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聡明な第3皇子×隠れΩの偽装花嫁の、皇宮オメガバース!
ouji to itsuwari no hanayome koukyu omegaverse
先生の「気難しい王子に捧げる寓話」が大好きな作品。オメガバースが結構好きで、本作も気になっていたので読んでみました。
まずですね、ちょっと物申したいことがありまして…。
本作のですね、「あらすじ」に、あるネタバレが書かれているんです。
これ、なんでここに書いたの?
このネタバレ部分、お話の中盤手前くらいまで引っ張る内容なんですよ。
正直、あらすじで読みたくなかった〜。
私は作品を読む前は、レビューは読まないけど、あらすじは必ず読むんです。どんな内容か把握したいので。それがネタバレて…。
この内容書いてなかったら、中盤までちょっとしたドキドキ感味わえたと思うんですよね。
これは、本当に残念でした、はぁ。
(長々と失礼しました)
さて内容ですが。
本作はずっと受け視点で進んでいきます。
攻めの心情は最後まではっきりしません(匂わせはあります)。
舞台は皇帝がいる時代の中国。
あまり読んだことない世界観で面白いです。
受けの怜藍が、頭が良くツンデレな強気美人で、私の好みぴったり!
従兄弟の身代わりに、皇子の州舜に嫁入りして、皇帝の後継者争いの陰謀などに巻き込まれていきます。
中盤、あるトラブルから二人が心ならずもヒートセッ◯スするシーンは、それまで押さえ込んできた感情が爆発するようで、大変エロスがありゾクゾクしました。
お互い想いあっているのに、皇室の状況から気持ちは伝えられず、誤解し合うのが大変切ないです。
後半はドキドキハラハラする展開で、読むのが止まりませんでした。
ただ最後、全て解決する辺りの流れは、ちょっとうまく収まりすぎるというか、呆気ない感じを受けて、少々肩透かしな気持ちになりました。
最後は全て一件落着という感じなんですが、何かもうちょっとひねりがあったら良かった気がします。
とはいえ、個性的なストーリーで、概ね楽しく拝読しました。賢い受けが困難に立ち向かう点は、少し「気難しい王子に〜」に通じる部分もあり、面白かったです。
小中先生の作品は自分に合うと感じるので、他の作品も少しずつ読んでいきたいと思います。
シーモア 挿絵あり
表紙の妖艶な表情の二人と、小中先生作品だということに惹かれ、読んでみました。
なんと、小中先生初めてのオメガバースなのですね。
中華風オメガバースで、基本的なストーリーとしては王道かなと。
そこに小中先生ならではの展開や設定のスパイスがピリリと効いていて、夢中で読める物語でした◎
第二の性もアルファ、オメガといった呼び名ではなく、中華風の世界観に合わせて之人(=α)、几子(=Ω)となっています。
宮中の陰謀とか、Ωであることを隠して嫁ぐ主人公の秘密がいつどのようにバレてしまうのか、といったハラハラ感から一気読み。
ここは個人的な好みなのですが、せっかくの素敵な第3皇子攻め、州舜がヒートにあてられて怜藍(受)との初セッッになだれ込んじゃうのは、残念だったかな…展開的にはオメガバあるあるだと思うんですが、州舜の初恋相手に起こった事件と同じことを、自分が加害者として行ってしまう、というのは、なんとも残念な感じがしてしまって;
もちろんその時には怜藍は州舜を愛していたので、本当の意味で無理やり、ではないのですが。
自分が一番好きで萌えるシチュエーションが、「受けにつれなくされても、攻めがとにかく受けを追いかける」というものなので、受→攻への想いが中心だとそこまで萌えきれないのだな、と自己分析。。
ただ、ストーリーは”さすが小中先生!”という面白さなので、ちょっと捻くれていて頭が良くて美人な受け様が好きな方なんかに、とてもオススメできる作品ではないかと☺︎
二駒レイム先生の挿絵が美しく、目も癒される中華風宮廷オメガバースでした・:*+.
これが小中先生の初中華、初オメガバース。
初ですか、、、めっちゃくちゃよかった!
