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“ヤバい男達が組んだ”
koorioni
うーん、なんとも難しかった。
活字が多くて、画風も強め、独特。
ストーリー設定的に面白そう、と思って読んでみたけどツボには刺さりませんでした。
受けはロン毛でしなやかで美しいけど、、、うーーーん。
上下巻ありますが、上巻途中でリタイアでした。
まだまだBL上級者にはなれなそうです(笑)
梶本レイカ先生作品は、どんな感情で読んだらいいのかわからなくなるんだけど、先が気になって読み進めてしまう。
北海道警察とヤクザの癒着。
刑事の鬼戸圭輔、美人ヤクザの八敷翔、八敷が背中に刺青で名前入れてた佐伯俊彦。
各視点で語られるお話はどれもキツすぎる。
しんど過ぎる人生で、胸がキューーーーッとなる。
八敷が気の毒だと思ってたけどラストの話、佐伯視点のお話読んだらガラリと印象が変わった。
佐伯はすごく可哀想だった。
でも、こんなに一緒にいてたのになんで分かり合えないんだろう。堕ちていくしかない人生辛い。
そんで、このヤクザ2人に関わる会話にしか出てきてないモブの人達の顛末が怖過ぎる。
ホストクラブでツケまみれの女性3人を現金化する為のアイデアを笑いながら話す八敷。
400万で風俗に売って(精神的にも肉体的にも)ボロボロになったら臓器600万で売ってリサイクルしよう、もし逃亡した奴がいたらもう一回(風俗に)売っぱらってもいいし、整形してスナップ動画撮ろうかって話してるんだわ。
これぞ、裏社会作品!
なまっちょろいなんちゃってヤクザ物作品とは違いますわ。きっちりぞわわーっとさせてくれる。
八敷、鬼戸きっと下巻で死ぬでしょう。こんなんまともにハッピーエンドなわけないよね?
この作品って有名な北海道警察の事件がモチーフですよね?映画化もされた。そっちはまだ観てないんですが、気になってます。
いわゆるBがLする作品ではないですが、衝撃を体験したいヒリヒリを求めてる方にはオススメです。
紙本で購入。
黒海苔と黒丸修正。
タマタマ部分●で修正してるのってふゅーじょんさんならではなのかな?
すごいシリアスで激重。
それなのに、登場人物たちか魅力的で目が離せません!
幼少期に父親から虐待されてきた翔と、道警の成り上がり刑事・鬼戸。
そして忘れてはならないのが、翔の神様だった佐伯。
鬼戸が翔に出会って堕ちていく様はゾクゾクしっはなしでした。
どちらがどちらを利用しているのか?
2人の間に愛は芽生えるのか?
異常者に思われた佐伯は、翔に比べれば小物で普通。
守るつもりが追い抜かれ、いつしか追いかける存在になっていく翔との歪んだ関係。
これもまた、愛だという気がしました。
翔に出会わなければ、佐伯の生き方は変わっていたはず。
もしかしたら、文豪と呼ばれていたかも……?
読み終わると、タイトルの意味にも納得。
ホント、深くて素晴らしいですね。
暴力、輪姦といったハードな場面も多いので、かなり精神的には削られました。
それでも、ラストまで2人を見届けたい。
破滅に向かっていくであろう2人の姿を……
上巻を読後、う〜むと唸ってしまった
最初正直話になかなか入っていけず、萌え…萌えはとこですか?と迷子になり(すみません)痛いやら辛いやら怖々読み進めた。
翔が恐らく初めて見せるいい笑顔で鬼戸に抱きつき「ずっと…こんな風に生きたかった」に感動
ヤ◯ザになった翔と佐伯の生い立ちが辛くて社会の闇、人間の愚かさって…と絶望するのわかる。
翔の生き方も、それを見抜く城戸も言葉にならないものを抱えている。
紙面の都合、上巻にあるあとがき「生き辛いどなたかにせめてひと時楽しんで〜」「BLという寛大なジャンルと支える皆様に感謝」に共感。
お話はしっかり作られてました。ただ、グロい…
誘い受け美人さんが見たいな☆彡.。くらいで読むと痛み目みるかかな…
警察がキッチリやくざをするお話なので、理解するのもちょっと難しいです。
なんとなく怖くて手を出せずにいた梶本レイカさん。
本作の電子版が発売されるというニュースに勢い付けられてついに読むことができました。
めちゃくちゃ面白かった!!!!
