雪と松(2)

yuki to matsu

雪と松(2)
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神72
  • 萌×28
  • 萌7
  • 中立0
  • しゅみじゃない2

--

レビュー数
11
得点
413
評価数
89
平均
4.7 / 5
神率
80.9%
著者
高橋秀武 

作家さんの新作発表
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媒体
漫画(コミック)
出版社
ホーム社
レーベル
アイズコミックス.Bloom
シリーズ
雪と松
発売日
価格
¥750(税抜)  
ISBN
9784834264036

あらすじ

「先生はもう待ってねえ。俺がいる」

「俺の事も いつかはきれいさっぱり忘れちまうのか…?」
お人好しの医者・松庵と、彼の家に転がり込んだ美形の殺し屋・雪。
互いの名も知らぬまま結ばれた二人は、日ごとに絆を深めていく。
やがて自分達の孤独な過去も打ち明けて…。
異才が描く純和風BL第二集。

殺し屋と医者の深まる愛…

表題作雪と松(2)

雪を拾った村医者
元蔭間で殺し屋

同時収録作品雪と松

殺し屋の兄貴分

レビュー投稿数11

最っ高~にいい塩梅の作品です!傑作です‼

互いの今迄の人生が明かされて行きながら、今とこれからを2人で歩む事への戸惑いや渇望、不安、そして希望がそれぞれ胸の内に渦巻く様を描く葛藤に、グッと自然と握る掌に力が入ってしまいながら読み耽ってしまいます

人の複雑怪奇な心情の奥深さを厳選されたセリフやモノローグと臨場感のある画で魅せ切っています!
一言で言えば「匠の技」だな…と心底思える素敵な「読み物」です

2巻は見所が多くって色々痺れまくりましたが、やっぱり雪さんには敵わないかなぁ~!!
前半のあのもやもや雪さんから始まり、終盤の雪さんが先生に胸の内を吐露するシーン……そして全てを受け止め切る先生……
めっちゃ感動~… (>ㅅ<)
…って思ってると、、、辛辣雪さんのセリフでまた笑っちゃうw
ほんと、いい塩梅です!!!

互いの愛が深まった2巻!
さて3巻が楽しみです♪

0

2巻までの感想です

堅く結ばれている2人が引き離されることや邪魔されることがなくてよかった。
雪の過去、佐吉との話もいい。
佐吉は渋いね。
佐吉への思いや関係が深かった分、斬られた雪は傷ついて。大雪の中、絶望していたところを松庵に温められたのがどれだけ雪にとって救いだったか、改めてわかってよかったです。
少ないセリフで印象的に見せる描写や、気持ちをうつす瞳が多くを物語る。

クールな雪だけど、誰かのために容赦なく斬る。
その場面がまた見事で。
理屈や段取りが省かれているのに、説得力あるのが好きです。
そして雪が斬った人をすぐさま松庵が治療するのもおもしろい。
雪は殺すために斬るわけではないし、松庵が治療するのを見込んでいそうだし。

家族に捨てられた宙ぶらりん同士、温めあって、惚れあっていい2人です。

0

神巻でした。1巻も好きでしたが、人情話に弱い自分としては2巻がより好きです。(そして3巻はさらに好きだった)

「俺の炊いた飯はまずいなぁ」というこのカットひとつが沁みる。ふすま越し、遠くにぽつんと座る雪さんの寂しさ。宙ぶらりんを、ひとりにしないでやってくれ。

佐吉も佐吉でいい男だから困りますね。雪さんが一度愛した男ですから、良い男でないと困るのだけれど。辰雄(雪さん)を手放したことは佐吉の弱さのせいだとは思えないが、辰雄を手放さずにそこに辿り着く道もあったかもな。うーん彼もまた孤独。

0

野田先生の帯も面白い

紙本
修正…見えない描写
カバー下…タイトル
カバー折り返し部分…なし
あとがき…なし

1

面白さが加速!

これはもう神評価しかない。
1巻は、当初連載で追いかけていたこともあり、各話読み切りのような感じでしたが、2巻にいたって、読者の心をわしづかみにするようにどんどんお話が深く、そして盛り上がってきました。

なれそめ編といった風情の1巻から、2巻は、雪、松それぞれの生い立ち、業が明かされていく展開。二人が親密に、そしてお互いかけがえのない関係になっていくにつれ、それぞれの思いや今に至るまでの自分を少しずつ語り合います。

松庵の親との関係、今村医者をしている理由、一方松の生い立ちと兄貴分との関係など丁寧に、そしてよく錬られたストーリーで、各話ごとにも面白いですが、全体に色々なものがつながってきて読み応えがありました。

