうさまです♪」って感じなんですが、BLカップルの間にリバがあるかどうかって、気にする方には重要なポイントだと思うんですが。
この二人はリバっちゃってるんだよって紙本オンリーの人が知らないままなのも、リバ地雷な人が電子でぶち当たってしまうのも…
大丈夫なんだろうか?

私はリバまでが二人の関係の完全形だと思っているので、電子で読んで良かったなって思ってますが、リバ苦手な方は注意してください。

3

モフモフあり、萌えあり。

作家買い。

九重さんと言えばモフモフ、のイメージですが、今作品もそのイメージを損なうことのないもっふもふが登場します。

ネタバレ含んでいます、ご注意ください。






プリシュロスト、愛称プリロと呼ばれる生き物が人間と暮らす世界が舞台のお話です。

プリロは見た目は小動物のビジュアルを持つ。
小動物のビジュアルだが、二足歩行し、高い知能を持ち、そして穏やかな性格。プリロ同士婚姻関係を持つことも可能で、言葉は持たないものの人と意思疎通することは普通にできる。
そんなプリロに癒しを求め、ともに暮らす人間も沢山いる。

そして、まれにプリロは自分の一生を一人の人に捧げる「授受」という行動をとるものもいる。

というちょっと特殊な設定です。

主人公は精神科医の守時。
彼は優秀な精神科医でありながら、見た目は超強面。
それゆえに子どもの患者さんに泣かれることもあるけれど誠実で実直、優しい男性です。

強面ゆえに恋人がいたことはなく28歳にして未だDTという純朴な青年でもある。

そんな彼はある日友人に連れられ、プリロたちが接客してくれる会員制のクラブ「ムーンナイト」に行くことに。
そこで出会ったのは綺麗なオーナー。4人のプリロと授受関係を結んでいるという。人目を避け、人となるべく関わらないように過ごしているそのオーナー・若南に、守時は少しずつ惹かれていくが―。

というお話。

守時はずっと忘れられない人がいる。彼の学生時代の友人だ。
そして彼は優秀な精神科医ではあるが、救えない患者さんもいる。

そんな彼が若南と出会い、プリロたちに囲まれ少しずつ癒されていく過程が細やかな描写で描かれています。

そして一方の若南も。
彼もまた、過去に辛い恋をしていた。

そんな二人が少しずつ恋を育てていく過程に激萌えしました。

バッサリ言ってしまうとストーリーとしては目新しい部分はあまりありません。

強面で、でも本当は優しく有能な医師。
過去のトラウマや身内に秘密を抱え儚げにひっそりと生活している美人さん。

そして、若南の元カレが、守時の患者さんであったこと。

既視感があるストーリーではあるのですが、この作品のキモは九重さんの十八番である「モフモフ」のプリロ。

この子たちの可愛さにKOされました。

人の感情の機微に聡く、そして優しい。
そんなプリロにも、哀しい過去はあって。

でも、彼らは、みんながみんな、自分に向けられる愛情と優しさで、少しずつ前を向いて生きていく。

優しく、温かく、そして希望に満ちた作品でした。

九重さんと言うと若干痛い展開になる作品も多いですが、この作品はシリアスな展開になることはほぼありません。そこにプリロの癒し効果も相まって、終始ほのぼのなお話でした。

できる事なら、若南の元カレの渥美さんも幸せにしてあげてほしいな。渥美さんと若南の過去の恋が切なかった。若いがゆえに、そして深く愛していたからこそすれ違っていく彼らの姿に思わず落涙しました。

スピンオフ作品を描いてほしいと切望しています。

エロ度はあまり高くない作品で、作中挿入まではありません。が、終盤に収録されている描き下ろしに爆笑。リバってはいませんが、リバりそう…、にはなるのでリバは絶対無理!という腐姐さまは注意が必要かもです。

が、二人で「これから」を築いていこうとする二人の姿がコミカルに描かれていて萌えが滾りました。こちらではがっつり挿入まで致しております。エロいです。

設定としてはかなり特殊、というか変わったバックボーンではありますが、九重さんの描き方が秀逸で読み始めてすぐにこの作品の持つ世界観に引き込まれました。

モフモフ、そして温かい愛情を描いた作品、に萌えを感じる腐姐さまには超お勧めの切なくも可愛らしい作品でした。

3

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