ビクつき過ぎてました私。(その後「高3限定」「悪魔を憐れむ歌」も読んだので追記。作者比で本作は読みやすかった。梶本作品ビギナーが最初に読むのに良いと思います。)
上巻に収録されている初版刊行時のあとがきと下巻に新たに加えられた電子版のあとがきを続けて読むと、今回はじめて作者の作品を読んだ私でさえ思わず胸が詰まるものがあったので、電子版発売をきっかけに手に取ってみられる私みたいな読者が1人でも多く生まれればいいなという思いを込めてレビューします。
本作の題材に使われているのは、今から20年ほど前に北海道警察が実際に起こした不祥事「稲葉事件」。
当時の警察とヤクザの腐敗した関係の中で出逢ってしまった刑事とエス役ヤクザのスリリングな物語です。
上下巻合わせて約500ページの分厚さですが、始まりから終わりまでまさに息を吐かせぬ展開で、彼等が最後に掴むのはピカレスクロマン的カタストロフィか、それともカタルシスか、というハラハラ展開にページをめくる手が止まりませんでした。
先にちるちるの↓の記事を読んでおくと、本作で描かれる警察とヤクザの関係が理解しやすいです。
綾野剛主演映画とBL『コオリオニ』の、恥さらしな関係(2016/03/28)
https://www.chil-chil.net/compNewsDetail/k/blnews/no/10795/
増加する銃器犯罪を抑止する為に警察が大々的な銃器摘発キャンペーンを実施した1990年代、厳しいノルマが課せられた刑事達は、摘発件数を上げるためにヤクザと組んで拳銃を横流ししてもらう出来レースに奔走していた。
そんな中で出逢った刑事の〔鬼戸〕とヤクザの〔八敷〕。
鬼戸は、言われたことをきっちりとひたすら真面目にやってきた男だったが、その真面目さが仇となった。
八敷は、特区の生まれで生まれた時から社会から弾かれて生きてきた人間だった。
彼等は「報われない」側の人間だった。
勝ち馬になることを夢見て手を組んだ彼等は、果たして負け馬の人生から抜け出せるのか──
実際の事件の方に引っ張られたせいか、無茶な逆転を狙って腐り堕ちてゆく男達を描いた物語かと思いきや、これがそうでもなくてですね。
作者の言葉を借りて例えるなら、絶望のスコップで一掘りするごとに希望が掘り出されるようなトーンで描かれていくんです。
もはや明るい未来しかないような力強さで。
だからこそ、余計にハラハラさせられます。
この希望はちゃんとラストまで続いてくれるのかと。
鬼戸に焚き付けられた八敷がついにヤクザサイドに向けて賽を投げ、もう後戻りはできなくなった2人の物語はここで一旦【to be continued】。
下巻に続きます。
そして。
この後に収録されている〔佐伯〕の番外編。
佐伯は、八敷と同じ特区の生まれで八敷をクズの道に引き込んだ厄災のように描かれ、死んでいったキャラ。
これが凄い。作品の印象を一気に変えるドンデン返し。
最初読んだ時は、本編で読んだ内容と合わないこの番外編に混乱しました。
この番外編のアンサーは下巻にあります。
電子版には、さらにその後に八敷と佐伯の16ページの番外編「さよなら文豪」が追加収録されています。
ディスレクシア(識字障害)の佐伯のために八敷が買ってきた“文豪”で佐伯が小説を書くお話。(若い世代にそもそも文豪やワープロは通じるでしょうか?)
パラレルストーリーのようにも感じられるこの描き下ろしが意味するところは、もし佐伯がワープロを使ってこんなふうに文字が書けていたら佐伯の人生は違っただろうか?という何人かの読者の頭によぎったかもしれないたらればに対する梶本さんからのアンサーなのだろう、と思いながら読みました。
「俺は俺だ」という力強い自己肯定。
これこそが、この作品のテーマでしょうから。
※電子版上巻収録内容
第1話「刑事ごっこ」
第2話「ヤクザごっこ」
第3話「ごっこの始まり」
第4話「狐の嫁入り」
第5話「コオリの宝石」
番外編「コオリの女王」
番外編「さよなら文豪」(電子版描き下ろし 16ページ)
初版刊行時のあとがき
(全278ページ)
ふゅーじょんぷろだくとの電子は問答無用で白抜きになりますが、本作は青年誌レーベルから電子化されたおかげで最小限で済んでいます。(紙版と一緒かな?)