・お薬を扱う設定が最後まで生きている
・怜藍と州舜の再会シーンにキュン
・ふたりのやりとりが見ていておもしろい
・怜藍が州舜の前では素直になれなくて、いや、逆 に素が出ちゃってる?のがかわいくて、それをあ たたかく受け止める州舜が最高♡
・どこまでも優しい州舜が最高♡
・羅達というわかりやすい悪役がいるのも良い
・鏡の登場、ナイス!
・怜藍が”押しかけ女房”しちゃうシーンが最高♡
もうあのシーン読めただけで満足です♡
レイム先生の、ちゃんと男性なのにむっちり太ももの怜藍もたまらんです!
犬について
犬が痛めつけられる描写があります(死にません)
本編について
小中大豆さんの他作品を何冊か読んで面白かったので購入しました。
出会いから結婚までの展開はとても好みでした。攻めが好きな子をからかいたい・いじりたくなるタイプなのもよかったです。
儀式やしきたりなどの描写は少しありましたが、宮中での生活がほとんど描かれていないので、タイトルにある「皇宮」の要素はあまり感じられませんでした。
また中盤以降駆け足に感じたので、もう少しメイン二人の描写があればよかったなと思いました。
「さよなら、運命の人」と同じく、α(之人)とΩ(几子)は男にしかない性。
αに襲われてからトラウマで外出が困難になった従弟の代わりに第三皇子に嫁ぐ話。
途中出てくる女官たちが、まさにこれだから女は、を表したような性格。怜藍の芯が強かったから胸糞にならずに済んだ。
三人のαに襲われかけ、怜藍のフェロモンにあてられてたスシュンと慰めセックスする。その時のスシュンが嫉妬してるようなセリフを口走るところが好き。
ほんの少しミステリーちっくな展開あり。
挿絵のキャラクターの顔がカエルみたいな絵柄で苦手。
中盤あたりでパタッと挿絵がなくなる。
作家買い
ルビー文庫なので
それほどの文字数がない
そんな中
オメガバース、
中華設定と
説明することは多いはずなのに
それを
いかにもな説明されてる感を抱かさず
状況なりを
すんなり理解できた
しかも随所に伏線まであり
無駄がない文章だなという印象を受けました
攻め、受け共に
賢い者同士の会話が
小気味よく
それが切なさも生むんですが
とてもよかった
アルファとオメガ表記に
漢字があてられているので
これが世界観を壊さなくてよい
けども
時々読み方なんだっけ?と
なったりもした
東洋の雰囲気や2人とも聡明で強いとこが魅力的。二人の会話ややり取りがとても良い。お互いに惹かれ合うのに王位争いも絡み、気持ちを伝えれないのが歯痒い!思わぬ妊娠も皇子を思って隠すのが凄く切ない!けど、この辺からBLじゃなくて良いな感…腹を気にしての妊娠中のセは…何を読んでるんだ?という気分に。子育てに対する州舜の発言もは?ってなってしまった…そこまではとっても面白くて、挿し絵も美麗でドキドキワクワク読ませてもらったけど、妊娠・子供エピはごめんなさいな私には後半キツかったです。
二駒レイムさんの、東洋美人画風のイラストがとってもムーディで素敵でした。
「皇子と偽りの花嫁」は、純愛物語で、妻の助言で試練を乗り越えて、無事皇子を主人公が流産を逃れて出産するまで。この作品は、小中大豆さんのオメガバースの初めての作品だそうです。純愛ロマンスを楽しむなら、こちらを選んだほうが良いと思います。
続いて、おなじ挿絵作家の「アルファ皇子の宮中秘恋」を読みました。
こちらは、表紙はシリアス調だけど、中身はラブギャグコメディです。美貌なのに残念な主人公がβからΩに性別が変わって、沢山失敗と勘違いをして恋愛を深めていくお話。
・・だから、多い目のギャグに胃もたれしました。
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この王国の皇族は、必ずΩを妃として一人迎える約束がある。
商家の跡取り、Ωの主人公が、商売で培った洞察力を活かして、βと偽り、期間限定の偽りの皇妃として、第三皇子の提案した策に協力して嫁ぎます。
嫁いだ後に何度も送り込まれる刺客。暗殺事件がきっかけで、図らずも第三皇子と本当の夫婦となり妊娠して、妊娠中に番になり、出産。孤独な弟皇子を館に呼んで、赤ん坊と暮らす・・という粗筋。
ベタベタなよなよしない男前で知的な麗人の主人公と、配偶者にゾッコン惚れた(この物語では天命の番ペア)第三皇子との仮想王国での勧善懲悪譚。
第二皇子の秘密が、しつこく繰り返す暗殺計画の動機です。
