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kioku no ito saka no ue no mahoutsukai gaiden
必ず『坂の上の魔法使い』シリーズ3冊(→『無二の王』→『黄金の川岸』)の後に読みましょう。シリーズに引き続き明治先生は天才か!!!と叫びたくなる名作でした。出版されていることに気づいていない方が結構いるのでは…という不安。
大好き大人のおとぎ話!3冊分の下地があるとはいえ1冊でこの完成度。ウナならスーリまで誰の存在も話に必要で、過不足なく関わってくるのも凄い。それにしてもエイベン(長)はリーに救われたともいえるし、リーが彼に魔法が使えるとあのタイミングで吹き込まなければ、母親殺しにバッグならなかったともいえるし…記憶を取り戻してもエイベンがリーを憎まなくてよかったね!愛は一歩間違えば憎しみに…
非BL作品です。
エロ描写、無し。
愛情、愛の発現を宮廷に仕える時に、女王によって禁じて封じられたリー。
女王から「王家の力」で契約させられたリーは、愛を伴う行動が起こせない。
王の愛を受けた時は、王女の体にすり替えて一夜過ごした。この時、女王の魔法は効力を発揮していた。
王に託されて、赤ん坊のラベルを自分の胎内に隠して50年、ラベルを体外に出して育てているうちに女王の愛を封じる魔法は薄れて、ほとんど効力が消えていたんだと思う。
本来のリーは愛情が深くてとても優しい。ラベルが病気の時に見たリリドの美しい姿を思い出して、1巻を読み返しました。
むっつり無表情のまま慈愛をこっそりエイベンにも与えていた、というお話。
ラベルは、再生したリーを師匠として、人間と魔法使いの中間に居るような人に成長。霞を食べて、50才を超えているのに若いまま。幼馴染たちには、孫がいる。
ギルトの長・エイベンの憧れは、リー。長年の願いは、リーと二人きりでお茶すること。・・まるで少女の初恋のような想いをずっと抱いているエイベン。
ラベルが新しい勤務地に赴任する。その街で、エイベンは、人の居住区に聖木を移植する企画を進めていた。
聖木を見ただけで見分ける力が、ラベルの眼にある。
・・・ある聖木に纏わるエイベンの封じられた記憶についての回想が始まる。
ギルトの長・エイベンの
記憶を封じたのは、リーだった
新しい名前を与えたのもリー
エイベンが作った使役の仮面の下の顔は、リリド=リーの素顔
金髪のリリドは、魔法で容姿を地味に変えているリーの本来の姿。リーの本当の姿は、とても優し気で美しい。(坂の上の魔法使い2t3巻に書かれている)
エイベンにとって、親より自分を理解して愛を注いでくれた人は、リーだった。
派手じゃない画風で、エッチングのような描写は、ファンタジーの夢を膨らませる効果が上がる描き方だと思う。紙版だと小さいので、電子版で拡大して読みました。本当に絵が素敵です。作品の世界感に飲み込まれる感じ。
面白かったなぁ。シリーズ本編の方では確かにBL要素もあったと思いますが、こちらではほとんど感じることはありませんでした。それでも良いと思えたのは、大人になったラベルの堂々とした姿を見れること、何年経っても喰えない態度は変わらないリーに会えること、2人を取り巻く環境が、いつでも変化や刺激に富んでいて飽きないことが理由かな。あと、ラベルの使役の姿はいつ見ても可愛いですね。人型じゃないからこそ湧く愛着というか。
幼い頃はリーの傍にいるしかなかったラベルですが、成長し町の総督ともなった今は、仕事を立派に果たしていて惚れ惚れとしました。ギルトの長であるエイベンや、ちょっと癖のある一般の住民達に対しても、まったく物怖じせず落ち着いて応対する彼。やはりリーに育てられた成果かな?とも思いつつ、彼自身が元々持っていた素質でもあるのかなと。視線を合わせて会話することを疎まれる中、1人相手を真っ直ぐ見て話す彼の瞳の強さにも魅せられました。魔法使い同士の情を介した関係、または魔法使いと使役の不思議な関係がどこをとっても魅力的な1冊でした。
ラベルとリー様にまた会えるなんて感激です。
ラベルの朗らかな性質は子供時代のままで微笑ましいし、時折覗く威厳にはセロハン王を感じて「ラベル成長したなぁ」と親目線で涙ぐんでしまう。
リー様が希少本集めにハマってお金、お金言うようになってたり笑、相変わらず自分の力に自信満々(ラベルの使役サイズになれるのは自分だけだと2回言うのとかかわいい)なのをラベルがツッコむ…あーこういうやり取り見たかった!幸せ!!あっ使役も可愛い。
今作は魔法使いと人間の橋渡しの様なお話かな。橋渡し役ラベルの、そこはかとなく感じる威厳とバリアフリーな感じが良いな。リー様のアシストやコンビネーションもさりげないけど最高です!
