ひねもすのたり君と僕

hinemosu notari kimi to boku

ひねもすのたり君と僕
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神28
  • 萌×237
  • 萌20
  • 中立8
  • しゅみじゃない7

--

レビュー数
23
得点
356
評価数
100
平均
3.7 / 5
神率
28%
著者
木下けい子 

作家さんの新作発表
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媒体
漫画(コミック)
出版社
徳間書店
レーベル
Charaコミックス
発売日
価格
¥620(税抜)  
ISBN
9784199606762

あらすじ

貧乏長屋で繰り広げられる、幼なじみでくされ縁の永い恋v

表題作ひねもすのたり君と僕

リーマン,隣に住む世話焼き幼なじみ
イラストレーター,惚れっぽいゲイ

その他の収録作品

  • 番外編 ひねもすのたり愛の歌(描き下ろし)

レビュー投稿数23

こじらせ片想いの行き着く先は…

ひねもす=「朝から晩まで」、のたり=「のどかにゆったり」という意味だそう。
つまり”朝から晩までのどかにゆったり、君と僕”ってことか…素敵・:*+.

なおちゃん(受)は、よーちゃん(攻)の2歳年上の幼馴染。だめな男とばかり恋愛しmすぐに振られていつも泣いている。
そんななおちゃんを「バカだなあ」と思いつつも、たまらなく愛しいと感じているよーちゃんで…

というお話。

もう、面白いぐらいダメ男にばかり引っかかる受け君にやきもき!ちょっとイライラしたりもする。いや、結構かなりイライラする!!笑
身近な恋に気付きなよ!そこにいるじゃん!よーちゃん(攻)が!ってなるんですが。
まあ、よーちゃんの裏工作によって別れたりもしてるんですけど笑

よーちゃんが引っ越していき、倒れたことでやっとやっとんが位間隠してた本心と向き合う覚悟ができたなおちゃん。

拗らせ両片想い、どっちもどっちでまさに「割れ鍋に綴じ蓋」の二人だよねえ、と読みながらしみじみしちゃいました。

0

ちゃん呼びの2人がかわいい

そでの先生の言葉「いい年をした大人同士が ちゃん付けで呼び合ってるのが、萌えで大好きです」にめっちゃうなずきながら読み始めました。
先生の萌えだけあって、2人のやりとりがかわいい。
微笑ましいわ〜なんて見ていたんですが、なおちゃんのあまりのダメ男好きかギャグみたいに見えてきてw(特に銀次のくだりとか)
と思ったら、2人ともめちゃくちゃ重い愛で。これでくっつく?と見せかけ、もう一悶着ありましたね。

で、なおちゃんはそういうことだったのか〜。ようちゃんに負けず劣らず重いw
だからこそお似合いよね。

しかし、ようちゃんが好きなタイプです♡
木下先生が描かれる、黒髪長身クールイケメンがめちゃくちゃ好きでして。
この黒髪長身クールイケメンが攻めキャラの作品はだいたいハマります。

くっついてからの2人もかわいかった。
お互い大好きで長年その思いを我慢していた分、好き好きが溢れるのがたまりませんでした。

0

幼なじみ社会人

ダメ男に引っかかりまくるダメ男なおちゃん。
言葉は厳しくも世話焼くよーちゃんの幼なじみ社会人もの。

よーちゃんはいつでも泣く場所になり、なおちゃんが事件に巻き込まれれば守り、ヒモ男には手切れ金を握らせ、ひたすらに過保護で男前!愛が深すぎて拗らせた独占欲隠せてない攻め大好き♡それ怖すぎ!あっさり解決しすぎ!とツッコミたくなる怒涛さも面白かった。

尚ちゃんに良い人できたら離れるってよーちゃんの切ない気持ちはもちろん、なおちゃんが想いを吐露するとこは、んもーーーなんやねんそれ!!って下手な関西弁でてくるぐらい萌えました。

0

んー???