「物語の類型」に沿った古典的な展開なので、読みやすくて面白かった。
私 妊娠ものにときめくというなかなかに終わった性癖を持っているのですが、そんな私にとってこの作品はやっと見つけた!ありがとう!って感じです。
ちるちるで「妊娠・出産」タグがついてる作品って大体出産だけだったりとか、妊娠が描かれていてもせいぜい妊娠発覚!おめでとう!ぐらいのものなので、ここまでちゃんと妊娠中の話がある作品は初めてです。それだけでも読んだ価値が十二分にありました。
ですので、評価は若干甘めです。
(妊娠中の話と言っても妊娠中の行為以外でのイチャイチャはないです。妊娠もの好きとしてはそれがあったら間違いなく「神」評価でした)
肝心の作品の内容についてですが、中華ものということで馴染みがないからか、人物の名前がややこしくてちょっと混乱しました。話の流れがわかりづらいということは全くないのですが、人物整理しながら読んだ方が良さそうです。
今月発売されたばかりの「アルファ皇子の宮中秘恋」が良かったので、積んでたこちらも読んでみましたが、こちらもとても面白かったです。
ただし妊娠中のエロ描写があったので、苦手な人は要注意だと思います。
αにトラウマがある従兄弟の代わりに、怜藍:れいらんが請われて、第3皇子(州舜;すしゅん)の元へ嫁入りすることになるんですね。
Ωという事実を隠したまま、数年間の期間限定という約束の元。
この「Ωのであることを隠したまま嫁入りした」ということが、後々の怜藍を苦しめることになる。
(なぜΩではなくβの花嫁を必要としているのか、という理由については、国の情勢を絡めて書いてあるんだけど、ちんぷんかんぷんになることなくスムーズに理解できます。)
お互い一目で惹かれあって両片思い同士。
だけど、想いを伝えることができないし、受け入れることができない。
なぜなら、皇位継承をめぐる内乱が起きてしまうから……。
自分の想いに蓋をして、州舜から離れようとする怜藍の苦しみが切なくて良かったです。
個人的にうわぁ……と思ったのは、妊娠中のセックス描写があったとこ。
設定に「妊娠・出産」があるように、怜藍が身ごもります。
州舜が性欲過多すぎて、怜藍が妊娠中でも抱かないと気がすまないとか、そういう鬼畜な理由じゃないからまだいいんだけど。
(突然の発情&不可抗力による初合体で身ごもってしまい、番の契りがまだだったので……という理由)
「妊娠・出産」は好きってわけじゃないけど、まぁ読める。
だけど「この体勢のほうが、腹に負担がかからないだろう」とか、なにを読んでるのだろう……という気分になる。
妊婦のセックスって男向けのマニアックな特殊エロだと個人的には思ってるので、BLでこれが登場するとツライ。
この州舜と怜藍のは単なるサービスエロシーンではなく、番の契りという非常に重要シーンであるため、すっ飛ばして読むわけにもいかなかったので……。
あと、50ページに一度くらいでいいので、登場人物の名前のふりがな振っていただけるとありがたいなと思います。
ーーーーーーー
個人的覚書
州舜:すしゅん
α:之 シ
Ω:几 キ
なんだろうこの作者さんの他の作品は好きなんですが(「ないものねだりの王子と騎士」とか)
どうもオメガバース+嫁入り(宮中)ものになると相性が悪いのかな
「盗賊王の溺愛花嫁」でも思ったんですが受けがちょっと女々しすぎるというか
女性的な感じが出てきてうーん。うーんBLじゃないうーんって思ってしまいます。
(ちなみに同じ作者さんだと読み終わった後に気づきました)
女性に置き換えても問題なく読めてしまう←多分ここに引っかかってしまう
序盤のΩの苦悩とかあがいてる部分の描写やストーリー展開は好きなんですけどね;;
最後の方はもう怜藍は女性に見えてました。
オメガバース+後宮ものの中華ファンタジー
王道的なストーリーですが先の展開が楽しめました。
ルビーらしくあまり酷い陵辱や非道な行為の描写はなく甘々な触れ合いが多いのでほんわかしたお話で癒されたい派にはオススメな作品です。
オメガ(几)である薬舗の後継者 令蘭が心に傷を負っている従弟の代わりに訳ありなアルファ(之)第3王子に輿入れすることになるところから物語が始まります。
お互い一目惚れ、両者の利害が一致し力を合わせて陰謀策謀と戦ううちに想いを自覚していくまでです。
受けが華奢で儚げなオメガではなくて聡明で気の強い男というところが好みでした。
オメガバースが読みたいんじゃっ!!
