わるいこはだあれ?

waruiko wa daare

わるいこはだあれ?
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神7
  • 萌×26
  • 萌3
  • 中立2
  • しゅみじゃない1

--

レビュー数
4
得点
70
評価数
19
平均
3.8 / 5
神率
36.8%
著者
三崎汐 

作家さんの新作発表
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媒体
漫画(コミック)
出版社
一迅社
レーベル
gateauコミックス
発売日
電子発売日
価格
ISBN
9784758076067

あらすじ

僕の仕事は「彼」を殺すこと。

彼の名は透。

小説家の西山浩一は、
自作の登場人物・トオルにそっくりな彼に思わず声をかけた。
17歳、端整な容姿、生意気な口調、そして同じ名前。
運命的な出会いに浮かれていたが、似すぎていないか?
ある時、トオルに怪我をさせたら透は包帯を巻いて現れた。
小説のラストでトオルは死んでしまう。
西山はだんだん怖くなってきて…

表題作[とおるの話]ほか、
全4編それぞれにかきおろしを加えた三崎汐初期作品集。

【収録作品】
喪失につき、/泥中のはちす/僕は行くよ/とおるの話(表題作)

表題作わるいこはだあれ?

小説家
17歳,高校生

同時収録作品喪中につき、

大学生

同時収録作品泥中のはちす

SE
塾講師

同時収録作品僕は行くよ

大学生・遊び人
成瀬を好きな他学部の学生

その他の収録作品

  • 喪中につき、渡。(描き下ろし)
  • がんばれ田倉さん(描き下ろし)
  • 僕は行くよ それから(描き下ろし)
  • 透の話(描き下ろし)
  • カバー下イラスト/あとがき

レビュー投稿数4

そしてラストはじんわりと

チクチク・じんわりな作品集だと感じました。
今作のタイトル『わるいこはだあれ?』。こちらは前作『みんないいこだよ?』の対になるようにということで、前作同様に収録作品のイメージから付けられたようです(あとがきより)。表題作『とおるの話』は作者デビュー作(2011)。その表題作を含んだ4作品が収録されており、いずれも初出は[OPERA](茜新社)です。

<以下、収録順序>
詳細ネタバレをせず読んでいただきたいと思ったので、登場人物&なるべくイントロだけ。攻め受け不明なものもありますが、カバー下のイラスト並びを参考に「左×右」としています。

■『喪中につき、』
大学生×なぜか探し物を届けてくれる人。
原付で事故った、その当日のことが思い出せない。以来、失くしたものを探していると、それを持ってきてくれる奴がいるのだけど…。温かい気持ちになれて大好きな作品です。

■『泥中のはちす』
SE×塾講師。
出会って4年、同居中の元ノンケな恋人が、地元でお見合いをすると急に言いだして…。「蓮」と書いて「はちす」と読む、受けの名前。

■『僕は行くよ』(前後編)
遊び人の大学生×攻めを好きな他学部の生徒。
好きな相手を信じすぎて傷つく人、相手が傷つくとわかっていて酷い言葉を選ぶ人。やっぱりだれも前に進めていない・・・そんな話。サスペンス寄りともいえるこのお話もまた、忘れられないだろうなぁ。収録作品の中では一番長く、約70頁あります。描き下ろしはその後の彼ら。

■『とおるの話』(表題作)
小説家×美少年(高校生・17歳)。
執筆中の小説に出てくる主人公の"トオル"とそっくりな高校生"透(とおる)"に出会った小説家。その後も会うたび似ている部分を見つけていくが…。

※すべての作品に描き下ろしがあります。
カバー下には、恒例の主人公たちの可愛すぎる幼少期。

それぞれ話につながりはないけれど、読後は同じような香りが残っている...そんな印象。チクチクしながらもラストはじんわり、涙がたまっていくようなお話が並んでいます。作者の本は、いつもすぐには読み返せないので、また少し経って読みたいなぁ。

5

独特の世界 短編集

収録順に。

「喪中につき、」
事故で記憶喪失になった青年のもとに、なくし物を届けてくれる男性(かわいい)。電波少年に間違われるも、一つ一つ返されるものに合わせて、記憶を取り戻す青年のお話。これはラストほっこりします。

「泥中のはちす」
ゲイカップルですが、片方がお見合いをするということで悩む青年の話。

「僕は行くよ」
一番怖いとおもったのはこれ。どこまでも自分を好きな男。自分のためなら何でもする男。どうしても逃れられない。もしや、かつてひどいことをした男なのか?
なんか、もう存在が怖いキャラでした。そして焦る主人公、というところでラスト。なんか、どうなるのか。。
この後描き足されたのだと思いますが、後日談がついていて、主人公はもう無理、と告げると、相手は近寄らないから待ってていい?と聞いて、勝手にすれば、と答えるお話になっています。しかし彼の執念はずっと生き続けるような。怖い。

「とおるの話」
これが一番よかったですね。
小説家が、バス停でみかける美少年、透を好きになる話。自分の小説の主人公と同じ名前、同じ行動をするので気になり、主人公が死んでしまう最終話を書くことができないでいる。
しかし、小説の中の主人公と実際の少年は違うのだとようやく気づき、二人の本当の交流が始まる、というラスト。
後日談がまたいい。

いずれも個性的で物まねでないおはなしが光ります。

0

作品によっては物足りない感もあり

 全体的にあまり明るい話ではないけれど、分かりやすくダークな雰囲気で描かれているわけでもなく、読み込んでいくと時々静かな闇を感じるような短編集でした。暗い作品が苦手という方でも、割と読みやすいのではないでしょうか。『喪失につき、』『泥中のはちす』はしっかり愛も感じられる作品ですし、明暗どちらもバランス良く楽しめる作品だったと思います。

 個人的には表題作よりも、『僕は行くよ』の方が印象に残ったかな。どんなに酷い言動を突き付けられても、一度言われた「好き」という言葉を信じ続け、成瀬に甲斐甲斐しく接する富士。健気受けというよりは執着受けだと思うけど、成瀬の拒絶を無視するわけではなく、素直に受け取って改善したり引き際も一応考えたり、まったく考えなしというキャラではないんですよね。正直、このページ数ではこのキャラを完全に理解するのが難しかったです。もっと掘り下げても良い作品だと思いました。

0

怖いお話あり短編集

短編集。
□喪失につき、
最初、どういうこと?と戸惑いますが、途中から記憶喪失モノだとわかってきてホッとしました。
渡の大きな目が見開いた虚無顔が怖いです。先生はこういう世界観がお好きなんだろうなと。

□泥中のはちす
ゲイトラウマのある人の話。
まだかわいいハピエンでよかったです。

□僕は行くよ
先生があとがきで書かれているようにホラーですね。
クズヤリチンがやり逃げしようとしたフジがきょとんとした面でひたすら成瀬を追いかけるのが怖すぎてギャグなのかなと思ってしまいました。
どこで萌えればいいのかとなりましたが、ラスト成瀬がその気になるかも…というところですよねきっと。

0

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