そして、なにより構図と絵がすごいなあ、と思う。各話の表紙を見ているだけでも惚れ惚れする。

最後、兄貴分のせつなさが身にしみた。

今後、どこに行き着くのかとても楽しみ。しかし、スティグマタが再開するとあって、雪松は休み休みになるそうで、ちょっと残念だなあ。

1

佐吉ありきの今の雪の幸せ

 やっぱり佐吉と雪の話も好きだなぁ、と感じました。狡猾で強かな男として描かれてきた佐吉ですが、ちゃんと雪への情はあって、あくまで雪と共にいる将来を見据えていたと知り、哀愁漂う彼の独白に同情を誘われました。雪も雪で、お茶屋に遊びに来た数ある男達の中でたまたま佐吉に着いていったわけではなく、彼の男らしさに惚れてしっかり彼を想い続けていたんですね。一緒にヤクザをやっていた頃の2人は間違いなくお互いを好いていたわけです。

 でも、佐吉はずっと雪の手を握り続けることができなかった。そして、雪はその間に、松庵のものになってしまいました。佐吉の一時的な迷いあるいは甘えが、雪の心を別の男の元へ連れて行ってしまった。佐吉と雪の対比が切なかったですね。男とも女とも定義できない、宙ぶらりんの雪を松庵はありのまま受け入れ、愛してくれる。これは佐吉にはできないことだったんでしょうね。松庵と雪にしか分かり合えない互いの孤独。この出会いも偶然ではなく、やはり必然だったのかなぁと思います。相手の父代わりにも母代わりにもなる必要なんてなく、今相手が隣にいてくれること、そして自分も相手の隣にいてあげられること、この何にも代えがたい幸せを2人がいつまでも感じられるよう祈ります。

2

Sakura0904

拙い文章にも関わらず、誰かの感情に訴えることができたと知り、驚きつつも大変嬉しく思います。レビューを書いた甲斐がありました。貴重なコメント、ありがとうございます^^

雪山松子

レビューを読んで思い出して涙出ました…
ありがとうございました。

ずっと続いてほしい漫画(ネタばれあります)

1巻より、より二人の心の距離が縮まっていると感じた2巻でした。
というか、雪さんの心がどんどん松庵先生に近づいているという感じがしました。

1巻の「雪を松」では雪さんの松庵先生への言葉が「おめぇみたいな医者は死んだほうがいい」だったのが、第三夜で「俺を離したら殺す」になったのもドキドキでしたが、2巻では「先生と寝れば寝るほど俺はここにいる」「おめえさんの腕の中」にまで変わっていて、心がギュッとしました。
さらに雪さんが松庵先生にお誘いをかけるやり方がもう・・・
「先生やりてえ やろうぜ」って、どストレートすぎる。
だんだん二人のやり取りが、夫婦っぽく見えてしまうのは私だけでしょうか?

そして松庵先生の、一途に雪さんを想い大切にする様子も、見ていて幸せな気分にさせられます。
ところどころに凄惨な描写がある漫画ですが、雪さんと松庵先生のやり取りのお陰か読んでも荒んだ気持ちになりません。
まだ連載が続いているのがとても嬉しいです。二人のやり取りを、ずっと見ていたくなります。

6

雪山松子

単純に面白くてワーワーと読みましたが、皆さんのレビューを読んで、更に深く物語に入り込めた気がします。本当にありがとうございます。

ジーンときます

二巻で終わると思い込んでたので、まだ続くと知って小躍りしてしまいました。
まだこの世界が続いてくれると思うとほんと嬉しい。

この二巻は主に二人の過去が描かれています。
元殺し屋の雪の過去は一巻でもちょいちょい触れていましたが、佐吉の兄貴と雪が辰雄と呼ばれていた頃のエピソードが今回は結構多かったです。
元は兄貴分、弟分だった二人。袂を分かつことになってしまったけれども佐吉はいまだ辰雄に未練がある。そして欲しい地位は得たけれども本当に欲しかったものが側にいない虚しさ、手放した後悔などを読むと、佐吉は佐吉なりに辰雄を愛していたんだろうなと思うし、松庵先生とはまったく違うけれども佐吉は佐吉でいい男だったんだろなと思えます。
一方の辰雄は雪となり松庵先生の腕の中に自分の居場所があると思うまでになっていて、現在の佐吉と雪の明暗は切ないけれども雪にとっては良かったなと思うんです。

それと松庵先生。
松庵先生の過去も今回深く描かれています。自分と母親を捨てた実父と思いがけない再会を経て、再び雪の待つ家へ戻ってきます。
松という名前は「待つ」という意味で母親が名付けたことや、母や父のことなんか待ちたくないと思っていたけど、でも待っていたのかな…と呟く先生に対して「先生はもう待ってねぇ。俺がいる。」と雪が抱きしめるんです。
そして先生の目からは玉のような涙が溢れ……この話が私は一番ジーンときました。
先生って一巻でも、雪がいつ出ていってしまうか、雪が出かけても戻ってくるかどうか心配して基本、雪が戻ってくるのを「待つ」「迎え入れる」ことしか出来なかった。そんな先生にもう待たなくていいんだよ、という言葉はどれだけ嬉しかっただろうかって。

二巻はこの他にも二人が絆を深めて唯一無二の存在になっていくエピソードが読めるので、ほんとありがたいです。

で、佐吉の兄貴。「かわいがられていた過去」が気になります。ちょっ!そこ詳しくよろしくです!