てなわけで立て続けに読ませていただいております。
表紙からはどんなかなーと思いつつだったんですが
読み進めるほどにワクワク(n*´ω`*n)面白かった!
複数の性を持つ男性が存在する世界において
オメガというのはとても生きづらい性。
オメガ性を持った受はそんなオメガの為に薬を調合することを生業にしていた。
そんな最中、過去のトラウマで外に出ることもままならないオメガな従兄弟に婚姻話。
あんとかしてやらねばというところから話は進みます。
使者としてやってきた男との出会い。
不思議な感覚、そして匂い。
傍にいれればいるほど惹かれていく不思議な感覚。
掛け合いのうまさと、ちょっとしたビックリが合ってどんどん惹きこまれました。
使者ではなく実は=なたねあかし。
ヒートを起こした後半。
心の中では「でしょうねw」とニヤニヤしつつも
楽しく読ませていただきました。
キャラクターも魅力的で面白かった。
まぁ難を言うのであれば名前が毎度読みにくい(覚えられない)というところでしょうか。
私の場合、中華系の名前は対外覚えられないのですが・・・
オメガバースで中華もの!
いーじゃん!ってwww買ってみました!当たりだった!
攻めチョーいい!受けのヒートに当てられて理性崩壊、嫉妬も相まってまぁ濃ゆいエチだった!
また、受けも可愛い!
攻めが好き過ぎて憎まれ口叩いちゃう自分に落ち込んだりしちゃうとことかもう『かー!』って叫んでしまう!
是非是非続編を!というかスピンオフもいい!
今まで読んだオメガバースの小説の中では上位に入るお気に入りでした!
作家買いをしている小中先生、初のオメガバースもの。
それは読まねば!!でした。
オメガバースは、切なかったり執着で激しかったり、といろんなタイプがあると思いますが、こちらは甘かった。そして優しかった。
中華モノ、と言う事で「α」を「之」、「Ω」を「几」と現していて、読んでいてどっちだっけ?となる事があったのですが、後書きで゛形状が似ている記号にした゛とあってそれを読んで納得。
先に目を通しておけば、と思いましたが、後書きを先に読むことはないなー。
ネタバレを含んだレビューさせて頂きます。
まずは攻め様の州舜。
皇帝の第三王子であり頭脳明晰でよくできた「之人」。
今回皇帝の命令で「几子」を娶らねばならなくなったけど、跡継ぎ問題のパワーバランスの為「几子」を娶りたくはない、という考えは、現状から先まで見越していてよくできた人だなーと思いました。
そして受け様の怜藍。
「几子」である事を隠して商家の長男として店を切り盛りしていて、発情を抑える薬の調合にも詳しく、また美しく優しい、とこれまたよくできた人。
今回、州舜の結婚相手として怜藍の従弟に白羽の矢が立つのですが、結婚に反対の怜藍と「几子」を娶りたくない州舜の考えが一致して、「几子」であるとは隠したまま怜藍が身代わり結婚をする事に。
お互い、一時期の仮初の関係だ、と納得していたのに、一緒に過ごしていく内にどんどん本当に好きになっていく訳で。
受け様の怜藍視点なので、州舜に心惹かれながらも仮初の関係だ、と自分の気持ちを封じ込めている怜藍の切ない気持ちがよくわかってきゅんきゅん。
そんな中、罠に嵌って発情を促す香を嗅がされて発情してしまった怜藍を助けた州舜。