シリアスなストーリーをエロ本化されずに読めてありがたいです。
【電子】ebj版:修正◯、カバー下なし、裏表紙なし
みなさんのレビュー通りの作品。
エグいエグい…。
暗い。暗い。
リアルで…。あぁ。こういうのってワカル。…と
。
きちんと読めば登場人物のこと、内容を理解できます。もちろん、理解できるのと、共感できるのは全く別物なわけですが。
ストーリー展開は臨場感があり…リアルなだけに怖い。本当に怖い。
でも凄い。圧巻。です。
絶対に【萌】ではないけど、このストーリー展開といいますか…。他の作者様の作品では味わえないです。
間違いなく【神】に匹敵する作品でした。
ヤクザの世界の暗さ。と怖さ。がよく出ています。
ぞっとします。
仕事で疲れている日。
ちょっと寝る前の息抜きに…と読み始め…。
余計にぐったり。だけど、途中で読むのを止めることはできなかった。
読了後全く、寝付けない。笑
あまりの迫力に目が完璧に冴えてしまいました。
そんな本作品。
読む方は、注意してください。
グロいです。暗いです。
でも、すごいです。おすすめです。
本当に素晴らしい作者様だとおもいます。
ですが、もう描かれないんですね。
既刊もこれからチェックしますが、
新しいコミックが拝見できないのが残念です。
がっつりヤクザもので、エグいシーンも多々登場するので相当に読む人を選ぶ作品ではあるかと思います。メインの鬼戸と八敷の関係性の魅力にまだ溺れられていないので萌評価にしましたが、しっかりとしたストーリーの骨組み、慈悲など一切ない描写、それでもどこか希望を捨てきれない期待感への煽り、喰えない人物達の一筋縄ではいかない感情の交錯などに関しては、本当に梶本先生の才能が光っていました。受けでヤクザの八敷は、若干『高3限定』のイケダを彷彿とさせる部分もありました。世界観、育った環境はまったく違えど、私は梶本作品のこういう正常さと異常さが紙一重になっているようなキャラが気に入っています。
子供時代に性的虐待を受けているキャラというのはBL界隈においてそう珍しくもないわけですが、八敷の場合はただ父親から搾取されていたのではありません。第三者から見れば哀れな子供、でも真実はどうか? 親友の佐伯が父親を殺してくれて、八敷は心から喜んだのかどうか。また、自分と同じ組に入った佐伯が幹部を怒らせるような真似ばかりし、毎回その尻拭いをさせられることとなった八敷は一見佐伯に大迷惑していたように思えます。でも本当に佐伯がクズなだけだったのか? 八敷は佐伯を恨んでいたのか? ひとたび視点を変えれば、180度異なる事実が見えてくる。これが梶本作品の面白さの1つだと思っています。佐伯にコオリにしてもらえた八敷と、ついぞ八敷からコオリにしてもらえることのなかった佐伯の対比。佐伯視点の描き下ろしがすごく興味深かったです。
鬼戸と八敷の関係性については、まだ自己満足のために互いを喰ったつもりになっているような印象で、愛であるような愛でないような、非常に不安定な関係性に思えます。佐伯と八敷の関係を、完全に超えられたように見えないんですよね。まあ、超える必要はないのかもしれませんが。共に心に爆弾を抱えているこの2人が迎える終着点を、是非この目で確かめたいと思いました。
人の勧めで購入しました。
刑事とヤクザの物語。
気を抜くとBLであることを忘れるくらいのストーリー密度と深さで、恋愛中心!とはいかないところがむしろ魅力。一気に展開に吸い込まれます。
それでもメインキャラふたりの魅力は素晴らしく、くたびれたおじさん(柔道してる刑事さんなのでがっしり)と線の細い美人ヤクザの見た目バランス、そして人間としての目の離せなさは凄いです。
ヤーさん系であることに対して全く手を抜かないため、身体的にも精神的にも相当えぐいです。
指をつめてたり薬がきまってたり、差別だとか強姦だとか、胸にダメージのくるもののオンパレードです。
絵がまたとても綺麗で上手なので、なおのことえぐさも増してなかなか破壊力があります…
話の面白さは間違いありませんが、上記の尖りがあることも覚悟したうえで読むことをおすすめします。
社会性を取っ払った先にある人の本質がそれぞれ鮮烈で、グロとか陵辱強姦、暴力に目をつぶっても精神えぐってくる内容です。
こういうのを欲している精神状態じゃないと読むのがキツいだろうなと思いますが、読書中は「もっと痛いやつをくれ!」ブーム中だったので読了後はそれはそれはうっとりしました。
上巻は何度か読み返してようやく時系列、人間関係を把握。
上巻を疎かにすると、下巻をスムーズに楽しめないのでしっかり頭に入れておいた方が楽しめます。