この作者さんのほとんどの作品でそうですが、今作も攻めは黒髪・高身長・男前、受けは低身長・華奢・茶髪です。
絵が好みではない……というか上手くない……というかんじ……。
攻めが受けにめちゃめちゃ尽くしますが、恋は盲目なんだなーって。
必至に攻めに対して、男にだらしなく駄目男好きでフラフラしている受けがあまり面白いと思えず。
男同士をちゃん付けで呼び合うところも個人的な好みとはマッチしませんでした。
攻めが受けを溺愛している話が好みな方は好きだと思います。

1

色んな意味でバランスが取れていない

『ひねもすのたり君と僕』木下けい子先生 読了

評価に非常に迷う。木下先生は小説挿絵で知り、今回漫画は初読みです。正直内容の深さと絵柄の可愛さ(色素薄そうな感じ?)にギャップを感じて、結構戸惑ってました。

とにかく言わないよーちゃん。相手が付き合ってた男が自分と真逆なタイプだから、家族という立場の線引きから一歩も踏み出さない。なのにいきなり浮気発覚の修羅場に刃物を持ってる女とかで揉めたり、100万渡してクズ男に分れろと言ったり、さらにヤクザの揉め事の前で「指ならオレのもらっとけ、なおちゃんに触るな」とまで言ったり、。

なおちゃんはとにかく色んなダメ男に色んな事件に巻き込まれる。よーちゃんはひたすらそれからなおちゃんを救出するという話。色々と物騒な事件が正直唐突すぎるし、あまり話の進行に必要とも感じられなかった。
しかもなのにこの絵柄?という感じも拭えない。

強いて言うなら、ヤクザとの部分が好きかもです。それも2人が惚れあっているワンシーンがあるからかな。2人で駆け落ちして、車飛ばして恋人のベンチに連れて、その時銀次さん何考えてたんでしょうね。2人で一緒に歩んでいく未来でも見てたんだだろう。それともこれから一生身を隠し、たまに夜逃げしないといけない生活を尚之にさせることに心痛んでたんだろう。

あー銀次さんほんと好き。

話が逸れました。そのヤクザに追いかけられるシーンで、よーちゃんは勢いで「金なり命なりオレのもらっとけ!」となおちゃんを庇ったあと、やっと冷静にこんな生き方やめようと考え始めた。ここからの流れは一気に好きになりました。

いくら情が深い人でも、恋人になれる可能性もない人にはここまでしないよね。ここまでしても報われないならそろそろ自分もなおちゃんのことも解放してあげた方がお互いに良いということでしょうね。

その後に久慈さんのご登場。何も悪いことしてないのに可哀想にって思ってしまいます。ふむ…
久慈さんの話が本当にどこまでも意味深く、すごく沁みます。よーちゃんの行為は正直、マーキングなんだなって。「こいつはほんとにダメなやつだけどオレが守る。お前らはせいぜい2、3ヶ月でこいつと分かれるけど、オレは一生守ってやる」というオーラが丸出しですね。
言葉にこそ出さないけど、匂い付けする、みたいな感じかな。特に酔っ払いなおちゃんを介抱するシーン、「あれは家族ではない」と一目で判断した久慈さんさすがです。

そしてこれから急になおちゃん目線の思い出シーン。まさかのなおちゃんが先によーちゃんのこと好きだったという展開。結果的によーちゃんに構って欲しくていつもいつもダメ男と付き合う。なのによーちゃんをノンケだと思ってたのか、自分のこと好きだって知ってるけど付き合う勇気がないのか、同じく告白せず。

ここはとにかく疑問だらけ。まさかここまで自分に構ってくれて本気でノンケだって思ってないよな…かといって、自分に好意を寄せていると知りながらもここまでよーちゃんに縋りついといて、付き合ってたら幸せにできないとかいうのは矛盾してません?って思っちゃいます。こんな風によーちゃんの好意を利用するとは結構身勝手なもんだなって少し嫌な気分になります。

全編通して見て常識的に理解できるのは銀次さんと久慈さんくらいかな。

全体的に見ると好きな部分もあれば全然理解できなかったところもありました。なのでこの評価にさせていただきます。

1

お気の毒な攻め(=おいしい)

木下さん作品だなぁとしか言えない。
シリアスに描いたらかなりキッツイ話になるだろうに、あくまでほわっとコミカルにまとめてくるあたりが。

情が深くてホレっぽくて、そしてすぐに振られては「よ〜〜〜ちゃああ〜〜ん」と泣きついてくる二つうえの幼馴染・なおちゃん。
いつもクソみたいな男に惚れては泣きついてくるなおちゃんのことを「本当にバカだ」「大馬鹿だ」と思いつつも、でもそこがたまらなく愛おしいと思ってしまう洋。

惚れっぽいなおちゃんが見つけてくる男たちが、緊縛野郎といい、食えない演劇男といい、これまた絶妙にどうしようもないクズで笑える。
惚れた男のために尽くすなおちゃんを「バカだ」と思いながらも、せっせと尻拭いする洋。

余りにも見かねてやんわり忠告すると
「よーちゃんは 人を好きになったことがないの?
好きになったらどんな事でもしてあげたいって思うもんじゃないの?」
と言っちゃうなおちゃん‥‥‥

惚れた弱み、ご愁傷様……としか言いようがない洋に対してのこの言葉、きっつーーー!!!

