皆に幸在れ!

晴れときどき、わかば荘 まあまあ

hare tokidoki wakabasou maamaa

晴れときどき、わかば荘 まあまあ
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神174
  • 萌×226
  • 萌9
  • 中立1
  • しゅみじゃない6

--

レビュー数
27
得点
1002
評価数
216
平均
4.7 / 5
神率
80.6%
著者
羽生山へび子 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

媒体
漫画(コミック)
出版社
大洋図書
レーベル
H&C Comics ihr HertZシリーズ
シリーズ
晴れときどき、わかば荘
発売日
価格
¥648(税抜)  
ISBN
9784813030690

あらすじ

駅から3分風呂トイレ付き。女装ママが管理するアパート『わかば荘』
202号室の鮎川要は、真面目な顔して頭の中では卑猥な妄想遊び、妄想で足りなければ男をひっかけ遊んでいた。けれど、謎の隣人・澤村に修羅場を助けられてから鮎川は澤村のことばかり考えてしまい……?
わかば荘に暮らす男たちと、彼らを見守るママのもどかしいまでの恋愛模様を羽生山へび子がお贈りします!

表題作晴れときどき、わかば荘 まあまあ

澤村亮,29歳,203号室
鮎川要,33歳,202号室,高校英語教師

同時収録作品小田島翔×101号室~そわそわDEAD☆OR☆ALIVE~

小田島翔
千葉晃太

同時収録作品小料理屋わかば 春野わかば~HARD LUCK WOMAN~前・中・後編

春野ケンジ,36歳,板前
春野わかば,小料理屋のママ

その他の収録作品

  • ところにより、花吹雪

レビュー投稿数27

ママとケンちゃん(ToT)

あらあらに続き…こちらも最高でした✨
メイン2本の読み応えがすごい。

澤村と鮎川の恋の落ち方がドラマチック
あの流れはくらくらするほど引き込まれました。

ママとケンちゃんの話にはうるうる
なんちゅうええ話なんでしょうか(それだけではないけれど)

今までケンちゃんの顔は隠れていたのが…ここできますかぁ〜!!
絶妙で最高かっ!!
と、はぁ〜〜と悶えました。

澤村もいいけど、ケンちゃんがいちばんかっこいいのでは✨
決してでしゃばらず、ママを支え守るケンちゃん。
子どもの頃にママが手をとってくれたことが、あんなうれしかったことはないと言うケンちゃん。
10年かけてママを探し出したケンちゃん。
うう。ママよかったね。

ママがやさしくて
心底やさしいてのはこういう人なんやろなとしみる

ママの回想で、住人たちが入居した場面もいい。
澤村が保証人おらんでも大丈夫ゆうてくれたり。

本作もギャグも健在で笑ったし。
DKの2人のわちゃも和む。 

ラストがまた最高でございました。
こんな読後感たまりませんな。

0

目から汁が…

「あらあら」を読んで、続きも絶対読む!と早速購入しました。
この巻もめちゃくちゃ面白かったし、大いに感動させていただきました。

1話目は「あらあら」でも登場した高校生カップルが再登場。ちょっと大人になってる?相変わらずの仲睦まじさでほっこりさせてもらいました。

二つ目のお話はわかば荘2階に住む英語教師鮎川と、隣の部屋の澤村のお話でした。
鮎川が真面目そうな見た目に反して、中身は妄想だらけのエロ教師なのが面白い。チビキャラになってえげつない妄想してんのがツボでした。
作者さんのチビキャラ可愛くて虜です♡
影のある澤村との恋愛に葛藤する鮎川。せつなさあり、キュンありのストーリーでした。

最後にわかばママとケンちゃんのお話。
わかばママの若かりし頃から、ケンちゃんとの出会い、現在までが描かれています。
辛い事があっても自分は強いからって言い聞かせてきたママが、ケンちゃんと出会えて良かった。
ケンちゃんもママと出会えて良かった…幸せで良かったとあたたかい涙が流れました。
ケンちゃん最終話にして登場しましたが、内面外見ともにイケメン過ぎて惚れたね。

ママとケンちゃん、わかば荘のみんながずーっと幸せだといいな〜。
本当に素敵な作品です!

