むぼち
cirrostratus no tane
前作とは異なり、エロと言えるのは最初の1ページ目限り、それも全身の描写は無く、4コマ全てを使って二人の「ちゅう」だけが見えるように描かれているのですが、これが素晴らしいのです。
ひたすら七青を恋いながら抱かれる葵と、かわいい葵に身も心もめろめろの七青の表情に、エロスの神髄を見る思いがします。
最後のほうで、七青に後ろから抱きつく葵(裸。おしりの割れ目に萌)も良いです。
ミナヅキ先生は椎名と椿や、過去編も描かれるご予定だそうで、もちろんそちらも楽しみですが、それ以上に、七青と葵で先生渾身のあまあまエロ続編を描いてくださるのを心待ちにしています。
商業誌『この夜のすべて』の番外編。
葵くんの敵討ちに加担した七青さんと葵くんは逃亡の道を選んだ。
いつ追手が報復に来るか分からない、
そんな状況の中で確かな愛情を育むふたりと、
彼らの元仲間である椎名さんと椿くんについて描かれた作品。
”cirrostratus”とは”巻層雲”という意味で、
通常、白いベール状のうす雲のこと。その薄さから、
晴れている時は空に雲がかかっていないようにも見えるけど
うす雲は確かに存在している。
そんな隠喩的な意味が込められたタイトルが、
ミナヅキさんらしくて良い。
行為の最中やふたりきりの時、
葵くんは七青さんの名前を何度も呼んでは抱きしめていて
まるでその存在がそこにあることを確認しているかのようで、
一緒にいて幸せなはずなのに、どこか切なさが漂っています。
もはや葵くんにとって、七青さんを失うことが
この世で一番恐ろしいということ、そして
それが自分の”弱さ”であることを彼は自覚しています。
一方、ふたりを逃がした椎名さんは、トップを失い
残された部下たちのために新たな計画を立てていた。
身を削るように邁進しているけれど、同時に、
自分がしたことは正しかったのかと悩んでいて、
そんな椎名さんが心配な椿くん。
はじめて出会った頃よりも、弱ってみえる椎名さんに
触れることも抱きしめることもできない。
触れ合える葵くんたちより、更に切なく感じました。
2つの”弱さ”の描写がリンクしているところが印象的で
”シーロストラタス(うす雲)”とは
彼らの中にある、晴天に成り切れない
弱さや切なさの意味が込められているのかと
ぼんやり考えながら読み終えました。
ミナヅキさんといえば、長髪気味のキャラが特徴的ですが
椎名さんは黒髪短髪というとてもレアな存在。
そしてこの椎名さんがめちゃくちゃカッコいい♡
ミナヅキさんも以前からおっしゃっているけれど
椎名さんと椿くんがじっくり描かれた番外編が
切実に読みたいです。
ミナヅキさんの黒髪短髪攻め、楽しみにしております!