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end land
タイトル、表紙、そしてあらすじに惹かれ手に取ってみました。ネタバレ含んでいます。ご注意を。
舞台は、荒廃が進み、人が住める場所が少なくなってきている地球。
主人公は「いつき」。
事故に遭い以前の記憶を失ってしまったいつきだけれど、そんないつきを守り助けてくれているのがジュン。記憶をなくしてしまったいつきだけれど、「ジュンは大切な人」という感情だけは残っている。
数年前までは他に住んでいる人もいたのに、今ではその地に住んでいるのはいつきとジュンだけ。二人より添い、助け合い、生活している。が、少しずつ地球の荒廃が彼らの住む場所にも浸食し始め…。
いつきとジュンの関係。
ジュンの存在。
そして、荒廃していく地球で、いつきとジュンの二人の行く末は―。
そういったものを軸に進んでいくストーリーなのですが、もう、めっちゃ切ない…。
表紙とタイトルから推測できちゃうと思いますし、帯にも書かれていますのでネタバレしてしまいますが、
ネタバレ注意!!
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ジュンはアンドロイド。
なんです。
地球に住み続けることができなくなった人類が導き出した答えは火星への移住。
けれど、移住するためには莫大な費用が必要になる。そのため、子どもだけでも先に火星に移住させようといつきの両親が出した答えは、
いつきを無事に火星まで連れて行ってくれるアンドロイドを手に入れ、いつきのそばにいさせること。
そのアンドロイドがジュン。
けれど、いつきの両親はジュンを「手段」としては扱わなかった。
あくまでいつきの兄であり、自分たちの子どもとしてジュンを受け入れた。そんな彼らの愛情に触れることで、ジュンはアンドロイドでありながら、人の心を育ていった。
ところがいつきとジュンが火星に向かう途中で事故に遭ってしまい…。
いつきを火星に無事に送り届けることが自分の使命だと奮闘するジュン。
ジュンさえいれば構わない、ずっとジュンのそばで生きていきたいと願ういつき。
相反するようで、相手の幸せしか願っていない二人の深い愛情に、涙が止まらなかった。
最後に二人が導き出した答えに、涙腺が崩壊しました。
ジュンはアンドロイド=機械で、いつきを火星に送り届けることが彼に課せられた使命。でも、いつきの両親やいつきから愛情を注がれることで、その使命感だけではなく、愛情からいつきを火星に送り届けたいと願っている。ジュンは人として感情を育っていったように思うのです。BLという観点だけでなく、そういった家族愛にも落涙しました。
正直、二人が選んだ道は「これしかないだろう」という予想の範囲を超えるモノではなく、先の先までスーッと見通せる。けれど、そこに確かにある愛情が細やかに描かれていて激萌えしました。
そして、ジュンの力を借りて火星へたどり着いたいつきが起こしたその後の行動力にも。
ストーリーに無理がなく様々な伏線を回収しつつ進んでいくので、読んでいて引っかかりがなくこの作品の放つ世界観にどっぷりと浸れます。
終盤にもう一話短編が収録されています。
タイトルは『幸せになってほしかった』
クズな男に惚れてしまったDK・瀬川くんと、瀬川くんに秘めた片思いをしている彼の同級生の山本くんのお話。
視点は山本くんで、彼の目を通して見えてくる瀬川くんの健気な恋心が切なかった。
少しずつ距離を縮めていく二人の可愛らしい恋に萌えます。
この作品がまりぱかさんの商業デビュー作なんですね。
絵柄も綺麗だし、ストーリーもしっかりしていて、ちょっとすごい作家さんが出てきたな、という感じ。次回作も楽しみです。
ただ、一言いいたい…。
この作品は、「ジュンの存在」が大きなキーポイントになっていると思うんです。
彼がアンドロイドだ、というのはできれば、表紙や帯から推測できないようにしておいた方がよかったんじゃないかな、とちょっと思いました。
でも、お互いを大切にしあう二人の想いに萌えが滾って仕方なかった。描き下ろしで描かれている「その後のふたり」に安心し、思わず笑ってしまいました。
文句なく、神評価です。
あ、そうそう。
コミックに封入されているアンケートはがきに感想を書いて送るとペーパーがいただけるそうです。
締め切りは2018年6月30日まで。ご所望の腐姐さま方、要チェックです。
『このBLがやばい! 2019』のインタビューの中で、吾妻香夜先生は『ラムスプリンガの情景』を心交社から「好きに描いていい」と言われたと答えていました。
その時に「やっぱり」と思い浮かんだ心交社の作品のひとつが『エンドランド』です。
編集が仕事をすることで作品が良くなることの方が多いと思う。
でも作家さんの ”この話が描きたい” って情熱をそのまま吹きこんだ作品って、読者にもその熱さが伝わってきます!
