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ai toiu namae
作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます
田中森さんは、可愛い絵柄に相反するように痛い描写が多い作家さまのイメージですが、この作品もそのイメージを損なうことのない、切なく、痛く、けれど温かいお話でした。
ネタバレ含んでいます。ご注意ください。
主人公は郁郎。
小学4年生の時に父親を事故で亡くし、父方の祖母に引き取られることに。
郁郎には、年の離れた恋文という名の従兄弟がいる。父親の葬儀の時に、父親のことを悪し様に言われたことがきっかけで恋文のことが苦手。
恋文もまた、祖母と暮らしていたために一緒に住むことになるが、口が悪く意地悪をされる日々。
けれど、ある日、恋文が郁郎の父親の悪口を言っていた理由を知ってしまい―。
恋文は、郁郎の父親・草太の姉の子。
そして、子どものころから、母親から虐待を受けてきた。
そんな時に恋文を救ってくれたのが草太。
母親から引き離し、祖母のもとに連れていってくれた。
ずっと草太のことが好きだったのに、いつの間にか子どもを作り、そして死んだ。
そんなやり場のない感情が、恋文の行動の理由だった。
恋文は母親から無条件で愛されたことがないからか、愛するものを手元に置くのが怖い。いつか自分の元から去って行かれた時にダメージが大きいから。
そんな恋文の想いと、その恋文の思いをきちんとくみ取って行動する郁郎が、どちらも健気で泣けた。
二人とも自分の感情を表に出すことはない。
相手のために、自分の感情を押し殺し、常に一歩引いて行動している。
恋文は郁郎よりも8つ年上なのですが、郁郎の懐の大きさに萌えがギュッと滾りました。
で、自分の想いを、口の悪さで隠そうとする恋文の想いの深さにも。
飄々としている恋文が、郁郎と想いを通じ合わせた後に憑きものが落ちたように柔らかい表情になっていくさまも、そして自分の素直な気持ちを吐露できるようになったのも、非常に良かったです。
設定としては目新しいものはなく、はっきり言ってしまうとありきたりなストーリーではあるのですが、表情の描き方とか、感情の機微の描き方が非常にお上手で読んでいて引き込まれます。
そしてタイトルが良いよねえ。
二人が探し求めたものの、その「かたち」。
たくさんの方に読んでいただきたい、そんな神作品でした。
非常に濃い1冊でした。
主人公と年の離れた従兄弟が、小学生から大学卒業までの年月をかけて確かに愛し合うまでの過程が丁寧に描かれています。
読み手の「萌え」だけを目的にしたBL作品は、登場人物の人間性が軽く描かれがちのように思いますが、
当作品は登場人物の人格と背景を中心に描かれているため、キャラクターが確かに息づいていました。
ストーリー性重視の方には是非読んで頂きたい作品です。
私の涙腺にこの上なく響く物語でした。
不憫な受(年上)が好きでしたらぜひ!
実はこの作品の登場人物、恋文くんの幼少期が描かれた同人誌を先に読んでいたので余計にきたのかも知れません。
ぜひ『こいちゃんと叔父』も併せて読むのお薦めです。
恋文の辛い過去や、冒頭の郁郎との出会いの場面では、あの可愛かったこいちゃんに何があったの・・・!?と最初自分の目を疑ってしまったくらい衝撃でした。
そういう前日譚を知ってるからという部分もあるので、本書だけ読んだ場合とは恋文への感じ方が少し違うかもしれません。
とにかくお薦めです!もっと広まればよいのに・・・。
最高です。世界一の神作だと思います。笑笑笑
1話の最初の方だけでは「恋文なんやねん。おいこら。」と思っていたのですが読み進めるにつれて、恋文が郁郎を嫌う理由がだんだんわかってきて恋文が郁郎に抱きついて泣いたシーンでは本当に号泣しました。
年下攻めの黒髪受けが個人的にはすっごく好みなのでこれもいい笑笑笑
ただいちゃいちゃなBLではなく、エロも少なめでストーリーがとにかく泣けるし心が痛い。
あと、田中森先生の絵がほんっとうにキレイです。個人的な好みもあると思うんですけど、絵のくどさがなくてさらっと読めます。んっで二人とも顔が可愛い笑笑笑
ただ一つ言うとしたら紙でほしいのですが一切売ってる店舗が見つかりません。゚(゚´Д`゚)゚。
これほんとどこに売ってるんですか?笑笑
紙で読みたい!!!!!!!
