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新連載は、阿仁谷ユイジさん、カシオさん、恋煩シビトさん、河馬乃さかだちさんの計4本。
―― vol.13 の特集作家は恋煩シビトさん。
インタビューでは表紙にある[3人の魔力]の通り三角関係へのこだわりや、幸せの描き方についておはなしされてました。
そして、最近自覚したもう一つこだわりが「バラ色の時代」にもある○○○○。
ただ、これが作品の特徴として掲げられて○○○○作家と呼ばれるのは・・・とのことですのでレビューでは伏せときます。
ヤマシタトモコさんとの対談では「ハッピーエンドの在り方」との副題が。作品をかき上げるまでのアレコレ、お二方の好みの傾向、描きたい物と望まれる物のジレンマなどが話にあがりました。
★恋煩シビト「三色混ざれば黒になる」第1話(26頁)
「バラ色の時代」の続編です。といっても前作の二人ではなく、その息子たちの話。
祖父の葬儀で母親に「僕達がついてるから」と励ましていた黒髪の少年・巽は24歳の大人になっていました。しかし、父・大和に似てきたという言葉さえ重荷の様子の巽は、家にもあまり寄りつきません。
組のために自分を押し殺してきた巽の母は、相変わらず自分の役割りを理解していました。優しい笑顔をむける母の顔と、気丈に組をまとめる姐御の顔。
巽の弟・智巳からは、そんな母を支えようとする言動や態度が見られます。しかし、母は智巳を頼ってはくれません。
そして、巽の遊び仲間らしき人物・辰吾。跡継ぎという重圧から逃れるかのように日々をやり過ごす巽は、辰吾に求めていた安心感を見出します。
初回から巽・智巳・辰吾の三色の愛憎が見え隠れする今作。混じって黒く染まるというのが何を意味するのかは、次回以降に持ち越しのようです。
★松本ミーコハウス「美しい野菜」第9話(32頁)
onBLUEを購入する動機になった作品です。コミックスの続きから読みたくてvol.11まで買い遡りました。
今回もとっても甘いv 気持ちのうえでも両者の関係に進展がありました。
相手の要求にあわせてきたつもりの治樹も、美味しそうな太郎さんを目の前にして徐々に目覚めてきた様子。
それ以上に目まぐるしく変化しつづけてるのが太郎。編集の指摘で気づかされ、混乱して一行も書けなくなってしまいます。困って治樹に相談してる途中で次号へと続きます。
このラストのアップの太郎さんが、ものすごく美人さんに見えました。(あと表紙上段の絵)
普段のもさっとした太郎と、困った時に見せる艶っぽい赤ら顔とのギャップも作品の魅力だと思います。
★のばらあいこ「寄こす犬、めくる夜」第4話(32頁)
そして、この作品のためにvol.9まで買い遡りました。
カジノクラブで働く主人公が金銭がらみのトラブルに巻き込まれるお話です。
これが読み始めるとダーティで面白いんです。舞台が場末なら、登場人物もなかなかの下衆さ。
主役をはじめとした主要人物にヒーロー補正がかからないのが気に入りました。
絵柄・ストーリー共に、読者の好き嫌いがはっきり割れそうです。
★カシオ「心を殺す方法」第1話(30頁、表紙なし)
表題の頁に[義兄弟の倒錯組曲]とあります。
冒頭2ページで腕を掴まれたかのように話に引きずり込まれました。
目を合わせない二人の男と、弟のモノローグから伝わる陰鬱な雰囲気。
何が起きるのかと続きを読むと、3頁目には一気に7年前へと遡ります。
ここから、親の再婚で10歳下の弟ができた兄へと視点が交代します。
弟の光が13歳ですので、兄の春樹は23歳でしょうか。兄は自立して家を出てます。
誰にも心を開かない弟が自分にだけは懐いてるのを嬉しく思う一方、悩みを抱えてる様子に気づいても接し方が分らない春樹。
終盤は、サイコスリラー好きの私には美味しい展開。天使のツラをしたくわせ者の弟が、どう引っ掻き回して冒頭の2頁へとたどり着いたのか。続きがとても気になりました。
カワイイ絵柄のイメージが強いカシオさんの描くホラーな目つきはぜひ直接見てもらいたいです。
★阿仁谷ユイジ「もういちど、なんどでも。」第1話(60頁、表紙なし)
普通のシスコン男と、普通のギャップ男の、普通じゃなさそうな恋のお話です。
こちらも緊迫感のある冒頭3頁から、二人の関係に変化がおきた2年前へと時間が遡ります。
主人公は高校生の藤井貴博。ある日、友人の古藤多郎から鍋会の連絡の“ついで”に、セフレにならないかと持ち掛けられます。アタフタと断る貴博に対し、多郎は「あっそ」と至って素っ気無い。
落ち着く間もなく、今度は姉が婚約に向けて準備を進めてることを知りショックを受けます。
気持ちの整理が出来ないまま、鍋会に参加する貴博。多郎は相変わらずの無愛想。
しかし鍋会が終わった後、初めて見た多郎の意外な素顔をきっかけに、二人の関係が今までと違う方向へと動き出します。
このまま2年の歳月が描かれていくのかと思ったのも束の間。時間は貴博の心だけを置き去りにし、冒頭の続きへと戻ってしまいます。
阿仁谷さんらしいギャグとエロを織り交ぜつつも、切ないストーリーでした。
次回は切ないでは済まない、心に刺さる話になりそうな予感がします。
★フルカワタスク「DANCING COLORS」第2話(26頁)
ポールダンサーのお話です。絵柄はぱっと見だと秀良子さんと同系統の顔立ちかなと思います。
ストーリー重視なのは読んですぐに分りましたが、ポールダンサーという設定のせいか終始色気が漏れてました。シリアスです。
次号のvol.14は、7月25日発売。
vol.12から連載が始まった彩景でりこさんの「蟷螂の檻」も予告にあり、とても楽しみです。