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hito wo damenisuru kacho
某サラリーマンもの、先輩と後輩もののドラマ化が話題になっていたので思い出して久しぶりの再読。
8年前に発表になっているサラリーマンものですが、今、読み返しても新鮮なきゅんと楽しみがあります。
鯛野ニッケ先生の作品は綺麗で透明感がありつつ、どこかほの暗さを感じる作風が特徴だと思っていますが、今作はほの暗さはなく、とことんほんわか柔らかく幸せな気持ちになれます。
人をダメにする課長
激務の毎日、終わりのない目の前の作業に人格破壊されそうになっているエンジニアのもとにふっと現れる天使のような笑顔と台詞の男性、それが「癒し系」を超える人を人をダメにする課長、こと植村です。
叱咤激励はせず、ほめて癒して仕事をさせる、そんな課長いるか?創作物にしてもありえなくない?と設定だけ見ると思いますが、本当に「人をダメにする」というのがよくわかる、笑顔と言動なのです。
ずっと密かに片想いをしていた同僚の結婚を知りショックを受け沈み込む須田をフォローし、お祝いの場の雰囲気を壊さないようにしつつ、須田を慰める課長。さらに勘違いした須田に連れていかれたゲイバーで、須田の失恋を知り酔っぱらいながらも心のこもった言葉をかけ頭を抱いて慰め、失恋やけ酒飲み会にも全力で付き合う課長。
ただふんわり優しいだけでなくて、仕事もすごくできて、部下1人1人の言動にも目が行き届いてフォローができるすごい人なのだということがわかります。
そんな良さが部下たちの仕事のやる気も出すし、須田の失恋も癒すし、片想い相手の弱っているときに誘惑に負けずに励ますという言動をさせます。
こんなに魅力と良さが伝わってくるのに、そのどれをとっても嘘くさくない、というのが鯛野ニッケ先生のすごいところだと思います。描き様によってはうさん臭くなるエピソード、言動が多いのに、この清涼感は本当にすごい・・・
2人が幸せだったらそれでいいじゃないの、とならないのが、現代の日本における多数の考えなわけで、だからこそマイノリティは悩んだり苦労したりすることも多いわけですが、課長はそのことに関して、婚活パーティーで、結婚したい理由、結婚生活のビジョンを婚活女子に質問してデータを集め、須田とできること、できないことをリスト化していきます。その覚悟と行動が素晴らしく尊敬の念がわきました。
2人は喧嘩したり、困難なことに遭遇したり、いろんなことがあるときに、こうやって考えて話し合って、きっと末長く幸せに一緒に過ごすのだろうなと思わされるすてきなハッピーエンドでした。
本筋とは違うところで、恋愛と結婚、好きと愛、などについて考えさせられた作品でもありました。
日本はまだ同性婚が合法化されていませんが、同じアジアの国であるタイは合法になり、タイ人と日本人で入籍したカップルもいます。かなり大変な思いをして書類を揃えて時間をかけて入籍していました、ご本人はもちろん周囲の方々もとても喜んでお祝いされていました。早く日本も同性婚が認められるようになればいいのに、と強く思わされました。
(レビューとは関係のないことを長々とすみません)
旧校舎の通い小町
3年生、同級生たちが部活を引退したけれど、推薦入試組でいまだに陸上部に顔を出している里田。
旧校舎の通い小町伝説、を同級生から教わり、通って、文章と言葉でのやりとりを楽しむようになります。
やり取りをしている相手を引っ張り出したい、と相談した相手が実は・・・。
正体がわかってかわいく両想いになるのではなく、ちょっと執着と変態が絡んでいるところが楽しい短編です。
みかたをかえれば
両想いになり恋人同士になった2人。課長が須田に甘えつつ、同棲ということに関して、甘さより、現実的なことを並べて考えている2人が、すごく2人らしくて、おもしろいし、一周回って萌えます。
姪っ子ちゃんの本作中の、婚活相手との、いろいろな台詞は、マイノリティの生きづらさを作っているのは、こういう無自覚、無意識の、自分は普通、だと思っている人たちの言動なんだろうなと思わされました。
姪っ子ちゃんは悪い子じゃないのだろうけれど、若いうちはまだいいのかもしれないけれど、もっといろんなことを考えて視野を広く持って成長してほしいと思ったし、自分も気を付けないと、と思わされもしました。
酒にダメにされる課長
ゲイバーで酔っぱらって愚痴る課長と、酔っぱらって須田に絡む?課長のどっちもの最上級のかわいさに震えそうなくらい萌えた短編でした。
人をダメにする課長との異名がある40代の植村と部下で26歳の須田のお話です。
同僚に失恋して、課長に癒やされて、惹かれて、付き合うことになって……とトントン拍子で進んでいきますが、男同士で歳の差もある恋愛の難しさも描かれていて切ない面もありました。
しかし、課長が須田と付き合うことに真剣に向き合い、皆の前で誓うところは素敵でした!