理性を保とうとするも、鏡に映った怜藍のしどけない姿に理性の糸が切れてしまい…。
それからの初えちシーンがいい。
普段穏やかな州舜が嫉妬もあらわに求めていて、とってもいい。
その後、無理やり抱かせてしまった、抱いてしまった、とお互いが相手を思いやって自分を責めているのが切なくて。
「本当の妃になってほしい」と乞われても、重荷にはなりたくない、と反対に離縁を申し出る怜藍。
寂しげな州舜に、違うから!と叫びたかったですよ。
第2皇子に拉致されてしまった怜藍を助け出した州舜。
怜藍の枕元で「どこに行ってもいいから生きていてくれ」「愛しているんだ」と手を握る姿を想像すると萌があふれて仕方なかったです。
ラスト、無事産まれた息子のおへその出べそ加減を気にしている州舜のパパ振りが微笑ましくてかわいかったー。
相手を思いやりすぎて両片想い状態になってしまっていた2人のすれ違いがじれったくも切なくて。
約210ページというあまり多い方ではないページ数なのに、ストーリーがきっちり大団円にまとまっていて、最後まで楽しく拝読させてもらい大満足です。
また二駒レイム先生のイラストが穏やかな2人のイメージぴったりでよかったです。
表紙だけ見た時は、あまりにも色っぽすぎてちょっと違うかな…と悩んでしまったのですが、中の挿絵はとっても好きで、お話に花を添えて下さってました。
今回は皇帝の第三皇子と大商家のの一人息子お話です。
皇家の後継争い絡みの縁談が運命の契りとなるまで。
この世界の人には男と女という性別の他に
男にだけ第二の性が存在します。
第二の性は「之」「几」それ以外の
「なにものでもないただの男」の三種に分かれ
世の中の男のほとんどは「ただの男」ですが
「之」は人口の1割程度、
「几」は1割にも満たない希少種です。
之人は生まれながらに容姿、体格、頭脳など
あらゆる面で優れていて
歴代の皇帝も之人がほとんどです。
対して几子は発情期を始め
様々な障害がある生きにくい性質を抱え
被差別的な扱いを受けていました。
地方の大商家で老舗の薬舗を営む
受様の家系は几子が生まれやすく
一人息子である受様も几子でした。
しかしながら、
子供の頃から細心の注意と
発情期の症状を薬で抑えていたことで
家族以外には几子である事と知られず
几子の薬方の知識も高い薬師として
店でも評判な若旦那となります。
受様の従弟もまた几子ですが
従弟は初めての発情を迎えた際に
之人に襲われた過去から心に傷を負い
外出もままならない暮らしです。
そんな従弟に後続の之人との縁談が
持ち上がります。
几人は之人の子を産む確率が高く
皇族は几人の妻を1人以上持つ事が
義務づけられていることから
第三皇子の相手にと望まれたのです。
従弟は輿入れなどできる状態ではなく
受様は何とかこの縁談を破談にしようと
やってきた皇子の使者と対します。
しかし、対面した使者は
第三皇子も几子の娶る事を望んでおらず
今までの縁談話は悉く潰してきたけれど
今回の話は断れない段階になっているため
聡明で善良で正義感がありながら
几子ではない受様に代わりに輿入れを
と協力を要請されます。
婚儀という既成事実が出来れば数年で離縁し
受様を自由にするという皇子からの言葉を信じ
受様は第三皇子に輿入れします。
果たして受様は陰謀渦巻く宮中で
無事に身代わり役を務められるのか!?
