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otouto no otto
『弟の夫』の2巻です。
1巻では、今まで「弟がゲイである」ということから目を背けてきた主人公・弥一が、その弟の死と、その弟の夫が突然日本にやってきた、という出来事に動揺しつつも受け入れようと奮闘しているところまでが描かれていましたが、2巻では弥一が性的マイノリティについてもう少し踏み込んで考えるようになっていく様が描かれています。
弥一の娘・夏菜の友達のお母さんからマイクの存在について偏見とも取れる態度を取られたり。
夏菜の別の友達のお兄ちゃんが、自身の性癖に悩みマイクに相談に来たり。
そうした第三者の行動や意見を見聞きすることで、少数派の人たちに対する偏見が自分にもあるのではないか、と悩んだり考えたりする弥一ですが、そんな弥一を通して『普通』とは何なのか、を読者に問うストーリーになっていたと思います。
2巻の出だしで、1巻の終盤に出てきた夏菜のお母さん・夏樹の話が描かれています。
弥一と夏樹は夫婦としては離婚していますが、夏菜を通して「夏菜の両親」という関係でうまくいっている様が描かれています。
『夫婦』『家族』とは何なのか。
決められた枠に入らなくていいのではないか。
それぞれの『家族の形』があると思う。
という、田亀さんのメッセージなのかな、と思いました。
偏見はよくないと思いつつも、今まで持っていた概念や『普通』という感覚も捨てきれない弥一は非常に人間臭く、それがまたこのストーリーをリアリティあるものにしていると思いました。