心交社は良い意味で作家さんの ”情熱” を野放しにしている気がします。
読み終わった後ずっと、その作品世界に感情が支配されてしまう…
2018年、心交社の作品で、三回も囚われました。
『ラムスプリンガの情景』が一度目、そして『エンドランド』が二度目です。
【作品から】作者さんの ”情熱” を感じるべきです!
どうか、あらすじもレビューも読まずに【作品】にまずは出会ってください。
ただその人を大切に想う、その人のためにすべてを捧げる、愛の物語に目が腫れ上がるくらい号泣しました。
生き物がどんどん減っていく地球、いつきとジュンは無人島で二人だけで暮らしています。
いつきはジュンが大好きだから対等に見てほしいのに、ジュンはいつきを子供扱いしてばかり。
二人は兄弟なのか?友達なのか?最初はわかりません。
ただお互いをとても大切に思っているのだけは伝わってきます。
死の星になろうとしている地球で、いつまで二人は一緒に生きていけるのか?
島にいた老人たちが死んで、二人しかいないはずなのに、海辺にある箱のようなものから声がするのをいつきは聞いた。
それを知ったジュンは助けを呼ぶために、いつきと力を合わせて、箱を修理しようとする。
泳げないジュンの代わりに、いつきが海に入る。いつきはジュンと対等になって一緒に作業できるのが嬉しい。
でもジュンはよく転ぶようになって、体調も悪そうで…
そうしてわかるジュンの正体と、二人が出会った訳、どこに行こうとしていたかの真実。
ジュンは目覚めて光を感じる、ただそれだけのことが難しい存在なんです。
それなのにジュンは、いつきの両親に家族として迎えられ、幼いいつきに慕われて、本来の自分を忘れてしまうくらい、とっても幸せだったんだと思う。
だから絶望的な状況の中でも、いつきのことだけは守りたくて、できることを一生懸命やってきたんだと思う。
ジュンの正体、いつきへの想い、もうこれだけで胸が締めつけられて涙が止まらなくなるのですが、一縷の望みが見えたときのジュンの選択には、もうグッチャグチャになりました。
いつきは一人で生きていくより、二人で一緒に死にたいと思っているのに、それでもいつきはジュンの望みを叶えることを選びます…
はじまりから滅亡へのカウントダウンが影になってつきまとうから、読んでいる間中、幸せな未来は用意されてない予感がして怖くてしかたがなかった。
ジュンにとって大事なのはいつきだけだから、いつきが生きてくれることがジュンの存在意義だから、いつきは、そうすべきだって義務感と、そうしたくないって苦しみの間で戦って戦って、その辛い選択を受入れたんでしょうね…
本編はメリバな終り方。
短編を挟んだあとの描き下ろしで、二人の本当の結末が描かれています。
ストーリーの設定やテーマは今までも類似の話はあったと思います。
でも類似したものと『エンドランド』が決定的に違うのは、辛い状況のなかで、悲しさで追いつめていくのではなく、生きるようとする明るさが描かれていること。
だから余計に心に突き刺さって、感情が高ぶってくるのですが…
二人の本当の結末は壮大なものなのに、しつこく描かずにアッサリ終わらせてます。
でも、このアッサリさがそれまでのこと、これからのこと、想像力を膨らませていきます。
描かれてないことまで想像させて心を掴む。
デビューコミックスなのに、この表現力ってすごいです。
まりぱか先生、本に命を吹き込んでくれてありがとうございます。
心交社さん、作家さんの情熱を大切にしてくれてありがとうございます。
私は『エンドランド』に出会えたことに感謝しています。
そして、たくさんの方が『エンドランド』に出会ってくれることを願っています。
同時収録『幸せになってほしかった』は、終わってる恋にしがみついている男子高生と、彼を密かに想っているだけだった男子高生のお話。
これも二人の感情がダイレクトに心に刺さってくる話でした。
SF作品が好きな方、ロボット系アニメを1度は履修したという方に、絶対読んで頂きたい!!そのような作品の、どうしようもなく、切なく、ツライあの感覚になります。
この作品は、空白の部分も多くて、自分の妄想?考察?次第でも、この作品の良さ、捉え方が変わってくるかも知れません。
あの時彼は何を考えていたのかなぁ…。そんな場面が沢山あります。
何日もこの作品と彼らについて、考えてしまいました。
本当にとても良い作品です!こんなBL中々無いし、こんなBLがずっと読みたかったんだよ〜!!そんな気持ちです。ありがとうこざいます。是非読んで欲しい!!