サブタイトルになっている記憶の糸はギルド長エイベンの話なんだけど、そのエピソードが切なかった。作者さんの描く子供が可愛らしいから尚更胸が締め付けられました、、
このシリーズ長く続くといいな。しみじみ思います。
大好きな『坂の上の魔法使い』シリーズの外伝!ということでワクワクでした。
知らない方は世界観の事もあるので、シリーズ3作読まれてからがお薦めです。
ラベルがおっきくなってて、おっきくなったね~と親戚のおばちゃん目線で見てしまいます。
リー様とのほのぼのなやり取りも感慨深く、見守り、大きくくるむような愛情が感じられてほんわかしました。
今回は外伝として、ギルトの長・エイベンが主です。
彼のリー様への敬愛度合に非常に萌ます。
そして、彼の使役は仮面を被っているのですが、その姿は・・・
彼の途切れている記憶と共に今回のお話の肝になっています。
タイトルからして素晴らしいの一言に尽きます。
このシリーズは本当にいつまでも語り継がれるべき作品だと再認識しました。
絡みがなくても、エイベンの「お慕い申し上げています」という敬慕の念と、リー様とラベルの親子・師弟という関係性で十二分に優しい萌を堪能できる稀有な作品です!
既に完結したお話の、その登場キャラたちの、その後のお話。
世界はすっかり落ち着いて、リーのことも、ラベルの力のことも、ちゃんとわかっている者はいません。
ラベルの本当の力を知らない町に住む魔法使いたちにとって、小さな幼生のままの使役を連れているラベルは、、、
「使役」と「魔法使い」の関係についてが、魔法使いギルドの長エイベンの失われた記憶についてとともに語られるこの作品、ファンタジーとしては素晴らしく好みなのですが、BのLとしての性愛の部分は全く登場しないどころか、ラブの気配さえ見つけられない。
お話としては無理にラブ要素を入れなくて、ラブ要素が入っていない所が良いのですが、評価としては萌どころが希薄なので萌2かな。
『坂の上の魔法使い』の番外編ですと…?と、テンション高く発売日を心待ちにしていました。表紙から麗しすぎて萌えが滾ります。
時系列としては本編『坂の上の魔法使い』終了後。もちろんリー様とラベルがメインではありますが、ストーリーの展開の軸となるのは、現在ギルトたちの長を務めているエイベンの「失くした記憶」と「彼の使役の顔」について。その二つを解き明かす形で展開していくお話でした。
ネタバレ含んでいます。ご注意を。
エイベンには幼少期の記憶がない。
彼の一番古い記憶は、リー様が自分に会いに来てくれて、魔法使いにしてくれたこと。記憶が思い出せないもどかしさはあるものの、でも尊敬するリー様との出会いが自分の一番古い記憶であることに彼は誇りを持っている。
が、エイベンは、リー様の養い子であるラベルが苦手。
というか、目を見るのが苦手。もちろん、そんな気持ちを封印し日々毎日を過ごしているが。
そして、そのラベルの最近の目下の興味の矛先は常にお面をかぶっているエイベンの使役の「素顔」。リー様に聞いても教えてもらえず、本人に聞いてももちろん教えてもらえない。
若干すれ違い気味なエイベンとラベルだけれど、とある事業を共になしえる過程で少しずつ距離が縮まり…。
というお話。
本編はややシリアスなムードも漂いつつの作品でしたが、この番外編はどちらかというとコミカルに進んでいきます。
最近、希少本を買うことに嵌まっているリー様が守銭奴になった、とか。
使役たちが思わず主の気持ちを代弁してしまうシーン、とか。
エイベンの使役の顔、を知った時のラベル&彼の使役の反応、とか。
思わず爆笑してしまうことしばしば。
エイベンの過去はややもの悲しくもありましたが、もしかしたらそれは、魔法使いとして生まれた彼らが抱える孤独なのかもしれません。
ラベルがより男前になっていたのもこれまたよし。
そして、彼の持つ「王家の目」の力や、使役たちを通して、心通わせていくギルドたちの話も素敵でした。
1冊丸ごとずっと温かく、優しく、そして微笑ましい展開で、めっちゃよかった。
あ、カバー下もお忘れなく。
使役にそんな特技があったとは…。
最後の最後まで、丸ごと楽しい1冊でした。
まだまだ続編出してほしいな。