まず、表紙の美しさに惹かれました。
涙を流して憂いを帯びた眼差しを向ける恋文。その頬に手を触れる子は郁朗くん。横顔で表情が分からないのが良いですね。
二人は歳の離れたいとこ同士。郁朗の父親が亡くなった事で数年にわたる同居生活をすることになります。恋文は昔郁朗の父親に酷いことをされた過去をもっています。
とにかく恋文の感情の起伏が激しいです。時に郁朗の前でポロポロ涙をこぼし、時には激しい口調で怒りをぶつけてみたり。
対して郁朗は優しく、しっかりした子に成長しました。不安定な恋文を支えていきたい思いが強いです。
高校卒業期に離れる郁朗をひきとめる事の出来ない恋文が切ないです。
郁朗が、ようやく告白した場面は本当に安堵です。すれ違った二人の思いがひとつになり、恋文良かったね。という思いでいっぱいになりました❤️
二人の穏やかな暮らしがこれから先もずっと続いていく事でしょうね。
本当に素敵なストーリーでした。
私はBL作品の中でどの漫画が一番好きかと聞かれたら「愛というなまえ」と答えているほど、この作品が大好きで何度も何度も読み返しては、ぐってなって、きゅんきゅんして、泣いて、きゅんきゅんして…etc
この作品ですごく好きなセリフが「お前のぜんぶのはじめてがぼくで お前のぜんぶの最後もぼくなら ぼくはきっとすごく幸せなんだろうなって思うよ」ってセリフなんですけど、非処女の8歳年上の受けが憎くて仕方なかった子にそんなこというなんて、もぉ…(泣)まじで「殺したいくらい憎いけど、世界で1番愛していた男の息子」っていうのが攻めっていうのが…クッッ…とりあえずこのレビューが終わったらもう一回読もうと思います()
何回も読み返してしまいます。
作者の世界観が好みです。
とても辛いだろう現実があって、それでもきちんと生きていく感じが好きです。
最初なんて嫌味な言い回しするんだろう、キツイなと思うのですが、全て読んでまた最初に戻ると、恋文の言い回しが方言と合間って可愛らしく聞こえてきます。
とにかく恋文が寂しがり屋な部分が端々に表れていて切ない。おばあちゃんもよくわかってて、郁郎に頼むところも泣けます。涙腺が緩いせいか、随所で涙が。郁郎がかっこいいです。後半は恋文のモノローグで物語が進むのですが、郁郎がさらに成長して。きちんとした生活ができる、いい子になって!恋文が育てたようなものだなぁと。
最後二人で幸せに暮らしていく未来が感じられて良かったです。
勝手なオトナたちに翻弄されたアダルトチルドレンが、支えあって、愛を見つけていく話。おばあちゃんがいてくれて本当に良かった!
恋文(こいぶみ)という名前が、あまりに切ない。母親は、彼が生まれたとき、どんな気持ちだったんだろうか。短い間でも、彼を愛しただろうか?記憶の中の母は、いつも怒っていて、自分のことを疎ましく思っている。
そんな恋文を救ってくれたのが、草太だった。無邪気な優しさに、一気に惹かれた。彼に名前を呼ばれるのが嬉しくて、彼の役に立ちたくて。でも、彼にとって自分は、“大切な家族”ではなかった。
憎らしくて、愛おしい男が死んで、男の息子がやって来た。親を亡くした可哀想な子。男にそっくりなその顔を見ると、複雑な想いが込み上げてくる。嫌いになりたいのに、なりきれない。子どもっぽい意地悪をしてみる。罪悪感に苛まれる。いつまで経っても、自由になれない。
おばあちゃんが死んで、二人ぼっちになった。また、置いていかれてしまった。もう、置いていかれたくない。でも、彼の負担になりたくない。可哀想だと、同情なんてされたくない。
小さな子どもだったはずの彼に、情欲でも、同情でもないもので包まれる。いつも寸前で留めていた言葉があふれる。
「待ってるよ」
「お前とぼくのうちで」
「ちゃんと待ってるから」
この作品は本当に辛い描写(受けになる子の幼少期のモブレ)があるから読む時は注意です。
ですが、そんな過去がお話に悲しさと深みを出していると思います。
時が流れて小さかった子が身体も大きくなって、自分の気持ちに気づいて年上のいとこを守りたいと思うようになるまでの過程が丁寧に描かれていて、年上受け君がもう好きになってるはずなのに、絶対に好きにならないと自分を縛ってるのも切なかったです。
そして二人が結ばれるまでが長くて……泣
純愛だと思いました。えちシーンがとにかくEROI♡♡
お尻の描写が最高です!!
最後受け君にとっては、攻め君の存在が救済になったんだろうな、と思いました。
子ども時代のショタな姿もたくさんで、可愛かったです。
田中森よこた先生らしい作品でした。
田中森先生の作品は、こうじゃないといいな…と思ったことは、
ほぼそうなってしまうという印象です。
本作も、郁郎の父・草太にウリをさせられていた恋文が可哀想で…
信頼して、きっと恋心を寄せていたであろう相手だったから尚更…
救いは、草太の忘形見・郁郎は、とてもいい子だったこと。
とても強く一途な男の子でしたね。
恋文もまた、素直になれないけど本当はとても優しい子でした。
どうなるのかと心配したけど、
最後はハッピーエンドだったので安心しました。
恋文の見た目がずっと若く、
とてもアラサーには見えませんでしたが…^^;