皇位を巡る策謀が渦巻く中、
几子であることを隠して皇子に嫁いだ受様と
慣例である几子との婚姻を望まない第三皇子との
恋物語となります。
婚礼のために向かった受様を
待ち受けていたのは
件の使者を務めた攻様本人でした。
驚く受様に攻様は第三皇子として
皇位継承問題に絡んだ攻様の立場と状況と
几子を巡る悲しい過去を教えてくれます。
受様は攻様と協力して仮初の夫婦を演じますが
皇位を狙う第二皇子の策謀で強引に発情を促され
攻様と一線を越えてしまいます。
その結果、
攻様に受様が几子であると知られ
一度は攻様から離れることを望みますが
危機感を増した第二王子は更なる暴挙に出て
更なる波瀾に巻き込まれます。
攻様の活躍により全てが収まるところに
落ち着くまでハラハラ&ワクワクでした♪
中華風のオメガバースということで
アルファ、ベータが之人、几子となりますが
大筋では特別な設定はありません。
受様の従弟や攻様の馴染の死など
過去の出来事の中で張られた伏線から
受様が妊娠に至る状況まで
散在する伏線のピースが
物語の中でいろいろと絡まり合って進み
大団円までとても楽しく読めました。
仮初の夫婦の段階でも攻様の言動は
とっても甘々と思ったのですが
番として契ってからは更に甘ーい♡
受様の従弟や
第二皇子の縁談相手となった几子の
その後も気になりますので
続編とかスピンオフとか
もっと読みたいな (^-^)
今回は受様が秘密を持ったまま嫁ぐお話で
和泉桂さん『姫君の輿入れ』はいかがでしょう。
最後はありのままの受様が受け入れられて
ハピエンです。
中華オメガバースなので、最初α=之人でΩ=几子という事に違和感がありましたが、普通にΩとかの表記では違和感があるような気もするので、言い換えたのは正解だったのかもと思いました。その為、キャラ名も似たような漢字の人もいるので最初は読むのが大変でした。
王族が必ず1人以上几子を嫁にするという決まりがあるというので、どうしても縁談を断ることができない攻めが受けの甥っ子を輿入れさせる予定でした。しかし、過去に初めての発情の際に未遂とはいえ襲われた恐怖から外に出る事すらできない甥っ子が嫁ぐなんて無理なので、何とか破談にしようと画策します。
受けは自分で調合した薬により几子というのを隠して生きています。親族以外は逆に之人ではないかと思う程優秀です。そんな彼が考えた破談の作戦もなかなかでしたが、攻めは破談にしようとするのを見抜きました。王宮での争いを避けるためにも、本当は几子との結婚はしたくないが、もう縁談を断り続けるのにも限界だった攻めが、几子ではないと思い込んでいる受けを几子として偽りの嫁として輿入れさせるという提案をしてきます。数年は王宮にいないといけないが、将来は離縁し実家に帰してくれるという条件までつけてくれました。
几子である事を隠して、受けは身代わりとして王宮に行きます。愛犬も一緒に行くというので受けだけでなくよんでいてこちらも安心しました。
着いて早々宮女に意地悪をされますが、受けは頭がよく口も達者なのですぐに解決します。
王宮での暮らしもそんなに悪いものでは無かったです。攻めが几子を妻に欲しくない要因ですが王位継承は自分ではなく腹違いの弟にさせたいからという事でした。
その弟も可愛かったです。弟の家に挨拶へ行き、1日過ごしたのち帰宅する時間になって10歳にも関わらず「そばにいて」という言葉を言わずきちんと客人を見送ろうという表情をするのがまた健気で可愛かったです。
オメガバース作品では避けられない、無理やり番にさせられる人の話など重い部分もあります。攻めの弟の母親が陰謀により強制発情させられ偶然近くにいたという理由をつけられた之人により番にされてしまいます。その事もあり攻めは几子を妻に欲しくないと、誰も傷つけたくないという優しい心の持ち主です。
初対面から何となく惹かれているので天命の番(運命の番)なのではと受けは思いますが、攻めは「愛した者と結ばれた方がいい」と言います。その言葉で傷つくも惹かれてはいけない相手と分かっているので心にとどめている受けがまたいじらしいです。
また『艶本』について揶揄うなどちょっとした冗談を言い合えるくらい良い仲の2人です。もう読者からすればこの辺りでお前らはよくっつけよと思ってしまうくらい、お互い惹かれているのが分かります。
陰謀により強制発情にさせられ他の之人に襲われそうになった時に、機転の利いた攻めが助けにきてくれました。しかし受けが几子とは思っていなかったので、理性を飛ばしてしまい彼を抱いてしまいます。番にするのは避けたものの、抱いてしまった事を謝罪します。