これからの二人の幸せを願ってやみません…!!
初夜はありますが、修正の必要がない描写でした。
同時収録は和歌を通して恋を知っていく高校生の可愛いお話でした!
課長ラブじゃなく同期ラブ?あれー?と思っていたら!失恋から始まるんですね、、ノンケへの淡い恋心、ずっと秘めて、隣にいたけど、いきなりパパになるって、、キツイな_(:3 」∠)_
その後、課長との関係も、なんだかもやもや。偏見があるわけではなく、すんなり受け入れてくれたけれど、受け入れることと、現実的な問題として考えることは、違うんだな、と感じた作品。深い
ハピエンに向かう道のりは、せつなくて、やさしくて、いとおしいです。ギュッと抱きしめたくなるようなお話です。
周りのキャラクターたちも優しさがたっぷりで、あとがきまでしっかり楽しめます。
大失恋を食らった日 勘違いから始まる部下と上司の吸った揉んだ
ここだけの話 鯛野ニッケさんが時おり放つ独特な毒に犯されています
その毒をしったのが【君香シャーレ】
えぇ 人はそれをド変態と呼ぶかもしれない
エロなんかなくていい
むしろエロなしのアホてんこ盛りがいいッ!
で 課長です
あのね なんだろ? のっけからちょっと「うるッ」ってしてる自分がいるの?
失恋の辛さなんて本人にしかわからないし 話だけで誰かが慰めるわけでも癒せるわけでもないのに 優しさだけは伝わってくる
課長に触れ 諦めることが当たり前になっていた自分を抑えることが出来なくなった
そんな彼を理解し 考えなしに彼を受け入れた自分を悔い 諦めてきたことへの後悔も 不安もなくさせる未来を示す
[人をダメにする]なんて言うから でろでろの溺愛系なのかと思ったら大間違い 変なスイッチ連打されて泣いた泣いた
あたし 相当疲れてたのかも?
植村課長にダメにされたのは 中の人どころかあたしだったわ
これなんで まるっと1冊表題作じゃないんだろ?
癒されたい 植村課長にもっと い や さ れ た いぃぃぃぃ
※ いやいや 同時収録もアホな子揃いでなかなかかわいい ニッケさんらしいお話でしたよ
どうしても課長のこと好きになれなかった
ちょっとね、まず外見がどうにも…年齢からするとこの斜め前髪は単純に薄くなってしまっているってことかなって見えちゃうし(もちろん薄い人が恋をして変なことないけれど)体格があまりに貧弱に見えてしまって…自分はあんまり細く見えちゃうのは苦手なんだなって気づかされてしまった
そして、人の心の機微に敏いから部下から慕われているのかと思いきやお見合いからの流れでは波風立てるの嫌いで深く考えずにやって来ただけの人なのか?って見えてしまって…これは男性云々関係なく、それまで一人だったのが納得できるただのポンコツではないかと思っちゃった
この作者さんに興味を持っているので、別の作品を読んでみようと思います
別の作品で作者様のイラストや話の構成が好きだったので好みそうな話だったので購入しましたが、大当たりでした!
課長がとっても可愛いのにしっかりしていて、そんな課長にどんどん攻めがハマっていく…でも今までの経験から素直にストレートに好きっていう気持ちをぶつけられないところが切なくて、可愛くて良かったです!
ほっこり幸せ気分で終わる感じで良かったのですが、少し物足りなさを感じちゃいました。
お話はとても良く、キャラ設定も良かったです!
心が浄化されるってこういうことを言うんですね…。
人をダメにする課長、すごかったです。こういう人が上司の職場は仕事が大変でも頑張れそうだなって思います。
さてさて肝心の恋愛についてですが、少し読み手を選ぶ感があるかもしれません。私にはツボでしたが…。
特に課長の無自覚にお見合いしちゃう場面なんかは嫌な気持ちになる人もいるかもしれないですね。
私はあの場面がきっかけで課長が本気で須田くんとの未来を考え始めたので、良い意味ですごく印象深かったです。
それからお見合いパーティーに参加するのには驚きましたけど、課長なりに結婚の必要性の確認に行ったのでしょうね。
で結果、結婚より好きな人といることの方が大事だってわかったわけで…
ボロボロと目から塩水が出てくるくらいには心に突き刺さりました。
そして向き合った末に見えてきた男同士で生きていく現実の辛さを、課長のほんわかした雰囲気で優しく溶かしていく感じがすごく良くて、この話の醍醐味だなって思いました。
同時収録の小町も私は結構好きです。
小石川くんがちょっとストーカー気味だったのも作品のゆるさでうまくカバーできてたし、表題作に比べてパンチは弱かったけど、さらっと読めてよかったです。
ほぼほぼ表題作の感想になってしまったけど、正直表題作だけでかなりの満足感でした!
同時収録作はおまけみたいな感覚だったけど、当たりのおまけでした!
萌えるかは×1だけどお話の良さに萌×2で!
