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answer me
この作家さん、初めて読んだんですがとても良かったです。と言うか、初コミックなのかな?
二組のカップルのお話が収録されていて、前半が表題作の「アンサー・ミー」。こちらは高校生の城路と染谷のお話で、二人は仲の良い友達って雰囲気です。でも、最初から染谷が冗談混じりに城路にちょっかいかけてたり、女の子に告白されたんだけどどうしよう~?みたいに焼きもちを焼かせようとしていたり、好き好きオーラが出まくってます。ある時女子と仲良さそうに話している染谷を見て、城路が他のやつのものになるのは嫌だなと自覚し、初めて染谷に「そろそろ、はっきりさせねぇ?」と真剣に話し出します。普段は染谷の方からちょっかいをかけてきて、「俺たち付き合ってるんだしー」とか言っているのに、いざそう言う雰囲気になると途端に逃げ腰になり、焦って真っ赤になる染谷。気持ちが全然隠せていないのに、「付き合って」と言われて、「嫌だ」と心にもないことを言っちゃうシーンが物凄く可愛いです。
二人が高校生から大学生までのお話で初エッチにも四苦八苦しているのが初々しくて良かったですね。
後半は彼らの同級生と高校のときの購買部のパン屋のお兄さんのお話。こちらもエッチ少な目でぎこちない感じがきゅんきゅんします。
表紙を見ると、切ない系なのかと思ってしまいますが爽やかで可愛らしい男の子たちでした。
試し読みしてずっと続きが気になっていた作品。
やっと購入しました。
男子高生が主役というと、すごくテンションの高いヘアピンを多めに装着した子だったり、寡黙すぎる黒髪長身くんとか、実は美人なコミュ障にすべてにおいてパーフェクトな王子だったりと何かが振り切れている人物設定の子が多い気がします。
この作品にはそういうクセの強い子は出てきません。みんなふつう。みんな基本的に省エネローテンション。
女子校育ちなので教室に男子がいる状況や男子校の雰囲気は教員の立場からしか知りませんが、声を張り上げて走り回ってるような子って1年生にたまにいるくらいで、あとはほとんどものすっごいテンションが低い。チャラいと女の先生というだけでテンション上げてくる子やグループもいるけれど、往々にしてぼそぼそと低い声で喋ってる。しかも耳を傾けると漫才のようなやり取りをぼそぼそとしている。
そういう子たちを思い出しました。きっと作者さんは観察眼の鋭い共学出身者なんだろうなと変なところで感心してしまいました。
2組の話が収録されています。
1組は同級生同士。
もう1組は1つ目のCPの受けの友達と購買のパン屋さん。
漫画というファンタジーな世界として考えると華はないかもしれません。4人ともふつうすぎるほどふつうだし、2/4人はその中でもすごーくテンションが低いので盛り上がりもないけれど、会話や空気感がいいのです。そういうシーンもあるけれど、喘ぎ声や水分がたっぷりということもなく結構淡々とした感じなので、いつもそういうシーンを見るたびに掃除や洗濯のことが頭をよぎってしまうわたしのようなタイプの方には見やすいと思います。
ちょっと冷淡かなと思うくらいのあっさり感。恋バナも盛り上がらない感じ。堪能しました。
◆アンサー・ミー(表題作)
最初の流れだと城路が染谷に押されていく感じなのかなと思っていたので、いつの間にか城路が染谷を押していて、しかも彼が受けになる流れは良い意味で予想を裏切られました。いわゆるワンコ系の攻めで普段可愛らしさがあっても、いざとなったら積極的に受けに迫り、びびらせる展開って多いじゃないですか。でも、染谷の場合は最後まで童貞感が色濃く残ったままで、セックスの時も城路にからかわれてばかりなんです。そういうところがリアルにありそうで可愛いなぁと思いました。結構珍しい攻め受けの雰囲気だと思うので、そこを楽しんで欲しいですね。
◆恋に変わるまで
こちらは特に柚木の心情を追うのに、もう少しページ数をとって欲しかったなと思った作品。表題作との2本収録なのでその制約の中では上手くまとまっていましたが、掴めない柚木の恋愛観や性的対象とかが、もっと深掘りされた方が、彼が向井に惹かれていったことが自然に受け入れられたかなと思います。
このワードが強すぎてすごく印象に残りました笑。童貞力高いの可愛い。
ストーリーは、レモンティーにちょっとハチミツ、みたいなイメージの2作。1つ目のお話のDKカップルの友人が、2つ目の攻くん。個人的にはどっちも攻受逆のイメージだったので意外性アリでした。包容力ありそうなほうが受。
1つ目は、DKの自然なあざとさ(日本語がへん)が最大限活かされた作品。傷つきたくないからか、わざとカジュアルに近寄っていて、掴もうとするとフラッといなくなる。そんなヘタクソな駆け引きがすごく可愛い。そこに童貞力!可愛いのかたまりだナ。
2つ目は、DKと購買のパン屋さん。大人の方が臆病だよなあ、10も違うし。相手に逃げ道を与えて、選ばせるところが、大人のズルさであり弱さでもある。
どちらもすごくバランスがとれたカップルです。