0

「あなたは・・幸せかしら」

小劇場を観ているみたいな作品。
この本で好きな作品は人情溢れる内容、女装ママと恋人の、なれそめのお話、 
「春野わかば」前中後
優しい若葉ママの若い頃のお話は、感動するやら、泣けるやら。玉三郎の下町版のような色っぽい若葉ママは、どこかに実存のモデルが居そうだな~と思いながら読みました。こんな大家さんのアパートに住みたい。
---
冒頭の詞は「せまく 小さく うすぎたなくも 素晴らしい日々」
過労で倒れた若葉さんが、夢で昔のことを回想する。

隣に住む、母親に虐待されているケンちゃんに、食事やオモチャをあげて、面倒をみていた若葉さん。ある日ケンちゃんの母親に「気色悪い」とののしられて、ケンちゃんと接触できなくなってしまった。
それから10年後、若葉さんを探してお礼を伝えに来たケンちゃん。
ケンちゃんのお礼の言葉がとても良くて、泣けてしまう。
 「あんとき 一生分優しくしてくれて ありがとう・・」
そして、
 「大人になったら ぜってー幸せにしてやろうと 思ってて・・」
 「お姉ちゃんって呼んだときの顔が綺麗でさ・・傷つけたくなかった・・」
倒れて気を失っていた若葉さんが目を覚ますと、ケンちゃんが心配してのぞき込んでいる。
加齢を気にする若葉さんに、ケンちゃんが 「おまえ今日 今 幸せか?」と尋ねるんです。
なんか、昭和に流行った映画で高倉健さんが言いそうな台詞です
がんばって生きている人が、好きな人から多分一番言って欲しい言葉じゃないのかな~?

切手になったあの絵、見返り美人のポーズで振り向いて
  「あなたは・・あなたは どぉお? 幸せかしら」で終わり。

・・・私は、この作品と出会えたから、幸せです。
こういう小さな幸せを書くのが上手な作家だったヘビ子先生には、長生きして色々な作品を出してほしかった、残念 先生はお星様になってしまった。
https://bs-garden.com/information/15687/
神評価です。

6

それぞれの幸せ・・語り継がれるべき傑作

下巻となる「まあまあ」ですが、上巻のクオリティはそのままに
テーマが少し大人向けになってさらに濃厚な作品となっています。

「あすなろ」は訳ありバーテンと教師のムーディーでロマンチックな大人の恋愛を「あらあら」でも感じたへび子先生の絶大な演出力で存分に味わえる作品。

そして、トリを飾るわかば荘オーナーのわかばママの過去のお話。
「あらあら」でちらほら出てきた部分などが伏線として大いに生かされてた事に感銘を受けます。
これまでBL漫画でLGBTQ+の「Q」にあたる人物を扱い、
さらにこんなにも心動かされる作品は見た事がありません。

セクシャリティ差別やネグレクトといった社会問題にも触れている、
全人類に読んでほしい、本気で涙なしには読めない超大作です。

2

艶やかな前半、温もり溢れる後半

◆202号室 鮎川要
 攻めの澤村の、強面だけどすごく落ち着いていて大人の余裕溢れる性格と、受けで教師の鮎川の、妄想中の時の気持ち悪さと色気の漂う哀愁を纏った時とのギャップが、たまらなく魅力的でした。そんな大人な2人が織り成す物語は、前巻で登場したどのカップルとも異なり、どこか静けさと妖艶さが混ざったような雰囲気を孕んでいます。「惚れた?」「惚れた」という短い会話に、心を持ってかれました。本気になるのが怖かった鮎川が、なりふり構わず縋りたいと思える相手に出会えて本当に良かったです。

◆小料理屋わかば 春野わかば
 まさかママの昔話が読めるとは思わず、これは嬉しい誤算でした。わかばママがまだ会社員で、普段は男性の格好をしながらプライベートでは女装をしていた頃の可愛い出会い。幼いケンジの境遇は悲惨で、「こら」という言葉に必要以上に怯える姿に涙が滲みました。虐待されていると知っていても、親でなければ何もできない無力さ。必死に自分は強いと言い聞かせてなんとか生きてきたママを、成長したケンジが見つけてくれる。幼い頃の彼にとって、ママが男か女かなんてことはきっとどうでも良くて、ママの優しさだけが真っ直ぐ伝わっていたんだろうなぁと感じました。ママを見つけ出そうと奔走した彼に盛大に拍手を送りたいです。

1

感動の名作!