そしてなおちゃんは節穴か?と思いきや、洋のことがずーっと好きだったけれど、自分とは違う世界の人間だからこっちに来させてはいけないという自制心がまずあって。
そして洋には幸せな家庭を築いて欲しいとも思っていて。
でも洋を手放したくないからあえてダメンズと付き合って、注意を自分に引きつけておくというなかなかの策士っぷりがバレるし、それがバレるくらいなら死を選ぶと言い切る強さというか怖さがある。

ただの惚れっぽい天然ほわほわビッチかと思いきや……どこまでが計算でどこまでが演技だったのかわからない怖さがあるものの、一切ドロ〜っとしたものは感じさせず、なんならその健気(?)っぷりにあらあら……きゅんと絆されてしまいそうになります。

ハイスペック男なのに、ゆる〜い受けに惚れちまったために童貞を温存……というお気の毒状態が結構好きで、そこを描いた電子描き下ろしが更に好き。

2

ひとりだけを想う人と代わりを探そうとする人

なおちゃんにいらつくわたしは心が狭い。
なおちゃんを広い心で見守れるか、これがこの作品を読む上で大きなポイントだと思います。
洋ちゃんに頼り切ってるくせに「頼られたい」と言ってダメンズばかりにハマって、好き放題されたりトラブルに巻き込まれたり貢いだり…。
その度に尻拭いしているのは洋ちゃんで、なおちゃんはそれすら知らない。

うごおおおおおお、い・ら・つ・く。

という気持ちでひたすらじりじりしていた前半〜中盤。
後半の流れで一気にひっくり返されました。木下けい子さん、計り知れなすぎです。

木下けい子さんの作品で一番最初に読んだのは「今宵おまえと」でした。相手はノンケだから言えなかった思い。なのに相手が簡単に別の人と垣根超えちゃったという衝撃と、それなら早く言えば良かったという後悔や悔しさやらでぐっちゃぐちゃな気持ちになったものです。
これもそのパターンか!と言うよりもっとつらい。
何度も恋に落ちて浮かれて恋に破れて落ち込む好きな人を、ずっと隣で見ていなければならないつらさってどれだけのものでしょう。しかも相手は同性。自分にだって十分資格はあるのです。
「言えばいいのに」と思ってしまう。今まで支えてきて「やった」んだし、尻拭いして「やった」んだから、全部言ってしまえばいいのに、と。でもここで気付く。「〜してやった」とは思ってないんですよね、洋ちゃん。全部自分が勝手にしたことで、だからなおちゃんに言う必要はない。男前。

洋ちゃんが言わないのは、自分で自分に「なおちゃんの家族になる」という枷をつけているから。
なおちゃんが恋多き男なのは、本当に好きな人の「ふつうの幸せ」を願っているから。

ひとの気持ちって厄介ですね。相手を想う気持ちが大きければ大きいほど、「相手のために」と思ってしていることが一番相手のためにならないなんて。歯痒い。もどかしいし辛い。でもこれが人生なんだなあ。最初に何も考えずに気持ちを伝えていたらここまで拗らせることもなかったけれど、ここまで強い想いにもならずに終わっていたかもしれない。

なおちゃんだけを想って、なおちゃんのためだけに生きてきた洋ちゃん。
洋ちゃんのしあわせを願って、洋ちゃんへの想いを消してくれるひとを探し続けたなおちゃん。
どっちが正しいなんて言えないなと、初めて思いました。
いつもなら問答無用で「いろんなひととしまくるやつは悪!!」と決着がつくのですが、今回はそういう風には思えませんでした。
どっちも難儀なひとたち。