これは人をダメにする課長というより人を活かす課長ではないかな?
自分の事には無頓着で天然なのに部下や周りにはとても配慮ができて癒し系で。40歳過ぎだそうですがとっても可愛い課長ですね。
須田は同期に失恋した時、課長に優しい言葉をかけられすっきり失恋できましたね。そして課長に恋をして。
課長とのお付き合いの考え方のギャップは悲しかったです。でも課長が職業柄なやり方で傷つけた須田のために婚活続けてある意味での結果を出そうとするのは課長ならではですね。
でもそんな事知らない須田は悲しくて課長にすがり付いて。
二人がちゃんとお付き合いして、不都合や障壁を一つづつ対応して乗り越える方法を考えていくのを明るくとらえているのが良かったです。
課長可愛いなあ。
同時収録の高校生のお話は和歌になぞらえて教養があってヘタレな長身の小石川がナイスでした。
里田の高校生活を全肯定してくれて。
タイトルからちょっとどうかなと思ってましたがとても良いお話でした。
タイトルに惹かれました。
メーカーの開発課の課長(植村・40代独身)と部下(須田・20代ゲイ)のお話です。ステージもテンションも地味目でどういうBLになるんだろう??と思い読み始めたのですが、、、設定と展開が素晴らしいかったです。
オフィスラブものは少なくないけど、その中でもちょっと異色な印象をうけたのですが、なぜというに二人の関係性がじわじわ発展していく過程がいろんな側面から勉強になるんです(笑)。
ノンケの同期(中原)に片思いをしていた須田が、結婚報告にショックを受けて上司(課長)に一晩慰められる(健全に)というスタートシチュエーションは、比較的スタンダードですが、この課長の人物設定がちょっと面白くて、たぐいまれなる癒しオーラで思考力を奪う特殊能力の持ち主なのです。といっても、責任者、管理職としての意識・スキルが高い、さらに周囲のために日々努力している背景があるのですが(今どき珍しい優秀な中間管理職!)そういった能力や人柄を、須田が徐々に知って好きになっていくわけです。課長がゲイの須田を受け入れる過程はちょっと雑かなぁ…とは思うものの、リスペクトからじわじわ発展する恋愛関係にほんわかさせられます。ゆるやかに進みます。さらにどうしたらお互いに幸せになれるかなぁと試行錯誤をかさねるプロセスが丁寧に描かれていて、これが読んでる気持ちにじわじわ沁みるみたいです。
最終的に二人が導き出した着地点が感動的で、、かわいいゆるい感じのなかにキチンとポイントを押さえた素敵な作品だなぁと思いました。
表紙がわたし的には微妙で、どうかなと思いつつ読み始めたのですが…。
良かった!今日も良い日と思えるくらい良かったです!
【人をダメにする課長】神
おじさんが出てくる作品はあまり萌えないのですが、天然かわいい課長は大丈夫でした。清潔感の問題なのかもしれない。大丈夫どころか愛せました。
天然も苦手だったはずなのに、あっという間に課長の虜…。
だってこのひと、可愛すぎるでしょ。人間じゃないでしょ。妖精でしょ。
人をダメにするどころか、ものすごいモチベ上げてます。
須田の3年にも及ぶ同期への片思いからの失恋を皮切りに、ノンケとゲイの意識の違いや課長の年齢的に結婚の問題、同性同士で付き合うことの現実の不透明さ、会社での立場などいろいろな問題が起こってきます。
それぞれがゲイの須田目線とノンケの課長目線を交えて描かれていて、いやというほど現実を突きつけられる感じがしました。
痛い…、胸が痛いよう。
2話目の前半からずっと涙目。文字が滲むし、胸は痛いし、言葉はいちいち突き刺さるし、もうどうしたらいいの。だけどハピエンを信じて読み進めたくなるのです。
この作者さん、すごく言葉選びがうまい。
それに過去話の絡め方も絶妙で、必要十分な情報をくれて余分も不足もない。
特に報告に行ったときのバーのママの反応はあのシーンだけでも須田の愛される人柄が十分伝わってくるけど、過去話が後から出てきたことで、そこに戻ってまた感動できる。ぶり返し感動すごい。
ひとつだけ、課長が婚活パーティに参加した理由がだめでした。
それまでの課長のキャラなら、真剣に参加しているひとに対して失礼って言いそうなのに…。そのせいか、ヤマ場なのにここの課長は表情も可愛くなかった…。
ラストもきれいにまとまっただけに、そこだけが残念。
姪っ子ちゃんにいい人が見つかりますように。
【旧校舎の通い小町】萌
タイトルと出だしでビッチセンサーが作動して身構えてしまいましたが、高校生の淡い片思い、ストーカー風味でした。
悪い話ではないけど表題作の余韻が消えてしまうので、同時収録はいらなかったかなあ。
【描き下ろし 2つ】
姪っ子ちゃんの婚活と、課長の可愛さ溢れる話。
堪能しました。