表題作は、私が絶対好きなタイプのSF系BLでした。
SF系のお話の場合、設定や展開にちょっとでも引っ掛かりを覚えると一気に萎えちゃうこともあるのですが、この作品は設定や説明の端折り方が絶妙。
読後に色々思い返すと、ツッコミどころはそれなりにありますが、読んでいる最中は、そこはフワッとしてても、その先が気になるワクドキ感が上回るというか、
描きたいのは、その世界での二人の関係性っていうのがはっきりしているので、諸々細かいところがザックリ端折られていても気にならない。
絵も見やすい好きなタイプの絵柄で、新刊時に見落としていたのが信じられないくらい大絶賛の神です。
素敵でした。
ほのぼの田舎の無人島暮らしかと思いきや、後半驚きの展開に!
SF要素ありの設定がとても面白かったです。
近未来なのでしょうか?
詳しく説明されていない世界観が読み手の想像力を刺激します。
無人島で二人きりで暮らすジュンといつき。
島に流れ着いたいつきは、二年も眠ったままで記憶もありません。
兄弟にしては似ていないし、友人にしては距離が近い二人の関係とは?
いつきの記憶喪失の理由は?
二人は、なぜ島に漂流したのか?
そして、食料も飲み水も少なくなってきた二人の運命は……?
謎だらけの展開に不安でドキドキし、何度ネタバレを読もうかと思ったことか^^;
でも、我慢して最後まで読んでよかった。
これは、ぜひネタバレなしで読んで欲しい作品です。
ラストも描き下ろしも、とても感動しました。
また、同時収録作もいいんです!
恋人のいる瀬川に片想いしている山本。
二人は高校の同級生です。
恋人に冷たく扱われている瀬川と優しい山本が少しずつ距離を詰めていく様子に、切なくもキュンとさせられました。
これから始まる二人の物語に胸がふくらみます^^
地球で暮らすことが徐々に不可能に近づいている世界。
人々は永住の地を求めて宇宙へ次々と旅立っていた。
ひとまず子供だけでも優先したい
そう考えた両親は子供に同行させるアンドロイドを購入する。
もともとセクサロイドとして作られた見目のいいそのアンドロイドを
夫婦は自分の子供とかわらず接し、二人は兄弟のように時を過ごした
そして旅立ったその先、目を覚ましたとき
そこにあったものは・・・
目を覚ますところから始まった二人だけの生活。
食べるものも自分たちで手に入れなければならない。
子供だった少年も数年眠ったのちにめをさます。
曖昧な記憶は、一緒にいる青年をアンドロイドだと思わない。
惹かれる気持ちと、それを受け入れることを拒む理由。
そして二人は~・・
ガッツリSFかといわれれば、
個人的にはそこまでかなというイメージはある。
けれど、目を覚ましたあとの日常、過去、真実
それから未来。
描かれるストーリーはとても美しく感動的でした。
大好きな相手、体まで重ねてしまった後に好きな相手を
壊さなければならない葛藤シーンは胸が痛かった。
思ったより長くかかったラスト。
あきらめない気持ちに感動しつつ
その先の未来が見られないのが少々残念に思うのでした。
作者さんのデビューコミックだそうです。
絵も好みだし、お話もとーっても良かった!