だけどやっぱり洋ちゃん目線で読まされる手前、前半〜中盤はつらすぎました。胸が痛み過ぎて、もう一度読める自信はないです。でも本当に良い作品でした。

4

家族より大事なもの。

最初に読んだ時の印象と 何度も読み返した今の印象とが、こんなに変わる作品もあまりないな…というのが一番の感想です。

幼なじみで くされ縁の、なおちゃんと 彼の2つ下のよーちゃん。
情が深くてホレっぽいなおちゃんの歴代カレシは『別れられて良かったじゃん』と よーちゃんが言ってしまうほど、サイテーな男ばかり。
振られてボロボロになるなおちゃんを毎回どんな気持ちでよーちゃんが慰めているのか なおちゃんは知らないし、「サイテーな男たち」をひっそりと大胆なやり方で よーちゃんが追っ払っていることなんて知る由もない。
いつかなおちゃんが本当にふさわしい相手を見つけた時が、自分のこの想いを捨てる時・・・

なおちゃんの彼氏が、回を重ねるごとにマシになっていくんです。よーちゃんの複雑な心境を察する読み手の切なさは それに比例して増していく仕組み。
今のもどかしい関係性が形作られていく、二人の過去のモノローグが物語に説得力を持たせてくれます。
『大事な俺の…』の後に続く言葉が言えるようになるまで、遠回りして永くかかってしまった二人のお話。木下作品を読む時、私はそれ程エロを重視していないのですが、なおちゃんと よーちゃんの二人だけは「体を重ねること」に大きな意味があったなぁと、しみじみ感じました。

一見ゆがんで見えるけど 読み返すたびに感じられるのは「どうか幸せになってほしい」と真っ直ぐに向けられたお互いへの深い愛情でした。

3

思いやれば思いやるほど、結ばれるのは難しい

惚れっぽいばかりかダメンズばかり好きになる尚ちゃんが失恋する度に、解りづらい優しさで慰めてくれる幼馴染みの洋ちゃんは、中学の頃から尚ちゃんが好き。でも、自分は尚ちゃんの好みのタイプじゃないから彼をこっそり見守るだけで……という『様式美』の様なお話なのかと思って読んでいたのですけれど、読み進めながら二つのことに疑問を感じてしまうのでした。
①一緒にいて心地良い人と、恋に落ちゃう人って違うものなんでしょうか?
②甘やかす人と甘やかされる人って固定しているものなの?
なんかもやもやしつつ読んでいたら、第五話で一気に謎が解けたー!
愛故にお互いへの理解が進まなかったのね、成程ね。
愛の不条理を感じてしまったお話でした。可愛いくせに、結構深い。

1

最高すぎた

愛が重すぎて深すぎるかわいそうな童貞年下攻め×一途な頭ゆるふわヤリマンビッチ年上受け………………あまりにも最高すぎる。萌えが極まっている。

わたしはビッチ受けの良さを「人は彼をビッチと呼ぶが本当は一途で健気なんだ、ただバカなだけなんだ」というギャップに見出しているので、毎回真剣に恋するビッチとか本当に好きな人のかわりになってくれる人間を探してビッチになる受けとかが好きなんですけど、本作はまさにその系統だった。『ロマンティック上等』の計とか、そんな感じ。あ~本当にこういう悪い意味で健気な風俗嬢みたいな性格の子すきだ……。

ビッチ受けには真面目で愛の重い攻めが必須ですが、本作はその点も押さえてる……。攻めがまた健気で健気で……、一応最終回で思いは成就しましたけど、きっとこれからも受けのためにめちゃくちゃ苦労するんだろうな。でも喜んでその苦労を負うんだろうな。精神的Mだ。たぶんこのふたりは前世でお姫様と家来とかだったんじゃないかな。

受けの性的なだらしなさ、攻めに好意をいだきながら攻めの幸せをこれっぽっちも考えていない行動をとる件については、行動に一貫性も論理性もない頭ゆる受けが好きなのでむしろ萌えポイントだったのですが、これが無理な方には無理だろうなと思います……。こういう「THE・女が嫌いな女」みたいな受け、めちゃくちゃ好みなんですけどわりとニッチな嗜好なんですかね……。

しかしカバーで誤解を生んでいる気がする……。わたしが書店員なら「向かって左側の背の高いリーマンは本編ではガッツリ黒髪の年下攻めです!!!!!!!!」ってポップ付ける。

6

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