7

“どちらにもなれない”は、“どちらにもなれる”ということ。

2巻お待ちしておりました!!
私的2017年度BLアワード新人部門第1位は本作で決定かな!っていうくらいに絶賛ドハマり中の作品。
今回電子版ではなく紙で予約していたので年末なかなか受け取れなくてヤキモキしましたが、そのお陰で新年2018年を素敵な作品でBL初め出来ましたし、結果オーライと思いましょう♪
紙で欲しかった理由は、紙に黒インクで刷られた作者の画を見たかったから。
こんな風に思って紙の本を敢えて選ぶのは大分久しぶりかもしれません。

さて2巻。
雪と松庵の物語に加えて、佐吉側の物語も少し描かれまして、これがまた切ないったらない。兄貴ィィ…(T ^ T)ってなりながら読みました。
雪さんが松庵に出会う前に好きだった男ですもの、雪さんを傷つけはしたものの、佐吉だって松庵と勝負はれるくらいにはいい男なんです。
佐吉は念願通りに一家を手に入れることが出来たけど、その景色を一緒に見たかった辰雄(=雪)はもう佐吉の隣にはいない。
手を離してしまったことを悔いる佐吉の叫びが切ないです。

そしてメインの2人。
1巻で自分達は“宙ぶらりん”だと言っていた松庵と雪。
松庵は、自分がどこの生まれか分からないことの不安定さに囚われている。どこにあるのかも分からない故郷が恋しくて故郷に繋がる街道から離れられずにいる。
松庵が囚われていたのは父親なのだろう。父親が母親を捨て、そのせいで自分は母親に捨てられた。憎く思いながらもどこかで自分のことを知る由もない父親を待っていたのかもしれない。だけど会いに行って突きつけられたのは「自分のことなんてやっぱり知らなかった」という現実。
雪に抱きしめられて解放されたかな?解放されているといいな。
雪は、「普通の」男になりきれない己の不安定さに囚われている。色街に生まれ男に買われる側の人生に嫌気がさして荒くれのヤクザになったのに、結局その男の世界にも馴染めなかった。女にされるのは嫌なのに、男にもなれなかった。
雪は誰かみたいな男になりたかったわけではないのだろう。雪が欲しかったのは雪のままでも男として見てくれる誰かだったのだろう。
松庵といる雪は満たされているのがセリフの端々から伝わってくる。松庵となら男だとか女だとかそんなことはどっちでもいいことだって思えるんだろうな。
“どちらにもなれない”は、“どちらにもなれる”ってことだよって雪さんに言ってあげたい。

まだ続きます。嬉しいな。

ところで、佐吉と雪の章で暗に仄めかされる“ショタコン政五郎に佐吉も昔可愛がられていた説”、ちょ、そこもっと詳しく!!ってなったのは私だけではありますまい。
佐吉兄貴のエピソード、もっと読みたいなぁ。

9

白と黒、そして血の色

唸るしかない…
完膚なきまでに。
ひれ伏してしまうほど。
………素晴らしすぎる‼︎

第2巻は2人の過去が語られる。
村の医者・松庵の生い立ちは江戸時代においてはありふれたものかも知れない。それでも医者になり、憎い憎い実の父の命を助ける巡り合わせの風向きの残酷さは、尊敬する育ての父とその息子への仁義立て。
「時松」という自分の実の名に、父を待ち続けた母とその母すら失ってしまった自分の中の泣いている子供を思い出し、自虐的になっていた松庵を包み込む雪。
それは決して傷の舐め合いではなく。
そして、殺し屋だった雪の過去はより壮絶。
惚れた兄貴分の佐吉に、男として見てもらいたくて、しかし同時にイロにして欲しくて。
血と精液にまみれたこの関係は時折雪に眩暈を起こさせるほどの重みがあって、それでも先生の腕の中で人肌の温かさに救われる雪。


私は年齢的に子供〜思春期に普通にTVで時代劇に親しんでいて、この「雪と松」の世界観はかなり自然に入り込める感があり各登場人物もモデル的な俳優さんが分かる位なのですが、若い方はどう読んでいるのかな。必殺とか鬼平とかに興味を持ってくれたら嬉しいかも。

描写においては、白と黒の鮮烈さと共にはっきりと「赤」が見えた。雪の上に散る血の赤が。
第3巻では、闇に散る水しぶきのきらめきを見たいです、高橋先生……!

15

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