素敵な大円団でした!
『晴れときどき、わかば荘 あらあら』の続編で、前作登場人物たちも多数登場します。
未読でも問題ありませんが、個人的には前作を既読にしてから今作に臨むことをお勧め致します。

前作を上回る感動作(笑)に仕上がっております。
とにかく、カップリングが素晴らしかったです。
203号室・澤村×202号室・鮎川
刺青だらけの澤村がカッコよかった…それに尽きます。

そしてなにより、わかばママとケンジの馴れ初めに涙です。
前作から優しいママだなぁとは思っていましたが、本当に優しい人でした。
虐待されていたケンジの世話を焼く女装家わかばだけど、ケンジの親からは逆に変質者扱いされ遠くに引っ越すことに…
そのケンジを思い、自分の幸福を全てあの子にあげて欲しいと願うママにウルウル…
さらに、大きくなったケンジがママに会いにきて、「一生分優しくしてくれてありがとう」と言うところで涙してしまいました。
今度はママを幸せにするというケンジと今の2人がリンクして、あー幸せになれたんだなぁと思い、さらに感動しました。

わかば荘の面々はママが大好きで、ママは幸せだと思うし、わかば荘の住人たちもママに出会えて幸せだと思います。
やっぱり住んでみたいわかば荘です!
でも、女人禁制…?

1

あなたはどぉお?


幸せかしら

1

フフフ……フフ……フフフ……

BLに泣きなんか求めてないけどこの人の作品は泣いてしまう。
基本ギャグ仕立てだけど切なくて優し過ぎて良い人だらけで不器用で泣けてくる。

それぞれの何気ない会話がグッとくる。
2人の雰囲気で「ヒネルトジャー」なんてセリフこの作者さんにしか作れないと思う。
ギャグ仕立てなのにあまり何度も読めない作品。
内容が濃くて少し気持ちに痛くて才能に溢れていてうるうるしてしまうから。

本に仕上がり内容で値段がつくのなら、私にとってこの本はかなーり高い値段がつく。
ただBLとして「萌え」かどうかは別ー。

1

わかばとけんちゃんが泣ける

あれ?初読みの時に萌にしてしまった!神です!ごめんなさい。

わかばの人生そのものですね。
けんちゃんもやっと顔出し。

晃太と翔は相変わらず。

鮎川と亮がまさかのカップルに。
お互い過去に色々ある者同士、でもやっと本気で好きになれる人を見つけましたね。
植木屋さんにも鮎川の誠意が届いたのかな。

そしてわかばとけんちゃん。
これは泣けます。
虐待されてた隣人の子供を助けて可愛がってたわかばが結果的に追い出されてしまいます。女装してたからって理不尽です。隣の毒親の虐待は放置で。

サラリーマンを頑なにやめないわかば。
そして10年かかってわかばを見つけ出すけんちゃん。わかばの彼氏だって!
なのに合コン行こうとしたり。
年の差などで引け目に感じているわかば。でもけんちゃんが手を引っ張ってくれますよ。わかばの幸せはけんちゃんが受け取ったよ。

わかば荘からみんな巣だって行くのかな?みんなのお母さんなわかばがいつまでも変わらずいるのでしょう。けんちゃんと。

1

勧めずにはいられない一冊

「あらあら」も好きだけど、こちらはまた違う味わいです。
BLにえろすは不要と思っているわたしですが、この作品で初めてモロなえろすシーンに胸きゅんしました。「えろすはちょっと…」と思っている方にこそおすすめしたい。美しい。そして切ないです。

和服の女装家・わかばさんが営むわかば荘。
「あらあら」では1階の住人たちの話でしたが、今回は2階です。

1話目は前回の名残り+ちょこっと2階住人の紹介。メインは101号室の晃太と付き合っている翔です。
晃太が実家に帰ってしまって離ればなれの夏休み。戻ってくる日に出迎えようとうきうきわかば荘へ来た翔だったが…。
ちょっとハラハラやきもき、のちきゅんきゅんという可愛い話です。