几子という事隠していた受けを非難することなく、自分が無理やり輿入れをさせて悪いと言います。受けを襲おうとした之人が小物に見えるくらいよくできた攻めです。
たった1度抱かれただけですが、受けが恐れていた妊娠が発覚します。人知れず生もうと決心しますが、その為には離縁してもらわないといけません。その為、攻めに抱かれてから一緒にいるのが苦痛と嘘をつき離縁してもらうよう頼みます。攻めはそんな受けの要望を聞き入れてくれます。
離縁した際は寺院に入るので、下見のようなものを兼ねて几子の薬の為にも出かけます。ここで愛犬が離れようとしないので一緒に連れて行くので、こちらも嫌な予感しかしませんでした。
案の定陰謀に巻き込まれますが、ここでも攻めの活躍により助かります。
悪い奴もきちんと成敗されてスッキリとした読後です。
ただ、受けがそのまま王宮にとどまってしまったので甥っ子はショックを受けてしまいます。それでもお店に出られるようになったなど彼なりに一生懸命頑張っています。
失礼な言い方かもしれないですが、ページ数の少なさなのか物足りないと感じる事の多いルビー文庫にしては結構濃密な内容でした。
ただ、攻めの弟や甥っ子など魅力的なキャラも多くその後が気になる事も多かったのでもっとページ数が欲しかったです。スピンオフとか出ないかなと思います。
里帰りの話とか色々読みたいなと感じる作品です。
最近オメガバース作品多いなと思いますが、とても面白かったです。
電子書籍で読了(KADOKAWAさんは同時発売で本棚が厳しい私はとても嬉しい)。挿絵、あとがきあり。二駒レイムさんのイラストは初めてでしたが、雰囲気があって、このお話にはピッタリと思います。
老舗の薬舗の跡取りで優秀な薬師でもある怜藍が調合した几(Ω)のための薬(抑制剤ですね)は良く効くと評判です。なぜなら彼自身が几であるから。発情期になってしまえば自分の意志とは関係なく之(α)の劣情を誘ってしまう几という性を持つ人達は、定期的な体の不調だけではなく性暴力に怯えた暮らしをしなければなりません。加えて「之人を惑わす」と差別を受けています。怜藍は自分が几人であることを隠していますが、几人の苦しみを取り除く自分の仕事に誇りとやりがいを感じています。
几人は之人の子どもを産む確立が高いと言われているため、皇族は一人以上の几人の妻を持つことが義務づけられていて、怜欄が可愛がっている従兄弟の藍羽に第三皇子である州舜への輿入れの話がもたらされます。しかし、藍羽は期せずして訪れた最初の発情で暴行されかけた過去があり、その後、家から出ることすら出来ない状態。藍羽を守るために怜欄は何とかしてこの輿入れを止めようと画策しますが、都から来た第三皇子の使者から「州舜様は皇位継承の争いが起きてしまうので、几人を妻に迎えるつもりはない。几人を妻に迎えよと言う皇帝を納得させ、同時に無益な争いを作らないために、几人でも之人でもない聡明なあなたが偽の后として宮中に上がって貰えないか」と懇願されます。
怜欄は几人であることを隠したまま、陰謀渦巻く宮中に輿入れすることを決意するのですが……
いやー、恋物語としても冒険譚としても面白かったです!『萌2』を付けましたけれど『神』寄りです。
実は私、当初はオメガバースってちょっと苦手だったんですよね。
「生まれながらにして運命の相手が決まっているなんて、それじゃあ努力も何も意味ないじゃん。愛は勝ち取るからこそ面白いのにぃ(プンプン)」って思っていたんです。
でも、このお話を初めとして、運命に抗うと言いますか「運命だって言ってもただそれに流されるだけじゃないぞ(いやぁ、結末は運命が描いた通りだったりすることも多いんだけど)」という気骨のある受け様方が次々と登場して、最近は「オメガバース、縛りがある分面白いじゃないの」と、変わりました。
このお話の怜藍も、めっちゃ素敵です。
名は体を表すって言いますが、賢くて美しく、気配り上手だけれども『デロ甘』じゃない。思いの外、初心な所もある。
対する州舜も、ジェントルなのに、仕事の上ではちゃんと術昨が出来て、懐が深い、深い。
『一目で惹かれ合うのに、皇位継承が絡むきな臭い背景があるため、お互い想いを口に出来ない』なんて、く~ぅ!大メロドラマですよ。キュンキュンですよ。
あまりにも設定がお上手なもので「もっと長く読みたかったなぁ。出来るならこの三倍くらいの尺で……敵対する奴らがもっとドロドロしてて、ラスボス感満載の奴らだったら頭が爆発するくらい好きだっただろうなぁ」などと無益な望みを抱いてしまいました。
小中さんに大拍手!