他のレビュアーさんたちも書いてるように、できればネタバレ、あらすじを見ずに読んで欲しいです。
地雷になりそうな登場人物や設定は多分出てこないと思うので、SFはダメとかいうのじゃなければレビューは後ほどにした方が良いかと。
まぁたくさん漫画やBL読んでる方なら、かなり序盤で気づいちゃうかなとは思うんですけどね。
なので感想のみになってしまうのですが、まずは表題作の方から。
デビュー作とは思えない話運びで違和感を感じる事なく読み進められました。
キャラクターの心情も細やかに描写されていて、どちらの気持ちにも共感できたし、いつきが辛くて泣く場面では一緒に涙が出ました。
ずっと一緒にいたいのに、離れなくちゃならない。そして片方がその背中を押す…みたいな設定は絶対泣いちゃうやつ。
ラストも違う意味で泣けた…。
私的には満足な結末でしたね。
願わくばこの後の2人が知りたかった。
描き下ろしだけじゃ、足りなかった!
同録の短編も好きな感じのお話でした。
ちょっと大人っぽいDK2人のお話で、こちらも心理描写がとても良かった。
山本のセリフ、「誕生日おめでとう」につながる部分がすごく良かったです。
きっとこれからは幸せになれるよ、って言ってあげたい2人でした。
他の方々が書かれているように
ネタバレ・あらすじは見ないで読んでほしい作品です。
読み進めることで内容を知った方が何倍も楽しめると思います。
(でも私は何度読み返しても同じところでびっくりして同じところで泣く。笑)
絶望的な状況に置かれていてもジュンを想ういつきの一途さには感動せずにはいられません。
ジュンもまた、いつきのためならどんなことでもしようとする。
お互いを想いあうが故にぶつかってしまう場面すら美しく感じました。
非現実的な話ではありますが、愛の力の素晴らしさを感じることができて心が洗われた気持ちになるのです。
生きるとしても死ぬとしても
それを共にすることは当たり前ではないし、簡単なことではない。
長い時間をかけて再び会うこと、それを生き甲斐に努力をしてきたいつき。
ジュンのためなら、と
どんな大変なことも乗り越えたそんな想いの強さが素晴らしいです。
その気持ちがいつきを動かしていたのですから、相当に深くて真っ直ぐな愛だなと思いました。
ふたりに幸せな未来が在って本当に良かったなと思います。
まりぱか先生初読みです。
初単行本なんですね。絵がきれい。
以前、ツイッターでとにかく号泣した、との感想を見かけ気になり手にとりました。
結論から言いますと、私は泣かなかったですが、終盤のジュンをシャットダウンさせてからの〜ラストまでが感動しました。
あの最後を描くためのお話なんだなと。
見せ方も効果的ですばらしかったと思います。
ただ、正直なところ前半が少々まどろっこしかったかな。
状況の説明と、伏線と、描かないといけないことがあるターンだけど説明セリフが多いな〜と感じてしまいました。
その分、ひたひたとその後の展開への心の準備はできました。これだけ丁寧にじっくり描いて、くるんだわ、わっ!というのがくるんだわ、とずっとそわそわしてました。
なので、最後は内容的にも展開的にもぐっときました。
描き下ろしもよかったです。あのいつきが隊長になって迎えに来るのが萌えですね。
1点気になったのは、めっちゃ細かいことですが、いつき隊長が地球にジュンを迎えに来た時、スーツだったこと。軍服姿かと思ったんですが。そんな軽装でいいのね〜と思いましたw
ちるちるさんの記事で見て、試し読みしてみたら面白かったので最後までみたんですが、はぁ、、涙涙です;;初めてBL作品で泣きました;;もっと色んな人に見て欲しい…
2人のお互いを思い合う心に胸が締め付けられました;;
特に2人の別れの前日…私も泣きました;;いつきくんの海の前で泣くシーン;;私も泣いたよ…
あと、ジュンくんの言いたかったけどいえなかった言葉、、、わぁー〜;;もう愛です、ほとんど生まれた時から一緒に居たんだもんね、辛い、胸が…;;
(ストーリーだけでほんと凄い泣けます;;ですが正直セックスシーンは要らなかったかなというのが私の意見です( . .)"ストーリーだけだったら断然神評価なんですが、急にセックスシーンが来たので途中でちょっと涙が止まってしまいました笑BL作品なので仕方ないかもですね、これは、)