2話目は202号室に住む高校教師・鮎川要と隣室の澤村。
「あんたが出てくことないやろ。俺が出てくわ。それできれいさっぱりごはさんや…」
思わせぶりな出だしで始まります。
私事で失礼。6年間算盤を習ってたのですが、先生がいつも「ごわさん」と言っていたのでご破算を「ごわさん」と思っていました…。恥ずかしい。この年になっても勘違いしたままのものってあるんだな。
恋をしたら、本気になったら自分がバカを見る。だから追わないし追いかけない。後腐れのない遊びを繰り返してきた高校教師の鮎川。引っかけた男が執着してきて困っていたときに、隣室の澤村に助けられます。それがきっかけで2人の距離がどんどん近くなっていって…という始まりです。
最初のそういうシーンは鮎川に対する澤村の扱いが酷いです。BLではよく見かける「男なんだから、乱暴にしたって壊れないだろ」というノリ。
だけどそのあとからはもう何て言うんでしょう。ワケありの男と表向きはお堅い職業に就く男。身分違いの恋とでも言うのでしょうか。貪るように体を重ねたり、英語を習ったり。その姿に何となく「愛を読む人」という本と映画を思い出しました。
そこからは怒涛のような展開に。孤独だった2人がやっと掴んだしあわせな日々を脅かす脅迫。鮎川の決断。脅迫相手、ひいては自分の過去との対決。
読み応えがあります。本気の恋はひとをどこまでも強くするし、相手のためなら何でもできると思わせるのだなあ。たとえそれが姿を消すということでも、それがそのひとのためになるなら…。そこまで思える恋はもはや愛。素晴らしいです。何度読んでも素晴らしい。

もう1つはわかばさんの話。
「あらあら」から名前は出てくるけど姿は見えない「ケンさん」。
わかばのいいひとと予想してはいいたものの、酒屋の女の子にコナをかけられても断らないし、何でしょうね、このひとは!という感じで始まるこの作品。疲労で倒れたわかばの見た走馬灯のような形で、ケンさんとわかばの出会いから馴れ初めが綴られていきます。
泣きます。泣けます。ハンカチ(へび子さん流に言うならハンケチ)かティッシュを用意してお読みください。
数十年前、リーマンだったわかばは女性と付き合ってはみるもののうまくいかず。会社でもストレスがたまる一方で、唯一の息抜きは自宅での女装の時間だけ。
あるとき夜中の買い物から帰ると隣の家の前にぼろぼろの男の子が座っています。中途半端に関わっても…と思いながら肉まんをあげるわかば。「ありがとう、おねえちゃん」と言われて、わかばは自分がスカートを履いたままだったことに気付いて…、という始まり。
男の子の前では「おねえちゃん」でいようとするわかばの努力する姿が優しい。ふたりの交流もあたたかくて、それだけに男の子の母親との対決のシーンはつらいです。男の子のしあわせを願いつつも、何かをしてあげる権利のない自分への苛立ち、「おねえちゃん」ではないことがバレた恥ずかしさ、情けなさ、いろいろな感情が胸に迫って苦しいばかりです。
それだけに再会のシーンも泣ける。ケンさん、いい男になったなあ。とは言え、まだ「少年」ではありますが、そこから2人で歩んできた半生。言葉通りにしあわせにしてくれたケンさん。やばい、打ちながら涙が出てきてしまった。
意識を取り戻す瞬間にわかばが見ていた再会したときのケンさんの満面の笑顔にかぶせるように、やっと現在のケンさんの心配で泣きそうな顔が出てきます。男前です。ちゃんとしっかり年を重ねてきた男の顔をしてます。この演出がにくい。どうやって思いつくのでしょう。読むたびに涙が止まりません。

好きな作品ほどレビューが書けないのですが、この作品はやっぱり書きたくて昨日読み直しました。読み直して高揚した気持ちを半日以上寝かせたにも関わらず、やっぱり泣けてしまう。
思い出しただけで泣ける。「わかばさん、よかったねぇ!!」というしあわせな涙で読み終えることができる。たびたび思い出してはしあわせな気持ちが蘇る。
そんな素敵な作品です。まだ読まれていない方はぜひともご一読を。
一緒にこのしあわせな胸の痛みを味わいましょう。

12

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