もともと作家買いしていて好きな作風なのですが、今回は特に良かったです。
ストーリーも良かったのですが、主役二人のキャラクターが、もう好みのど真ん中。二人のやりとりに萌える、萌える!
小中先生の書かれる、芯が強くて健気な受けが絶品なんです。
内容です。
老舗の薬舗の若旦那・玲藍。
彼の家に、几子(Ω)の幼い従弟を妻に迎えたいと、之人(α)の第三皇子から使者が寄越されます。
幼い従弟を守りたい玲藍と、とある事情から几子の花嫁を望んでいない第三皇子の使者。二人は結託して、玲藍が代わりに嫁ぐ事に。
自らも几子である事を隠して宮中入りした玲藍は、偽装の結婚生活を始めますが、仕掛けられた罠により「発情期」が始まってしまいー・・・というものです。
こちら、作者さん初のオメガバースものになります。
αやΩと言った性が男性にしか無い事、あと中華風でα=之人、Ω=几子と言う事以外は同じ基本設定になります。
皇帝は之人である事が望まれる事。更に几子の特性から、皇族は必ず几子を一人は娶らねばならない事。
宮中の権力争いと言うのは大抵複雑だったりしますが、そこにオメガバースの設定が生かされ、玲藍が偽装花嫁になる必要があった理由付けが違和感なく受け止められます。個人的に、この理由付けに無理矢理感があると興醒めしちゃったりするんですよね。
と、設定自体もしっかり作り込まれて面白いのですが、更に魅力的なのがキャラクター。
まず攻めの州舜ですが、小中作品では珍しい事に、ごくごく真っ当で聡明。思いやりがあって愛情深いタイプだったりします。
いや、そう見せ掛けて実は・・・、みたいな一癖あるタイプが多いもので(^^ゞ
そして受けの玲藍ですが、こちらが小中先生が書かれると(主に私が)萌え転がる事になる、聡くて芯が強い健気タイプ。意地悪な女官らをやり込めるしたたかさなんかも持ってるクセに、運動音痴ですぐ足を滑らせて転んじゃう可愛げなんかもございまして!!
で、この二人の夫婦生活が大変よろしいのです。
あらすじにも書かれているとおり、迎えに来た使者が実は-・・・というものなんですが、この二人、互いにとても思いやりがあって思慮深いのです。
特に最初がすれ違ったりという事も無く、互いに認め合い尊重しあうと言う、とても心温まる二人のやりとり。
「少し酔った。肩を貸してもらえるか」「どうぞ、眠ったら寝所まで運んで差し上げます」みたいな。新婚夫婦かーい!! あっ、新婚夫婦だった。
と、偽装結婚とは言いつつ、互いに惹かれ合っているのが言動の端々から良く分かるんですよね。
穏やかに愛を育んでいく過程が萌えさせてくれるのです。
ここに権力争いによる、とある罠が仕掛けられ、発情期(ヒート)になってしまう玲藍。理性を飛ばした州舜と抱き合ってしまいという流れです。
玲藍は自身の知識を生かし、薬で発情期をコントロールして、自分が几子だと隠していたワケです。
騙されていた州舜とすれ違うかと思いきや、ここでも大きな器を見せる州舜。玲藍を責める事も無く、悪いのは自分だと反省して、玲藍を気遣うんですね。ホント、ここまで器の大きい攻めは、めったにお目にかかれない・・・。また、そんな理知的な彼だからこそ、どうしようも無く理性を飛ばして玲藍を情熱的に抱くシーンに萌えるのです。
ここから妊娠してしまう玲藍。州舜の為に身をひこうと、泣かせてくれる展開。
切ないのですが、とにかく州舜の愛が揺るぎない事が分かっているため、ハラハラする事は無く、純粋に切なさに浸れるとでも申しましょうか。
ラストの幸せな二人にもホッコリさせてもらえました。
なんともデキた二人が、真っ直ぐに心を通わせ、純粋な愛を育むと言った感じの作品。たまにはこんな清らかな純愛てのもいいのでは無いでしょうか。とても楽しく読めました。