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深井先生、”ほぼ” 25周年の記念イベントがTORICOで開催されました。
私はトークショーに参加したのですが、友人作家さん達から深井先生への愛が感じられるイベントで、これも深井先生の作品の良さとお人柄によるものなんだろうなって思いました。
トークショーは佐々木禎子先生との対談形式で、榎田尤利先生も飛び入りゲストとして参加してくださいました!
深井先生は佐々木先生を「佐々木P(プロデューサー)」と呼んでいました。
それもそのはず、深井先生が25周年だと知った佐々木先生は「お祝いしてあげる!」と、TORICOに連絡を取って記念イベントを企画したそうです。
すごい行動力!
会場で放映されていたホラーBL動画も佐々木先生の発案で、絵は漫画家、テキストは小説家、4編の作家を組み合わせたのも佐々木先生のアレンジとのこと。
参加された作家さん達もギャラ無しなのに引き受けたそうで、作家さん達の趣味で作った完全なる自主制作です。
深井先生と榎田先生がコンビを組んだのは「ジェットコースター」
大学生の友達同士、トキとアサトは夜の遊園地でジェットコースターに乗っています。
アサトはイケメンのトキから告白されてどうしていいかわからない、どうして今ジェットコースターに乗っているのか?
告白された後、トキと一緒にドライブに行ったはずなのに?
キラキラ輝いていた遊園地が真っ暗になったのはなぜだろう?
ドライブに行った時、事故に遭ってトキは還らぬ人に…
そして今、アサトの目の前にいるトキは事故後のボロボロの身体で、アサトに手を伸ばしてきて…
動画と言っても、効果音(深井先生も手作りしたそうです)が入っているだけのほぼサイレントで、数枚の絵を組み合わせたストップモーションのようなもの。
でも作りたいって思い立って、各方面に協力をあおいで、作り上げたのはやっぱりすごいです。
漫画家の深井先生と、小説家の佐々木先生と榎田先生との認識の違い。
動画の中に飴が出てくるのですが、テキスト組のお二人は飴は飴なのに、絵描きにとってはセロファンでねじられた飴玉なのか、パッケージに詰められた飴なのか表現する時に考えないといけなくて、小説家の両先生は「漫画家の視点わけわからない」と仰っていたのが印象に残りました。
トキの身体は頬が陥没してるとか、目玉を引きちぎったとか、テキスト的にも絵的にもボロボロ。
で、目玉のデジタルデータが消えて、「目玉はどこだ?探せ」ってまさにホラーな会話が飛び交っていたというのには笑ってしまいました。
展示はほぼ手描きのカラーイラストという贅沢さ!
コミックスの表紙などで見慣れたイラストも原画だと紙の凸凹した質感があるのと、色合いが違うので、印象が違ってきます。
退色しやすい水彩原稿を生で拝見できるのは本当に贅沢。
木原音瀬先生原作、深井先生作画のコミックス未収録作品も全ページ展示されていました。
多岐に活躍している深井先生だから、展示するにあたって、各出版社に承諾を得るなど、本当に各方面の協力があって実現されたイベントです。
記念本は、展示されていた直筆原画すべてを収録。
せっかくのカラーイラストなのに本がA5サイズで1ページに数枚掲載しているから、各イラストがカードサイズ並みだったのが残念です。
既刊コミックスは深井先生のコメント解説付き、それにイベント開催にあたっての描き下ろし漫画が載っていました。
会場に飾られていた友人作家の寄稿ミニ色紙もすべて収録されていたのがうれしい♪
深井先生の25周年だからイベント開催することになったのに、25周年に突入するのは12月からだそうで…
途中で気付いた深井先生は各方面に謝り、来場者にも平謝りしてましたw
「ALL ABOUT 深井結己」は ”だいたい25周年” ってことでって締めくくっているのは笑いました!
深井作品の中でクスッとさせられる笑い、それを身をもって表現されるとは!
深井先生、さすがです^^
深井作品はもちろん、深井先生のお人柄にも触れることができた貴重なイベントでした。